14 / 80
殿下に説き伏せられました
しおりを挟む
私が泣き止んだ頃には部屋はすっかり薄暗くなっていた。
完全に暗くなる前に明かりを、とぼんやりした頭で考える。
「…申し訳ありません、殿下」
私は殿下の胸に手をついて体を離しながら謝る。
久しぶりに嗚咽以外の音を出した喉はひりついたし声はしゃがれていた。
酷く醜く聞きづらい音だったろうに、殿下は「もういいのか?」と優しく聞いてくれる。
見えないだろうと思いながらも私は今できる中で最上の笑顔を浮かべて頷き、「明かりを取って参ります」と告げてベッドを降りようとした。
理由も告げずに泣き続けて忙しい殿下の邪魔をしてしまったのだから、早く解放して差し上げなければ。
これ以上殿下の優しさに甘えて迷惑も面倒もかけたくない。
そう思ったのだが、殿下は私の肩を掴んで止めると「俺が取ってこよう」と言ってさっさと部屋を出てしまった。
開いた扉から差し込む明かりに浮かんだシルエットを見て、胸がきゅうっと苦しくなる。
何故あの時来たのが殿下だったんだろう。
何故もっと早くに私は死ななかったのだろう。
どうしようもない後悔だけが胸に押し寄せてくる。
「明かりのついでに果実水をもらってきた。飲めるか?」
「……ありがとうございます」
温かな光源と共に戻ってきた殿下は冷えたグラスを持っていて、私に差し出してくれた。
泣いて水分が枯渇していた私はありがたくそれを受け取り、勢いよく一息に飲み干す。
後からはしたなかったかと思ったが、それよりも余程はしたない姿を見せ続けていたのだからどうでもいいとまでは言わないが心境的には別に構わなかった。
「いい飲みっぷりだな」
殿下が小さく笑いながらそんなことを言わなければ、だが。
この人は本当に空気が読めないと何度目かわからないが改めて思う。
いつか指摘してやろうと本気で考えた。
……殿下と結ばれる資格のない私にそれを言う機会など来るわけないか。
「殿下、お引止めした私が言うのもなんですが、お時間はよろしいのですか?」
「ん?」
空になったグラスをサイドテーブルに置き、こほんと空咳を一つして気持ちを静めてから私は殿下に言う。
殿下はそれに不思議そうに首を傾げたが、すぐに「ああ」と頷くと、
「今日の予定は全てアンネローゼで埋めてきたからな、問題ないぞ」
なんてことをさらりと言った。
「は……」
予想外の回答に、私は思わず「はぁ!?」と声を上げかけたが寸でのところで止めることができたのを誰かに褒めてほしい。
漏れた音が一音程度ではバレない、わよね?
などと一瞬現実逃避したが、それが事実であるならばいっそ好機と捉え、今日で全て終わらせるのが得策ではないだろうか。
つまり、殿下に全てを思い出したことを告げ、私には嫁ぐ資格がなかったのだということを話すべきだ。
そうすればこれ以上殿下を好きになることもないだろうし、これ以上絶望を抱くことも傷つくこともなくなるはず。
「だが今日はもう休んだ方がいいだろう。眠るまで傍にいるからまた眠るといい。それとも食事でも取るか?」
だから殿下の気遣いに「いえ、大丈夫です」と答え、ベッドの上でできるだけ居ずまいを正した。
殿下はそれを訝しみ、私が呼びかけるとピクリと片眉を跳ね上げて私の目を覗き込むと、そこにあった緊張を見て取って目を瞠った。
「殿下、私は貴方に言わなくてはいけないことがあります」
そして覚悟を決めた私の目を見て「ああ…」と頷きとも嘆息とも取れない僅かな応えだけを返した。
彼もわかったのだろう。
私が全ての記憶を取り戻したと。
「私には、貴方に嫁ぐ資格がありません」
だから私は端的に結論だけを伝えた。
それだけで察しがついていた殿下には全て伝わるはずだから。
「そんなわけないだろう」
けれど殿下はすぐさま私の言葉を否定する。
苦虫を噛み潰したような顔をしながら、それでもそれが嫌悪故ではないことはわかる。
あの顔はきっと後悔。
私がああなる前に助けられなかったからだろうか。
……そんなこと、貴方が気にすることじゃないのに。
私は一瞬歪みそうになった目にぐっと力を入れて何とか微笑みを浮かべて首を振る。
「あの場にいらっしゃった殿下は私がされたことを全てご承知なのでしょう?ならおわかりになるはずです」
私がなにをされたのか、どれほど汚れた人間になったのか。
王家に嫁ぐ人間として、如何に不適格な存在になったのかを。
「他の人ならばいざ知らず。唯一そのことを知っていらっしゃる殿下に、私は自分を誇れない」
「馬鹿な」
「例え馬鹿でも!私はこんな私を愛していると言ってくださった殿下に誇れる人間でありたいのです。けれどそれはもう叶わない。過去は消せない。……この身の穢れは雪げない!!」
殿下の言葉を否定するしかないせいで、せっかく止まった涙が再び頬を伝ってしまったのを感じる。
でももう堪えられなかった。
殿下は私に希望を見せようとする。
そんなもの、もうどこにもないのに。
私の穢れは消えないのに。
その言葉に縋りそうになって、でも駄目なんだと必死に打ち消して。
極端から極端へ揺れ動かされている私の心はとっくに悲鳴を上げていて、本当なら無慈悲にも思える言葉を口にする殿下を詰ってやりたかった。
八つ当たりだとわかっていても、当たれる相手は殿下しかいない。
それでも心の奥底にある殿下にだけは嫌われたくないという思いがなんとかそれを止めていた。
「……それは違うぞ、アンネローゼ」
溢れ出る思いを抑えようと肩で呼吸をしているような私に向かって殿下がそっと口を開く。
「君の記憶にあるそれは、確かに過去の出来事だろう。だが今にとってみれば、それは『これから起こらない未来の話』だ」
「そんなの」
詭弁だ。
そう言いたかったけれど、殿下が不意に私の頭を抱えるように抱きしめたから言葉が続かなかった。
「事実今の君は盗賊団の一員でもなければ行く当てのない追放者でもない。それらの経験を忘れろとは言わないが、それとこれとは分けて考えるべきだ」
「でもっ」
「そうでなければ、俺は自ら手に掛けた君に求婚などできるはずもない」
殿下は説得に反論しようとする私を抱く腕に力をこめる。
それは自分の決意の強さを示すような力強さだった。
でも反論を力業で封じるのはずるいと思った。
「アンネローゼ、君の考えていることはわかっている。だが俺はすでにその道を通り、そして乗り越えた。だから俺にその言い訳は通じない」
殿下の腕の力が弱まらないから、私はまだ反論ができない。
言葉を紡ごうとする度に喉が震えるのは、殿下の力が強すぎて息が詰まっているからだ。
「過去ならば消せない。だが未来ならば変えられる。俺は君を殺した過去を抱えて、それでもこれからは君を愛して生きていく」
「……ふっ、ぅ」
そんな言い訳をしていたのに、とうとう口からは嗚咽が漏れてしまった。
「君が汚れていると、穢れていると言ったその過去ごと、俺は君の全てを受け入れる」
「…ぅああ、ああっ……!!」
殿下の腕の力はますます強くなっていく。
そしてその力に負けないくらい強い力で、私は殿下に必死にしがみついていた。
心に淀んでいた澱を押し流すみたいな涙は殿下の服に吸い込まれ、今まで堪えていた悲鳴のような嗚咽は部屋の空気に溶けていく。
「…できることなら君が自分を殺した男でも愛してくれると嬉しいが」
それは高望みか。
苦笑しながら呟かれた殿下の言葉に「もうとっくに愛している」と返したいのに、次から次へと出てくる嗚咽がそれを邪魔して、私はすぐにその言葉を口にできなかった。
完全に暗くなる前に明かりを、とぼんやりした頭で考える。
「…申し訳ありません、殿下」
私は殿下の胸に手をついて体を離しながら謝る。
久しぶりに嗚咽以外の音を出した喉はひりついたし声はしゃがれていた。
酷く醜く聞きづらい音だったろうに、殿下は「もういいのか?」と優しく聞いてくれる。
見えないだろうと思いながらも私は今できる中で最上の笑顔を浮かべて頷き、「明かりを取って参ります」と告げてベッドを降りようとした。
理由も告げずに泣き続けて忙しい殿下の邪魔をしてしまったのだから、早く解放して差し上げなければ。
これ以上殿下の優しさに甘えて迷惑も面倒もかけたくない。
そう思ったのだが、殿下は私の肩を掴んで止めると「俺が取ってこよう」と言ってさっさと部屋を出てしまった。
開いた扉から差し込む明かりに浮かんだシルエットを見て、胸がきゅうっと苦しくなる。
何故あの時来たのが殿下だったんだろう。
何故もっと早くに私は死ななかったのだろう。
どうしようもない後悔だけが胸に押し寄せてくる。
「明かりのついでに果実水をもらってきた。飲めるか?」
「……ありがとうございます」
温かな光源と共に戻ってきた殿下は冷えたグラスを持っていて、私に差し出してくれた。
泣いて水分が枯渇していた私はありがたくそれを受け取り、勢いよく一息に飲み干す。
後からはしたなかったかと思ったが、それよりも余程はしたない姿を見せ続けていたのだからどうでもいいとまでは言わないが心境的には別に構わなかった。
「いい飲みっぷりだな」
殿下が小さく笑いながらそんなことを言わなければ、だが。
この人は本当に空気が読めないと何度目かわからないが改めて思う。
いつか指摘してやろうと本気で考えた。
……殿下と結ばれる資格のない私にそれを言う機会など来るわけないか。
「殿下、お引止めした私が言うのもなんですが、お時間はよろしいのですか?」
「ん?」
空になったグラスをサイドテーブルに置き、こほんと空咳を一つして気持ちを静めてから私は殿下に言う。
殿下はそれに不思議そうに首を傾げたが、すぐに「ああ」と頷くと、
「今日の予定は全てアンネローゼで埋めてきたからな、問題ないぞ」
なんてことをさらりと言った。
「は……」
予想外の回答に、私は思わず「はぁ!?」と声を上げかけたが寸でのところで止めることができたのを誰かに褒めてほしい。
漏れた音が一音程度ではバレない、わよね?
などと一瞬現実逃避したが、それが事実であるならばいっそ好機と捉え、今日で全て終わらせるのが得策ではないだろうか。
つまり、殿下に全てを思い出したことを告げ、私には嫁ぐ資格がなかったのだということを話すべきだ。
そうすればこれ以上殿下を好きになることもないだろうし、これ以上絶望を抱くことも傷つくこともなくなるはず。
「だが今日はもう休んだ方がいいだろう。眠るまで傍にいるからまた眠るといい。それとも食事でも取るか?」
だから殿下の気遣いに「いえ、大丈夫です」と答え、ベッドの上でできるだけ居ずまいを正した。
殿下はそれを訝しみ、私が呼びかけるとピクリと片眉を跳ね上げて私の目を覗き込むと、そこにあった緊張を見て取って目を瞠った。
「殿下、私は貴方に言わなくてはいけないことがあります」
そして覚悟を決めた私の目を見て「ああ…」と頷きとも嘆息とも取れない僅かな応えだけを返した。
彼もわかったのだろう。
私が全ての記憶を取り戻したと。
「私には、貴方に嫁ぐ資格がありません」
だから私は端的に結論だけを伝えた。
それだけで察しがついていた殿下には全て伝わるはずだから。
「そんなわけないだろう」
けれど殿下はすぐさま私の言葉を否定する。
苦虫を噛み潰したような顔をしながら、それでもそれが嫌悪故ではないことはわかる。
あの顔はきっと後悔。
私がああなる前に助けられなかったからだろうか。
……そんなこと、貴方が気にすることじゃないのに。
私は一瞬歪みそうになった目にぐっと力を入れて何とか微笑みを浮かべて首を振る。
「あの場にいらっしゃった殿下は私がされたことを全てご承知なのでしょう?ならおわかりになるはずです」
私がなにをされたのか、どれほど汚れた人間になったのか。
王家に嫁ぐ人間として、如何に不適格な存在になったのかを。
「他の人ならばいざ知らず。唯一そのことを知っていらっしゃる殿下に、私は自分を誇れない」
「馬鹿な」
「例え馬鹿でも!私はこんな私を愛していると言ってくださった殿下に誇れる人間でありたいのです。けれどそれはもう叶わない。過去は消せない。……この身の穢れは雪げない!!」
殿下の言葉を否定するしかないせいで、せっかく止まった涙が再び頬を伝ってしまったのを感じる。
でももう堪えられなかった。
殿下は私に希望を見せようとする。
そんなもの、もうどこにもないのに。
私の穢れは消えないのに。
その言葉に縋りそうになって、でも駄目なんだと必死に打ち消して。
極端から極端へ揺れ動かされている私の心はとっくに悲鳴を上げていて、本当なら無慈悲にも思える言葉を口にする殿下を詰ってやりたかった。
八つ当たりだとわかっていても、当たれる相手は殿下しかいない。
それでも心の奥底にある殿下にだけは嫌われたくないという思いがなんとかそれを止めていた。
「……それは違うぞ、アンネローゼ」
溢れ出る思いを抑えようと肩で呼吸をしているような私に向かって殿下がそっと口を開く。
「君の記憶にあるそれは、確かに過去の出来事だろう。だが今にとってみれば、それは『これから起こらない未来の話』だ」
「そんなの」
詭弁だ。
そう言いたかったけれど、殿下が不意に私の頭を抱えるように抱きしめたから言葉が続かなかった。
「事実今の君は盗賊団の一員でもなければ行く当てのない追放者でもない。それらの経験を忘れろとは言わないが、それとこれとは分けて考えるべきだ」
「でもっ」
「そうでなければ、俺は自ら手に掛けた君に求婚などできるはずもない」
殿下は説得に反論しようとする私を抱く腕に力をこめる。
それは自分の決意の強さを示すような力強さだった。
でも反論を力業で封じるのはずるいと思った。
「アンネローゼ、君の考えていることはわかっている。だが俺はすでにその道を通り、そして乗り越えた。だから俺にその言い訳は通じない」
殿下の腕の力が弱まらないから、私はまだ反論ができない。
言葉を紡ごうとする度に喉が震えるのは、殿下の力が強すぎて息が詰まっているからだ。
「過去ならば消せない。だが未来ならば変えられる。俺は君を殺した過去を抱えて、それでもこれからは君を愛して生きていく」
「……ふっ、ぅ」
そんな言い訳をしていたのに、とうとう口からは嗚咽が漏れてしまった。
「君が汚れていると、穢れていると言ったその過去ごと、俺は君の全てを受け入れる」
「…ぅああ、ああっ……!!」
殿下の腕の力はますます強くなっていく。
そしてその力に負けないくらい強い力で、私は殿下に必死にしがみついていた。
心に淀んでいた澱を押し流すみたいな涙は殿下の服に吸い込まれ、今まで堪えていた悲鳴のような嗚咽は部屋の空気に溶けていく。
「…できることなら君が自分を殺した男でも愛してくれると嬉しいが」
それは高望みか。
苦笑しながら呟かれた殿下の言葉に「もうとっくに愛している」と返したいのに、次から次へと出てくる嗚咽がそれを邪魔して、私はすぐにその言葉を口にできなかった。
0
お気に入りに追加
158
あなたにおすすめの小説
最愛の側妃だけを愛する旦那様、あなたの愛は要りません
abang
恋愛
私の旦那様は七人の側妃を持つ、巷でも噂の好色王。
後宮はいつでも女の戦いが絶えない。
安心して眠ることもできない後宮に、他の妃の所にばかり通う皇帝である夫。
「どうして、この人を愛していたのかしら?」
ずっと静観していた皇后の心は冷めてしまいう。
それなのに皇帝は急に皇后に興味を向けて……!?
「あの人に興味はありません。勝手になさい!」
【完結】もう無理して私に笑いかけなくてもいいですよ?
冬馬亮
恋愛
公爵令嬢のエリーゼは、遅れて出席した夜会で、婚約者のオズワルドがエリーゼへの不満を口にするのを偶然耳にする。
オズワルドを愛していたエリーゼはひどくショックを受けるが、悩んだ末に婚約解消を決意する。だが、喜んで受け入れると思っていたオズワルドが、なぜか婚約解消を拒否。関係の再構築を提案する。その後、プレゼント攻撃や突撃訪問の日々が始まるが、オズワルドは別の令嬢をそばに置くようになり・・・
「彼女は友人の妹で、なんとも思ってない。オレが好きなのはエリーゼだ」
「私みたいな女に無理して笑いかけるのも限界だって夜会で愚痴をこぼしてたじゃないですか。よかったですね、これでもう、無理して私に笑いかけなくてよくなりましたよ」
愛された側妃と、愛されなかった正妃
編端みどり
恋愛
隣国から嫁いだ正妃は、夫に全く相手にされない。
夫が愛しているのは、美人で妖艶な側妃だけ。
連れて来た使用人はいつの間にか入れ替えられ、味方がいなくなり、全てを諦めていた正妃は、ある日側妃に子が産まれたと知った。自分の子として育てろと無茶振りをした国王と違い、産まれたばかりの赤ん坊は可愛らしかった。
正妃は、子育てを通じて強く逞しくなり、夫を切り捨てると決めた。
※カクヨムさんにも掲載中
※ 『※』があるところは、血の流れるシーンがあります
※センシティブな表現があります。血縁を重視している世界観のためです。このような考え方を肯定するものではありません。不快な表現があればご指摘下さい。
女官になるはずだった妃
夜空 筒
恋愛
女官になる。
そう聞いていたはずなのに。
あれよあれよという間に、着飾られた私は自国の皇帝の妃の一人になっていた。
しかし、皇帝のお迎えもなく
「忙しいから、もう後宮に入っていいよ」
そんなノリの言葉を彼の側近から賜って後宮入りした私。
秘書省監のならびに本の虫である父を持つ、そんな私も無類の読書好き。
朝議が始まる早朝に、私は父が働く文徳楼に通っている。
そこで好きな著者の本を借りては、殿舎に籠る毎日。
皇帝のお渡りもないし、既に皇后に一番近い妃もいる。
縁付くには程遠い私が、ある日を境に平穏だった日常を壊される羽目になる。
誰とも褥を共にしない皇帝と、女官になるつもりで入ってきた本の虫妃の話。
更新はまばらですが、完結させたいとは思っています。
多分…
逃した番は他国に嫁ぐ
基本二度寝
恋愛
「番が現れたら、婚約を解消してほしい」
婚約者との茶会。
和やかな会話が落ち着いた所で、改まって座を正した王太子ヴェロージオは婚約者の公爵令嬢グリシアにそう願った。
獣人の血が交じるこの国で、番というものの存在の大きさは誰しも理解している。
だから、グリシアも頷いた。
「はい。わかりました。お互いどちらかが番と出会えたら円満に婚約解消をしましょう!」
グリシアに答えに満足したはずなのだが、ヴェロージオの心に沸き上がる感情。
こちらの希望を受け入れられたはずのに…、何故か、もやっとした気持ちになった。
目を覚ましたら、婚約者に子供が出来ていました。
霙アルカ。
恋愛
目を覚ましたら、婚約者は私の幼馴染との間に子供を作っていました。
「でも、愛してるのは、ダリア君だけなんだ。」
いやいや、そんな事言われてもこれ以上一緒にいれるわけないでしょ。
※こちらは更新ゆっくりかもです。
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と叫んだら長年の婚約者だった新妻に「気持ち悪い」と言われた上に父にも予想外の事を言われた男とその浮気女の話
ラララキヲ
恋愛
長年の婚約者を欺いて平民女と浮気していた侯爵家長男。3年後の白い結婚での離婚を浮気女に約束して、新妻の寝室へと向かう。
初夜に「俺がお前を抱く事は無い!」と愛する夫から宣言された無様な女を嘲笑う為だけに。
しかし寝室に居た妻は……
希望通りの白い結婚と愛人との未来輝く生活の筈が……全てを周りに知られていた上に自分の父親である侯爵家当主から言われた言葉は──
一人の女性を蹴落として掴んだ彼らの未来は……──
<【ざまぁ編】【イリーナ編】【コザック第二の人生編(ザマァ有)】となりました>
◇テンプレ浮気クソ男女。
◇軽い触れ合い表現があるのでR15に
◇ふんわり世界観。ゆるふわ設定。
◇ご都合展開。矛盾は察して下さい…
◇なろうにも上げてます。
※HOTランキング入り(1位)!?[恋愛::3位]ありがとうございます!恐縮です!期待に添えればよいのですがッ!!(;><)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる