50 / 112
シャーリー編
2
しおりを挟む
翌日、ダイロスに移動した4人はすぐにフージャの船を訪れた。
そして彼を見るなりルリアーナは右の拳を左手のひらにパシンと音が出るほどの強さで打ちつけ、
「よしフージャ君、歯、食いしばろうか?」
にっこり笑いながら凄んで見せた。
その後ろではアデルもリーネも同じ顔をしている。
ちなみにルカリオはシャーリーに見つかりたくないからと、船のどこかに潜んでいるそうだ。
「は?え?なんで!?」
いつにないルリアーナの迫力ある笑顔にフージャが怯えた顔をする。
滅茶苦茶なところがある人だとは思っていたけど、暴力に訴えるような人には見えなかったのに!
そう思いながらも木っ端貴族の自分では他国の王太子妃には逆らえないとぎゅっと歯と目を閉じたところで、
「……もしかして、フージャさんはシャーリーの魅了にかかっていないのでは?」
ルリアーナの後ろにいたアデルが首を傾げながらそう言ってくれたことで、フージャは危機を脱した。
しかしルカリオの正体をバラしたことに関するリーネのお説教からは逃れられなかった。
「ごめんごめん。シャーリーと一緒にいるって言うから、てっきり」
「は、ははは、はぁ…」
「いや魅了にかかってたら厄介だと思てさ」とルリアーナは先ほどフージャを殴ろうとした理由を説明した。
からからと笑いながらではあるが王太子妃のルリアーナに謝罪されては木っ端貴族が文句など言えるはずもなく、フージャは曖昧に笑って誤魔化すしかない。
考えてみれば実害があったわけではないし、問題と言えば自分が怖い思いをしたという、それだけだ。
そう、ただ単に、自分がとっても怖かっただけ…。
フージャはひっそり心の中で泣いた。
「で、肝心のシャーリーがいないけど、どこにいるの?」
リーネがきょろきょろと辺りを見回し、そういえば目的はフージャへの説教だけではなかったと、本来の目的であるシャーリーを探す。
しかし船の中の狭い室内に隠れる場所などあるはずもなく、ぱっと見で見つけられないということはそれすなわちこの室内には不在だということ。
ならば行方を知っているのはこの中でフージャしかいない。
「ああ、あいつには今日ルカリオの主が来るからタイミングがいい時に呼ぶって伝えてあるから、いつでも呼べるぞ?」
リーネの問いにフージャが答えれば、彼女は「なんで呼んでおかないの?」という顔で彼を見返した。
それに対して「平民だからだよ!」という答えをぐっと堪え、軽く息を吐いてからフージャは無言でシャーリーを呼びに向かった。
これは彼が平民を差別しているということではない。
普通なら平民が貴族に会うことすら稀であり、王族ともなると一生に一度でも拝謁の機会があれば孫の代まで語り継げるような奇跡と言ってもいい邂逅なのだ。
前世の記憶があるせいか彼女たちはそのあたりをよく理解していないようだが、この世界しか知らないフージャにとってそれは当たり前であり、だからこそ平民をいきなり王族に引き合わせるなんていう不敬を犯さないようにしたのに。
「あー、貧乏くじだな…」
俺一人格式にこだわって馬鹿みてぇと呟きながら、しかしそこは一生治せないだろうと項垂れるしかない生真面目なフージャだった。
ほどなくフージャと共に部屋に入ってきたシャーリーを待っていたのは戸惑いだった。
半年もの間ずっと探していたルカリオ、その主がここにいると言うから来たのに、訪ねた部屋には令嬢らしき2人の女性と侍女らしき女性が1人いただけだったからだ。
そしてその誰もがとても暗殺者の主とは思えない。
「きゃー!!シャーリーだー!!」
「本物ですねー!」
「えっと、あの、これは、どういう…?」
しかも部屋に入った途端、令嬢2人は手を取り合って自分を見て騒いでいる。
一体どういうことか。
「あの、ルリアーナ様、アデル様、まずはシャーリーに説明を」
していただけませんかね、というフージャの声は彼女たちには届かない。
「綺麗な銀髪ねー」
「ほんと、パッケージイラストそのままですね」
キャッキャ、キャッキャと騒ぎながら、2人は飽きもせずにシャーリーを見ている。
なんなら「ちょっと触っていい?」と髪や頬を触り始めた。
「イザベルちゃんは窶れちゃってたから実感なかったけど、シャーリーはゲームのままで嬉しいわ」
深紅の髪の令嬢がシャーリーの頬を撫でながら放ったその言葉に、シャーリーは「え?」と驚きに目を丸くする。
「あの、」
「そうですね。ルリアーナ様はゲームの時より大人になってましたし、リーネさんの時はそれどころじゃありませんでしたし。こうしてゆっくりとゲームそのままの姿のヒロインが動いているのを見られて嬉しいです!」
シャーリーは話を聞こうと声を上げたが、髪を梳いている青髪の令嬢もまた気になることを言ったので口を噤んだ。
というか口を挟む隙がない。
「あのー」
そう思っていたのに、侍女と思しき女性が2人に声を掛けると、
「とりあえず、自己紹介とか、しない?」
令嬢2人にタメ口で話し始めたため、またもシャーリーは驚いた。
そろそろ驚きすぎて疲れそうだ。
「あ、そうよね。ごめんなさい」
「ちょっとテンション上がっちゃいました」
2人の令嬢はそう言ってシャーリーから手を離すと、
「私はルリアーナ。転生者で、君とな2の悪役令嬢よ」
「私も転生者でアデルって言います。君とな4の悪役令嬢です」
そう言って「よろしく(お願いします)ね」と笑った。
「あ、私は君とな3のヒロインのリーネで、貴女の知っている悪役令嬢イザベルの前世の姉です」
そして侍女だと思っていたタメ口の女性もそう言ってシャーリーに笑い掛けた。
間。
「えー……っと?」
…………ぱた。
「シャ、シャーリー!?」
「大変!」
「フージャ、ベッドは!?」
「隣の部屋にあるぞ!」
シャーリーは度重なる驚きにとうとう目を回してしまい、そのまま意識を手放した。
イザベルが転生者ではなかった(本人が知らなかった)から、この世界に転生者は自分1人だと思っていたのに、なんかいっぱいいた。
ていうか、なんか君となのシリーズもいっぱいあった。
しかもシリーズまたいでヒロインと悪役令嬢が徒党組むって、どういう状況!?
ぐるぐると頭を回るそれらの予想外や新情報がシャーリーの頭をパンクさせてしまったようだった。
そして彼を見るなりルリアーナは右の拳を左手のひらにパシンと音が出るほどの強さで打ちつけ、
「よしフージャ君、歯、食いしばろうか?」
にっこり笑いながら凄んで見せた。
その後ろではアデルもリーネも同じ顔をしている。
ちなみにルカリオはシャーリーに見つかりたくないからと、船のどこかに潜んでいるそうだ。
「は?え?なんで!?」
いつにないルリアーナの迫力ある笑顔にフージャが怯えた顔をする。
滅茶苦茶なところがある人だとは思っていたけど、暴力に訴えるような人には見えなかったのに!
そう思いながらも木っ端貴族の自分では他国の王太子妃には逆らえないとぎゅっと歯と目を閉じたところで、
「……もしかして、フージャさんはシャーリーの魅了にかかっていないのでは?」
ルリアーナの後ろにいたアデルが首を傾げながらそう言ってくれたことで、フージャは危機を脱した。
しかしルカリオの正体をバラしたことに関するリーネのお説教からは逃れられなかった。
「ごめんごめん。シャーリーと一緒にいるって言うから、てっきり」
「は、ははは、はぁ…」
「いや魅了にかかってたら厄介だと思てさ」とルリアーナは先ほどフージャを殴ろうとした理由を説明した。
からからと笑いながらではあるが王太子妃のルリアーナに謝罪されては木っ端貴族が文句など言えるはずもなく、フージャは曖昧に笑って誤魔化すしかない。
考えてみれば実害があったわけではないし、問題と言えば自分が怖い思いをしたという、それだけだ。
そう、ただ単に、自分がとっても怖かっただけ…。
フージャはひっそり心の中で泣いた。
「で、肝心のシャーリーがいないけど、どこにいるの?」
リーネがきょろきょろと辺りを見回し、そういえば目的はフージャへの説教だけではなかったと、本来の目的であるシャーリーを探す。
しかし船の中の狭い室内に隠れる場所などあるはずもなく、ぱっと見で見つけられないということはそれすなわちこの室内には不在だということ。
ならば行方を知っているのはこの中でフージャしかいない。
「ああ、あいつには今日ルカリオの主が来るからタイミングがいい時に呼ぶって伝えてあるから、いつでも呼べるぞ?」
リーネの問いにフージャが答えれば、彼女は「なんで呼んでおかないの?」という顔で彼を見返した。
それに対して「平民だからだよ!」という答えをぐっと堪え、軽く息を吐いてからフージャは無言でシャーリーを呼びに向かった。
これは彼が平民を差別しているということではない。
普通なら平民が貴族に会うことすら稀であり、王族ともなると一生に一度でも拝謁の機会があれば孫の代まで語り継げるような奇跡と言ってもいい邂逅なのだ。
前世の記憶があるせいか彼女たちはそのあたりをよく理解していないようだが、この世界しか知らないフージャにとってそれは当たり前であり、だからこそ平民をいきなり王族に引き合わせるなんていう不敬を犯さないようにしたのに。
「あー、貧乏くじだな…」
俺一人格式にこだわって馬鹿みてぇと呟きながら、しかしそこは一生治せないだろうと項垂れるしかない生真面目なフージャだった。
ほどなくフージャと共に部屋に入ってきたシャーリーを待っていたのは戸惑いだった。
半年もの間ずっと探していたルカリオ、その主がここにいると言うから来たのに、訪ねた部屋には令嬢らしき2人の女性と侍女らしき女性が1人いただけだったからだ。
そしてその誰もがとても暗殺者の主とは思えない。
「きゃー!!シャーリーだー!!」
「本物ですねー!」
「えっと、あの、これは、どういう…?」
しかも部屋に入った途端、令嬢2人は手を取り合って自分を見て騒いでいる。
一体どういうことか。
「あの、ルリアーナ様、アデル様、まずはシャーリーに説明を」
していただけませんかね、というフージャの声は彼女たちには届かない。
「綺麗な銀髪ねー」
「ほんと、パッケージイラストそのままですね」
キャッキャ、キャッキャと騒ぎながら、2人は飽きもせずにシャーリーを見ている。
なんなら「ちょっと触っていい?」と髪や頬を触り始めた。
「イザベルちゃんは窶れちゃってたから実感なかったけど、シャーリーはゲームのままで嬉しいわ」
深紅の髪の令嬢がシャーリーの頬を撫でながら放ったその言葉に、シャーリーは「え?」と驚きに目を丸くする。
「あの、」
「そうですね。ルリアーナ様はゲームの時より大人になってましたし、リーネさんの時はそれどころじゃありませんでしたし。こうしてゆっくりとゲームそのままの姿のヒロインが動いているのを見られて嬉しいです!」
シャーリーは話を聞こうと声を上げたが、髪を梳いている青髪の令嬢もまた気になることを言ったので口を噤んだ。
というか口を挟む隙がない。
「あのー」
そう思っていたのに、侍女と思しき女性が2人に声を掛けると、
「とりあえず、自己紹介とか、しない?」
令嬢2人にタメ口で話し始めたため、またもシャーリーは驚いた。
そろそろ驚きすぎて疲れそうだ。
「あ、そうよね。ごめんなさい」
「ちょっとテンション上がっちゃいました」
2人の令嬢はそう言ってシャーリーから手を離すと、
「私はルリアーナ。転生者で、君とな2の悪役令嬢よ」
「私も転生者でアデルって言います。君とな4の悪役令嬢です」
そう言って「よろしく(お願いします)ね」と笑った。
「あ、私は君とな3のヒロインのリーネで、貴女の知っている悪役令嬢イザベルの前世の姉です」
そして侍女だと思っていたタメ口の女性もそう言ってシャーリーに笑い掛けた。
間。
「えー……っと?」
…………ぱた。
「シャ、シャーリー!?」
「大変!」
「フージャ、ベッドは!?」
「隣の部屋にあるぞ!」
シャーリーは度重なる驚きにとうとう目を回してしまい、そのまま意識を手放した。
イザベルが転生者ではなかった(本人が知らなかった)から、この世界に転生者は自分1人だと思っていたのに、なんかいっぱいいた。
ていうか、なんか君となのシリーズもいっぱいあった。
しかもシリーズまたいでヒロインと悪役令嬢が徒党組むって、どういう状況!?
ぐるぐると頭を回るそれらの予想外や新情報がシャーリーの頭をパンクさせてしまったようだった。
0
お気に入りに追加
84
あなたにおすすめの小説
公爵令嬢は薬師を目指す~悪役令嬢ってなんですの?~【短編版】
ゆうの
ファンタジー
公爵令嬢、ミネルヴァ・メディシスは時折夢に見る。「治癒の神力を授かることができなかった落ちこぼれのミネルヴァ・メディシス」が、婚約者である第一王子殿下と恋に落ちた男爵令嬢に毒を盛り、断罪される夢を。
――しかし、夢から覚めたミネルヴァは、そのたびに、思うのだ。「医者の家系《メディシス》に生まれた自分がよりによって誰かに毒を盛るなんて真似をするはずがないのに」と。
これは、「治癒の神力」を授かれなかったミネルヴァが、それでもメディシスの人間たろうと努力した、その先の話。
※ 様子見で(一応)短編として投稿します。反響次第では長編化しようかと(「その後」を含めて書きたいエピソードは山ほどある)。
オバサンが転生しましたが何も持ってないので何もできません!
みさちぃ
恋愛
50歳近くのおばさんが異世界転生した!
転生したら普通チートじゃない?何もありませんがっ!!
前世で苦しい思いをしたのでもう一人で生きて行こうかと思います。
とにかく目指すは自由気ままなスローライフ。
森で調合師して暮らすこと!
ひとまず読み漁った小説に沿って悪役令嬢から国外追放を目指しますが…
無理そうです……
更に隣で笑う幼なじみが気になります…
完結済みです。
なろう様にも掲載しています。
副題に*がついているものはアルファポリス様のみになります。
エピローグで完結です。
番外編になります。
※完結設定してしまい新しい話が追加できませんので、以後番外編載せる場合は別に設けるかなろう様のみになります。
【完結】悪役令嬢の妹に転生しちゃったけど推しはお姉様だから全力で断罪破滅から守らせていただきます!
くま
恋愛
え?死ぬ間際に前世の記憶が戻った、マリア。
ここは前世でハマった乙女ゲームの世界だった。
マリアが一番好きなキャラクターは悪役令嬢のマリエ!
悪役令嬢マリエの妹として転生したマリアは、姉マリエを守ろうと空回り。王子や執事、騎士などはマリアにアプローチするものの、まったく鈍感でアホな主人公に周りは振り回されるばかり。
少しずつ成長をしていくなか、残念ヒロインちゃんが現る!!
ほんの少しシリアスもある!かもです。
気ままに書いてますので誤字脱字ありましたら、すいませんっ。
月に一回、二回ほどゆっくりペースで更新です(*≧∀≦*)
【完結】悪役令嬢に転生したけど、王太子妃にならない方が幸せじゃない?
みちこ
ファンタジー
12歳の時に前世の記憶を思い出し、自分が悪役令嬢なのに気が付いた主人公。
ずっと王太子に片思いしていて、将来は王太子妃になることしか頭になかった主人公だけど、前世の記憶を思い出したことで、王太子の何が良かったのか疑問に思うようになる
色々としがらみがある王太子妃になるより、このまま公爵家の娘として暮らす方が幸せだと気が付く
悪役令嬢の慟哭
浜柔
ファンタジー
前世の記憶を取り戻した侯爵令嬢エカテリーナ・ハイデルフトは自分の住む世界が乙女ゲームそっくりの世界であり、自らはそのゲームで悪役の位置づけになっている事に気付くが、時既に遅く、死の運命には逆らえなかった。
だが、死して尚彷徨うエカテリーナの復讐はこれから始まる。
※ここまでのあらすじは序章の内容に当たります。
※乙女ゲームのバッドエンド後の話になりますので、ゲーム内容については殆ど作中に出てきません。
「悪役令嬢の追憶」及び「悪役令嬢の徘徊」を若干の手直しをして統合しています。
「追憶」「徘徊」「慟哭」はそれぞれ雰囲気が異なります。
美少女に転生して料理して生きてくことになりました。
ゆーぞー
ファンタジー
田中真理子32歳、独身、失業中。
飲めないお酒を飲んでぶったおれた。
気がついたらマリアンヌという12歳の美少女になっていた。
その世界は加護を受けた人間しか料理をすることができない世界だった
ぽっちゃり令嬢の異世界カフェ巡り~太っているからと婚約破棄されましたが番のモフモフ獣人がいるので貴方のことはどうでもいいです~
碓氷唯
ファンタジー
幼い頃から王太子殿下の婚約者であることが決められ、厳しい教育を施されていたアイリス。王太子のアルヴィーンに初めて会ったとき、この世界が自分の読んでいた恋愛小説の中で、自分は主人公をいじめる悪役令嬢だということに気づく。自分が追放されないようにアルヴィーンと愛を育もうとするが、殿下のことを好きになれず、さらに自宅の料理長が作る料理が大量で、残さず食べろと両親に言われているうちにぶくぶくと太ってしまう。その上、両親はアルヴィーン以外の情報をアイリスに入れてほしくないがために、アイリスが学園以外の外を歩くことを禁止していた。そして十八歳の冬、小説と同じ時期に婚約破棄される。婚約破棄の理由は、アルヴィーンの『運命の番』である兎獣人、ミリアと出会ったから、そして……豚のように太っているから。「豚のような女と婚約するつもりはない」そう言われ学園を追い出され家も追い出されたが、アイリスは内心大喜びだった。これで……一人で外に出ることができて、異世界のカフェを巡ることができる!?しかも、泣きながらやっていた王太子妃教育もない!?カフェ巡りを繰り返しているうちに、『運命の番』である狼獣人の騎士団副団長に出会って……
毒を盛られて生死を彷徨い前世の記憶を取り戻しました。小説の悪役令嬢などやってられません。
克全
ファンタジー
公爵令嬢エマは、アバコーン王国の王太子チャーリーの婚約者だった。だがステュワート教団の孤児院で性技を仕込まれたイザベラに籠絡されていた。王太子達に無実の罪をなすりつけられエマは、修道院に送られた。王太子達は執拗で、本来なら侯爵一族とは認められない妾腹の叔父を操り、父親と母嫌を殺させ公爵家を乗っ取ってしまった。母の父親であるブラウン侯爵が最後まで護ろうとしてくれるも、王国とステュワート教団が協力し、イザベラが直接新種の空気感染する毒薬まで使った事で、毒殺されそうになった。だがこれをきっかけに、異世界で暴漢に腹を刺された女性、美咲の魂が憑依同居する事になった。その女性の話しでは、自分の住んでいる世界の話が、異世界では小説になって多くの人が知っているという。エマと美咲は協力して王国と教団に復讐する事にした。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる