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七章 燕はどこに消えた
6.提案
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「──だから、逃げた……と?」
「……そう。庭を眺めるうちに、不意に涙ぐまれたそうで」
記憶の中の繍栄と同時に、朱華は溜息を吐いた。炎俊の声がやけに低く、目つきが険しいのを気にしながら。こいつはいったい何が気に入らないのか──心当たりはいくつもあるけれど、とりあえず黙って聞いていて欲しい。
『皓華宮には戻りたくない、長春君様のお顔を見たくないと仰って泣かれるばかりで──私どもがどれほどお慰めしても、聞いてくださいませんでした』
石畳で整えられた回廊を外れて、庭に足を踏み入れていた佳燕は、幼児が駄々を捏ねるようにその場に座り込んで首を振るだけになってしまった。そんな女主人をまた輿に乗せることは、繍栄たちにはどうしてもできなかったということだった。
『佳燕様のお悩みは、私どももよく存じておりましたし……。これで長春君様もお耳を傾けてくださるのでは、お妃を増やしてくださるのでは、と考えてしまったのでございます』
佳燕の不在は、その夜のうちにも翰鷹皇子の知るところになる。皇子はすぐに佳燕を迎えに行くだろうし、そこまで思いつめた理由もさすがに問い質すことだろう。だから、佳燕がひとりきりになるのもほんの数刻のこと、ここまでの大事にはならないだろうと繍栄たちは考えたのだ。でも──
「三の君様は真っ先に白家を疑って抗議したでしょう。白家も知らないことだから対応がかみ合わなくて、それで余計にお怒りになって──」
「輿を担いだ宦官どもは、白妃は確かに皓華宮に戻ったと述べたとか。その者たちはどのように言い包めたのだ」
「彼らは、ずっと平伏したままだもの。輿に乗ったのが佳燕様か身代わりの侍女なのかは分からない。三の君様のいないところで佳燕様が愚痴をこぼすのはいつものことだったから、証言するほどのこととは思わない。……というか、そこは言えないでしょうし」
「そのような、愚かな……!」
炎俊の呟きに、朱華も全面的に同意する。彼女も、繍栄に怒鳴ったのだ。皓華宮の真っ只中でのこと、他の使用人たちに聞きつけられないよう、声を抑えるのには苦労した。
「三の君様が怖かったのよ。皇子サマのお怒りを買ったら何があるか分からない。幸い、矛先は白家に向かっているし。おかしいと思った人もいるでしょうけど、口を噤んだのよ」
『長春君様は、私ども白家から来た者が宮から出ないように取り図られました。白家と通じることがないように、と。だから、どなたにお伝えすることもできませんで……』
繍栄は泣いて訴えたけれど、同情する気にはなれなかった。あの侍女は心から佳燕の身を案じ、哀れんで思い悩んで、けれど何もしなかったのだから。
『おひとりで、何日も……佳燕様はどれほどお心細くなさっているか……! 皇宮の建物の中ならしらず、庭までは呪も施されておりませんのに……!』
(私なら愚痴らず正面から怒るからね……あんたにも分からないんでしょうね)
怒りによってか呆れによってか、呟いたきり絶句する炎俊を、朱華はしみじみと眺めた。
朱華と炎俊の間なら、怒鳴り合いを交えながらも交渉はできる。朱華はしょせん偽者で無作法だから。お互いに秘密を抱えた特別な関係だから。でも、佳燕はそうではないらしい。だから──ここからが、また面倒なことになる。
「……だが、これで白妃の居場所は知れたということだな? 皓華宮の侍女たちは、そもそも知っていたのだろうが」
「ええ、三の君様に閉じ込められなかったら、自分たちで迎えに行っていたでしょうね」
「あてもなく白家に所縁の地を探すよりはよほど話が早い。今からでも白妃を捕らえてしまえば良いのだな」
(ああ、やっぱり……!)
捕らえる、という表現ひとつで、炎俊の思いは知れる。こいつは、ただただ面倒なことをさっさと片付けてしまいたいとしか思っていないのだ。佳燕さえ戻れば義理は果たしたとは、朱華にはとても思えないのに。
「でも……佳燕様はまた同じことをなさるかもよ? それじゃ解決にはならないわ」
「事情が分かれば、兄上もあちこち連れ回すようなことはなさるまい。ご自身の妃なのだからきちんと閉まっておいていただけば良い」
(そんなことを言うんじゃないかと思ってた!)
佳燕が自害するかも、などと言ってもこいつには無駄だろう。それを見張るのが夫の役目だから、で終わらせて。佳燕を連れ戻した後に何が起きたとしても、皓華宮の問題であって朱華たちには何の非もない、と。でも、それではあまりにも後味が悪い。
皓華宮で体調を損ねたフリをしながら、朱華はのたうち回る思いで考えたのだ。どうすれば、佳燕を本当に助けられるか。炎俊に面倒を納得させるか。まあ、結局はやってみなければ分からない、という結論に落ち着いたのだけど。
(まずは、こいつがどんな反応をするか、よね……)
「そうよね」
「だろう」
朱華が頷いたのを見て、炎俊の表情がわずかに緩んだ。また訳の分からない難癖をつけらずに済んたと思ったなら、まだ早い。朱華の本題は、まだこれからなのだから。
「じゃあ、逆にっていうか──佳燕様を星黎宮に隠してしまうのは? 三の君様に恩を売るのと、人質を取って引き下がっていただくのと、どっちが良いかしら?」
なるべくにこやかに、さりげなく。それでも不穏な単語を織り交ぜて朱華が首を傾げると、炎俊の目がわずかに見開かれた。
「……そう。庭を眺めるうちに、不意に涙ぐまれたそうで」
記憶の中の繍栄と同時に、朱華は溜息を吐いた。炎俊の声がやけに低く、目つきが険しいのを気にしながら。こいつはいったい何が気に入らないのか──心当たりはいくつもあるけれど、とりあえず黙って聞いていて欲しい。
『皓華宮には戻りたくない、長春君様のお顔を見たくないと仰って泣かれるばかりで──私どもがどれほどお慰めしても、聞いてくださいませんでした』
石畳で整えられた回廊を外れて、庭に足を踏み入れていた佳燕は、幼児が駄々を捏ねるようにその場に座り込んで首を振るだけになってしまった。そんな女主人をまた輿に乗せることは、繍栄たちにはどうしてもできなかったということだった。
『佳燕様のお悩みは、私どももよく存じておりましたし……。これで長春君様もお耳を傾けてくださるのでは、お妃を増やしてくださるのでは、と考えてしまったのでございます』
佳燕の不在は、その夜のうちにも翰鷹皇子の知るところになる。皇子はすぐに佳燕を迎えに行くだろうし、そこまで思いつめた理由もさすがに問い質すことだろう。だから、佳燕がひとりきりになるのもほんの数刻のこと、ここまでの大事にはならないだろうと繍栄たちは考えたのだ。でも──
「三の君様は真っ先に白家を疑って抗議したでしょう。白家も知らないことだから対応がかみ合わなくて、それで余計にお怒りになって──」
「輿を担いだ宦官どもは、白妃は確かに皓華宮に戻ったと述べたとか。その者たちはどのように言い包めたのだ」
「彼らは、ずっと平伏したままだもの。輿に乗ったのが佳燕様か身代わりの侍女なのかは分からない。三の君様のいないところで佳燕様が愚痴をこぼすのはいつものことだったから、証言するほどのこととは思わない。……というか、そこは言えないでしょうし」
「そのような、愚かな……!」
炎俊の呟きに、朱華も全面的に同意する。彼女も、繍栄に怒鳴ったのだ。皓華宮の真っ只中でのこと、他の使用人たちに聞きつけられないよう、声を抑えるのには苦労した。
「三の君様が怖かったのよ。皇子サマのお怒りを買ったら何があるか分からない。幸い、矛先は白家に向かっているし。おかしいと思った人もいるでしょうけど、口を噤んだのよ」
『長春君様は、私ども白家から来た者が宮から出ないように取り図られました。白家と通じることがないように、と。だから、どなたにお伝えすることもできませんで……』
繍栄は泣いて訴えたけれど、同情する気にはなれなかった。あの侍女は心から佳燕の身を案じ、哀れんで思い悩んで、けれど何もしなかったのだから。
『おひとりで、何日も……佳燕様はどれほどお心細くなさっているか……! 皇宮の建物の中ならしらず、庭までは呪も施されておりませんのに……!』
(私なら愚痴らず正面から怒るからね……あんたにも分からないんでしょうね)
怒りによってか呆れによってか、呟いたきり絶句する炎俊を、朱華はしみじみと眺めた。
朱華と炎俊の間なら、怒鳴り合いを交えながらも交渉はできる。朱華はしょせん偽者で無作法だから。お互いに秘密を抱えた特別な関係だから。でも、佳燕はそうではないらしい。だから──ここからが、また面倒なことになる。
「……だが、これで白妃の居場所は知れたということだな? 皓華宮の侍女たちは、そもそも知っていたのだろうが」
「ええ、三の君様に閉じ込められなかったら、自分たちで迎えに行っていたでしょうね」
「あてもなく白家に所縁の地を探すよりはよほど話が早い。今からでも白妃を捕らえてしまえば良いのだな」
(ああ、やっぱり……!)
捕らえる、という表現ひとつで、炎俊の思いは知れる。こいつは、ただただ面倒なことをさっさと片付けてしまいたいとしか思っていないのだ。佳燕さえ戻れば義理は果たしたとは、朱華にはとても思えないのに。
「でも……佳燕様はまた同じことをなさるかもよ? それじゃ解決にはならないわ」
「事情が分かれば、兄上もあちこち連れ回すようなことはなさるまい。ご自身の妃なのだからきちんと閉まっておいていただけば良い」
(そんなことを言うんじゃないかと思ってた!)
佳燕が自害するかも、などと言ってもこいつには無駄だろう。それを見張るのが夫の役目だから、で終わらせて。佳燕を連れ戻した後に何が起きたとしても、皓華宮の問題であって朱華たちには何の非もない、と。でも、それではあまりにも後味が悪い。
皓華宮で体調を損ねたフリをしながら、朱華はのたうち回る思いで考えたのだ。どうすれば、佳燕を本当に助けられるか。炎俊に面倒を納得させるか。まあ、結局はやってみなければ分からない、という結論に落ち着いたのだけど。
(まずは、こいつがどんな反応をするか、よね……)
「そうよね」
「だろう」
朱華が頷いたのを見て、炎俊の表情がわずかに緩んだ。また訳の分からない難癖をつけらずに済んたと思ったなら、まだ早い。朱華の本題は、まだこれからなのだから。
「じゃあ、逆にっていうか──佳燕様を星黎宮に隠してしまうのは? 三の君様に恩を売るのと、人質を取って引き下がっていただくのと、どっちが良いかしら?」
なるべくにこやかに、さりげなく。それでも不穏な単語を織り交ぜて朱華が首を傾げると、炎俊の目がわずかに見開かれた。
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