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103 絵面がBLだろ

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「あはは、楽しそうだな。ずっとみんな一緒って。こういうの、幼馴染とかいうのかな」
 マージの嬉しそうな顔。
「おっ、幼馴染は、もっと小さい時からの友達だとおもいますわっ!」
 サーシャが思わず否定の言葉を発する。
 私たちは11歳だ。中等部からの友達。うーん、まぁ、確かに幼馴染というよりは……。
「……もし職場も一緒になることがあれば、ただの腐れ縁だろう……」
 第二王子とは中等部卒業後、会うつもりは毛頭ない。それなのに会ってしまうようなことが起きれば、それは間違いなく……腐れ縁だ。
 フレッドが笑う。
「いいですね、そういうの」
 何がいいんだ!ごめんこうむる!
「友達や親友にもあこがれたけれど、悪友もいいね、腐れ縁かぁ。ふふふ」
 楽しそうだな。おい。だから、ごめんこうむる!
「隠し事なんて何にもなくて、お互いに言いたい放題言える、立場も何も関係なくってやつか」
 マージも嬉しそうな顔だ。
 まぁ、確かに「仲がいいんですね」「何いってんだ、こいつとはただの腐れ縁だ」っていいながら何年も酒を飲める間柄ってかっこいいよなぁとは思うけど。
 うん。サーシャなら、女の姿に戻ってから、女同士仲良くできるかもしれない?
 と、サーシャを見ると、複雑そうな表情を浮かべていた。
「隠し事……なく……私には……」
 うむまぁ、あれだ。女性に隠し事するなっていうのは難しいよね。分かるよ、分かる。
「まぁ、男女の友情ってのは難しいもんだし、きっとよい女友達ができるよ!」
 いつか死亡フラグを回避して、呪いを解いてもらったら女友達になろう!という願いを込めてサーシャを見れば、サーシャが悔しそうな顔を見せた。
「リザーク、私とは、悪友になれないって言いますの?ひどいっ」
 ん?
 走り去ってしまった。
 あれ?何を間違えたんだろうか?
「おい、サーシャに何を言ったんだ?後で謝れよ。……それにしても、練習相手いなくなっちゃったじゃないかっ」
 謝るけど、何だよ、その被害者面。そもそもマージのマナーがなってないってとこからこういうことになったんだろうっ!
「まぁ、マージはまだ実践は早いんじゃない?見て覚えたら?ほら、リザーク」
 フレッドが完璧なマナーで私に手を差し出した。
 ぽふっ。
 そして、私も完璧な「女」のマナーでフレッドに答える。
「ふふ、リザークは女性側のマナーも完璧ですね」
 って、おいっ!
「なんで、ボクが女側なんだよっ」
 っていうか、そりゃ、お母様の夜の特訓で女としてのマナーも叩きこまれてますけど。これは、第二王子(発狂死)を相手にするために教え込まれたわけじゃないぞっ!
「あ、じゃぁ、次は僕が女役をやりましょうか?」
 って、待て、なんで、ボクがフレッドに手を差し伸べないといけないんだよっ。ってか、きっちり指3本乗せて、右ひざを少し曲げて頭を下げるとか、もうっ、どこのご令嬢だよっ。
「フレッドも、女性側完璧じゃん。これならマージの相手できるよね!」
 ぐいぐいと、フレッドをマージに押し付け、二人から距離を取る。
 ……おいおい、男同士何やってんだよ、完全にBLファンのサービスショットじゃないか……。写真撮って売れば爆売れだぞ。
「ボクはサーシャに謝ってくるっ!」
 はい。完璧の言い訳で、教室を離れる。
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