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第5章 優希と優真、そして三人娘
第27話 幼馴染
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「カレー、んまんま」
「ほんとほんと」
「マジうまっす、美奈子様」
「キミ達、もうちょっと落ち着いて食べたらどうだい?」
ミナの御両親も交えての夕食。さすがに11人は多く、キッチンとリビングのそれぞれのテーブルに分かれての食事だ。カレーライスだけでなく、サラダと飲み物もあるから、それでも所狭しである。
「確かに、とても高校生やってる連中の食べ方じゃねえな」
「え? 拓也だって、前にそうめんを…」
「わー、わー! …こほん、美奈子姉さんのメシはがっつくほどに美味しいからしかたがないな」
「都合のいいこと言っちゃって。ほら、ごはん粒」
「お、おう…」
ええと、ボク達はここにいていいのかな? っていうか、口元についたご飯粒をとって食べるなんてシーン、現実で初めて見たよ? いや、仮想世界でも見たことないけどさ。普通、人前でしないしね?
「おじさまおばさま、ふたりは家ではいつもこんな感じで?」
「最近はあまり一緒に食事できないが…そうだな、あんなものだな」
「あんなものよねえ。大丈夫かしら?」
「あんなものですか。たぶん、もう手遅れかと」
「うむ、ますますご飯が進む。ばくばく」
「はあ…尊い。もぐもぐ」
反応が支離滅裂になってませんかね、キミ達。しかしそうか、手遅れか。うん、まあ、それも想定の範囲内だ。
楽しくも騒がしい、もとい、騒がしくも楽しい夕食を終え、しばしくつろぐ。
「そういえば、僕達は今アバターなんだよね。ログアウトしたら、ものすごくお腹空いてそう…」
「あ、そうかも。優真くん、私そろそろ帰らないと。家族との待ち合わせ時刻がもうすぐなの」
「そっか、そうだったね」
しまった、もうそんな時間か。すっかり忘れていたよ。
「ギルマス、今気づいたでしょ? 無責任ねー」
「優希様より、私達が保護者代行した方が良かったんじゃない?」
「安心安全、次回霧雨家訪問の御予約は当方まで」
「キミ達は、またミナの家に来たいだけでしょうに…」
まあ、ボクもだけど。
「それじゃあマリちゃん、今度はVRゲームでね。ミリアナの都合も聞いておくから」
「はい。今日はありがとうございました」
「美奈子姉ちゃん、ありがとうございました」
「どういたしまして。優真くんの頼みならいつでも聞くからね」
そう言って、ミナは優真にウインクする。様になってるけど…なんだろ、なんか別の意味があるような?
「ギルマスー、MP復活した?」
「え? ああうん、ミナのカレーのおかげでね」
「ありがとう、前島さん。じゃあまた、明日学校で」
「優希様のイケメン口調を軽くかわす美奈子様テラかわゆす」
「キミはいつの生まれなんだい?」
クスクスクス
「な、なに? ミナ」
「やっぱり、ギルメン同士で仲いいなあって」
「いや、仲がいいっていうか、遊ばれているというか…」
「む、定例ギルド会議案件。今晩は楽しみにしてやがれです」
「そうだね。他のギルメンに報告することたくさん増えたし」
「今日は徹夜かなー。『執行班』が指を鳴らして待ってるよ!」
「なんでー」
はあ…。
◇
「はー…」
「なんだよ、美奈子姉さん、ため息なんかついて」
「ん? んー…なんかね、ちょっとさびしくなっちゃって」
「さびしく? なんで?」
「今日、たくさんの人達がこの家に遊びに来たでしょ? で、帰っちゃったから」
「前島の野郎とあの三人は、おまけと更にそのおまけだったろうが。お呼びじゃねえっての」
「でも、なんかいいよね。ほら、私達ってあんまり幼馴染って呼べる友達いないから」
「あー、かもな。小学校の頃から仲良くしている友達はいるけど、それより前はどうしてもな」
「そういう意味では、拓也は幼馴染を兼ねてるかな?」
「物心つく前からってんなら、そうだろうなあ」
「…んふふふふ」
「な、なんだよ?」
「ねえ、『拓也くん』って、呼んでみていい?」
「いっ!? ちょ、それは…」
「恥ずかしい? 恥ずかしいんだ!」
「そ、そんなこと言うなら、俺は姉さんのこと『美奈子』って呼び捨てにするぞ! べ、別に年上でも、幼馴染なら、そういう呼び方だって…」
「いいよ?」
「へっ!?」
「だから、別にいいよ? 私のこと、名前の呼び捨てにしたって」
「~~~!! …ごめんなさい、『美奈子姉さん』を続けます」
「ふふふふ」
「なんだよ、まだ何かあんのかよ」
「んー? そういえば、なんで『姉ちゃん』から『姉さん』になったのかなあって」
「い、いまさらかよ。ちょっと、子供っぽいかなあって思っただけで…」
「ああ、そうじゃなくって。拓也くんみたいな性格なら『姉貴』じゃないかなあって」
「…かも、しれないけど」
「うんうん、『美奈子姉貴』とは言えないもんね」
「…!? い、いや、それは…。って、その呼び方、マジで続けるのか!?」
「んふふふふふふふふふ」
「おじさまおばさま、これ、いつまで続くんでしょ? 私、迎えが来るまでこちらで待ってなきゃいけないんですけど」
「あきらめが肝心よ、リナちゃん」
「お茶飲むかい、リナちゃん」
「いただきまーす」
◇
「これより、『新緑の騎士団』の定例ギルド会議を行います。順番に報告を…」
「はい! 報告じゃなくて最初から告発です! ギルマスとその幼馴染ーズは、その立場を悪用して不当に霧雨さんに近づいています!」
「ちょーっとまったー! その括りは納得できないわよ!?」
「そうそう、せめてギルマスとギルド四天王とか」
「一人足りないけど」
「毎週毎週、前島邸に入り浸ってる時点でギルドと関係ありませーん」
「なによ、うらやましいだけじゃないの? 前島邸の豪華な夕食とフルダイブ部屋にね!」
「そんなの、美奈子様の手料理に比べればなんでもないですよーだ」
「待ってよ、あなた霧雨さんの手料理食べたことあるの?」
「お弁当のおかず、わけてもらったことあるもーん。はー、至福のきんぴらごぼう…」
「きーっ! あんただってクラスメートだからってうまい汁吸ってんじゃないのよ!」
「まあまあ、落ち着いて。みんなそれぞれ、いろんな形でミナに関わってるってことでいいじゃないか」
「ギルマスが一番ズッこいことやってるのよ! わかってる!?」
「いやまあ、そうかもしれないけど。でも、近くにいるとそれだけ気苦労が多くて」
「たとえば? 贅沢な悩みとかだったら『執行班』呼ぶわよ。ギルマスでも許さないんだから」
「いや、キミ達だって見たじゃないか。拓也くんとのアレとかソレとか…」
「ああ…」
「うん、まあ…」
「あれはあれで眼福」
「「「それもわかる」」」
「そうなんだよねえ、ミナの幸せそうな顔を見てると…」
「「「「「「「「ふー…」」」」」」」」
「『第859回霧雨美奈子ファンクラブ定例会議議事録』っと…」
「お前、そろそろわざとやってるだろ」
「たりめーだ。毎週どころか毎日のようにこんなん繰り広げて、何がギルド会議だっての」
「俺達も混ざろうぜー。霧雨さんともっとお近づきになりたいし」
「弟くんの軍門に下った方が早くね?」
「それな」
「『執行班』!! 書紀とギルメンAを独房室に!!」
「「いえっさー」」
「おい、逃げるぞ!」
「あ、ちょっと待てって!」
「ほんとほんと」
「マジうまっす、美奈子様」
「キミ達、もうちょっと落ち着いて食べたらどうだい?」
ミナの御両親も交えての夕食。さすがに11人は多く、キッチンとリビングのそれぞれのテーブルに分かれての食事だ。カレーライスだけでなく、サラダと飲み物もあるから、それでも所狭しである。
「確かに、とても高校生やってる連中の食べ方じゃねえな」
「え? 拓也だって、前にそうめんを…」
「わー、わー! …こほん、美奈子姉さんのメシはがっつくほどに美味しいからしかたがないな」
「都合のいいこと言っちゃって。ほら、ごはん粒」
「お、おう…」
ええと、ボク達はここにいていいのかな? っていうか、口元についたご飯粒をとって食べるなんてシーン、現実で初めて見たよ? いや、仮想世界でも見たことないけどさ。普通、人前でしないしね?
「おじさまおばさま、ふたりは家ではいつもこんな感じで?」
「最近はあまり一緒に食事できないが…そうだな、あんなものだな」
「あんなものよねえ。大丈夫かしら?」
「あんなものですか。たぶん、もう手遅れかと」
「うむ、ますますご飯が進む。ばくばく」
「はあ…尊い。もぐもぐ」
反応が支離滅裂になってませんかね、キミ達。しかしそうか、手遅れか。うん、まあ、それも想定の範囲内だ。
楽しくも騒がしい、もとい、騒がしくも楽しい夕食を終え、しばしくつろぐ。
「そういえば、僕達は今アバターなんだよね。ログアウトしたら、ものすごくお腹空いてそう…」
「あ、そうかも。優真くん、私そろそろ帰らないと。家族との待ち合わせ時刻がもうすぐなの」
「そっか、そうだったね」
しまった、もうそんな時間か。すっかり忘れていたよ。
「ギルマス、今気づいたでしょ? 無責任ねー」
「優希様より、私達が保護者代行した方が良かったんじゃない?」
「安心安全、次回霧雨家訪問の御予約は当方まで」
「キミ達は、またミナの家に来たいだけでしょうに…」
まあ、ボクもだけど。
「それじゃあマリちゃん、今度はVRゲームでね。ミリアナの都合も聞いておくから」
「はい。今日はありがとうございました」
「美奈子姉ちゃん、ありがとうございました」
「どういたしまして。優真くんの頼みならいつでも聞くからね」
そう言って、ミナは優真にウインクする。様になってるけど…なんだろ、なんか別の意味があるような?
「ギルマスー、MP復活した?」
「え? ああうん、ミナのカレーのおかげでね」
「ありがとう、前島さん。じゃあまた、明日学校で」
「優希様のイケメン口調を軽くかわす美奈子様テラかわゆす」
「キミはいつの生まれなんだい?」
クスクスクス
「な、なに? ミナ」
「やっぱり、ギルメン同士で仲いいなあって」
「いや、仲がいいっていうか、遊ばれているというか…」
「む、定例ギルド会議案件。今晩は楽しみにしてやがれです」
「そうだね。他のギルメンに報告することたくさん増えたし」
「今日は徹夜かなー。『執行班』が指を鳴らして待ってるよ!」
「なんでー」
はあ…。
◇
「はー…」
「なんだよ、美奈子姉さん、ため息なんかついて」
「ん? んー…なんかね、ちょっとさびしくなっちゃって」
「さびしく? なんで?」
「今日、たくさんの人達がこの家に遊びに来たでしょ? で、帰っちゃったから」
「前島の野郎とあの三人は、おまけと更にそのおまけだったろうが。お呼びじゃねえっての」
「でも、なんかいいよね。ほら、私達ってあんまり幼馴染って呼べる友達いないから」
「あー、かもな。小学校の頃から仲良くしている友達はいるけど、それより前はどうしてもな」
「そういう意味では、拓也は幼馴染を兼ねてるかな?」
「物心つく前からってんなら、そうだろうなあ」
「…んふふふふ」
「な、なんだよ?」
「ねえ、『拓也くん』って、呼んでみていい?」
「いっ!? ちょ、それは…」
「恥ずかしい? 恥ずかしいんだ!」
「そ、そんなこと言うなら、俺は姉さんのこと『美奈子』って呼び捨てにするぞ! べ、別に年上でも、幼馴染なら、そういう呼び方だって…」
「いいよ?」
「へっ!?」
「だから、別にいいよ? 私のこと、名前の呼び捨てにしたって」
「~~~!! …ごめんなさい、『美奈子姉さん』を続けます」
「ふふふふ」
「なんだよ、まだ何かあんのかよ」
「んー? そういえば、なんで『姉ちゃん』から『姉さん』になったのかなあって」
「い、いまさらかよ。ちょっと、子供っぽいかなあって思っただけで…」
「ああ、そうじゃなくって。拓也くんみたいな性格なら『姉貴』じゃないかなあって」
「…かも、しれないけど」
「うんうん、『美奈子姉貴』とは言えないもんね」
「…!? い、いや、それは…。って、その呼び方、マジで続けるのか!?」
「んふふふふふふふふふ」
「おじさまおばさま、これ、いつまで続くんでしょ? 私、迎えが来るまでこちらで待ってなきゃいけないんですけど」
「あきらめが肝心よ、リナちゃん」
「お茶飲むかい、リナちゃん」
「いただきまーす」
◇
「これより、『新緑の騎士団』の定例ギルド会議を行います。順番に報告を…」
「はい! 報告じゃなくて最初から告発です! ギルマスとその幼馴染ーズは、その立場を悪用して不当に霧雨さんに近づいています!」
「ちょーっとまったー! その括りは納得できないわよ!?」
「そうそう、せめてギルマスとギルド四天王とか」
「一人足りないけど」
「毎週毎週、前島邸に入り浸ってる時点でギルドと関係ありませーん」
「なによ、うらやましいだけじゃないの? 前島邸の豪華な夕食とフルダイブ部屋にね!」
「そんなの、美奈子様の手料理に比べればなんでもないですよーだ」
「待ってよ、あなた霧雨さんの手料理食べたことあるの?」
「お弁当のおかず、わけてもらったことあるもーん。はー、至福のきんぴらごぼう…」
「きーっ! あんただってクラスメートだからってうまい汁吸ってんじゃないのよ!」
「まあまあ、落ち着いて。みんなそれぞれ、いろんな形でミナに関わってるってことでいいじゃないか」
「ギルマスが一番ズッこいことやってるのよ! わかってる!?」
「いやまあ、そうかもしれないけど。でも、近くにいるとそれだけ気苦労が多くて」
「たとえば? 贅沢な悩みとかだったら『執行班』呼ぶわよ。ギルマスでも許さないんだから」
「いや、キミ達だって見たじゃないか。拓也くんとのアレとかソレとか…」
「ああ…」
「うん、まあ…」
「あれはあれで眼福」
「「「それもわかる」」」
「そうなんだよねえ、ミナの幸せそうな顔を見てると…」
「「「「「「「「ふー…」」」」」」」」
「『第859回霧雨美奈子ファンクラブ定例会議議事録』っと…」
「お前、そろそろわざとやってるだろ」
「たりめーだ。毎週どころか毎日のようにこんなん繰り広げて、何がギルド会議だっての」
「俺達も混ざろうぜー。霧雨さんともっとお近づきになりたいし」
「弟くんの軍門に下った方が早くね?」
「それな」
「『執行班』!! 書紀とギルメンAを独房室に!!」
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