異世界無料体験サービスから始まった異世界冒険だと思う。

新たな異世界編

名前も知らなくていい脳筋1・2

　名前も知らなくていい脳筋1


 私は獣神国バスク・トウセン支部長だ。何時もどおり難しい書類は部下に投げやり机で剣や防具の手入れを行っていた。
　暫くするとギルド内が騒がしくなり悲鳴があがったので受付にいくと受付兼副支部長のノーラが震えていた。酒場に十数人の冒険者が倒れており血だまりが出来ていた。どうやら人族の冒険者がやったらしい。

　ノーラに聞いたら人族が悪いとの事だったので捕らえる用に命令する。

　しかし、実際には自分たちが拘束された。人族はSランクの冒険者だった。一部始終をギルド各支部に連絡を入れられた。

　無知だった俺はノーラを信じた為過ちを犯した。降格は免れない。

　倒れている冒険者はトウセン支部のトップ集団だがこのままでは死んでしまう。人族の冒険者に助けを求めたが聞いてはくれなかった。

　当たり前だが自分たちが悪いのだがら。



 名前も知らなくていい脳筋2


　私は獣神国バスクの冒険者ギルドマスターだ。最近高ランクの依頼を受けてくれる冒険者がいない。しかし、今回人族のSランク冒険者がたまたまやって来たので依頼を受けさせる事にした。

　しかし、トウセン支部長に連絡するのを忘れており、あろう事かSランク冒険者と対立したとのことだ。

　連絡を入れておれば回避できたのだ。問題はそれだけでは無かった。トウセン支部の高ランク冒険者達が瀕死の状態になっていて死にそうなのだ。

　ダイスケというSランク冒険者から送られてきた映像は冒険者ギルドとしての対応は最悪だった。
　人族だがら見下す受付と高ランク冒険者達、いきなり襲いかかる。Sランクと言うと嘘呼ばわりと嘘の報告。

　しかも受付は副支部長らしい。支部長も受付を信じて拘束しようとするが逆に拘束される。

　ダイスケから持たされた情報や映像は人族のギルド経由で獣神国バスクまでやって来たので獣神国の信用は地についた。

　獣神国での依頼は受けないそうだが何とか高ランク冒険者達を助けたかったので無理矢理依頼をした。しかし、どうにか命は助かった高ランク冒険者達だが冒険者としては生きていけない体になった。

　切られた手足は元に戻っていないからだ。依頼の条件に身体の応急処置としか入れていなかった。



　こうして獣神国バスクの冒険者ギルドの戦力は大幅に下落した。この案件でギルドマスターと支部長、副支部長の交代人事が発動した。
　脳筋だけあって部下の育成を怠っていて他の国より10年も遅れる結果になった。