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シャルル

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 ガンガンと響く頭を抱えて下を向く。
「アイラ、この男は僕が引き取るよ」
 あ?誰だ?
「シャルル様、よろしいのですか?この男は小さな女の子を見殺しにするようなどうしようもない男ですよ?」
 アイラが様付で呼ぶ男?
 頭を押さえながら顔を上げると、緑のマントのイケメンがアイラの横に立っていた。
 向かいの牢にいて、途中から一緒に酒を飲んだ男。
 なんで、牢に入ってた男がアイラに様付で呼ばれてるんだ?
 俺を引き取るって?
「ふふふ、ちょっと、昨日面白い話を聞けたからね。本当、ここって、普通に生活してたんじゃ聞けないような話がいろいろと聞けるから大好きさ」
「だからって、勝手に何度も入られると困ります。シャルル様を牢に入れたと噂が広まっては、ギルドの立場もありますし」
「大丈夫だよ。普段は顔が見えないように気を付けてるし。おっと、コウ、僕の名はシャルル。君さえよければ僕の屋敷に招待したいのだけれど、どうかな?」
 シャルルが俺に手を差し出した。
「ここよりましなら行ってもいい」
「ぷっ。ここよりひどい屋敷なんて探す方が大変だろう?」
 ちゃんと俺を勇者だと認めてくれたシャルルだ。アイラめ。お前が様付で呼ぶシャルルが俺を認めてくれたんだぞ?
 後で、シャルルからお灸をすえてもらうからな。覚えとけよ!
 

「うおう、シャルル、お前、何者?」
 ギルドの裏口をシャルルと二人で出て、10分ほど歩いた場所に小ぶりの城のような立派な屋敷があった。
「ふふ、まあ、話は食事でもとりながらゆっくりと」
 豪華な部屋に通される。
「こちらの部屋を使ってください。何か必要な者があれば遠慮なく言ってください」
 20畳ほどありそうな広さ。キングサイズのベッド、テーブルと3人掛けのソファのセット、丸テーブルとイスのセットに、部屋の奥にはバスタブのようなものが見える。部屋の中に、バスタブ?
「十分だ、と、言いたいところだがシャルル、ポーションを分けてもらえないか?」
 手の傷はまだ痛むし、二日酔いの頭痛もひどい。
「ああ、これは気が回らくて。では食事の前にポーションを持ってきましょう。それから着替えを用意させますので、そちらを使って体を……水浴びを」
 シャルルがバスタブのようなものに視線を向ける。
「水浴び?風呂じゃないのか?」
「おや?風呂をご存じでしたか。さすが異世界からおいでくださった勇者様でいらっしゃいます」
「風呂は一般的じゃないのか?この世界じゃ」
「ええ、大量にお湯を沸かして体を洗うというのはとても贅沢なことですから」
 ん?


===================
スイマセン、名前覚えられない属所属の、とまとです。
シャルル……別作品にシャルって出て来るんで、これなら覚えられると……。

漫画家マリナシリーズの、あのシャルルを想像してしまった方には申し訳ない。
申し訳ないけど、まぁ、そっち系キャラなので、問題ないと言うことにしておきます。
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