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日常編(単発)
節分
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ある日。今日は節分。あ、これある日って言う意味なかったわ。
「なに自己解決してんだよ」
「ねぇフーリ。節分って何するの?」
「各町から一人ずつランダムに選ばれて、殺し合いをするんだよ」
「なに堂々と嘘教えてるんだよ」
「節分って簡単に言えば、鬼を殺す……みたいな」
「なんでそんな野蛮な表現しかできねぇんだよ。節分は『季節の分かれ目』って意味で、そういう日には邪気が生じるから、みんなで悪霊退散しよ~……みたいな感じ」
「じゃあやっぱり鬼殺害祭りなんだね!」
「う~ん伝わったかなぁ……伝わってねぇ気がするなぁ」
「じゃあ早速殺しに行こうぜ!」
「鬼殺し!なんかお酒みたい」
「なんかもう嫌になってきた……」
一人明らかにモチベが下がっているが、三人は仲良く路地裏に来ていた。
「おいフーリ。なんで路地裏なんてチョイスしたんだ」
「だって鬼でしょ?鬼と言ったら鬼殺しだし、鬼殺し飲んでる変質者と言ったら路地裏じゃん」
「ごめん、俺の頭の中でそのロジックは理解できないわ」
「鬼さん出ておいでー!このくそ芋り野郎が!」
「イモリイモリ!」
フーリとマルセルで『いもり』の意味が少し違う気がするが、この声に呼応するように奥から鬼がでてきた。
「うわ。マジで出てきたんだけど」
「上半身裸だ。セクハラで訴えようかな」
出てきたら出てきたで散々文句言われる鬼可哀想。
「なぁお前ら。豆持ってきたのか?」
「最高級ブレンドコーヒー豆ならあるよ」
「ごめんなマルセル。豆は豆でも大豆限定なんだ」
「じゃあ納豆があるよ」
「発酵してても駄目なんだ」
「え~ケチ~」
「フーリは?」
「僕はマルセルと違って優秀だからな。持ってきたぞ」
フーリがそう言いポケットから取り出したのは二つの手榴弾だった。
「危ねぇなおい!」
「これ地元だと豆って呼んでたんだけど」
「知らねぇよその地域独特の呼び方は」
「あ、待って。これ安全ピンついてないじゃん。いいや投げちゃお。とりゃ!」
フーリがデタラメに投げた豆は鬼を殺した。
「あーあ。まーた変な終わり方しちゃうよこれ」
「やっぱり安全ピンがついてるかどうかマメに確認しないとね!」
「強引なオチへの誘導だね」
「な。悪い癖だよ」
こうして、三人は無事鬼を討伐することに成功した。
ちなみに、この日に行っていた『notちびっ子豆まき大会』の鬼役が休憩中に失踪する事件が起こったが、この話と関連があるかどうかは定かではない。多分あるけどね。
「なに自己解決してんだよ」
「ねぇフーリ。節分って何するの?」
「各町から一人ずつランダムに選ばれて、殺し合いをするんだよ」
「なに堂々と嘘教えてるんだよ」
「節分って簡単に言えば、鬼を殺す……みたいな」
「なんでそんな野蛮な表現しかできねぇんだよ。節分は『季節の分かれ目』って意味で、そういう日には邪気が生じるから、みんなで悪霊退散しよ~……みたいな感じ」
「じゃあやっぱり鬼殺害祭りなんだね!」
「う~ん伝わったかなぁ……伝わってねぇ気がするなぁ」
「じゃあ早速殺しに行こうぜ!」
「鬼殺し!なんかお酒みたい」
「なんかもう嫌になってきた……」
一人明らかにモチベが下がっているが、三人は仲良く路地裏に来ていた。
「おいフーリ。なんで路地裏なんてチョイスしたんだ」
「だって鬼でしょ?鬼と言ったら鬼殺しだし、鬼殺し飲んでる変質者と言ったら路地裏じゃん」
「ごめん、俺の頭の中でそのロジックは理解できないわ」
「鬼さん出ておいでー!このくそ芋り野郎が!」
「イモリイモリ!」
フーリとマルセルで『いもり』の意味が少し違う気がするが、この声に呼応するように奥から鬼がでてきた。
「うわ。マジで出てきたんだけど」
「上半身裸だ。セクハラで訴えようかな」
出てきたら出てきたで散々文句言われる鬼可哀想。
「なぁお前ら。豆持ってきたのか?」
「最高級ブレンドコーヒー豆ならあるよ」
「ごめんなマルセル。豆は豆でも大豆限定なんだ」
「じゃあ納豆があるよ」
「発酵してても駄目なんだ」
「え~ケチ~」
「フーリは?」
「僕はマルセルと違って優秀だからな。持ってきたぞ」
フーリがそう言いポケットから取り出したのは二つの手榴弾だった。
「危ねぇなおい!」
「これ地元だと豆って呼んでたんだけど」
「知らねぇよその地域独特の呼び方は」
「あ、待って。これ安全ピンついてないじゃん。いいや投げちゃお。とりゃ!」
フーリがデタラメに投げた豆は鬼を殺した。
「あーあ。まーた変な終わり方しちゃうよこれ」
「やっぱり安全ピンがついてるかどうかマメに確認しないとね!」
「強引なオチへの誘導だね」
「な。悪い癖だよ」
こうして、三人は無事鬼を討伐することに成功した。
ちなみに、この日に行っていた『notちびっ子豆まき大会』の鬼役が休憩中に失踪する事件が起こったが、この話と関連があるかどうかは定かではない。多分あるけどね。
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