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幼少期

駄目神はやっぱり駄目神

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 運命神こと駄目神を無力にしたタツヒコはクジ子に連れて帰るようにいったが、無理だった。

 「流石に神をつれて帰る力はないよ。先に帰ります。さよなら。」

 冷たい表情でクジ子は去って行った。勝手にきて勝手に去って行くこの駄目神をどうしろと言うんだよ。とりあえず起こす事にした。

 汚い汚物をつつくように木の枝で駄目神をつつく。

 「すいませーん。起きて下さいよ。風邪引きますよ。」


 中々起きないのでどんどん力を入れていく。

 「グサグサグサ」

 音がどんどんはヤバイ音になってきた。

 「痛ーい。なにするのよ。」

 流石に激しいぶっさしに気づいて起きた駄目神。

 「いやーさっさと起きて帰ってくださいよ。駄目神。」

 「駄目神ですって何を言ってるのかしらお仕置きが必要ですね。死ねー。」

 そう言いながら殴り付けてくる。しかし、余りの遅さに避けてカウンターパンチをボディーに打ち込む。

 「ぼぇーぉー。」

 聞いたことのない悲鳴があがる。それと共に駄目神は膝から崩れ落ちた。暫く目を覚ますことがないので、ロープにくくりつけて引っ張る事にした。

 「どうしますかね、とりあえず教会の木にくくりつけて子供達の投擲の訓練人形にでもなって貰いますか。笑」

 その訓練の対象にはタツヒコも入っている。


 教会に帰ると早速だが、駄目神を神として紹介するのではなく襲撃者として連れ帰った事を伝えて罰として的になって貰うことを伝えた。信仰心が低いのか誰も神とは思っていない。

 「ではこれからこの襲撃者には的になって貰いますので起きるまでぶつけて下さい。」

 「「「「はーい。」」」」

 
 子供達の石投擲では起きる事はなかったが、全身泥だらけになっていた。

 仕方なくタツヒコは石を投げつけた顔面に

 「ドーン」

 駄目神の顔が貼り付けている木にめり込んだ。

 「うぉえぉう~。」

 駄目神は驚いているようだ。うるさいので顔を引きずり出した。
 
 「私にこんな事して只で済むと思うの?呪いをかけてあげるわ。」

 強気にでた駄目神に対しての言い放つ。

 「神の力がない奴にこわくわない。そんなに呪いが好きならかけてやろう。」

 駄目神の顔がボコボコになり体はドラム缶醜い存在になってしまった。

 「力がなくなって醜い存在の駄目神なにか言うことはないかい?」

 「うぇーん、なにもこんな醜い姿にしなくても言いじゃない。」

 「反省なしか、しかたない。ステータスをすべて1にして経験や知識も無くして放り出すか。」


 「「タツヒコは悪魔ね。」」

 教会関係者が叫んだが、関係ないので駄目神を放り出した。



 その光景を見ていた神々は駄目神がしたことが神々の威厳や規律を乱したと判断してそのまま放置する事になった。
 また、タツヒコに対しては神々の落ち度の為のお咎めは無かったがこのままでは世界のバランスが崩れる事を恐れて対応の協議をするのであった。

 
 放り出された駄目神ことドラム缶は地上世界で盗みなどを起こして捕まり奴隷として売られていった。
 
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