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132 授業終了

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「あなたたちは本当になんの問題もなくリズムに乗れているわ。それから、少し私が注意したことを直せば、かんっぺきのぺっきぺきになると思うのよぉ。だから、この子たちとペアを組んで、練習してあげてぇ」
 ということで、できている子とできてない子がペアになって練習。
 うん、先生が一人で見るよりも効率的といえば効率的。
 それに、男子ならば、女子のリードも覚えられる。女子が経験者で男子が未経験者の場合は、女子が男子を陰ながらフォローする訓練にもなる。
 あ、あるんだよ。貴族社会だとね。男性パートナーがへたくそな場合、女子が恥をかかせないようにできる手腕もモテポイントになったりする。意中の男子がへたくそだった場合、ダンスでうまくフォローしてゲットなんて話もあったりな……。だから、伯爵家嫡男狙いの男爵家三女とか……。猛烈にダンスが上手かったりする場合もある。……ただし、なかなか男爵家三女は伯爵家嫡男が参加する会には呼ばれないから踊るチャンスも少ないんだけどね……。がんばれ~。
 と、いうわけで、一応私は男役で、初心者女子とペア。
 うん、うん、多少女っぽいとか言われつつも、大丈夫。基本のステップだけなら、踊れる!
 やった!これならうっかり、女子パートになっちゃうこともない。よし。
 いいね、いいねぇ。こうして一から丁寧に男性パートのダンスレッスンが受けられるのって、私にとっては超ラッキーじゃない?
 家に帰ったら、復習するぞー!体に叩き込むんだ!ふっふっふ。これで、マージに馬鹿にされないぞ。
 サーシャと踊ってもちゃんとリードできるようにするぞ!
 フレッド……ほど、上手く踊れるようになるのにはかなり時間がかかりそうだけど……卒業までには、追いつけるかもしれないっ。
 ということで、ぶっ続けで2時間ダンスの授業をしました。
「はー、疲れたね。基本のステップとはいえ、続けて踊るとかなりくる」
 休み時間は、皆ぐったりしていた。
「俺も、つま先から蹴り上げるように足を出さないように気を使い過ぎて、足がつりそうだよ」
 マージが足をモミモミしている。
「あははは、でも、そのおかげで動きがよくなったよな?」
 フレッドが私に問いかけた。
「うん、そうだね。相変わらずまだ雑さは感じるけど、かなり優雅に見えるようになったと思うよ」
 にこっと笑って答えると、話を聞いていたクラスメートが声を上げる。
「え?マージ君うまいと思うけど、あれで雑なの?」
「俺、旨いとか下手とか見ても全然わからない」
 わいわいと、クラスメートが集まってダンスについて話を始めた。
 いいね、いいね。仲良しクラスでいいね。
「それにしても、先生、代表選手の話しなかったな?」
 マージの言葉にサーシャが口を開く。
「まだ私たちの実力もわかってないから仕方がないんじゃないかしら?今日の授業を参考に考えるとか」
 うんうん。そうだね。
「どうせ衣装選びができるのって、最後っていうか……最後だから、のんびり選んだって後が使えてるわけじゃないんだろ?」
 という私の言葉に、フレッドがまじめな顔を見せる。


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単純なステップでも、2時間続ければぐったりだよね……。
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