上 下
75 / 131
幕間その1

幕間 第三章まとめ

しおりを挟む
第3章『世界へようこそ』まとめ

●あらすじ
 多島海サウザンアイランズでジャガイモなどの帝国にはない食材を知ったクローリーたちは、さまざまな植物の買い付けや芳香剤を探しに更に海に出た。
 目指すは絹の国シリカの玄関口ハイナード。
 クローリーと沙那のやり取りを眺めていたマリエッラは昔を思い出す。
 彼女が少女だった頃。クローリーとシュラハトとの出会いだった。
 3人はマリエッラの姉のルチアを助け出すべく動き出す。
 やっと再会できた姉妹であったが、重傷を負ったマリエッラを助けるためにルチアは命を落とす。
 それは神から奇跡を与えられた姉妹の悲しい運命でもあった。

 一方、クローリーと沙那は商人の間を歩き回り、謎の少女(ロリババア)のヒンカと出会う。
 多くの種や苗を商う彼女だったが、2人にあまり協力的ではなかった。
 そこにハイナードを狙う海賊船が現われ……。
 知り合って海賊退治に意気投合した美少女船長ルシエとともにクローリーたちは海賊を倒しに海に出た。
 その姿を見てヒンカは心を許し、クローリーたちに同行することになった。
 新しい異世界召喚者ワタリのエルフ?を2人も仲間に加えた一行は男爵領へ帰還する。
 


●登場人物
 ▼マリエッラ
 山間の寒村に生まれ育った少女。
 瞼の姉を求めて帝都へと向かうが……危機一髪のところを若きクローリーとシュラハトに救われる。
 しかし……姉ルチアと共に彼女の運命は悲劇的な未来しか見えなかった。
 クローリーとシュラハトはマリエッラの願いを叶えるべく、教会本部を襲撃する。
 結果は悲しいものではあったが、マリエッラは自らの力を隠し、教会に神官として潜入する。
 彼女こそ最も帝国打倒の意志の強い人間かもしれない。

 ▼ルチア
 年の離れたマリエッラの姉。
 治癒の秘術ヒーリングが使える奇跡の少女であるために教会に引き取られる。
 実はその教会の目的とは……奇跡の術を売り物にして、術者を磨り潰すことだった。
 ルチアはマリエッラに同じ力があることを知ると、マリエッラを逃がし、クローリーとシュラハトに彼女を託すと引き換えに命を失った。
 
 ▼冒険者クローリー
 まだ20歳になるかならないかの頃のクローリー。
 行き掛かりでマリエッラを助けることになる。
 全財産を売り払うほどの大散財をしてしまうが、少女を救うためなら平気なお人好し。 

 ▼冒険者シュラハト
 クローリーとコンビを組む戦士。
 少女の願いのために帝都の教会本部を襲撃するほど、クローリーと並ぶお人好し。
 それもそのはず。
 彼がルチアとマリエッラに見たものは、少女アユと同じ能力だったからだ。

 ▼ヒンカ
 ハイナードで種や苗を商っていた少女。
 実は異世界召喚者ワタリであり、禁断の秘術の転生リインカーネーションで2度目の人生を歩んでいたのだった。
 ヒンカは禁酒法時代から80年代まで生きたアメリカの老婆で、公務員(というよりも学芸員)として生きた人だった。
 そのため、他の異世界召喚者ワタリよりも博識である。
 世捨て人のような生活を送っていたが、生き馬の目を抜く様な時代にお人好しな生き方をするクローリーや沙那たちに興味を持って、ついて行くことになった。

 ▼ルシエ
 ハイナードの海賊退治でクローリーたちと意気投合した船乗りの少女。
 沙那たちとは全く違う世界から渡ってきた異世界召喚者ワタリであるために、人のように見えて獣の耳のついた獣人である。
 異世界の技術を応用した高速スークナー帆船スカーレット号を駆って、海を駆け巡っていた。
 獣人らしい類稀な運動能力と冷静な判断力とで驚くべき剣技も持っていて頼りになる戦える美少女。
 獣人の耳に驚きながらも差別意識のないクローリーたちについて行くことになった。
 人道に悖ることないことなら密輸でも何でもする。

 ▼スカーレット号乗組員
 毅然とした美少女剣士のルシエを女神のように慕う船乗りたち。
 みんなのルシエちゃんは神聖不可侵!
 戦うこともできるかなり優秀な人材のはずだが、ルシエに何処までもついて行く。
 描写はないが、美少女を崇めるマッチョな連中である。
 昭和的アイドル親衛隊のような法被を着てたりはしません。


●その他
 ▼高速スクーナー船スカーレット号
 異世界の造船技術も取り入れられた高速帆船。
 帝国の横帆ばかりの船と違い、大型三角帆なども使った複合帆で、逆風でもそこそこ走る恐るべき船。
 速度のために全体的に細身で全長は長く、優美な船である。
 武装はないが、そのスピードと運動性で危険な海を渡り歩いてきた。
 貨物の積載量は小さいが、航行能力は高い。


 とっても都合の良い仲間が手に入るお話でした。
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

校長室のソファの染みを知っていますか?

フルーツパフェ
大衆娯楽
校長室ならば必ず置かれている黒いソファ。 しかしそれが何のために置かれているのか、考えたことはあるだろうか。 座面にこびりついた幾つもの染みが、その真実を物語る

寝室から喘ぎ声が聞こえてきて震える私・・・ベッドの上で激しく絡む浮気女に復讐したい

白崎アイド
大衆娯楽
カチャッ。 私は静かに玄関のドアを開けて、足音を立てずに夫が寝ている寝室に向かって入っていく。 「あの人、私が

JKがいつもしていること

フルーツパフェ
大衆娯楽
平凡な女子高生達の日常を描く日常の叙事詩。 挿絵から御察しの通り、それ以外、言いようがありません。

生贄にされた先は、エロエロ神世界

雑煮
恋愛
村の習慣で50年に一度の生贄にされた少女。だが、少女を待っていたのはしではなくどエロい使命だった。

小学生最後の夏休みに近所に住む2つ上のお姉さんとお風呂に入った話

矢木羽研
青春
「……もしよかったら先輩もご一緒に、どうですか?」 「あら、いいのかしら」 夕食を作りに来てくれた近所のお姉さんを冗談のつもりでお風呂に誘ったら……? 微笑ましくも甘酸っぱい、ひと夏の思い出。 ※性的なシーンはありませんが裸体描写があるのでR15にしています。 ※小説家になろうでも同内容で投稿しています。 ※2022年8月の「第5回ほっこり・じんわり大賞」にエントリーしていました。

蘇生魔法を授かった僕は戦闘不能の前衛(♀)を何度も復活させる

フルーツパフェ
大衆娯楽
 転移した異世界で唯一、蘇生魔法を授かった僕。  一緒にパーティーを組めば絶対に死ぬ(死んだままになる)ことがない。  そんな口コミがいつの間にか広まって、同じく異世界転移した同業者(多くは女子)から引っ張りだこに!  寛容な僕は彼女達の申し出に快諾するが条件が一つだけ。 ――実は僕、他の戦闘スキルは皆無なんです  そういうわけでパーティーメンバーが前衛に立って死ぬ気で僕を守ることになる。  大丈夫、一度死んでも蘇生魔法で復活させてあげるから。  相互利益はあるはずなのに、どこか鬼畜な匂いがするファンタジー、ここに開幕。      

勝負に勝ったので委員長におっぱいを見せてもらった

矢木羽研
青春
優等生の委員長と「勝ったほうが言うことを聞く」という賭けをしたので、「おっぱい見せて」と頼んでみたら……青春寸止めストーリー。

僕の家族は母様と母様の子供の弟妹達と使い魔達だけだよ?

闇夜の現し人(ヤミヨノウツシビト)
ファンタジー
ー 母さんは、「絶世の美女」と呼ばれるほど美しく、国の中で最も権力の強い貴族と呼ばれる公爵様の寵姫だった。 しかし、それをよく思わない正妻やその親戚たちに毒を盛られてしまった。 幸い発熱だけですんだがお腹に子が出来てしまった以上ここにいては危険だと判断し、仲の良かった侍女数名に「ここを離れる」と言い残し公爵家を後にした。 お母さん大好きっ子な主人公は、毒を盛られるという失態をおかした父親や毒を盛った親戚たちを嫌悪するがお母さんが日々、「家族で暮らしたい」と話していたため、ある出来事をきっかけに一緒に暮らし始めた。 しかし、自分が家族だと認めた者がいれば初めて見た者は跪くと言われる程の華の顔(カンバセ)を綻ばせ笑うが、家族がいなければ心底どうでもいいというような表情をしていて、人形の方がまだ表情があると言われていた。 『無能で無価値の稚拙な愚父共が僕の家族を名乗る資格なんて無いんだよ?』 さぁ、ここに超絶チートを持つ自分が認めた家族以外の生き物全てを嫌う主人公の物語が始まる。 〈念の為〉 稚拙→ちせつ 愚父→ぐふ ⚠︎注意⚠︎ 不定期更新です。作者の妄想をつぎ込んだ作品です。

処理中です...