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第1章︰ルカ・クラーレ
第2話
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街の中心地にやってくると、買い物をする人や、商売をする人達で賑わっていた。
「あのー…すみません。」
「いらっしゃいませ!今日はどういったものをお探しですか?」
「えっと…ちょっと道をお尋ねしたくて。」
「どちらに行かれるんですか?」
「集会場を探してるんですけど…。」
「集会場でしたら、この道を真っ直ぐ進んで、突き当たりを右に行けば見えると思いますよ。」
「ありがとうございます!助かりました。」
「次はぜひ、お買い物して行ってくださいね?」
「あ、はい…わかりました!」
お店の人に聞いた通りに道を進んでいると、建物に挟まれて薄暗くなっている細い路地から、何やら言い争うが聞こえてきた。
「や、やめてください…!私はそんなつもりは…」
「いいじゃんちょっとくらいさ~。」
「俺達と遊ぼうよ~。ね?」
女性の腕を掴み、男性2人が無理矢理連れて行こうとしている様子だった。
「嫌よ!離して…!」
「て…手を離してあげて下さい…!」
放っておけず、思わず路地に足を踏み入れると男性2人に向けて声をかけた。
「あー?誰だテメェ。」
「え、えっと…。」
「ガキがこんな所でウロウロしてねえで、さっさと家に帰んな。」
男に肩を強く押されバランスを崩し、壁際に身体を打ち付けてその場に倒れてしまった。
ーガシャン!
「痛っ…!」
「だ、大丈夫…!?」
「こんなガキに構ってないで行こうぜ?」
「やっ…ちょっと…!」
「あんた達!あたしの家族に何してくれてんのよ!」
「今度は誰だよ…。」
路地の反対側から、聞き覚えのある少女の声が聞こえた。
「リアーナ…!」
「あんた達、ただじゃ帰さないわよ。」
「お嬢ちゃん。これは大人の会話なんだよ。そこのガキと一緒にお子様は帰ってもらえねーかな?」
男がゆっくりと彼女の肩に手を触れた瞬間、ものすごい速さで男が蹴り飛ばされた。後ろで1本にまとめられた彼女の赤い髪が、動きに合わせて左右に大きく揺れた。
「な、何すんだテメェ!!!」
「おらぁ!」
もう1人の男が、隠し持っていたナイフで彼女に斬りかかって行った。
しかし、彼女はそれをサラリとかわし、同じように蹴りを食らわせた。
「まだやるの?おじさん。」
「チッ…。覚えてやがれ!」
怖気ずいた男達はそそくさと逃げていった。
絡まれていた女性もお礼を言いながら、大通りの人混みの中へ消えていった。
「ルカくん大丈夫ー?」
「ごめんね、リアーナ…。」
側に駆け寄った彼女の肩を借りて、その場に立ち上がった。壁に身体を打ち付けたせいで少々背中が痛むが、動けない程では無かった。
「あたしは何ともないから平気!それより、ルカくん…手から血がでてるよ…。マスターに見てもらわないと!」
倒れて手をついた場所に硝子の破片があったようで、それで手が切れ血が出てしまったようだった。
「でも、僕集会場に行かないと…。」
「だめだよー!バイ菌が入って大変なことになったらどうするの?…ほら!帰ろ!」
「ま、待ってよ~!」
彼女に強引に連れていかれ、結局集会場に辿り着く前にギルドに戻ることになってしまった。
「ルカくん、今日はたくさん怪我をする日だね。」
「ごめんなさいクラーレさん…。」
再び訪れた彼の部屋で、本日2度目の治療を受けていた。
「マスター…。ルカくんを責めないであげて?女の人が悪い奴らに絡まれてたのを、助けてあげたかっただけなの。」
「怒ってる訳じゃないよ。ただ…ちょっとルカくんは焦りすぎてるんじゃないかな?」
「…え?」
「役に立ちたいとか、強くなって誰かを助けたいって思うのは、素晴らしい事だと思うよ。でも、焦ってもしょうがないんだ。少しづつ出来るようになればいいんだよ。」
「でも…!」
「アリサもリアーナも、もちろん僕だって最初から出来たわけじゃない。いろいろ悩んで、回り道もして、それでようやく出来るようになったんだ。ルカくんは、ここに来てまだ少ししか経ってないでしょ?焦る必要はないし、負い目を感じる事もしなくていいんだよ。」
「…はい。」
「今日は無理せずゆっくり休んで。何かルカくんでも出来そうな依頼探してみるよ。」
「ありがとうございます…。」
「リアーナは話があるから残ってね。」
「はーい!」
「失礼しました…。」
翌日、ようやく日が昇り始めた頃いつも通り庭に足を運ぶと、誰も居ないテーブルの椅子に腰を下ろした。昨日の澄み切った青空とは違い、薄い雲が全体に広がりグレーに染った空を、ぼんやりと眺めた。
「あら、ルカくん。今日はいつもより早起きなのね。」
唐突に声をかけられ後ろを振り向くと、朝食の準備にやってきたシェリアさんが、こちらに歩み寄って来た。
「ちょっと…眠れなくて。」
「あら。大丈夫?顔色もあんまり良くないわね…。ちょっとそこで座って待っててくれる?お茶を入れるわ。」
「そんな!それくらい、自分でや…」
「いいからいいから。私に任せて?」
「は、はい…じゃあ…。」
しばらく座って待っていると、目の前に紅茶のカップが置かれた。
「ハーブティー…ですか?」
「ええ。それ、私のお気に入りなの。飲んでみて?」
「いただきます。」
紅茶をすするとハーブの香りが体中に広がり、もやもやしていた気持ちが少し落ち着いていくような感じがした。
「ふぅ…。」
「気持ちが落ち着くでしょ?私も眠れない時に飲むのよ。」
「シェリアさんも、眠れない時があるんですか?」
「えぇ。色々と考える事があるとね。」
「そうなんですね…。」
「ルカくんは、どんな悩み事を抱えてるの?」
「えっと…強くなりたいなって思って…。」
「あら、どうして?」
「実は…。」
僕は、昨日の出来事を彼女に話した。
リアーナに助けられた事をきっかけに、自分の頼りなさ、情けなさを実感したこと。ギルドの力になりたいのに空回りしてしまっていること。彼女は、僕の話を黙って聞いてくれていた。
「それは大変だったわね…。」
「申し訳ない気持ちにもなりましたし、本当に情けないです…。」
「そんなに自分を責めちゃだめよ。ルカくんにはルカくんのいい所があるんだから。」
「そう…ですか…?」
「指摘された事、ダメだった所を素直に受け入れて、それを直していこうとちゃんと努力をする所が、ルカくんのいい所だと思うわ。」
「あ、ありがとうございます…。」
「飲み込みが早いのも、ルカくんの長所ね。…そうだ!とにかく色んな人に教えてもらうのはどうかしら?」
「教えてもらうって何をですか?」
「戦い方は人それぞれだから、その人に合ったものを探すのがいいって、お兄様に聞いたことがあるわ。まずは、リアーナやリーガルに戦い方を教えてもらうのよ。」
「そっか!1人でどうにかしようとしてもダメだったんだ…。ありがとうございます!シェリアさん!」
「ルカくんの悩みが解消されてよかったわ。それじゃあ、朝ご飯の準備をしましょうか。」
「はい!」
「あ、リアーナ!」
「あれー?ルカくんどうしたの?あたしに用事?」
廊下を歩いていると、前の方から彼女が歩いてくるのが見え、声をかけた。
「実は、戦い方を教えて欲しくて…。」
「戦い方?そうだなぁ…あたしはファイターだから、体術を鍛えてるよ。」
「確か、リアーナは蹴りが得意だったよね?」
「うん!殴るより蹴る方が早いし、痛くないし、便利だからかな?」
「そうなんだ…。ところで、リアーナは誰から体術を教えて貰ったの?」
「街に道場があって、体術の基礎はそこで教えて貰ったよー。ルカくんも体術やってみたいなら、あたしが一緒に行ってあげようか?」
「本当!?そうしてもらえると嬉しいな!」
「よーし!じゃあ、早速行ってみよー!」
「え!?今から!?依頼はいいの!?」
「大丈夫大丈夫~!ほら、いこ!」
街の中心地から少し離れたところにある道場へとやってきた。
「師匠~!」
「おぉ。リアーナか!久しぶりだな!」
白い衣を身にまとったガタイのいい男性が、彼女を見るなり近寄ってきた。彼女と手を取り合うとその手を大きく縦に振った。
「師匠全然変わってなくて良かったよー!」
「がはは!それはよかった!ところで隣の坊主は誰だ?彼氏でも出来たのか?」
「か、彼氏…!?」
「ち、違うよ~。同じギルドに所属してる子!体術を教わりたいんだって。」
「なーんだ。そうだったのか!」
「僕、ルカと言います!今、自分に合った戦い方を探していて…。」
「とにかく色々とやってみたいって事だな!任せておけ!」
「はい!よろしくお願いします!」
「つ…疲れた…。」
部屋の隅にぶら下げられているサンドバッグを相手に、殴る蹴るを繰り返し体力の限界がやって来ると、その場に腰を下ろした。
「もうだめか?よし!ちょっと休憩するか!」
「はいお水!」
「ありがとうリアーナ…ふぅ…。」
「今まで戦ったことがない人がいきなりやろうとするのはやっぱり大変だよねぇ…。」
「ううん!これくらいでへこたれてちゃだめだ!もっと頑張るよ!」
「よし!その意気だぞ!ルカ!次は木刀を振ってみろ!」
「はい!師匠!」
こうして、体術の基礎を一通り教えてもらう事が出来た。次の日、全身筋肉痛で動けなくなる事は、この時はまだ知らなかった。
「あのー…すみません。」
「いらっしゃいませ!今日はどういったものをお探しですか?」
「えっと…ちょっと道をお尋ねしたくて。」
「どちらに行かれるんですか?」
「集会場を探してるんですけど…。」
「集会場でしたら、この道を真っ直ぐ進んで、突き当たりを右に行けば見えると思いますよ。」
「ありがとうございます!助かりました。」
「次はぜひ、お買い物して行ってくださいね?」
「あ、はい…わかりました!」
お店の人に聞いた通りに道を進んでいると、建物に挟まれて薄暗くなっている細い路地から、何やら言い争うが聞こえてきた。
「や、やめてください…!私はそんなつもりは…」
「いいじゃんちょっとくらいさ~。」
「俺達と遊ぼうよ~。ね?」
女性の腕を掴み、男性2人が無理矢理連れて行こうとしている様子だった。
「嫌よ!離して…!」
「て…手を離してあげて下さい…!」
放っておけず、思わず路地に足を踏み入れると男性2人に向けて声をかけた。
「あー?誰だテメェ。」
「え、えっと…。」
「ガキがこんな所でウロウロしてねえで、さっさと家に帰んな。」
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ーガシャン!
「痛っ…!」
「だ、大丈夫…!?」
「こんなガキに構ってないで行こうぜ?」
「やっ…ちょっと…!」
「あんた達!あたしの家族に何してくれてんのよ!」
「今度は誰だよ…。」
路地の反対側から、聞き覚えのある少女の声が聞こえた。
「リアーナ…!」
「あんた達、ただじゃ帰さないわよ。」
「お嬢ちゃん。これは大人の会話なんだよ。そこのガキと一緒にお子様は帰ってもらえねーかな?」
男がゆっくりと彼女の肩に手を触れた瞬間、ものすごい速さで男が蹴り飛ばされた。後ろで1本にまとめられた彼女の赤い髪が、動きに合わせて左右に大きく揺れた。
「な、何すんだテメェ!!!」
「おらぁ!」
もう1人の男が、隠し持っていたナイフで彼女に斬りかかって行った。
しかし、彼女はそれをサラリとかわし、同じように蹴りを食らわせた。
「まだやるの?おじさん。」
「チッ…。覚えてやがれ!」
怖気ずいた男達はそそくさと逃げていった。
絡まれていた女性もお礼を言いながら、大通りの人混みの中へ消えていった。
「ルカくん大丈夫ー?」
「ごめんね、リアーナ…。」
側に駆け寄った彼女の肩を借りて、その場に立ち上がった。壁に身体を打ち付けたせいで少々背中が痛むが、動けない程では無かった。
「あたしは何ともないから平気!それより、ルカくん…手から血がでてるよ…。マスターに見てもらわないと!」
倒れて手をついた場所に硝子の破片があったようで、それで手が切れ血が出てしまったようだった。
「でも、僕集会場に行かないと…。」
「だめだよー!バイ菌が入って大変なことになったらどうするの?…ほら!帰ろ!」
「ま、待ってよ~!」
彼女に強引に連れていかれ、結局集会場に辿り着く前にギルドに戻ることになってしまった。
「ルカくん、今日はたくさん怪我をする日だね。」
「ごめんなさいクラーレさん…。」
再び訪れた彼の部屋で、本日2度目の治療を受けていた。
「マスター…。ルカくんを責めないであげて?女の人が悪い奴らに絡まれてたのを、助けてあげたかっただけなの。」
「怒ってる訳じゃないよ。ただ…ちょっとルカくんは焦りすぎてるんじゃないかな?」
「…え?」
「役に立ちたいとか、強くなって誰かを助けたいって思うのは、素晴らしい事だと思うよ。でも、焦ってもしょうがないんだ。少しづつ出来るようになればいいんだよ。」
「でも…!」
「アリサもリアーナも、もちろん僕だって最初から出来たわけじゃない。いろいろ悩んで、回り道もして、それでようやく出来るようになったんだ。ルカくんは、ここに来てまだ少ししか経ってないでしょ?焦る必要はないし、負い目を感じる事もしなくていいんだよ。」
「…はい。」
「今日は無理せずゆっくり休んで。何かルカくんでも出来そうな依頼探してみるよ。」
「ありがとうございます…。」
「リアーナは話があるから残ってね。」
「はーい!」
「失礼しました…。」
翌日、ようやく日が昇り始めた頃いつも通り庭に足を運ぶと、誰も居ないテーブルの椅子に腰を下ろした。昨日の澄み切った青空とは違い、薄い雲が全体に広がりグレーに染った空を、ぼんやりと眺めた。
「あら、ルカくん。今日はいつもより早起きなのね。」
唐突に声をかけられ後ろを振り向くと、朝食の準備にやってきたシェリアさんが、こちらに歩み寄って来た。
「ちょっと…眠れなくて。」
「あら。大丈夫?顔色もあんまり良くないわね…。ちょっとそこで座って待っててくれる?お茶を入れるわ。」
「そんな!それくらい、自分でや…」
「いいからいいから。私に任せて?」
「は、はい…じゃあ…。」
しばらく座って待っていると、目の前に紅茶のカップが置かれた。
「ハーブティー…ですか?」
「ええ。それ、私のお気に入りなの。飲んでみて?」
「いただきます。」
紅茶をすするとハーブの香りが体中に広がり、もやもやしていた気持ちが少し落ち着いていくような感じがした。
「ふぅ…。」
「気持ちが落ち着くでしょ?私も眠れない時に飲むのよ。」
「シェリアさんも、眠れない時があるんですか?」
「えぇ。色々と考える事があるとね。」
「そうなんですね…。」
「ルカくんは、どんな悩み事を抱えてるの?」
「えっと…強くなりたいなって思って…。」
「あら、どうして?」
「実は…。」
僕は、昨日の出来事を彼女に話した。
リアーナに助けられた事をきっかけに、自分の頼りなさ、情けなさを実感したこと。ギルドの力になりたいのに空回りしてしまっていること。彼女は、僕の話を黙って聞いてくれていた。
「それは大変だったわね…。」
「申し訳ない気持ちにもなりましたし、本当に情けないです…。」
「そんなに自分を責めちゃだめよ。ルカくんにはルカくんのいい所があるんだから。」
「そう…ですか…?」
「指摘された事、ダメだった所を素直に受け入れて、それを直していこうとちゃんと努力をする所が、ルカくんのいい所だと思うわ。」
「あ、ありがとうございます…。」
「飲み込みが早いのも、ルカくんの長所ね。…そうだ!とにかく色んな人に教えてもらうのはどうかしら?」
「教えてもらうって何をですか?」
「戦い方は人それぞれだから、その人に合ったものを探すのがいいって、お兄様に聞いたことがあるわ。まずは、リアーナやリーガルに戦い方を教えてもらうのよ。」
「そっか!1人でどうにかしようとしてもダメだったんだ…。ありがとうございます!シェリアさん!」
「ルカくんの悩みが解消されてよかったわ。それじゃあ、朝ご飯の準備をしましょうか。」
「はい!」
「あ、リアーナ!」
「あれー?ルカくんどうしたの?あたしに用事?」
廊下を歩いていると、前の方から彼女が歩いてくるのが見え、声をかけた。
「実は、戦い方を教えて欲しくて…。」
「戦い方?そうだなぁ…あたしはファイターだから、体術を鍛えてるよ。」
「確か、リアーナは蹴りが得意だったよね?」
「うん!殴るより蹴る方が早いし、痛くないし、便利だからかな?」
「そうなんだ…。ところで、リアーナは誰から体術を教えて貰ったの?」
「街に道場があって、体術の基礎はそこで教えて貰ったよー。ルカくんも体術やってみたいなら、あたしが一緒に行ってあげようか?」
「本当!?そうしてもらえると嬉しいな!」
「よーし!じゃあ、早速行ってみよー!」
「え!?今から!?依頼はいいの!?」
「大丈夫大丈夫~!ほら、いこ!」
街の中心地から少し離れたところにある道場へとやってきた。
「師匠~!」
「おぉ。リアーナか!久しぶりだな!」
白い衣を身にまとったガタイのいい男性が、彼女を見るなり近寄ってきた。彼女と手を取り合うとその手を大きく縦に振った。
「師匠全然変わってなくて良かったよー!」
「がはは!それはよかった!ところで隣の坊主は誰だ?彼氏でも出来たのか?」
「か、彼氏…!?」
「ち、違うよ~。同じギルドに所属してる子!体術を教わりたいんだって。」
「なーんだ。そうだったのか!」
「僕、ルカと言います!今、自分に合った戦い方を探していて…。」
「とにかく色々とやってみたいって事だな!任せておけ!」
「はい!よろしくお願いします!」
「つ…疲れた…。」
部屋の隅にぶら下げられているサンドバッグを相手に、殴る蹴るを繰り返し体力の限界がやって来ると、その場に腰を下ろした。
「もうだめか?よし!ちょっと休憩するか!」
「はいお水!」
「ありがとうリアーナ…ふぅ…。」
「今まで戦ったことがない人がいきなりやろうとするのはやっぱり大変だよねぇ…。」
「ううん!これくらいでへこたれてちゃだめだ!もっと頑張るよ!」
「よし!その意気だぞ!ルカ!次は木刀を振ってみろ!」
「はい!師匠!」
こうして、体術の基礎を一通り教えてもらう事が出来た。次の日、全身筋肉痛で動けなくなる事は、この時はまだ知らなかった。
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