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四章 闇の中
6.傷の舐め合い
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唐織の手が、清吾の襟を掴んだ。そのまま、崩れ落ちる勢いに引きずられ、ふたり、床に倒れた。辛うじて、清吾が下になることに成功しはしたものの、花魁の豪奢を極めた帯や仕掛や簪の類は、果たして無事だっただろうか。
(客が、待っているんじゃなかったのか……?)
自分から手を伸ばした癖に、清吾は気が気ではないのだが。唐織は、衣装を気に懸ける風もなく、彼の胸に額を押し当てた。熱気でいっそう香り立つのだろう、白粉と椿油、の混ざり合った匂いが清吾の鼻先に漂う。それに、汗ばんだ女の肌の香が。
「愛だの情だのまことだの、人はこよなく尊いものと言いんすが、金子には勝てえせん」
慌てて押しのけようとする清吾に圧し掛かるようにして、唐織は彼の合わせの辺りに囁いた。吐息が当たるところが熱く、蒸すような暑気と相まって清吾の着物はさらに汗で湿る。花魁を布団部屋に引き込んで云々と言っていたのはこの女のほうなのに、今や人に見られたらいい訳のしようのない、どう見ても逢引の格好だった。
「主も、信乃を金で贖ったではありいせんか。主の想いは、たかだか五十両の値しかござんせん」
「ああ、そうだな。俺は、信乃への想いを金で数えた。どうすれば買えるかと、必死に算盤を弾いたよ」
ただ、闇の中で言い交す内容は、睦言とはほど遠い生臭さと刺々しさだ。唐織は清吾を責め、清吾はそれを受け入れて自らを卑下する。
娘の身体を売り買いする女衒や廓の楼主が人でなしの忘八なら、人の心を金に換えた清吾は、いったいどんな外道になるのだろう。
いや、金の話だけではない。彼は、唐織に無心するために、世間が好む美談を売りつけようとしたのだ。技を売るのが生業の大工が、実のない虚ろなものを商品にするとは、それもまた矜持に悖ることだった。
「あの時の主は、まだ信乃を救ってやるつもりだったと見えんしたからなあ」
やっと分かったか、とでも言いたげに、唐織の指が清吾の腕を抓る。自身の愚かさを認めた彼にとっては、与えられる痛みは快楽でさえあった。唐織が詰ってくれる言葉は、嬉しかった。
女の甘い匂いと、着物越しに感じる柔らかさ、熱い重みに興奮を覚えない訳ではないが──ふたりして同じ考えに至ったと確かめる歓びのほうが上回る。まことを貫くことができぬのは、嘘で己を塗り固めなければならぬのは、ひとりだけではないのだと、慰め合うことができるから。
そう、だからこれは決して色ごとではない。清吾の耳に注がれる唐織の声が、いかに甘く熱かったとしても。
「主は、わちきに見惚れてもいなんしたなあ。信乃を語る時も、ずっと。ひどいお人……! 信乃が泣いているかもしれぬというのに、この錦屋に入り浸って、脂下がって──主も、女郎買いの男衆と何の違いもありいせん」
「俺の性根をよく見抜いたな。俺は──あんたが信乃なら良いとさえ思った。俺が何にもしなくても、幸せになってくれれば、って。あんたの目はさすがだよ」
己の浅ましさを認め、相手の手管を称賛すると、唐織は少しだけ笑ったようだった。傷の舐め合いはこうも楽しい。姉とその情人との経緯を吐露された今なら分かる。この女も、かつては己の想いを信じていた。けれど失ったのだ。
失くした者同士、月を見上げる代わりに闇の底で這いずっているのがこの状況だ。座敷からは楽の音や笑い声が漏れ聞こえるが──吉原の豪奢と虚飾を取り払えば、広がるのはこの果ての知れない泥濘なのだ。
「……人は忘れるものでありんすもの。どうせ主は、信乃の顔を覚えていないと踏んだのでありんすよ」
泥に足を取られて動けないのか、今しばらくはこのまま浸かっていたいということなのか。唐織は、まだ清吾の身体の上から退こうとしない。汗ばむ彼の首筋を、ひやりとした指が撫でていく感覚に、清吾の肌がざわめいた。恐る恐る腕を持ち上げて、細い腰に回してみても、抵抗はない。
(これも、手管のうちなのか? この上、俺に何かを企んでいるのか?)
疑いが、頭の隅を過ぎったが、深く追求することはしない。嘘が心を守ることもあると知ったばかりで、この女の心の盾を、剥ぎ取ろうとは思えなかった。もしも、万が一、駆け引きのないことであったなら──それならやはり、言われたことをそのまま受け止めるのが良いだろう。
「会えば分かると思ってたんだ。莫迦だろう? 十年も会っていなけりゃ、顔も変わって当然なのに」
「芝居の筋書きのようなことは、そうそう起きいせん。会えば雷に打たれた心地がするとか、助けた相手が縁のある者だったとか──実のところは、誰も気づかず通り過ぎるのでありんしょう」
きっと、そうなのだろう。吉原の人混みの中、あるいは市中の雑踏で、清吾も信乃とすれ違ったことがあるのかもしれない。甘く都合の良い夢想に浸りかけた時──唐織が彼の胸に零した溜息によって、清吾は我に返った。
「わちきも、清様の顔を覚えておりいせん」
悲しく寂しげな声に耐えかねて、清吾は腕に力を込めた。今の唐織の顔を覗こうとするのは、無礼が過ぎるというものだろう。だが、放っておくこともできそうにない。
(ああ、これは──『信乃』にしたのと同じだな)
長屋に置き去りにした女のことを思って、胸に痛みを感じたのも一瞬のこと。清吾は、今、腕の中にいる女を宥めるのに努めることにした。
「……こうやって『信乃』を慰めたんだ。いや、信乃じゃないんだが、ほかにどう呼べば良いか分からないから。捨ててくれるなって泣いて暴れるから、抱いていてやらないといけなくて──」
唐織が身体を強張らせたのは、「信乃」に対してはさすがに思うところがあるのだろうか。違う女の名で呼ばれるように仕向けるのも、嘘が露見しはしないかと怯えさせるのも、非道と言えば非道だろうが──
(最期に良い目を見せてやったと、誇っても良いのに、なあ)
あの女をもっとも震えあがらせたのは、わざわざ嘘を暴いた清吾であって、それもまた唐織に打ち明けるべき彼の罪、彼の愚かさだった。責めるのではなく、慰めるためにこそ、清吾は唐織を抱き締め、闇を見つめる。抱いている女は違っても、変わることない深い闇を。暗いと思った、その事実を伝えてやる。
「俺は、気付いていない振りをした。あの女は本当に志乃で、会えて嬉しいって顔をして、早く良くなれって言って聞かせるんだ。みんな嘘だって、分かってるのにな。俺も、あんたくらい嘘が上手けりゃ良かったが」
そうだ、騙し切ることができれば良かったのに。「信乃」も、自分も。自嘲を込めて少しだけ笑い、清吾は続ける。「信乃」にしたように、唐織の背を撫でながら。
「嘘を吐く度、何もかもが暗くなっていく気がして──あんたの言った、みそかの月を思い出してたよ。俺には月は見えねえな、って」
清吾の腕の中、唐織は身じろぎをしてから、おずおずと顔を上げた。その拍子に滴った汗が、ぽつりと清吾の頬に落ちる。闇にほの白く浮ぶ唐織の顔は、いつもと変わらず美しく見えるけれど、明かりのもとに出てみれば、化粧が崩れてしまっているかもしれない。花魁には、さぞ不本意なことだろう。
「わちきは、主の月を隠してしまったのでありんすな……」
そして、化粧だけでなく、唐織の声も乱れていた。いったいどんな顔で言っているのだろう。唇がわなないているのが、肌に感じる空気の震えで分かる。
(そんなこと、言わなくてもいのに……)
この女が、清吾に対して申し訳なさそうにするなど似合わない。勝ち誇り、晴れやかに笑っていれば良いのだ。唐織花魁は、そうでなくてはいけないはずだ。
「あんたは正しかった。まことがないのは男だって、俺だって同じだった。あんたは教えてくれただけだ。だから──良いんだ」
言葉によってだけでなく、伝えるために。清吾は腕に力を込め、再び唐織を抱え込んだ。
(客が、待っているんじゃなかったのか……?)
自分から手を伸ばした癖に、清吾は気が気ではないのだが。唐織は、衣装を気に懸ける風もなく、彼の胸に額を押し当てた。熱気でいっそう香り立つのだろう、白粉と椿油、の混ざり合った匂いが清吾の鼻先に漂う。それに、汗ばんだ女の肌の香が。
「愛だの情だのまことだの、人はこよなく尊いものと言いんすが、金子には勝てえせん」
慌てて押しのけようとする清吾に圧し掛かるようにして、唐織は彼の合わせの辺りに囁いた。吐息が当たるところが熱く、蒸すような暑気と相まって清吾の着物はさらに汗で湿る。花魁を布団部屋に引き込んで云々と言っていたのはこの女のほうなのに、今や人に見られたらいい訳のしようのない、どう見ても逢引の格好だった。
「主も、信乃を金で贖ったではありいせんか。主の想いは、たかだか五十両の値しかござんせん」
「ああ、そうだな。俺は、信乃への想いを金で数えた。どうすれば買えるかと、必死に算盤を弾いたよ」
ただ、闇の中で言い交す内容は、睦言とはほど遠い生臭さと刺々しさだ。唐織は清吾を責め、清吾はそれを受け入れて自らを卑下する。
娘の身体を売り買いする女衒や廓の楼主が人でなしの忘八なら、人の心を金に換えた清吾は、いったいどんな外道になるのだろう。
いや、金の話だけではない。彼は、唐織に無心するために、世間が好む美談を売りつけようとしたのだ。技を売るのが生業の大工が、実のない虚ろなものを商品にするとは、それもまた矜持に悖ることだった。
「あの時の主は、まだ信乃を救ってやるつもりだったと見えんしたからなあ」
やっと分かったか、とでも言いたげに、唐織の指が清吾の腕を抓る。自身の愚かさを認めた彼にとっては、与えられる痛みは快楽でさえあった。唐織が詰ってくれる言葉は、嬉しかった。
女の甘い匂いと、着物越しに感じる柔らかさ、熱い重みに興奮を覚えない訳ではないが──ふたりして同じ考えに至ったと確かめる歓びのほうが上回る。まことを貫くことができぬのは、嘘で己を塗り固めなければならぬのは、ひとりだけではないのだと、慰め合うことができるから。
そう、だからこれは決して色ごとではない。清吾の耳に注がれる唐織の声が、いかに甘く熱かったとしても。
「主は、わちきに見惚れてもいなんしたなあ。信乃を語る時も、ずっと。ひどいお人……! 信乃が泣いているかもしれぬというのに、この錦屋に入り浸って、脂下がって──主も、女郎買いの男衆と何の違いもありいせん」
「俺の性根をよく見抜いたな。俺は──あんたが信乃なら良いとさえ思った。俺が何にもしなくても、幸せになってくれれば、って。あんたの目はさすがだよ」
己の浅ましさを認め、相手の手管を称賛すると、唐織は少しだけ笑ったようだった。傷の舐め合いはこうも楽しい。姉とその情人との経緯を吐露された今なら分かる。この女も、かつては己の想いを信じていた。けれど失ったのだ。
失くした者同士、月を見上げる代わりに闇の底で這いずっているのがこの状況だ。座敷からは楽の音や笑い声が漏れ聞こえるが──吉原の豪奢と虚飾を取り払えば、広がるのはこの果ての知れない泥濘なのだ。
「……人は忘れるものでありんすもの。どうせ主は、信乃の顔を覚えていないと踏んだのでありんすよ」
泥に足を取られて動けないのか、今しばらくはこのまま浸かっていたいということなのか。唐織は、まだ清吾の身体の上から退こうとしない。汗ばむ彼の首筋を、ひやりとした指が撫でていく感覚に、清吾の肌がざわめいた。恐る恐る腕を持ち上げて、細い腰に回してみても、抵抗はない。
(これも、手管のうちなのか? この上、俺に何かを企んでいるのか?)
疑いが、頭の隅を過ぎったが、深く追求することはしない。嘘が心を守ることもあると知ったばかりで、この女の心の盾を、剥ぎ取ろうとは思えなかった。もしも、万が一、駆け引きのないことであったなら──それならやはり、言われたことをそのまま受け止めるのが良いだろう。
「会えば分かると思ってたんだ。莫迦だろう? 十年も会っていなけりゃ、顔も変わって当然なのに」
「芝居の筋書きのようなことは、そうそう起きいせん。会えば雷に打たれた心地がするとか、助けた相手が縁のある者だったとか──実のところは、誰も気づかず通り過ぎるのでありんしょう」
きっと、そうなのだろう。吉原の人混みの中、あるいは市中の雑踏で、清吾も信乃とすれ違ったことがあるのかもしれない。甘く都合の良い夢想に浸りかけた時──唐織が彼の胸に零した溜息によって、清吾は我に返った。
「わちきも、清様の顔を覚えておりいせん」
悲しく寂しげな声に耐えかねて、清吾は腕に力を込めた。今の唐織の顔を覗こうとするのは、無礼が過ぎるというものだろう。だが、放っておくこともできそうにない。
(ああ、これは──『信乃』にしたのと同じだな)
長屋に置き去りにした女のことを思って、胸に痛みを感じたのも一瞬のこと。清吾は、今、腕の中にいる女を宥めるのに努めることにした。
「……こうやって『信乃』を慰めたんだ。いや、信乃じゃないんだが、ほかにどう呼べば良いか分からないから。捨ててくれるなって泣いて暴れるから、抱いていてやらないといけなくて──」
唐織が身体を強張らせたのは、「信乃」に対してはさすがに思うところがあるのだろうか。違う女の名で呼ばれるように仕向けるのも、嘘が露見しはしないかと怯えさせるのも、非道と言えば非道だろうが──
(最期に良い目を見せてやったと、誇っても良いのに、なあ)
あの女をもっとも震えあがらせたのは、わざわざ嘘を暴いた清吾であって、それもまた唐織に打ち明けるべき彼の罪、彼の愚かさだった。責めるのではなく、慰めるためにこそ、清吾は唐織を抱き締め、闇を見つめる。抱いている女は違っても、変わることない深い闇を。暗いと思った、その事実を伝えてやる。
「俺は、気付いていない振りをした。あの女は本当に志乃で、会えて嬉しいって顔をして、早く良くなれって言って聞かせるんだ。みんな嘘だって、分かってるのにな。俺も、あんたくらい嘘が上手けりゃ良かったが」
そうだ、騙し切ることができれば良かったのに。「信乃」も、自分も。自嘲を込めて少しだけ笑い、清吾は続ける。「信乃」にしたように、唐織の背を撫でながら。
「嘘を吐く度、何もかもが暗くなっていく気がして──あんたの言った、みそかの月を思い出してたよ。俺には月は見えねえな、って」
清吾の腕の中、唐織は身じろぎをしてから、おずおずと顔を上げた。その拍子に滴った汗が、ぽつりと清吾の頬に落ちる。闇にほの白く浮ぶ唐織の顔は、いつもと変わらず美しく見えるけれど、明かりのもとに出てみれば、化粧が崩れてしまっているかもしれない。花魁には、さぞ不本意なことだろう。
「わちきは、主の月を隠してしまったのでありんすな……」
そして、化粧だけでなく、唐織の声も乱れていた。いったいどんな顔で言っているのだろう。唇がわなないているのが、肌に感じる空気の震えで分かる。
(そんなこと、言わなくてもいのに……)
この女が、清吾に対して申し訳なさそうにするなど似合わない。勝ち誇り、晴れやかに笑っていれば良いのだ。唐織花魁は、そうでなくてはいけないはずだ。
「あんたは正しかった。まことがないのは男だって、俺だって同じだった。あんたは教えてくれただけだ。だから──良いんだ」
言葉によってだけでなく、伝えるために。清吾は腕に力を込め、再び唐織を抱え込んだ。
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