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旅立つ新たな出逢い
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クリスティアは、西に逃げた。楯と剣、数枚の金貨、干し肉と必要最低限の荷物を持ち旅に出た。
クリスティアは大精霊たちを忘れることが出来ないでいた。思い考えているうちに、大精霊のふる里へ行ってみたいと思う様になっていた。旅の目標が出来た。大精霊のふる里へ向かおう。
旅をするにはクリスティアの金貨は、少なすぎた。まずは西の町のサルファへいき、用心棒の仕事を探そう。クリスティアはサルファへ向かい歩きはじめた。
旅の途中で剣を使う様なことはなかったが、人通りは多かった。皆、東から逃げてきた人達だ。
旅の情報も必要だった。途中立ち寄った茶屋でクリスティアは声をあげた。
「語り部は、おらぬか?」
すると、奥から老婆と若い男が出てきた。
「私が語り部だよ」
と老婆が言った。若い男も近づき言った。
「オレは孫のヒルドだ。あんた剣の腕がたちそうだね」
「あぁ、私は強いよ。語り部さん、大精霊のふる里の話はありますか?」
「おやまぁ、あんたも孫と行き先が同じかい?あるよ、きくかい?」
と言い、語り部が話はじめた時だった。
キンッ剣と楯がぶつかる音がした。誰かが語り部を切りつけたのだ。切りつけた者は、すっと姿を消していた。反射的に楯がでたが、危なかった。
「感謝するぜ、お嬢さん。でなけりゃばあちゃんは今頃」
若い男は怒りに震えていた。
そして言った。
「最近は語り部が殺られるのさ。お嬢さんに、ばあちゃんの護衛を頼みたい」
「私は高いぞ?」
「オレは稼ぎはいいんだぜ。ただばあちゃんを守りながら仕事は出来ない。お嬢さんの旅の代金はオレが出す。何、行き先は同じさ。例のやつのふる里だろ?」
「こちらも用心棒の仕事を探していたので、ありがたい。私はクリスティアです。よろしくお願いします」
「オレはタルト、ばあちゃんはメアリーだ。よろしく頼みます」
そう言って握手した。
「オレはひと稼ぎしてくるよ」
タルトはそう言うと茶屋の中で声をあげた。
「オレは整体師だ。腰が痛む、足が痛む、人はいないかい?」
すぐにてが上がる。
「腰が痛くてな、助かるよ。よろしくたのむ」
「へい、横になってください。銀貨5枚ですよ」
「ちぇ、高いなぁ」
ぼやきなから、銀貨をわたす。
次に娘さんが「肩をもんでおくれでないかい?」
と声をかけると
「へい、娘さんには銀貨3枚お渡しします」
と言い、どっと店の中は笑いであふれた。タルトは周りを笑顔にする良い男だった。
クリスティアは大精霊たちを忘れることが出来ないでいた。思い考えているうちに、大精霊のふる里へ行ってみたいと思う様になっていた。旅の目標が出来た。大精霊のふる里へ向かおう。
旅をするにはクリスティアの金貨は、少なすぎた。まずは西の町のサルファへいき、用心棒の仕事を探そう。クリスティアはサルファへ向かい歩きはじめた。
旅の途中で剣を使う様なことはなかったが、人通りは多かった。皆、東から逃げてきた人達だ。
旅の情報も必要だった。途中立ち寄った茶屋でクリスティアは声をあげた。
「語り部は、おらぬか?」
すると、奥から老婆と若い男が出てきた。
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「オレは孫のヒルドだ。あんた剣の腕がたちそうだね」
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「おやまぁ、あんたも孫と行き先が同じかい?あるよ、きくかい?」
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キンッ剣と楯がぶつかる音がした。誰かが語り部を切りつけたのだ。切りつけた者は、すっと姿を消していた。反射的に楯がでたが、危なかった。
「感謝するぜ、お嬢さん。でなけりゃばあちゃんは今頃」
若い男は怒りに震えていた。
そして言った。
「最近は語り部が殺られるのさ。お嬢さんに、ばあちゃんの護衛を頼みたい」
「私は高いぞ?」
「オレは稼ぎはいいんだぜ。ただばあちゃんを守りながら仕事は出来ない。お嬢さんの旅の代金はオレが出す。何、行き先は同じさ。例のやつのふる里だろ?」
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そう言って握手した。
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「へい、横になってください。銀貨5枚ですよ」
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と声をかけると
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