異世界に一つだけ持って行けると言われたので『ダム』と答えました。

3.ダム確認

　砂漠にいきなりダムを出してもダムの水が干上がってしまうため出せないでいるサトル。

　｢どうしようかな？このままでは脱水症状で危険になる。夜になると寒くなるからな。｣

　考えているサトルここで以前疑問に思いインターネットで調べた事がやくにたった。

　調べた内容は、砂漠の砂の下はなにがあるだった。

　砂漠の砂の下には地盤があり底があるのだいろいろ出てきた内容が

　1.石油

　2.大量な地下水源など

　3.硬い岩盤・地層

　邪魔な砂をとりあえずアイテムボックスに収納してみる。みるみる入っているが全然減らない砂。

　通常砂漠に長時間いると体調が悪くなるが今のところ悪くならない。幼女が何かしたのだろう。

　一時間くらい砂を取り込んでいたので野球場くらいの広さの凹みが出来た。凹みの深さは約2メートル。


　｢これだけやってこんなもんか。ヤバイ喉が渇いてきたな。仕方ない。縦方向に特化して穴を掘るように砂をアイテムボックスに入れていこう。｣

　水が出るのを期待して掘る。ダメだった場合ダムの水に頼ることにする。

　安全対策など分からないし出来ないので離れた場所の砂をアイテムボックスに入れれるか実験する。

　｢あれ！横は10メートルだが真下なら30センチ位の穴だったらずっといけそうだ。｣

　しかし、上手くはいかなかった。30センチの穴を開けても暫くすると横の砂が崩れ落ちてきて穴を埋める。
　何度も繰り返すが上手くいかなかった。そのうち野球グランドくらいあった凹みも横の砂が降りてきて平になってしまった。
　
　流石に喉が渇いたのでダムを使用してみる。

　砂漠のまん中にでかいダムと湖が出現した。

　｢すげーな、とりあえず管理棟にはいってみるか｣

　サトルはフラフラになりながらも管理棟にはいる。入った瞬間

　｢涼しい！冷房があるのか？あっ！水道の蛇口がある。｣

　サトルは水道の蛇口をひねった。

　ジャー

　あれほど飲みたかった水が出てきたので軽めに喉を潤す。

　ごくごく　｢上手い！｣

　このままずっと飲みたいが、聞いた話だと砂漠にいて急に水を沢山飲むのは体に悪いとの事だ。アニメの知識だったと思う。

　それから小まめに水分をとりダム内を散策する。

　｢冷蔵庫やキッチンもある。｣

　冷蔵庫には飲みかけの水が入っているだけで食料はなかった。キッチンに備え付けられている棚にも食料はなかった。
　
　しかし、キッチンの横には自動販売機が並んでいた。ジュースとカップ麺の自販機だった。助かったと思ったがお金がなかった。

　どうやら購入するには異世界のお金が必要みたいだった。空腹なのだが我慢して散策する。

　ちなみにジュースは銀貨2枚、カップ麺は銀貨5枚だった。

　なぜ冷蔵庫には飲みかけの水しかはいってなかったのか疑問に思ったが後から理由がはっきりする。

　ダムの発電を管理している部屋に入るとメモ紙があった。


　『サトルと言う異世界人へ、どーう素晴らしいでしょう。どうにかあなたの望むダムを造ってあげたわ。感謝感激しなさい。ちゃんと備え付けの備蓄食料もあるから食べ物には構わないはずだわ。

　試しに食べたら美味しかったわ。感謝感激しなさーい。ダムの発電はオートで行うから止めたりする場合はあなたが止めると念じるだけでいいはず。キチンと安全な場所に送ったから安心しなさい。あと最後にこのダムは他人には見えないからね。なぜならダムは異空間の中にあるから外部からの干渉はうけないのだから水が蒸発する事はないわ。

　最後にわずかながら異世界のお金をアイテムボックスに入れて置いたから。あとは自分で稼いでね。』

　
　紙をバラバラに引きちぎる。

　｢食料も幼女の仕業か！駄神だ！最初に説明しておけよ。重要な事は！｣

　｢てか何処が安全だよ。覚えてろよ！！｣

　こうしてサトルのダムの疑問は少し解決された。