27 / 44
27 アランの願望※
しおりを挟む
アランの手が恭弥の太ももを掴んで、左右に押した。恥ずかしい場所を大きくひろげられて、恭弥は顔を押さえる。
ほぐされて緩んだ場所が、部屋の空気とアランの視線にさらされている。
「きれいだよ。すっごくエッチ」
アランの下半身が恭弥の脚の間に滑りこむ。
ぐちゃり。濡れた音を立てて、ゴムをまとったアランの先端が恭弥のうしろにすり寄る。やっぱり今夜も手際がよすぎて、いつスキンを用意したのかわからない。
「ぁ、……ぁああ、あああああっ」
ずぶずぶとアランの雄が恭弥の身体を貫いていく。
身体が埋まっていく悦びに、恭弥は足先を震わせた。粘膜のすべてでアランを感じる。
ずっとこれがほしくて、昼間の恭弥は疼いていた。
アランの腰が恭弥にじわじわと近づいて、やがてぱん、と音を立てて止まる。
「ふふ、最高」
アランは恭弥の乳首を指でくすぐる。
「ふぁ……ぁ、ああ」
アランを締め付けながら、恭弥は喘いだ。
雌の部分ばかり、気持ちいい。自分は変だ。
「乳首、ほんとにすきだね。いいよ、いっぱいこすってあげる」
胸の先を撫でながら、アランは奥をひとつ叩いた。
とん、と痺れが恭弥の脳天に響いた。
「っ……!」
「気持ちいいねえ」
胸をさわりながら、アランは恭弥の中をゆっくりと突いた。
「君がエッチに弱くて、お兄さんうれしいな」
甘い痺れが波のように恭弥の思考をさらっていく。
「君ならすぐだよ。ぼくに乳首をさわってもらわないと、寂しくてたまらなくなる。ぼくにこうやっておちんちんいれてもらわないと、ちゃんと気持ちよくなれなくなる」
こうやって、と言いながら、アランは奥をねっとりと捏ねた。アランぐらい大きくなければ届かないところ。
「君には才能があるから」
「ぁ……ぁぁ……」
恭弥はか細く喘ぐことしかできない。
「もっと夢中になって。ぼくのあげるもの以外に、何もいらなくなって」
とん、とん。ゆりかごのように、おだやかに揺さぶられている。
内側を溶かすような愛撫が、気がふれそうに気持ちいい。
「君が嫌なら、いつだって逃げていい……そう言ったのはほんと。
……でも、君が逃げたくならないようにするのは、いいだろう?」
なんの話をしているんだろう。
「ぼくがいないとおしりが寂しくて、ぼくじゃない誰かを試して、ぼくじゃないと満足できないことに気づいて……そうしたら君は、ぼくのところに戻ってくるしかないんだ」
アランはうっとりとささやいた。
「ああ、しゃべりすぎちゃった。そんなにうまくいくはずないし、ただの願望さ」
ごまかすように、アランは恭弥の額にキスした。
「君は気持ちよくなってればいい。お兄さんに全部任せなさい」
そう言って、アランはしだいに大きく動き始めた。
太くてかたい熱が恭弥のなかを好きに擦った。
「ぁあ、ああ、あ、はああ、ぁあああぁ」
「どう? ぼくは昨日より動きやすい。恭弥くんの気持ちいいとこにあてるのも、楽」
恭弥の弱点を強く擦り上げ、ずちゅ、と奥を貫く。
「ここだよね」
何度も、何度も。同じ場所ばかり、アランは狙って強く突いた。
アランの体重がなかのある一点に集中してかかり、恭弥の頭は真っ白になる。
「ぁぁぁああああっ」
じゅわあっと、熱い浮遊感が恭弥の身体を染める。
気づけば恭弥の前はうなだれて、ぽたぽたと白く濁った液体を垂らしている。
(なに、これ)
恭弥は愕然とした。
(こんなの、おとこじゃ)
「なかだけで、いっちゃったね」
いつくしむようにしなびた雄を指先で持ち上げられる。
「すごいぞ恭弥くん、まだ二日目なのに、びっくりだ」
恭弥はひどい痺れにおそわれる。
「ちっちゃくなっちゃって、かわいい」
アランはうれしそうに笑って恭弥を抱きしめた。
気持ちよくなって、褒められて、抱きしめられる。
(もう、いいや)
恭弥はとろとろとした幸福感に浸った。
(もうおれ、おんなのこでも、いいや)
「そんなにぼくのおちんちん、気持ちよかったんだぁ。そっかぁ」
そう言って、アランはまた雄の動きをはじめた。
「ぁああ……っ」
達したばかりの恭弥のものが無力に揺れて、残酷な快楽を脳へつたえる。
「こんなの見せられちゃったらさ、もう我慢できないよ。恭弥くんはぼくのです、って、世界中に叫んでまわりたい」
こいつならやりかねねぇ、と、恭弥は朦朧とした頭で思った。
「ぼくも、いくね」
ずん。大きく一突きして、アランは息を詰める。
「あぅ」
気持ちのいいところをしたたかに叩かれて、恭弥は無意識にぎゅっとうしろを締めた。
長い息とともに、アランのものが恭弥の中でどくどくと波打った。
(亜蘭、さんが、いってる……)
ゴムが大量の白濁で重くなっていくのを感じて、恭弥はうっとりと目を閉じる。
夜中、恭弥は目を覚ました。中で達したせいか、いつものような軽さがなくて、身体じゅうがぐったりと重かった。
頭の下も、なんだかかたくて痛い。
恭弥は横を見た。
すうすうと寝息を立てて眠る、アランのきれいな顔があった。
「わ」
枕だと思っていたものは、アランの腕だった。
驚きを声に出してしまった恭弥は口をおさえた。起こしたら悪い。
(びびった)
まるっきり彼女あつかいかよ、と、恭弥はなんとなく恥ずかしくなる。
(賢者タイムとかねぇのかな、この人)
男だったらふつう、欲望を晴らしたあとは現実が目に入る。不幸かつ不健康顔の男が至近距離にいたら、萎えて仕方がないと思うのだが。
(まあ、この人、なんか拗らせてるっぽいよな。そうじゃなきゃ、こんなの抱かねぇ)
アランが最中にささやいた言葉をなんとか思い出そうとして、やめた。また勃ってしまいそうだった。
ほぐされて緩んだ場所が、部屋の空気とアランの視線にさらされている。
「きれいだよ。すっごくエッチ」
アランの下半身が恭弥の脚の間に滑りこむ。
ぐちゃり。濡れた音を立てて、ゴムをまとったアランの先端が恭弥のうしろにすり寄る。やっぱり今夜も手際がよすぎて、いつスキンを用意したのかわからない。
「ぁ、……ぁああ、あああああっ」
ずぶずぶとアランの雄が恭弥の身体を貫いていく。
身体が埋まっていく悦びに、恭弥は足先を震わせた。粘膜のすべてでアランを感じる。
ずっとこれがほしくて、昼間の恭弥は疼いていた。
アランの腰が恭弥にじわじわと近づいて、やがてぱん、と音を立てて止まる。
「ふふ、最高」
アランは恭弥の乳首を指でくすぐる。
「ふぁ……ぁ、ああ」
アランを締め付けながら、恭弥は喘いだ。
雌の部分ばかり、気持ちいい。自分は変だ。
「乳首、ほんとにすきだね。いいよ、いっぱいこすってあげる」
胸の先を撫でながら、アランは奥をひとつ叩いた。
とん、と痺れが恭弥の脳天に響いた。
「っ……!」
「気持ちいいねえ」
胸をさわりながら、アランは恭弥の中をゆっくりと突いた。
「君がエッチに弱くて、お兄さんうれしいな」
甘い痺れが波のように恭弥の思考をさらっていく。
「君ならすぐだよ。ぼくに乳首をさわってもらわないと、寂しくてたまらなくなる。ぼくにこうやっておちんちんいれてもらわないと、ちゃんと気持ちよくなれなくなる」
こうやって、と言いながら、アランは奥をねっとりと捏ねた。アランぐらい大きくなければ届かないところ。
「君には才能があるから」
「ぁ……ぁぁ……」
恭弥はか細く喘ぐことしかできない。
「もっと夢中になって。ぼくのあげるもの以外に、何もいらなくなって」
とん、とん。ゆりかごのように、おだやかに揺さぶられている。
内側を溶かすような愛撫が、気がふれそうに気持ちいい。
「君が嫌なら、いつだって逃げていい……そう言ったのはほんと。
……でも、君が逃げたくならないようにするのは、いいだろう?」
なんの話をしているんだろう。
「ぼくがいないとおしりが寂しくて、ぼくじゃない誰かを試して、ぼくじゃないと満足できないことに気づいて……そうしたら君は、ぼくのところに戻ってくるしかないんだ」
アランはうっとりとささやいた。
「ああ、しゃべりすぎちゃった。そんなにうまくいくはずないし、ただの願望さ」
ごまかすように、アランは恭弥の額にキスした。
「君は気持ちよくなってればいい。お兄さんに全部任せなさい」
そう言って、アランはしだいに大きく動き始めた。
太くてかたい熱が恭弥のなかを好きに擦った。
「ぁあ、ああ、あ、はああ、ぁあああぁ」
「どう? ぼくは昨日より動きやすい。恭弥くんの気持ちいいとこにあてるのも、楽」
恭弥の弱点を強く擦り上げ、ずちゅ、と奥を貫く。
「ここだよね」
何度も、何度も。同じ場所ばかり、アランは狙って強く突いた。
アランの体重がなかのある一点に集中してかかり、恭弥の頭は真っ白になる。
「ぁぁぁああああっ」
じゅわあっと、熱い浮遊感が恭弥の身体を染める。
気づけば恭弥の前はうなだれて、ぽたぽたと白く濁った液体を垂らしている。
(なに、これ)
恭弥は愕然とした。
(こんなの、おとこじゃ)
「なかだけで、いっちゃったね」
いつくしむようにしなびた雄を指先で持ち上げられる。
「すごいぞ恭弥くん、まだ二日目なのに、びっくりだ」
恭弥はひどい痺れにおそわれる。
「ちっちゃくなっちゃって、かわいい」
アランはうれしそうに笑って恭弥を抱きしめた。
気持ちよくなって、褒められて、抱きしめられる。
(もう、いいや)
恭弥はとろとろとした幸福感に浸った。
(もうおれ、おんなのこでも、いいや)
「そんなにぼくのおちんちん、気持ちよかったんだぁ。そっかぁ」
そう言って、アランはまた雄の動きをはじめた。
「ぁああ……っ」
達したばかりの恭弥のものが無力に揺れて、残酷な快楽を脳へつたえる。
「こんなの見せられちゃったらさ、もう我慢できないよ。恭弥くんはぼくのです、って、世界中に叫んでまわりたい」
こいつならやりかねねぇ、と、恭弥は朦朧とした頭で思った。
「ぼくも、いくね」
ずん。大きく一突きして、アランは息を詰める。
「あぅ」
気持ちのいいところをしたたかに叩かれて、恭弥は無意識にぎゅっとうしろを締めた。
長い息とともに、アランのものが恭弥の中でどくどくと波打った。
(亜蘭、さんが、いってる……)
ゴムが大量の白濁で重くなっていくのを感じて、恭弥はうっとりと目を閉じる。
夜中、恭弥は目を覚ました。中で達したせいか、いつものような軽さがなくて、身体じゅうがぐったりと重かった。
頭の下も、なんだかかたくて痛い。
恭弥は横を見た。
すうすうと寝息を立てて眠る、アランのきれいな顔があった。
「わ」
枕だと思っていたものは、アランの腕だった。
驚きを声に出してしまった恭弥は口をおさえた。起こしたら悪い。
(びびった)
まるっきり彼女あつかいかよ、と、恭弥はなんとなく恥ずかしくなる。
(賢者タイムとかねぇのかな、この人)
男だったらふつう、欲望を晴らしたあとは現実が目に入る。不幸かつ不健康顔の男が至近距離にいたら、萎えて仕方がないと思うのだが。
(まあ、この人、なんか拗らせてるっぽいよな。そうじゃなきゃ、こんなの抱かねぇ)
アランが最中にささやいた言葉をなんとか思い出そうとして、やめた。また勃ってしまいそうだった。
54
お気に入りに追加
112
あなたにおすすめの小説
完結・虐げられオメガ側妃が敵国に売られたら、激甘ボイスのイケメン王が甘やかしてくれました
美咲アリス
BL
虐げられオメガ側妃のシャルルは敵国への貢ぎ物にされた。敵国のアルベルト王は『人間を食べる』という恐ろしい噂があるアルファだ。けれども実際に会ったアルベルト王はものすごいイケメン。しかも「今日からそなたは国宝だ」とシャルルに激甘ボイスで囁いてくる。「もしかして僕は国宝級の『食材』ということ?」シャルルは恐怖に怯えるが、もちろんそれは大きな勘違いで⋯⋯? 虐げられオメガと敵国のイケメン王、ふたりのキュン&ハッピーな異世界恋愛オメガバースです!
家事代行サービスにdomの溺愛は必要ありません!
灯璃
BL
家事代行サービスで働く鏑木(かぶらぎ) 慧(けい)はある日、高級マンションの一室に仕事に向かった。だが、住人の男性は入る事すら拒否し、何故かなかなか中に入れてくれない。
何度かの押し問答の後、なんとか慧は中に入れてもらえる事になった。だが、男性からは冷たくオレの部屋には入るなと言われてしまう。
仕方ないと気にせず仕事をし、気が重いまま次の日も訪れると、昨日とは打って変わって男性、秋水(しゅうすい) 龍士郎(りゅうしろう)は慧の料理を褒めた。
思ったより悪い人ではないのかもと慧が思った時、彼がdom、支配する側の人間だという事に気づいてしまう。subである慧は彼と一定の距離を置こうとするがーー。
みたいな、ゆるいdom/subユニバース。ふんわり過ぎてdom/subユニバースにする必要あったのかとか疑問に思ってはいけない。
※完結しました!ありがとうございました!
【完結】嘘はBLの始まり
紫紺
BL
現在売り出し中の若手俳優、三條伊織。
突然のオファーは、話題のBL小説『最初で最後のボーイズラブ』の主演!しかもW主演の相手役は彼がずっと憧れていたイケメン俳優の越前享祐だった!
衝撃のBLドラマと現実が同時進行!
俳優同士、秘密のBLストーリーが始まった♡
※番外編を追加しました!(1/3)
4話追加しますのでよろしくお願いします。
【完結】愛執 ~愛されたい子供を拾って溺愛したのは邪神でした~
綾雅(要らない悪役令嬢1/7発売)
BL
「なんだ、お前。鎖で繋がれてるのかよ! ひでぇな」
洞窟の神殿に鎖で繋がれた子供は、愛情も温もりも知らずに育った。
子供が欲しかったのは、自分を抱き締めてくれる腕――誰も与えてくれない温もりをくれたのは、人間ではなくて邪神。人間に害をなすとされた破壊神は、純粋な子供に絆され、子供に名をつけて溺愛し始める。
人のフリを長く続けたが愛情を理解できなかった破壊神と、初めての愛情を貪欲に欲しがる物知らぬ子供。愛を知らぬ者同士が徐々に惹かれ合う、ひたすら甘くて切ない恋物語。
「僕ね、セティのこと大好きだよ」
【注意事項】BL、R15、性的描写あり(※印)
【重複投稿】アルファポリス、カクヨム、小説家になろう、エブリスタ
【完結】2021/9/13
※2020/11/01 エブリスタ BLカテゴリー6位
※2021/09/09 エブリスタ、BLカテゴリー2位
十七歳の心模様
須藤慎弥
BL
好きだからこそ、恋人の邪魔はしたくない…
ほんわか読者モデル×影の薄い平凡くん
柊一とは不釣り合いだと自覚しながらも、
葵は初めての恋に溺れていた。
付き合って一年が経ったある日、柊一が告白されている現場を目撃してしまう。
告白を断られてしまった女の子は泣き崩れ、
その瞬間…葵の胸に卑屈な思いが広がった。
※fujossy様にて行われた「梅雨のBLコンテスト」出品作です。
転移したらなぜかコワモテ騎士団長に俺だけ子供扱いされてる
塩チーズ
BL
平々凡々が似合うちょっと中性的で童顔なだけの成人男性。転移して拾ってもらった家の息子がコワモテ騎士団長だった!
特に何も無く平凡な日常を過ごすが、騎士団長の妙な噂を耳にしてある悩みが出来てしまう。
いっぱい命じて〜無自覚SubはヤンキーDomに甘えたい〜
きよひ
BL
無愛想な高一Domヤンキー×Subの自覚がない高三サッカー部員
Normalの諏訪大輝は近頃、謎の体調不良に悩まされていた。
そんな折に出会った金髪の一年生、甘井呂翔。
初めて会った瞬間から甘井呂に惹かれるものがあった諏訪は、Domである彼がPlayする様子を覗き見てしまう。
甘井呂に優しく支配されるSubに自分を重ねて胸を熱くしたことに戸惑う諏訪だが……。
第二性に振り回されながらも、互いだけを求め合うようになる青春の物語。
※現代ベースのDom/Subユニバースの世界観(独自解釈・オリジナル要素あり)
※不良の喧嘩描写、イジメ描写有り
初日は5話更新、翌日からは2話ずつ更新の予定です。
【完結】極貧イケメン学生は体を売らない。【番外編あります】
紫紺
BL
貧乏学生をスパダリが救済!?代償は『恋人のフリ』だった。
相模原涼(さがみはらりょう)は法学部の大学2年生。
超がつく貧乏学生なのに、突然居酒屋のバイトをクビになってしまった。
失意に沈む涼の前に現れたのは、ブランドスーツに身を包んだイケメン、大手法律事務所の副所長 城南晄矢(じょうなんみつや)。
彼は涼にバイトしないかと誘うのだが……。
※番外編を公開しました(10/21)
生活に追われて恋とは無縁の極貧イケメンの涼と、何もかもに恵まれた晄矢のラブコメBL。二人の気持ちはどっちに向いていくのか。
※本作品中の公判、判例、事件等は全て架空のものです。完全なフィクションであり、参考にした事件等もございません。拙い表現や現実との乖離はどうぞご容赦ください。
※4月18日、完結しました。ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる