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夜、再び
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私が作って、却下した物を数に入れたんだ。……。ぐっと手を握りしめる。
もし、本当にポーションとして駄目なものなら、昨日の苦情を店長は言うはず。来たときに苦情を言わなかったということは、あれでもよかったってことだ。
盗られた。
ぐっと奥歯をかみしめる。よくあることだ。日本でも。部下の成功を横取りする上司なんて。今、苦情を言っても、また証拠がないと言われるだけだ。マチルダがダーナの味方をするだろうし、言ったって無駄。
店長が帰ると、ダーナとマチルダは昨日と同じように仕事だと出ていった。
すっかり日は落ちて暗くなっているけれど、月が3つもあって明るい。
ミキサーの作業を続ける。
しばらくして、寝ていたハナが起きた。
「あ……。えーっと、ちょっと出かけてきます」
ハナは、自分の寝床に置いてあった荷物から籠を一つ持って、ドアを開いて出て行った。
あれ?ドアには鍵がかかっていたんじゃないのかな?こんな夜中に、何しにどこへ行くんだろうか。昨日もいなかった。
でも、まぁちょうどいい。誰にも見られない方がいい。
出来上がったミキサーもどきに薬葉を入れる。
ふたをしめ、蓋の上に出ている棒に紐を巻き付ける。
弓切式火おこし。そう、火を起こすときに棒を高速回転させるあの仕組み。弓のようになったものの紐を棒に巻き付け、それを動かして棒を回すのだ。
1分ほど棒を回す。刃がついているため、はじめは不安定でうまく回せなかったけれど、次第にコツをつかむ。
ふたを開けて中を見ると。
「うわー、失敗か……」
全然葉っぱは葉っぱのままだ。
半日かけてせっかく作ったのになぁ……。とうなだれたところで、はっと思い出す。
「そういえばミキサーって少し水をいれないと駄目な食材もあったよね」
器の中に、自分用にと取っておいたポーションを1本入れる。これなら水で薄まるわけじゃないから大丈夫だよね。
さ、もう一度。
ぐるぐるぐるっ。
ぎゅっぎゅっぎゅと弓を動かし棒を回す。さっきよりも抵抗感が強い。
1分ほど回したところで、もう一度ミキサーもどきの中を覗き込む。
「あ、かなりできてる」
全く駄目だった前回とは違い、葉っぱの形が無くなっていた。
もう少し続ければ青汁になりそうだ。
全部で3分ほどだろうか。
瓶に4本分のポーションが出来上がる。水分として1本分使っているから、3分で3本できたことになる。
「よし。これならば」
葉っぱを入れてぐーるぐる。
瓶に移し替えて、また葉っぱを入れて、ぐーるぐる。
さすがに腕が疲れてもげそうになって休憩。
===============
えーっと、感想ありがとうございます!本当にいつまでこのクソ展開続くんだ!
なので、数話先までの目処を……。
量産の目処
銀貨
また朝が来る
ちょっとした復讐。ざまぁです。
ってな感じで、数話先にプチざまぁがあります。
本格的なざまぁ!は、まだ先となり……げふんげふん。
いやぁ、あれよね。昔のメロドラマ風というか、昔の8時代とかのドラマ風?
なんか見たことないけどたぶんスチュワーデス物語とか、ああいう感じの?
なんかピアノの隙間にカミソリ仕込むとか、トゥーシューズに画びょう仕込むとか、
そういうの目指してます!(どこを目指したのだ……)
てなわけで、なんていうのか、最終回まであいつらしぶといぞ!
ということもなく……。小物なので早々に脱落していきます……。
もし、本当にポーションとして駄目なものなら、昨日の苦情を店長は言うはず。来たときに苦情を言わなかったということは、あれでもよかったってことだ。
盗られた。
ぐっと奥歯をかみしめる。よくあることだ。日本でも。部下の成功を横取りする上司なんて。今、苦情を言っても、また証拠がないと言われるだけだ。マチルダがダーナの味方をするだろうし、言ったって無駄。
店長が帰ると、ダーナとマチルダは昨日と同じように仕事だと出ていった。
すっかり日は落ちて暗くなっているけれど、月が3つもあって明るい。
ミキサーの作業を続ける。
しばらくして、寝ていたハナが起きた。
「あ……。えーっと、ちょっと出かけてきます」
ハナは、自分の寝床に置いてあった荷物から籠を一つ持って、ドアを開いて出て行った。
あれ?ドアには鍵がかかっていたんじゃないのかな?こんな夜中に、何しにどこへ行くんだろうか。昨日もいなかった。
でも、まぁちょうどいい。誰にも見られない方がいい。
出来上がったミキサーもどきに薬葉を入れる。
ふたをしめ、蓋の上に出ている棒に紐を巻き付ける。
弓切式火おこし。そう、火を起こすときに棒を高速回転させるあの仕組み。弓のようになったものの紐を棒に巻き付け、それを動かして棒を回すのだ。
1分ほど棒を回す。刃がついているため、はじめは不安定でうまく回せなかったけれど、次第にコツをつかむ。
ふたを開けて中を見ると。
「うわー、失敗か……」
全然葉っぱは葉っぱのままだ。
半日かけてせっかく作ったのになぁ……。とうなだれたところで、はっと思い出す。
「そういえばミキサーって少し水をいれないと駄目な食材もあったよね」
器の中に、自分用にと取っておいたポーションを1本入れる。これなら水で薄まるわけじゃないから大丈夫だよね。
さ、もう一度。
ぐるぐるぐるっ。
ぎゅっぎゅっぎゅと弓を動かし棒を回す。さっきよりも抵抗感が強い。
1分ほど回したところで、もう一度ミキサーもどきの中を覗き込む。
「あ、かなりできてる」
全く駄目だった前回とは違い、葉っぱの形が無くなっていた。
もう少し続ければ青汁になりそうだ。
全部で3分ほどだろうか。
瓶に4本分のポーションが出来上がる。水分として1本分使っているから、3分で3本できたことになる。
「よし。これならば」
葉っぱを入れてぐーるぐる。
瓶に移し替えて、また葉っぱを入れて、ぐーるぐる。
さすがに腕が疲れてもげそうになって休憩。
===============
えーっと、感想ありがとうございます!本当にいつまでこのクソ展開続くんだ!
なので、数話先までの目処を……。
量産の目処
銀貨
また朝が来る
ちょっとした復讐。ざまぁです。
ってな感じで、数話先にプチざまぁがあります。
本格的なざまぁ!は、まだ先となり……げふんげふん。
いやぁ、あれよね。昔のメロドラマ風というか、昔の8時代とかのドラマ風?
なんか見たことないけどたぶんスチュワーデス物語とか、ああいう感じの?
なんかピアノの隙間にカミソリ仕込むとか、トゥーシューズに画びょう仕込むとか、
そういうの目指してます!(どこを目指したのだ……)
てなわけで、なんていうのか、最終回まであいつらしぶといぞ!
ということもなく……。小物なので早々に脱落していきます……。
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