異世界に一つだけ持って行けると言われたので『ダム』と答えました。

10.オーク集落戦

　マナミと作戦会議をする。

　｢サトルさん先程のやり方では難しいかもしれません。集落には上位種もいるしここからでは何処にいるかわかりません。｣

　｢そうだな。捕らわれている者もいるかもしれないからな。｣

　｢魔力を相当使うが《転移》させてから一匹ずつ殺すか！｣
　　
　｢魔力に余裕があるならいいですが。｣

　｢よし、まずはここに大穴を開けよう。｣

 深さ10メートル横3メール程度の穴を数カ所掘った。それから見つからないようにオークの集落に近づいていく。
　集落の入口付近に2匹いたので《転移》で穴まで運び砂で埋めた。数分後死亡を確認した。
　それから10回ほど回数を重ねて討伐数は20を越えた。そのあたりから集落の警戒があがり拉致作戦はきびしくなった。そこで次の作戦は集落の建物や資材を奪う作戦にした。
　木材や石や岩などをアイテムボックスに収納していく。出てきたオークは魔法で倒す。

　ファイヤーボールなどの炎は使用しない。素材を売るために風魔法で真空刃をだしてクビちょんする。

　｢グギャー｣

　出てくる度にオークはサトルに討伐されて収納された。50討伐したくらいで上位種が出てきた。

　｢ぶもーーぉー。｣

　部下を倒されて怒っているオークの上位種。五月蠅く臭いので真空刃でクビちょん。


　ボトッ

　最初からクビちょんで良かったのでは無いかと思うくらいのスムーズさだった。

　｢サトルさんはやっぱり異常ですね。｣

　｢そうか？｣

　｢そうです。こんなに魔法を使えませんし、威力がちがいすぎます。｣

　それから二人で集落を探索した。お金や剣や防具などが出てきた。あいにく人はいなかった。
　いらない建物などは燃やして更地にするサトルだった。少しはマナミも手伝いをしたようだ。

　集落が更地になったので今日はここで野営を行う事にした。久しぶりに砂漠以外の場所で寝れる二人。

　明日は夜明けと共に人々の集落を訪れる予定だ。今日は明日に備えてカップ麺のカレー味を食べて寝ることにした。

　寝ようとしているとマナミが話し掛けてきた。

　｢サトルさん街に着いたら直ぐに冒険者ギルドで登録しましょう。あと絡まれるのは間違いないので冷静に対応してくださいね。｣

　｢わかった。出来るだけ問題は起こしたくないが、オークを買取する時に何かの問題になるだろうな。ありがとう。では明日に備えて寝てくれ。3時間後に交代だ。｣

　｢わかりました。｣

　こうしてようやく一日が終わった。