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★★浩史視点★★街についた
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★★浩史視点★★
さぁ、街についたぞ。
俺の勇者伝説の始まりだ。
町の入り口には、よく小説であるような門番みたいな者は立っていない。犯罪者でも素通りじゃないか。
王都でもないかぎり、そんなもんなのか?
いや、待てよ?
入り口に百葉箱みたいなものが設置されている。あの中に魔道具でも入っていて、出入りする人の犯罪歴など自動でスキャンできるとか?
まぁいい。門番がいなかったのは、想定外だ。
門番にギルドと神殿の場所を尋ねるつもりだったが問題ない。
「すまん、ちょっと道を尋ねたいんだが」
道を歩いていた冒険者と思われるいで立ちの男に声をかける。
日本にいたころには、とても怖くて声をかけられないような、スキンヘッドのガタイのいい男だ。
目が細くて、ほほにひきつった古い傷跡が残っている。
「あ?お前、よそ者か?」
「ああ。今この町に着いたところだ。それで、ギルドがどこにあるのか教えて欲しい」
「ギルド?ギルドに何の用だ?何か依頼でも出しに行くのか?」
男が、俺の姿を上から下まで眺めて尋ねた。
「いや、冒険者登録をしに行く」
そして、ステータスを確認する。
「ぶははっ、なんだ、何の冗談だ?」
げらげらと、男が笑い出した。
む。これが、新人をからかったり手を出したりする先輩冒険者の洗礼イベントか!
うーん。こうもテンプレイベントが発生するってことは、ここはもしかしたら俺の知らないゲームの世界なのか?ゲームの世界に転移ものも、定番だしな。
「冗談じゃない」
「は?冗談じゃないって?じゃなきゃ、冒険者を馬鹿にしているのか?誰でもできる簡単な仕事じゃねぇぞ!子供のころから小さな依頼をコツコツと受け、訓練を積み体を鍛え、技を習得してランクを上げていくもんだ」
スキンヘッドの男が、細い目を、少しだけ開いて俺の顔をにらみつけてきた。
「知っているさ、お前こそ、俺を馬鹿にしていないか?俺を誰だと思っている」
勇者だぞ。異世界から召喚された勇者様だ。まぁ、今はまだ覚醒前でちょっと力は出せないけどな。
「知るわけねぇだろ。お前、いくつだ。もう20歳は過ぎてるだろ。そんな年齢から冒険者をやる馬鹿なんていねぇよ。鍛えてるわけでもねぇ、ヒョロヒョロの体して」
どんっと、スキンヘッドが俺の右肩をついた。
うおうっ、なんて馬鹿力だ。
トントンと、後ろに二歩よろめく。だが、倒れたりしないぞ。どうだ。
「悪いことはいわねぇ、冒険者になるのはやめておけ」
スキンヘッドが俺に背を向けて立ち去ろうとしたのを、肩をつかんで引き留める。
======================-
どうも。本当に、浩史みたいなやつ……腹が立つよね。
なんでこんな男と付き合ってたのかなぁ、リョウナ……って、思うけど、
「なんで別れないの?」って男と付き合ってる女って世の中多いじゃん?
ほんとう、なんで?っていうの、多いじゃん。
スキンヘッドはいい人です。
さぁ、街についたぞ。
俺の勇者伝説の始まりだ。
町の入り口には、よく小説であるような門番みたいな者は立っていない。犯罪者でも素通りじゃないか。
王都でもないかぎり、そんなもんなのか?
いや、待てよ?
入り口に百葉箱みたいなものが設置されている。あの中に魔道具でも入っていて、出入りする人の犯罪歴など自動でスキャンできるとか?
まぁいい。門番がいなかったのは、想定外だ。
門番にギルドと神殿の場所を尋ねるつもりだったが問題ない。
「すまん、ちょっと道を尋ねたいんだが」
道を歩いていた冒険者と思われるいで立ちの男に声をかける。
日本にいたころには、とても怖くて声をかけられないような、スキンヘッドのガタイのいい男だ。
目が細くて、ほほにひきつった古い傷跡が残っている。
「あ?お前、よそ者か?」
「ああ。今この町に着いたところだ。それで、ギルドがどこにあるのか教えて欲しい」
「ギルド?ギルドに何の用だ?何か依頼でも出しに行くのか?」
男が、俺の姿を上から下まで眺めて尋ねた。
「いや、冒険者登録をしに行く」
そして、ステータスを確認する。
「ぶははっ、なんだ、何の冗談だ?」
げらげらと、男が笑い出した。
む。これが、新人をからかったり手を出したりする先輩冒険者の洗礼イベントか!
うーん。こうもテンプレイベントが発生するってことは、ここはもしかしたら俺の知らないゲームの世界なのか?ゲームの世界に転移ものも、定番だしな。
「冗談じゃない」
「は?冗談じゃないって?じゃなきゃ、冒険者を馬鹿にしているのか?誰でもできる簡単な仕事じゃねぇぞ!子供のころから小さな依頼をコツコツと受け、訓練を積み体を鍛え、技を習得してランクを上げていくもんだ」
スキンヘッドの男が、細い目を、少しだけ開いて俺の顔をにらみつけてきた。
「知っているさ、お前こそ、俺を馬鹿にしていないか?俺を誰だと思っている」
勇者だぞ。異世界から召喚された勇者様だ。まぁ、今はまだ覚醒前でちょっと力は出せないけどな。
「知るわけねぇだろ。お前、いくつだ。もう20歳は過ぎてるだろ。そんな年齢から冒険者をやる馬鹿なんていねぇよ。鍛えてるわけでもねぇ、ヒョロヒョロの体して」
どんっと、スキンヘッドが俺の右肩をついた。
うおうっ、なんて馬鹿力だ。
トントンと、後ろに二歩よろめく。だが、倒れたりしないぞ。どうだ。
「悪いことはいわねぇ、冒険者になるのはやめておけ」
スキンヘッドが俺に背を向けて立ち去ろうとしたのを、肩をつかんで引き留める。
======================-
どうも。本当に、浩史みたいなやつ……腹が立つよね。
なんでこんな男と付き合ってたのかなぁ、リョウナ……って、思うけど、
「なんで別れないの?」って男と付き合ってる女って世の中多いじゃん?
ほんとう、なんで?っていうの、多いじゃん。
スキンヘッドはいい人です。
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