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第二十一章 帰っても忙しい毎日。
第431話 溜まっている要事を片付けようか。
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今日は、色々と後回しにしてきた要事を片付けようかな。
そこで、まずは何は無くとも朝飯から始まる訳だ。一日の始まりは朝ご飯からだからね。
「旦那様、お時間でございます。皆様も既にお待ちです。」
夏場向けの毛布の中で、サウルの呼び掛けに反応して瞼をあける。
「・・・む。もう朝かい、サウル?」
「はい。皆様、食堂に集まってお出でです。」
「あー、久々に眠ったな。深い眠りだったなぁ。さてと、アイリスとアル。二人共に目を覚ませ。朝だぞ・・・。」
「・・・うん。もう朝なの?。起きなきゃ。」
「・・・にゃーふ。もう朝なの。あ~よく寝たのにゃ。」
いつもの如く、私の寝室のシーツの中にいつの間にかに入り込んで、何時もの態勢で寝ていた二人へ話しかけた。
「お~い。起きなさ~い。朝飯の時間だぞ。食いっぱぐれるぞぉ。」
「にゃっ!」
「う、うーん。もう朝なのね?起きなきゃ。」
遠征前と変わらぬ朝だな。毎度ながら、いつの間にベッドに潜り込んできたのか。幼い内は仕方ないか。
そんな事を思いつつも、自分が食いっぱぐれない様に着替えを急いだ。〈クリーン〉
「皆んなお早よう。」
『お早よう御座います、ショウ様。』
許嫁達から一斉に返答が帰ってきた。
「閣下、お早よう御座います。」
「ああ、お早ようレナード。」
許嫁に続いて、レナードも朝の挨拶をしてくる。
一通り、朝の挨拶が済むと控えていたメイド達に給餌の合図をする。そうすると壁際に控えていたメイド達が一斉に動き出した。
目の前に置かれているスープ皿にコンソメ色のスープが注がれる。全員に行渡るのを確認してから、食事の唱和をする。
「頂きます。」
『頂きます(にゃ)。』
私とアイリスとアルメイダの三人は同じ言葉を唱和した。
許嫁とレナードやサウルは、神様に向けてそれぞれの対象へ祈りを発していた。
「いやー、久し振りだな。家で食べる飯はやっぱ落ち着いて食べられるよ。遠征先で食べる食事も良いけど、やっぱ家で落ち着いて食べる食事は、周りに気を使わないから美味しいよね。」
「まぁ流石に遠征中は、安心して食事を取る訳には行きませんからな。」
「全くその通りだね。今更だけどコック達に感謝だな。」
そう言いながら、スープを掬い上げて、口に運ぶ。
「うん。相変わらず汁物は上手だね。良い味だしてるよ。家で食事を取っている気になるね。」
サラダもパリパリしていて、水々しかった。メインの皿には、炒めた厚切りのベーコンとスクランブルエッグが盛られていた。
「うん。これも美味しいな。スクランブルエッグもフワフワで、バターがしっかり効いていて美味しいな。ベーコンもカリカリに焼かれていて、パンに合うわ。」
美味い朝ご飯を食べながらも、その美味さについてブツブツ言いながらも皿を平らげる。
食後の紅茶で喉を潤していると、サウルから午前中の予定を聞かれた。
「旦那様。この後のご予定は如何しますか?」
丸っきり考えてなかったので、一瞬考え込んでしまった。
「そうだね。特に決った予定は無いけど、何かして欲しい事でも有るのかい?」
特にやる事は決まってなかったので、サウルからの質問に反射的に問い掛けると、サウルから済まなそうに申し出があった。
「旦那様には申し訳ないのですが、領地内の村々への巡視に一度回られて頂きたいのですが、お願いを出来ますでしょうか?」
そう言えば、領内にはたしか五つの村があって、ツール内の食料生産を担っていたな。
「あぁ、そう言えばまだ視察に行った事なかったな。時間もあるし、良い機会だ。一回視察して置くか。レナード、確か村々へは、騎士団が定期的に巡察していたね?」
「はい。見に行く村を決めて小隊で巡視しております。」
「巡視した時に、村から特に要望は出なかったかい?」
「はい。遠征中は除いたとしても、その様な報告は有りませんが。何かお気になられる事でも?」
「いや。無いなら無い方がよいのだけどね。私が、知らされてないだけの事が有ると不味いからね。折角巡視に行くなら、事前にわかっている事は、用意も有るから知っておきたいだけさ。よし、明日から五ヶ所を巡視に廻るとする。レナードは訪問先の場所と警護を担当する小隊選びを決めてくれ。新しく入った新人騎士も混ぜて編成するようにしてくれ。」
「承知しました。訪問先と警護の編成表をこの後にお持ちします。」
「宜しくね。なので、明日から私は領内の視察に行く事とする。皆もそのつもりでいてくれ。」
サウルが分かりましたと頷くとアイリスが手を上げた。
「何かな、アイリス?」
「私からもお願いだけど、早目にまた世界樹へ会いに行って欲しいの。」
「そうか。暫く会いに行ってなかったな。分かったよ。近い内に会いに行くとするよ。その時は、一緒に行ってくれ。」
「早目にお願いね。」
こうして見ると、色々と忙しい事が分かった。まぁ、ぼちぼち熟し(こなし)ていきますかね。
「さて、今日のお仕事に掛かりますかね。」
(朝飯も食べたし、お仕事にとりかかるかね。)
やっと平常の日々が戻って来たと実感するね。
そこで、まずは何は無くとも朝飯から始まる訳だ。一日の始まりは朝ご飯からだからね。
「旦那様、お時間でございます。皆様も既にお待ちです。」
夏場向けの毛布の中で、サウルの呼び掛けに反応して瞼をあける。
「・・・む。もう朝かい、サウル?」
「はい。皆様、食堂に集まってお出でです。」
「あー、久々に眠ったな。深い眠りだったなぁ。さてと、アイリスとアル。二人共に目を覚ませ。朝だぞ・・・。」
「・・・うん。もう朝なの?。起きなきゃ。」
「・・・にゃーふ。もう朝なの。あ~よく寝たのにゃ。」
いつもの如く、私の寝室のシーツの中にいつの間にかに入り込んで、何時もの態勢で寝ていた二人へ話しかけた。
「お~い。起きなさ~い。朝飯の時間だぞ。食いっぱぐれるぞぉ。」
「にゃっ!」
「う、うーん。もう朝なのね?起きなきゃ。」
遠征前と変わらぬ朝だな。毎度ながら、いつの間にベッドに潜り込んできたのか。幼い内は仕方ないか。
そんな事を思いつつも、自分が食いっぱぐれない様に着替えを急いだ。〈クリーン〉
「皆んなお早よう。」
『お早よう御座います、ショウ様。』
許嫁達から一斉に返答が帰ってきた。
「閣下、お早よう御座います。」
「ああ、お早ようレナード。」
許嫁に続いて、レナードも朝の挨拶をしてくる。
一通り、朝の挨拶が済むと控えていたメイド達に給餌の合図をする。そうすると壁際に控えていたメイド達が一斉に動き出した。
目の前に置かれているスープ皿にコンソメ色のスープが注がれる。全員に行渡るのを確認してから、食事の唱和をする。
「頂きます。」
『頂きます(にゃ)。』
私とアイリスとアルメイダの三人は同じ言葉を唱和した。
許嫁とレナードやサウルは、神様に向けてそれぞれの対象へ祈りを発していた。
「いやー、久し振りだな。家で食べる飯はやっぱ落ち着いて食べられるよ。遠征先で食べる食事も良いけど、やっぱ家で落ち着いて食べる食事は、周りに気を使わないから美味しいよね。」
「まぁ流石に遠征中は、安心して食事を取る訳には行きませんからな。」
「全くその通りだね。今更だけどコック達に感謝だな。」
そう言いながら、スープを掬い上げて、口に運ぶ。
「うん。相変わらず汁物は上手だね。良い味だしてるよ。家で食事を取っている気になるね。」
サラダもパリパリしていて、水々しかった。メインの皿には、炒めた厚切りのベーコンとスクランブルエッグが盛られていた。
「うん。これも美味しいな。スクランブルエッグもフワフワで、バターがしっかり効いていて美味しいな。ベーコンもカリカリに焼かれていて、パンに合うわ。」
美味い朝ご飯を食べながらも、その美味さについてブツブツ言いながらも皿を平らげる。
食後の紅茶で喉を潤していると、サウルから午前中の予定を聞かれた。
「旦那様。この後のご予定は如何しますか?」
丸っきり考えてなかったので、一瞬考え込んでしまった。
「そうだね。特に決った予定は無いけど、何かして欲しい事でも有るのかい?」
特にやる事は決まってなかったので、サウルからの質問に反射的に問い掛けると、サウルから済まなそうに申し出があった。
「旦那様には申し訳ないのですが、領地内の村々への巡視に一度回られて頂きたいのですが、お願いを出来ますでしょうか?」
そう言えば、領内にはたしか五つの村があって、ツール内の食料生産を担っていたな。
「あぁ、そう言えばまだ視察に行った事なかったな。時間もあるし、良い機会だ。一回視察して置くか。レナード、確か村々へは、騎士団が定期的に巡察していたね?」
「はい。見に行く村を決めて小隊で巡視しております。」
「巡視した時に、村から特に要望は出なかったかい?」
「はい。遠征中は除いたとしても、その様な報告は有りませんが。何かお気になられる事でも?」
「いや。無いなら無い方がよいのだけどね。私が、知らされてないだけの事が有ると不味いからね。折角巡視に行くなら、事前にわかっている事は、用意も有るから知っておきたいだけさ。よし、明日から五ヶ所を巡視に廻るとする。レナードは訪問先の場所と警護を担当する小隊選びを決めてくれ。新しく入った新人騎士も混ぜて編成するようにしてくれ。」
「承知しました。訪問先と警護の編成表をこの後にお持ちします。」
「宜しくね。なので、明日から私は領内の視察に行く事とする。皆もそのつもりでいてくれ。」
サウルが分かりましたと頷くとアイリスが手を上げた。
「何かな、アイリス?」
「私からもお願いだけど、早目にまた世界樹へ会いに行って欲しいの。」
「そうか。暫く会いに行ってなかったな。分かったよ。近い内に会いに行くとするよ。その時は、一緒に行ってくれ。」
「早目にお願いね。」
こうして見ると、色々と忙しい事が分かった。まぁ、ぼちぼち熟し(こなし)ていきますかね。
「さて、今日のお仕事に掛かりますかね。」
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