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第三節 夜の闇と追憶の月影2
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苦悶の悲鳴を上げて地面をのたうちまわりながら、二つ首の不気味な無数の魔物どもが、『流星の呪文(アンセサスト)』と呼ばれる強力な呪文の海にみるみる飲み込まれていく。
その光の中から伸ばされた無数の透明な手が、魔物たちの四肢や体をつかんで次々と千々に引き千切り、そのまま、煌く光の中へと引きずり込んでいく。
首を根元から引き裂かれ、腹を抉り取られ、魔物ども断末魔が、尚も天空から落ちてくる嘆きの流星の最中にこだまし響いた。
あれほどまでに、辺りを覆い尽くしていた黒き双頭の魔物達が、僅かばかりの間に、その数をみるみる激減させていく。
轟く轟音と、嘆きの精霊の甲高い号泣。
やがて、全ての魔物の姿がその場から消え失せた頃、降り注ぐ嘆きの流星は穏やかにその数を減らしていくと、一度、一際激しく眩く発光し、急速に地面に吸い込まれていったのである。
虚空を満たしていた光の海と、嘆きの精霊の悲痛なすり泣きが、緩やかに夜の闇の中へと消えて行く。
それは、まさに一瞬の出来事だった。
不敵に微笑するジェスターの周りを捕り囲んでいた、無数の魔物の群れは、既に、僅かな体の残骸だけをその場に残し、その全てを消失させていたのである。
その時だった。
嘆きの光が消えた白と黒の闇の中で、ジェスターの纏う鮮やかな群青の衣が虚空に棚引くと、彼のその燃え盛る炎の如き緑玉の瞳が、何ゆえか不意に、鋭く細められたのである。
にわかに、魔物の消えた闇の中から、そんな彼の鋭敏な感覚に触れてきたのは・・・懐かしくもあり、そして嫌悪する何者かの実に邪な気配。
それは、明らかに、先程のあの魔物達の生き残りの気配などでは、決してない。
緩やかに背後に近づきつつあるその邪悪な気配に、端正で凛々しいジェスターの顔が、揺れる見事な栗毛の下で厳しく険しく歪んだ。
のを利き手に構えたまま、振り返ることもなく、それが誰であるか察知していたジェスターは、足音も立てず背後に立ったその人物の名を、低く鋭く呼んだのである。
「カイルナーガ・・・・どういう風の吹き回しだ?おまえが・・・・のこのこと城から出てくるなど・・・・?」
白と黒の闇の最中に、ゆらりと揺れる深き藍色の長い髪。
漆黒の闇と同化するような黒衣を纏ったその気配の主が、そんなジェスターの背後に立ったまま、彼と同じその顔で、ニヤリと意味深に微笑むのだった。
「そろそろ・・・・そなたも、闇が恋しくなる頃だろうと思ってな・・・・アランデューク」
「誰が・・・・闇を恋しいだって?」
低く鋭い声色のまま、実に不愉快そうに言うと、燃え盛る炎のような緑玉の瞳を爛と輝かせながら、ジェスターは、そこで初めて、ゆっくりと背後を振り返ったのである。
諸刃の如き鋭利な眼差しの先で、邪に笑うその青年は、彼と同じ、鮮やかな緑玉の瞳を冷酷に煌かせ、まるで嘲笑うかのように、厳しく歪んだジェスターの端正な顔を真っ直ぐに見つめすえていた。
魔王と呼ばれる者・・・そう、闇から目覚めた古の魔法使いラグナ・ゼラキエルであったのだ。
いや、正確に言うのであれば、魔王の魂を自ら受け入れその身に宿した者。
彼と同じ血を持ち、彼と同じ顔をした青年・・・唯一、この世に残されたジェスターの肉親たる者である。
邪に微笑する、ジェスターによく似たその唇。
「どんなにそなたが拒んでも・・・・そなたは・・・・私と同じ、」
「・・・黙れ・・・」
ジェスターは、いつになく冷静で、しかし鋭い口調で短くそう言い放ち、利き手に持った妖の剣の鋭利な切っ先を、真っ直ぐに、魔王の魂を宿す実の兄弟、カイルナーガの顔に向けたのだった。
燃え盛る緑の炎が如き眼光が、臆すことも無く、自分と同じ顔をしたカイルナーガを睨みつける。
その諸刃のような鋭い視線を真っ直ぐに受け止めながら、魔王と呼ばれる闇の魔法使いは、再び薄く微笑したのである。
「もうまもなく・・・・・・・・さすればそなたとて、もう拒むことなど出来ぬのだ・・・・」
「黙れと・・・・言っている」
「そなたはうつけだ・・・・闇に惹かれるその心を、そなたとて気付かぬ訳ではなかろう?
『真実の闇を持つ者(アランデューク)』、そなたのこの名が・・・何を意味するものなのか、忘れた訳ではあるまい?
そなたとて・・・・私と同じ、闇の魔物・・・・・・・素直に受け入れるがいい・・・・さすれば楽になれる」
「時が来たら、有無を言わせず受け入れてやる・・・・だが、その時は・・・・おまえがこの世から消滅する時だ・・・・・・・・そして、この俺も」
そう言ったジェスターの凛々しい唇が、何ゆえかニヤリと不敵に笑った。
魔王を宿す者カイルナーガは、そんな彼の顔を見据えたまま、僅かにその緑玉の瞳を細めて、尚も嘲笑うかのように言うのである。
「それはどうかな?よもや・・・全てを焼き尽くし破壊する快楽を、忘れたとは言わせない・・・」
「おまえ・・・・そんな事が言いたくて、此処にのこのこと出てきた訳か?カイルナーガ?」
「あの日・・・・ランダムルの集落を焼き尽くしたのは・・・・私ではない・・・・
他ならぬそなただ・・・・・アランデューク・・・・」
「黙れと・・・・言ってるのがわからないのか?
殺すことは出来なくても、おまえの体が人である以上、地獄の苦しみを味わわせることは簡単だ・・・
それが嫌なら・・・・・・・失せろ!」
鋭利に煌く妖剣の切っ先をカイルナーガに突きつけたまま、揺れる見事な栗色の髪の下で、燃え盛る炎の如きジェスターの緑玉の両眼が、どこか凶悪な輝きを持って爛と大きく見開かれた。
険しく歪む端正で凛々しい彼のそのを、魔王の魂を宿す者が薄く笑いながら、彼と同じ鮮やかな緑玉の瞳で舐めるように見る。
「忘れるな・・・・そなたは我自身・・・どんなに人のなりをしていても・・・・
は、私と同じ・・・・・に過ぎぬ・・・・」
その言葉と同時に、妖の剣を持つジェスターの手首が、しなやかに迅速に翻った。
白と黒の闇を引き裂いて、の炎を纏いながらに閃く光の帯が、血を分けた兄弟に向かって豪速でまかり飛ぶ。
ゆらりと、深い藍色の長い髪が虚空に乱舞して、その強烈で鋭い斬撃をかわした魔王の体を、轟音と共に立ち昇った黒炎が包み込んだ。
金色の大剣を構えたまま真っ向からこちらを睨みつける、ジェスターの厳しく険しい顔を、虚空に身を躍らせながら嘲笑うように見やって、ゼラキセルの魂を持つカイルナーガは、高らかに言い放ったのである。
「幻の城(ロイヤー・カークス)で待っているぞ・・・・・!
そなたの魔性が目覚めいく姿が楽しみだ・・・・アランデューク・・・・・!」
その声と共に、黒い炎を纏う魔王の姿は、夜の闇に溶けてるようにして、消えて行った・・・・・
燃え盛る炎の如く爛々と輝く緑玉の瞳が、今、激しい憎悪と嫌悪を宿したまま、嘆きの白い霧とほの暗い夜の闇を、睨むように見据えている。
利き手に持った鋭利な金色の切っ先を地面に下ろし、白い霧を千切る冷たい風にその見事な栗色の髪を揺らしながら、苦々しく厳しい表情で、ジェスターは、異形と呼ばれる鮮やかな緑玉の瞳を閉じたのだった。
その光の中から伸ばされた無数の透明な手が、魔物たちの四肢や体をつかんで次々と千々に引き千切り、そのまま、煌く光の中へと引きずり込んでいく。
首を根元から引き裂かれ、腹を抉り取られ、魔物ども断末魔が、尚も天空から落ちてくる嘆きの流星の最中にこだまし響いた。
あれほどまでに、辺りを覆い尽くしていた黒き双頭の魔物達が、僅かばかりの間に、その数をみるみる激減させていく。
轟く轟音と、嘆きの精霊の甲高い号泣。
やがて、全ての魔物の姿がその場から消え失せた頃、降り注ぐ嘆きの流星は穏やかにその数を減らしていくと、一度、一際激しく眩く発光し、急速に地面に吸い込まれていったのである。
虚空を満たしていた光の海と、嘆きの精霊の悲痛なすり泣きが、緩やかに夜の闇の中へと消えて行く。
それは、まさに一瞬の出来事だった。
不敵に微笑するジェスターの周りを捕り囲んでいた、無数の魔物の群れは、既に、僅かな体の残骸だけをその場に残し、その全てを消失させていたのである。
その時だった。
嘆きの光が消えた白と黒の闇の中で、ジェスターの纏う鮮やかな群青の衣が虚空に棚引くと、彼のその燃え盛る炎の如き緑玉の瞳が、何ゆえか不意に、鋭く細められたのである。
にわかに、魔物の消えた闇の中から、そんな彼の鋭敏な感覚に触れてきたのは・・・懐かしくもあり、そして嫌悪する何者かの実に邪な気配。
それは、明らかに、先程のあの魔物達の生き残りの気配などでは、決してない。
緩やかに背後に近づきつつあるその邪悪な気配に、端正で凛々しいジェスターの顔が、揺れる見事な栗毛の下で厳しく険しく歪んだ。
のを利き手に構えたまま、振り返ることもなく、それが誰であるか察知していたジェスターは、足音も立てず背後に立ったその人物の名を、低く鋭く呼んだのである。
「カイルナーガ・・・・どういう風の吹き回しだ?おまえが・・・・のこのこと城から出てくるなど・・・・?」
白と黒の闇の最中に、ゆらりと揺れる深き藍色の長い髪。
漆黒の闇と同化するような黒衣を纏ったその気配の主が、そんなジェスターの背後に立ったまま、彼と同じその顔で、ニヤリと意味深に微笑むのだった。
「そろそろ・・・・そなたも、闇が恋しくなる頃だろうと思ってな・・・・アランデューク」
「誰が・・・・闇を恋しいだって?」
低く鋭い声色のまま、実に不愉快そうに言うと、燃え盛る炎のような緑玉の瞳を爛と輝かせながら、ジェスターは、そこで初めて、ゆっくりと背後を振り返ったのである。
諸刃の如き鋭利な眼差しの先で、邪に笑うその青年は、彼と同じ、鮮やかな緑玉の瞳を冷酷に煌かせ、まるで嘲笑うかのように、厳しく歪んだジェスターの端正な顔を真っ直ぐに見つめすえていた。
魔王と呼ばれる者・・・そう、闇から目覚めた古の魔法使いラグナ・ゼラキエルであったのだ。
いや、正確に言うのであれば、魔王の魂を自ら受け入れその身に宿した者。
彼と同じ血を持ち、彼と同じ顔をした青年・・・唯一、この世に残されたジェスターの肉親たる者である。
邪に微笑する、ジェスターによく似たその唇。
「どんなにそなたが拒んでも・・・・そなたは・・・・私と同じ、」
「・・・黙れ・・・」
ジェスターは、いつになく冷静で、しかし鋭い口調で短くそう言い放ち、利き手に持った妖の剣の鋭利な切っ先を、真っ直ぐに、魔王の魂を宿す実の兄弟、カイルナーガの顔に向けたのだった。
燃え盛る緑の炎が如き眼光が、臆すことも無く、自分と同じ顔をしたカイルナーガを睨みつける。
その諸刃のような鋭い視線を真っ直ぐに受け止めながら、魔王と呼ばれる闇の魔法使いは、再び薄く微笑したのである。
「もうまもなく・・・・・・・・さすればそなたとて、もう拒むことなど出来ぬのだ・・・・」
「黙れと・・・・言っている」
「そなたはうつけだ・・・・闇に惹かれるその心を、そなたとて気付かぬ訳ではなかろう?
『真実の闇を持つ者(アランデューク)』、そなたのこの名が・・・何を意味するものなのか、忘れた訳ではあるまい?
そなたとて・・・・私と同じ、闇の魔物・・・・・・・素直に受け入れるがいい・・・・さすれば楽になれる」
「時が来たら、有無を言わせず受け入れてやる・・・・だが、その時は・・・・おまえがこの世から消滅する時だ・・・・・・・・そして、この俺も」
そう言ったジェスターの凛々しい唇が、何ゆえかニヤリと不敵に笑った。
魔王を宿す者カイルナーガは、そんな彼の顔を見据えたまま、僅かにその緑玉の瞳を細めて、尚も嘲笑うかのように言うのである。
「それはどうかな?よもや・・・全てを焼き尽くし破壊する快楽を、忘れたとは言わせない・・・」
「おまえ・・・・そんな事が言いたくて、此処にのこのこと出てきた訳か?カイルナーガ?」
「あの日・・・・ランダムルの集落を焼き尽くしたのは・・・・私ではない・・・・
他ならぬそなただ・・・・・アランデューク・・・・」
「黙れと・・・・言ってるのがわからないのか?
殺すことは出来なくても、おまえの体が人である以上、地獄の苦しみを味わわせることは簡単だ・・・
それが嫌なら・・・・・・・失せろ!」
鋭利に煌く妖剣の切っ先をカイルナーガに突きつけたまま、揺れる見事な栗色の髪の下で、燃え盛る炎の如きジェスターの緑玉の両眼が、どこか凶悪な輝きを持って爛と大きく見開かれた。
険しく歪む端正で凛々しい彼のそのを、魔王の魂を宿す者が薄く笑いながら、彼と同じ鮮やかな緑玉の瞳で舐めるように見る。
「忘れるな・・・・そなたは我自身・・・どんなに人のなりをしていても・・・・
は、私と同じ・・・・・に過ぎぬ・・・・」
その言葉と同時に、妖の剣を持つジェスターの手首が、しなやかに迅速に翻った。
白と黒の闇を引き裂いて、の炎を纏いながらに閃く光の帯が、血を分けた兄弟に向かって豪速でまかり飛ぶ。
ゆらりと、深い藍色の長い髪が虚空に乱舞して、その強烈で鋭い斬撃をかわした魔王の体を、轟音と共に立ち昇った黒炎が包み込んだ。
金色の大剣を構えたまま真っ向からこちらを睨みつける、ジェスターの厳しく険しい顔を、虚空に身を躍らせながら嘲笑うように見やって、ゼラキセルの魂を持つカイルナーガは、高らかに言い放ったのである。
「幻の城(ロイヤー・カークス)で待っているぞ・・・・・!
そなたの魔性が目覚めいく姿が楽しみだ・・・・アランデューク・・・・・!」
その声と共に、黒い炎を纏う魔王の姿は、夜の闇に溶けてるようにして、消えて行った・・・・・
燃え盛る炎の如く爛々と輝く緑玉の瞳が、今、激しい憎悪と嫌悪を宿したまま、嘆きの白い霧とほの暗い夜の闇を、睨むように見据えている。
利き手に持った鋭利な金色の切っ先を地面に下ろし、白い霧を千切る冷たい風にその見事な栗色の髪を揺らしながら、苦々しく厳しい表情で、ジェスターは、異形と呼ばれる鮮やかな緑玉の瞳を閉じたのだった。
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