1 / 16
第一話
しおりを挟む
「エマリー、婚約破棄」
「承知いたしました。婚約破棄がしたいというのですね?では、御前を失礼させていた……」
目の前に立っているのは、10歳になる私の婚約者である、ルイ皇太子。
今いるのは、王室主催の舞踏会だ。
本来の社交界デビューは15歳になってからだが、皇太子ということで10歳ながらルイ殿下は特別に出席が許されている。
「エマリー何を言ってるの?僕はエマリーと婚約破棄なんて絶対にしないからね?」
大きな瞳でルイ殿下が私を見上げている。
ええ、ええ、見上げられていますよ。
公爵令嬢の私の名はエマリー。
今年社交界デビューを果たした、15歳。
殿下が10歳。私が15歳。
もう、お分かりですね。
私、絶対、殿下にふさわしい婚約者者ありませんっ!
すくすくと女性にしては身長の伸びた私。今現在170センチ、さらに靴は低めだけれどヒールが5センチ。
175センチという、男性の平均身長。
そして、まだ成長期前の少年であるルイ殿下は、10歳でも小さめの130センチ。
皆の前でダンスを踊るとか、滑稽でしかないよね。
これが、姉弟というのであれば、微笑ましいで済んだ。……従姉弟というんでも問題なかっただろう。
クスクスと、口元を覆った扇の奥で声を殺して笑っているのが伝わってくる。
そうでしょう、そうでしょう。
私もね、なんで、5歳も年上の私が婚約者に選ばれたか、全く分からないのよっ!
殿下が7歳、私が12歳。
殿下と釣り合いの取れるご令嬢は、公爵家に当時7歳、侯爵家に8歳2人、7歳4人、6歳5人、5歳3人、4歳……と、とてもたくさんいたのよ?もちろん、王妃様ご懐妊と共に、生まれてくる子が女でも男でも、側近や婚約者にしようと、こぞって野望のある貴族たちが内にも外にも子供を作った結果、このあたりの年代の子供は多いわけで……。
しかもよ、しかも、当時5歳の妹が私にはいたわけ。7歳の皇太子と5歳の公爵令嬢。もう、これこそ、理想的!
理想的なカップルというものじゃない?
ぶっちゃけ、当時の皇太子ってば、女の子にも間違えるほどの美少年っぷり。妹のマリリーは、まさに天使!天使!天使!
二人が並ぶ姿は、もう眼福そのもの。
早く、絵師を読んで、二人の並んでいる姿を余すことなく書き留めてちょうだい!と、心の中で絶叫。
まぁとにかく、我が家に婚約の打診があった時、両親も私も、マリリーにだと信じて疑わなかった。
「婚約をお受けいたします」
お父様がそう言った時、私は心の中で、絵師!絵師を早う!二人の婚約したての初々しい姿をこの世に残さねば!
と、叫んでいた。
……のに。
=================
ひゃー、間に合う気がしない。明日中に終わるの?
取りあえず書き始めた。短編10本ノックの3本目。週1ペースは何気にハードル高かったわ……。ぐぬぬ。
短めで行こう。
この設定も楽しそうだけど、ささっと、終わりまする……。
年下皇太子だぞー。ふへへ。
あー、眠い。続きは明日にしよう……。
暑くて、暑くて、ひからびそう……。
あ、そうそう=====以下はあとがきです。本文ではありません。
何度か「あとがきうぜーくそがっ!」という感想をいただいております。(いえ、本当にそういう口調の感想が何度も来るんですよ。別作品も含め……びっくりでしょう?いるんですよ……2年ほど前はいなかったのにね)
わざわざ言わずに、そっと閉じてお終いにしていただけますでしょうか。却下削除作業も手間ですので。
あなたが言わなくても、すでに何度かいただいたうえで、この方式です。
それから、後書きなしの、物語だけバージョンは別サイトに完結後アップしております。
アルファポリスさんでは読者様と一緒に作品を作り上げている感覚なので、この方式です。
実際、いただいた感想や、情報を元にストーリーが展開することもあります。
と、いうことなので、ぜひぜひ、色々感想いただけると嬉しいです。
「承知いたしました。婚約破棄がしたいというのですね?では、御前を失礼させていた……」
目の前に立っているのは、10歳になる私の婚約者である、ルイ皇太子。
今いるのは、王室主催の舞踏会だ。
本来の社交界デビューは15歳になってからだが、皇太子ということで10歳ながらルイ殿下は特別に出席が許されている。
「エマリー何を言ってるの?僕はエマリーと婚約破棄なんて絶対にしないからね?」
大きな瞳でルイ殿下が私を見上げている。
ええ、ええ、見上げられていますよ。
公爵令嬢の私の名はエマリー。
今年社交界デビューを果たした、15歳。
殿下が10歳。私が15歳。
もう、お分かりですね。
私、絶対、殿下にふさわしい婚約者者ありませんっ!
すくすくと女性にしては身長の伸びた私。今現在170センチ、さらに靴は低めだけれどヒールが5センチ。
175センチという、男性の平均身長。
そして、まだ成長期前の少年であるルイ殿下は、10歳でも小さめの130センチ。
皆の前でダンスを踊るとか、滑稽でしかないよね。
これが、姉弟というのであれば、微笑ましいで済んだ。……従姉弟というんでも問題なかっただろう。
クスクスと、口元を覆った扇の奥で声を殺して笑っているのが伝わってくる。
そうでしょう、そうでしょう。
私もね、なんで、5歳も年上の私が婚約者に選ばれたか、全く分からないのよっ!
殿下が7歳、私が12歳。
殿下と釣り合いの取れるご令嬢は、公爵家に当時7歳、侯爵家に8歳2人、7歳4人、6歳5人、5歳3人、4歳……と、とてもたくさんいたのよ?もちろん、王妃様ご懐妊と共に、生まれてくる子が女でも男でも、側近や婚約者にしようと、こぞって野望のある貴族たちが内にも外にも子供を作った結果、このあたりの年代の子供は多いわけで……。
しかもよ、しかも、当時5歳の妹が私にはいたわけ。7歳の皇太子と5歳の公爵令嬢。もう、これこそ、理想的!
理想的なカップルというものじゃない?
ぶっちゃけ、当時の皇太子ってば、女の子にも間違えるほどの美少年っぷり。妹のマリリーは、まさに天使!天使!天使!
二人が並ぶ姿は、もう眼福そのもの。
早く、絵師を読んで、二人の並んでいる姿を余すことなく書き留めてちょうだい!と、心の中で絶叫。
まぁとにかく、我が家に婚約の打診があった時、両親も私も、マリリーにだと信じて疑わなかった。
「婚約をお受けいたします」
お父様がそう言った時、私は心の中で、絵師!絵師を早う!二人の婚約したての初々しい姿をこの世に残さねば!
と、叫んでいた。
……のに。
=================
ひゃー、間に合う気がしない。明日中に終わるの?
取りあえず書き始めた。短編10本ノックの3本目。週1ペースは何気にハードル高かったわ……。ぐぬぬ。
短めで行こう。
この設定も楽しそうだけど、ささっと、終わりまする……。
年下皇太子だぞー。ふへへ。
あー、眠い。続きは明日にしよう……。
暑くて、暑くて、ひからびそう……。
あ、そうそう=====以下はあとがきです。本文ではありません。
何度か「あとがきうぜーくそがっ!」という感想をいただいております。(いえ、本当にそういう口調の感想が何度も来るんですよ。別作品も含め……びっくりでしょう?いるんですよ……2年ほど前はいなかったのにね)
わざわざ言わずに、そっと閉じてお終いにしていただけますでしょうか。却下削除作業も手間ですので。
あなたが言わなくても、すでに何度かいただいたうえで、この方式です。
それから、後書きなしの、物語だけバージョンは別サイトに完結後アップしております。
アルファポリスさんでは読者様と一緒に作品を作り上げている感覚なので、この方式です。
実際、いただいた感想や、情報を元にストーリーが展開することもあります。
と、いうことなので、ぜひぜひ、色々感想いただけると嬉しいです。
17
お気に入りに追加
3,696
あなたにおすすめの小説
【掌編集】今までお世話になりました旦那様もお元気で〜妻の残していった離婚受理証明書を握りしめイケメン公爵は涙と鼻水を垂らす
まほりろ
恋愛
新婚初夜に「君を愛してないし、これからも愛するつもりはない」と言ってしまった公爵。
彼は今まで、天才、美男子、完璧な貴公子、ポーカーフェイスが似合う氷の公爵などと言われもてはやされてきた。
しかし新婚初夜に暴言を吐いた女性が、初恋の人で、命の恩人で、伝説の聖女で、妖精の愛し子であったことを知り意気消沈している。
彼の手には元妻が置いていった「離婚受理証明書」が握られていた……。
他掌編七作品収録。
※無断転載を禁止します。
※朗読動画の無断配信も禁止します
「Copyright(C)2023-まほりろ/若松咲良」
某小説サイトに投稿した掌編八作品をこちらに転載しました。
【収録作品】
①「今までお世話になりました旦那様もお元気で〜ポーカーフェイスの似合う天才貴公子と称された公爵は、妻の残していった離婚受理証明書を握りしめ涙と鼻水を垂らす」
②「何をされてもやり返せない臆病な公爵令嬢は、王太子に竜の生贄にされ壊れる。能ある鷹と天才美少女は爪を隠す」
③「運命的な出会いからの即日プロポーズ。婚約破棄された天才錬金術師は新しい恋に生きる!」
④「4月1日10時30分喫茶店ルナ、婚約者は遅れてやってきた〜新聞は星座占いを見る為だけにある訳ではない」
⑤「『お姉様はズルい!』が口癖の双子の弟が現世の婚約者! 前世では弟を立てる事を親に強要され馬鹿の振りをしていましたが、現世では奴とは他人なので天才として実力を充分に発揮したいと思います!」
⑥「婚約破棄をしたいと彼は言った。契約書とおふだにご用心」
⑦「伯爵家に半世紀仕えた老メイドは伯爵親子の罠にハマり無一文で追放される。老メイドを助けたのはポーカーフェイスの美女でした」
⑧「お客様の中に褒め褒めの感想を書ける方はいらっしゃいませんか? 天才美文感想書きVS普通の少女がえんぴつで書いた感想!」
5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?
gacchi
恋愛
13歳の学園入学時から5年、第一王子と婚約しているミレーヌは王子妃教育に疲れていた。好きでもない王子のために苦労する意味ってあるんでしょうか。
そんなミレーヌに王子は新しい恋人を連れて
「婚約解消してくれる?優しいミレーヌなら許してくれるよね?」
もう私、こんな婚約者忘れてスッキリ幸せになってもいいですよね?
3/5 1章完結しました。おまけの後、2章になります。
4/4 完結しました。奨励賞受賞ありがとうございました。
1章が書籍になりました。
もう死んでしまった私へ
ツカノ
恋愛
私には前世の記憶がある。
幼い頃に母と死別すれば最愛の妻が短命になった原因だとして父から厭われ、婚約者には初対面から冷遇された挙げ句に彼の最愛の聖女を虐げたと断罪されて塵のように捨てられてしまった彼女の悲しい記憶。それなのに、今世の世界で聖女も元婚約者も存在が煙のように消えているのは、何故なのでしょうか?
今世で幸せに暮らしているのに、聖女のそっくりさんや謎の婚約者候補が現れて大変です!!
ゆるゆる設定です。
もうすぐ、お別れの時間です
夕立悠理
恋愛
──期限つきの恋だった。そんなの、わかってた、はずだったのに。
親友の代わりに、王太子の婚約者となった、レオーネ。けれど、親友の病は治り、婚約は解消される。その翌日、なぜか目覚めると、王太子が親友を見初めるパーティーの日まで、時間が巻き戻っていた。けれど、そのパーティーで、親友ではなくレオーネが見初められ──。王太子のことを信じたいけれど、信じられない。そんな想いにゆれるレオーネにずっと幼なじみだと思っていたアルロが告白し──!?
どうやら夫に疎まれているようなので、私はいなくなることにします
文野多咲
恋愛
秘めやかな空気が、寝台を囲う帳の内側に立ち込めていた。
夫であるゲルハルトがエレーヌを見下ろしている。
エレーヌの髪は乱れ、目はうるみ、体の奥は甘い熱で満ちている。エレーヌもまた、想いを込めて夫を見つめた。
「ゲルハルトさま、愛しています」
ゲルハルトはエレーヌをさも大切そうに撫でる。その手つきとは裏腹に、ぞっとするようなことを囁いてきた。
「エレーヌ、俺はあなたが憎い」
エレーヌは凍り付いた。
愚か者の話をしよう
鈴宮(すずみや)
恋愛
シェイマスは、婚約者であるエーファを心から愛している。けれど、控えめな性格のエーファは、聖女ミランダがシェイマスにちょっかいを掛けても、穏やかに微笑むばかり。
そんな彼女の反応に物足りなさを感じつつも、シェイマスはエーファとの幸せな未来を夢見ていた。
けれどある日、シェイマスは父親である国王から「エーファとの婚約は破棄する」と告げられて――――?
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる