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第十二章 正しい貴族家のつきあい方。
幕間55話 とある分隊長の狂想曲。③
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僕はスティンガー・ブロワ。ツール伯爵家の騎士団の一員だ。
幼馴染のアーサルトとカイリーの二人と共に、六の月に士官学校を卒業して、オオガミ閣下の騎士となった。
本当は騎士よりも魔法の弟子になりたかったのだが、以前に頼んでみたが、自分は魔法は使うが、学術的に習ったわけではなく、ただ使えるから使っていると言われて、断られた。 せめて、魔法の強化に繋がるという、科学について教えてほしいとお願いすると、それについては構わないと了承頂いた。
そのお願いをした翌日に、閣下から呼び出しを受けたので執務室に向かうと、何故か、とても顔色の悪い閣下が執務机の椅子に深々ともたれ掛かっていた。
「スティンガー・ブロワ、お呼びと聞き参上しました。・・・閣下、お加減が悪いのですか?」
心配になり問うと、閣下は何か苦笑いしながら、急激に魔力を大量に使った為だから、大丈夫だと仰り気にするなと言われた。
一体何に魔力を大量に使ったのか気にはなったが、呼び出された要件も気になるので、こちらから伺う。
「それで閣下、ご用は何でしょうか?」
「ああ、そうだね。呼び出したのは、これを渡すためだよ。」
そう、言いながら机の上に積み上がっていた分厚い本を前に押し出しながら、言葉を続けた。
一番上の本のタイトルは、『四属性魔法における科学的分析。初級編①』
となっており、"作者"として閣下の名前が入っていた。
「閣下、この本は?」
「昨日、科学について勉強したいと言っていたよね。私は前にも言ったが学術的に魔法を習っていないから、魔法自体の解説は出来ないが、代わりに魔法によって現れる自然現象の成り立ちや原理は教えられると言ったよね。」
「はい、仰いました。」
「その本はそれぞれの属性ごとに関連する科学の基礎知識と、科学的に見た四属性魔法に関する分析を纏めた物だ。活用しなさい。ああ、それとソニアが借りたいとか言うかもしれないから、その時は貸してやってくれ。写本を作っても良いしね。ただし領外への原本や写本の持ち出しは禁止だ。いいね?」
「承知しました!有難うございます!これで勉強して、閣下のお役にたてられる様に、魔法の更なる強化を行います。」
礼を言って、机の上の四冊を抱え込む。腕の中の重みに自然と顔がにやけてしまうのを、必死に抑えて足早に退室した。その足で真っ直ぐ自室に戻ると、早速机に置き、最初の一冊目を手に取る。
『四属性魔法における科学的分析。初級編①』
ページを開くと、かなり良い紙質で見た事もない程の滑らかさだ。目次を確認すると、レベル三までの火・水・風・土の四属性についての事が各一冊毎に纏められていた。①は火属性について②は水属性、③は風属性、④は土属性が載っている。
本の三分の一から半分は、火水風土の成り立ちや物質についてや原理法則についての解説があり、その後にレベル毎の魔法の仕組みや原理、強化策について書かれていた。
「これはトンでも無い物を頂いたかもしれない。・・・」
思わず呟いてしまった。
それほどに衝撃を受ける内容だ。閣下が持ち出し禁止と言われる訳だ。これを理解したら、今の魔法使いの魔法の威力を軽く倍にすることが出来る。それも同じ魔力で倍以上の破壊力を出すことが出来るのだ。魔力の節約にもなる。
僕の使える属性は火と風と土の三つだ。三属性持ちは結構希少で、自慢でもあったが、この本に書かれている事が出来れば、例え一属性だけでも、十分すぎる戦力として評価されるだろう。宮廷魔導師なんて目じゃない力を持てる事になる。
早速、火属性の掲載されている①から読み始める。
「おい、スティンガー?スティンガー!飯の時間だぞ。返事しろ!・・・中に入るぞ。」
アーサルトとカイリーが夕食だと呼びに来たようだ。すっかり夢中になって本を読み耽っていたよ。
「何だ、起きているじゃないか。返事がないからてっきり寝ているのかと思ったぜ。」
カイリーがどうしたんだという顔で、言ってくる。
「済まないな。ちょっと読書に夢中になっていたようだ。夕食かい?分かった行こうか。」
読んでいた本を閉じると立ち上がって、二人と一緒に食堂に向かう。
食堂に着くと、トレイを持ち、厨房から料理を盛り付けられた皿や椀を受け取り、黒パンを貰い、フォーク、スプーンを貰い席を探す。空いている場所を見つけて三人で座ると、早速食べ始める。
ある程度食が進んだときに、食堂にソニア王女殿下が入ってきて、僕らの方に真っ直ぐ近付いてきた。
僕ら三人とも、慌てて立ち上がり、頭を下げる。
「お食事中にご免なさいね。今宜しいかしら?」
「は、構いませんが、ご用は何でしょうか?」
「えーと、貴方がスティンガー殿ですね?」
「はい、僕がスティンガーです。」
「貴方、今日ショウ様から魔法書を渡されましたね?」
「はい、渡されましたが?」
「確か四冊を渡されていると思いますが、現在見ていない本を貸して頂きたいの。宜しいかしら?」
「はい、閣下からも、ソニア様が見せて欲しいと言ってきたら、お貸ししろと言われております。今僕は火属性を読んでおりますので、他の三属性ならどれでもお渡しできますが?」
「そうね、風属性と水属性の二冊をお借りするわね。後で本館の方に持って来て下さるかしら?」
「承知しました。後程お待ち致します。」
「有難う。頼むわね。」
そう言って、食堂から出ていった。
それを見送ったあとに三人ともに『ふーっ』と溜め息が出た。
椅子に座り、食べかけの料理に手をつける。
カイリーが、食べ終わってから聞いてきた。
「なあ、閣下から渡された本って何だよ?」
「うん?ああ、魔法を強化する為の魔法書だよ。四属性について書かれている物さ。」
「へぇー。それで王女殿下も見せて貰いに、わざわざ兵舎までやって来たのか。それ程凄い内容なのか?」
「ああ、凄いよ。あれを理解したら、今の僕の使う魔法の威力が倍以上になるね。」
「おい、本当かよ。そんな凄い本を貰ったのか?」
「うん、閣下としても僕を弟子にしないことに引け目を感じたのかもしれないね。でも、流石に領外持ち出し禁止とは、言われているよ。確かにあの内容なら、当然と思うけどね。ま、暫く待っていてくれ。パワーアップした僕の魔法を楽しみにしてくれよ。」
「慎重なお前がそこまで言うとはな。ああ、楽しみにしておくよ(笑い)。」
アーサルトがそう言って、食べ終わった食器をトレイごと、厨房に返しにいく。
食後、風と水についての本を持って、本館に向かう。執事のガトーさんに、ソニア王女殿下に頼まれたので、渡して欲しいと頼んだ。確かにと預かってもらうと、兵舎の自室に戻り、読みかけの部分から、再び読み始める。
流石に一日では読みきれないが、何とか前半の火についての科学の基礎の部分は半分読破して、レベル一の魔法についての強化策までは理解した。
翌日だが、午前中の騎士団の訓練の時それは起こった。
魔法部隊は格闘戦部隊とは少し離れた場所に作られている、鉄製の的のある練習場で、日々訓練をしているが、今日はソニア王女殿下も一緒になって、訓練をしようとしている。
僕は、本に書かれていた内容を思い出しながら、強化策にあった例を参考にして、使う魔法を頭に強くイメージしてから呪文を唱えた。
「炎の礫!」
現れた黄色く輝く火の塊は、ぎゅっと凝縮され、しかも高速回転しながら、今までの魔法と似てるが拳程の大きさになり以前の魔法よりも速いスピードで飛んでいき的にぶつかり、的に大きな穴を開けた。そして、的の後ろに盛られている土の壁に大きな穴をあけた。いつもなら的の表面が黒焦げになる位だったのが、明らかに威力が上がって、撃ち抜いたようだ。威力だけならレベル三の『火の玉』に匹敵するかそれ以上だ。
自分で唱えていて何だが、余りの威力の大きさに自分自身呆然としている。四人いる部下の魔法兵達も、私の魔法を見て驚いて静まり返っている。
その中で、王女殿下は魔法を唱えると、レベル一の水魔法『水の玉』かと思いきや『水の針』と唱えていた。
『水の針』は的に向かい、針と言うよりも、三十センチ程の長さの先端が尖った棒状の水が、高速回転しながら、的に向かっていく。
『ドーン!』
僕と同じく、的を撃ち抜いて後ろの盛り土に大穴をあけた。
これを見て、再び魔法兵達は静まり返る。
「王女殿下、早速読まれたのですね?」
「ええ、勿論ですわ。しかし、これ程の威力とは、確かに持ち出し禁止ですわね。」
「全くですよ。レベル一の魔法でこれですからね。高レベルの魔法に応用したと思うと、ゾッとします。」
「よくよく私達も使い所を考えなくては、無用な死体を増やしてしまいますわね。」
「はい、閣下が前に仰いましたが、『剣も魔法も道具である。どう使うかは、使い手の心次第だ』と。今更ながら、あの言葉の意味、納得致しました。」
その日は、魔法が安定して撃てる様になるため、魔力不足で気持ち悪くなるまで打ち続けた。
幼馴染のアーサルトとカイリーの二人と共に、六の月に士官学校を卒業して、オオガミ閣下の騎士となった。
本当は騎士よりも魔法の弟子になりたかったのだが、以前に頼んでみたが、自分は魔法は使うが、学術的に習ったわけではなく、ただ使えるから使っていると言われて、断られた。 せめて、魔法の強化に繋がるという、科学について教えてほしいとお願いすると、それについては構わないと了承頂いた。
そのお願いをした翌日に、閣下から呼び出しを受けたので執務室に向かうと、何故か、とても顔色の悪い閣下が執務机の椅子に深々ともたれ掛かっていた。
「スティンガー・ブロワ、お呼びと聞き参上しました。・・・閣下、お加減が悪いのですか?」
心配になり問うと、閣下は何か苦笑いしながら、急激に魔力を大量に使った為だから、大丈夫だと仰り気にするなと言われた。
一体何に魔力を大量に使ったのか気にはなったが、呼び出された要件も気になるので、こちらから伺う。
「それで閣下、ご用は何でしょうか?」
「ああ、そうだね。呼び出したのは、これを渡すためだよ。」
そう、言いながら机の上に積み上がっていた分厚い本を前に押し出しながら、言葉を続けた。
一番上の本のタイトルは、『四属性魔法における科学的分析。初級編①』
となっており、"作者"として閣下の名前が入っていた。
「閣下、この本は?」
「昨日、科学について勉強したいと言っていたよね。私は前にも言ったが学術的に魔法を習っていないから、魔法自体の解説は出来ないが、代わりに魔法によって現れる自然現象の成り立ちや原理は教えられると言ったよね。」
「はい、仰いました。」
「その本はそれぞれの属性ごとに関連する科学の基礎知識と、科学的に見た四属性魔法に関する分析を纏めた物だ。活用しなさい。ああ、それとソニアが借りたいとか言うかもしれないから、その時は貸してやってくれ。写本を作っても良いしね。ただし領外への原本や写本の持ち出しは禁止だ。いいね?」
「承知しました!有難うございます!これで勉強して、閣下のお役にたてられる様に、魔法の更なる強化を行います。」
礼を言って、机の上の四冊を抱え込む。腕の中の重みに自然と顔がにやけてしまうのを、必死に抑えて足早に退室した。その足で真っ直ぐ自室に戻ると、早速机に置き、最初の一冊目を手に取る。
『四属性魔法における科学的分析。初級編①』
ページを開くと、かなり良い紙質で見た事もない程の滑らかさだ。目次を確認すると、レベル三までの火・水・風・土の四属性についての事が各一冊毎に纏められていた。①は火属性について②は水属性、③は風属性、④は土属性が載っている。
本の三分の一から半分は、火水風土の成り立ちや物質についてや原理法則についての解説があり、その後にレベル毎の魔法の仕組みや原理、強化策について書かれていた。
「これはトンでも無い物を頂いたかもしれない。・・・」
思わず呟いてしまった。
それほどに衝撃を受ける内容だ。閣下が持ち出し禁止と言われる訳だ。これを理解したら、今の魔法使いの魔法の威力を軽く倍にすることが出来る。それも同じ魔力で倍以上の破壊力を出すことが出来るのだ。魔力の節約にもなる。
僕の使える属性は火と風と土の三つだ。三属性持ちは結構希少で、自慢でもあったが、この本に書かれている事が出来れば、例え一属性だけでも、十分すぎる戦力として評価されるだろう。宮廷魔導師なんて目じゃない力を持てる事になる。
早速、火属性の掲載されている①から読み始める。
「おい、スティンガー?スティンガー!飯の時間だぞ。返事しろ!・・・中に入るぞ。」
アーサルトとカイリーが夕食だと呼びに来たようだ。すっかり夢中になって本を読み耽っていたよ。
「何だ、起きているじゃないか。返事がないからてっきり寝ているのかと思ったぜ。」
カイリーがどうしたんだという顔で、言ってくる。
「済まないな。ちょっと読書に夢中になっていたようだ。夕食かい?分かった行こうか。」
読んでいた本を閉じると立ち上がって、二人と一緒に食堂に向かう。
食堂に着くと、トレイを持ち、厨房から料理を盛り付けられた皿や椀を受け取り、黒パンを貰い、フォーク、スプーンを貰い席を探す。空いている場所を見つけて三人で座ると、早速食べ始める。
ある程度食が進んだときに、食堂にソニア王女殿下が入ってきて、僕らの方に真っ直ぐ近付いてきた。
僕ら三人とも、慌てて立ち上がり、頭を下げる。
「お食事中にご免なさいね。今宜しいかしら?」
「は、構いませんが、ご用は何でしょうか?」
「えーと、貴方がスティンガー殿ですね?」
「はい、僕がスティンガーです。」
「貴方、今日ショウ様から魔法書を渡されましたね?」
「はい、渡されましたが?」
「確か四冊を渡されていると思いますが、現在見ていない本を貸して頂きたいの。宜しいかしら?」
「はい、閣下からも、ソニア様が見せて欲しいと言ってきたら、お貸ししろと言われております。今僕は火属性を読んでおりますので、他の三属性ならどれでもお渡しできますが?」
「そうね、風属性と水属性の二冊をお借りするわね。後で本館の方に持って来て下さるかしら?」
「承知しました。後程お待ち致します。」
「有難う。頼むわね。」
そう言って、食堂から出ていった。
それを見送ったあとに三人ともに『ふーっ』と溜め息が出た。
椅子に座り、食べかけの料理に手をつける。
カイリーが、食べ終わってから聞いてきた。
「なあ、閣下から渡された本って何だよ?」
「うん?ああ、魔法を強化する為の魔法書だよ。四属性について書かれている物さ。」
「へぇー。それで王女殿下も見せて貰いに、わざわざ兵舎までやって来たのか。それ程凄い内容なのか?」
「ああ、凄いよ。あれを理解したら、今の僕の使う魔法の威力が倍以上になるね。」
「おい、本当かよ。そんな凄い本を貰ったのか?」
「うん、閣下としても僕を弟子にしないことに引け目を感じたのかもしれないね。でも、流石に領外持ち出し禁止とは、言われているよ。確かにあの内容なら、当然と思うけどね。ま、暫く待っていてくれ。パワーアップした僕の魔法を楽しみにしてくれよ。」
「慎重なお前がそこまで言うとはな。ああ、楽しみにしておくよ(笑い)。」
アーサルトがそう言って、食べ終わった食器をトレイごと、厨房に返しにいく。
食後、風と水についての本を持って、本館に向かう。執事のガトーさんに、ソニア王女殿下に頼まれたので、渡して欲しいと頼んだ。確かにと預かってもらうと、兵舎の自室に戻り、読みかけの部分から、再び読み始める。
流石に一日では読みきれないが、何とか前半の火についての科学の基礎の部分は半分読破して、レベル一の魔法についての強化策までは理解した。
翌日だが、午前中の騎士団の訓練の時それは起こった。
魔法部隊は格闘戦部隊とは少し離れた場所に作られている、鉄製の的のある練習場で、日々訓練をしているが、今日はソニア王女殿下も一緒になって、訓練をしようとしている。
僕は、本に書かれていた内容を思い出しながら、強化策にあった例を参考にして、使う魔法を頭に強くイメージしてから呪文を唱えた。
「炎の礫!」
現れた黄色く輝く火の塊は、ぎゅっと凝縮され、しかも高速回転しながら、今までの魔法と似てるが拳程の大きさになり以前の魔法よりも速いスピードで飛んでいき的にぶつかり、的に大きな穴を開けた。そして、的の後ろに盛られている土の壁に大きな穴をあけた。いつもなら的の表面が黒焦げになる位だったのが、明らかに威力が上がって、撃ち抜いたようだ。威力だけならレベル三の『火の玉』に匹敵するかそれ以上だ。
自分で唱えていて何だが、余りの威力の大きさに自分自身呆然としている。四人いる部下の魔法兵達も、私の魔法を見て驚いて静まり返っている。
その中で、王女殿下は魔法を唱えると、レベル一の水魔法『水の玉』かと思いきや『水の針』と唱えていた。
『水の針』は的に向かい、針と言うよりも、三十センチ程の長さの先端が尖った棒状の水が、高速回転しながら、的に向かっていく。
『ドーン!』
僕と同じく、的を撃ち抜いて後ろの盛り土に大穴をあけた。
これを見て、再び魔法兵達は静まり返る。
「王女殿下、早速読まれたのですね?」
「ええ、勿論ですわ。しかし、これ程の威力とは、確かに持ち出し禁止ですわね。」
「全くですよ。レベル一の魔法でこれですからね。高レベルの魔法に応用したと思うと、ゾッとします。」
「よくよく私達も使い所を考えなくては、無用な死体を増やしてしまいますわね。」
「はい、閣下が前に仰いましたが、『剣も魔法も道具である。どう使うかは、使い手の心次第だ』と。今更ながら、あの言葉の意味、納得致しました。」
その日は、魔法が安定して撃てる様になるため、魔力不足で気持ち悪くなるまで打ち続けた。
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