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95 再テスト
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「証拠とは?」
「今から、数学のテストと同じ形式で、数字だけを変えた問題を30種類用意してください。同じ問題を2枚ずつ」
私の発言の途中で、裁判官のお付きの一人が紙を用意し始めた。そして、先ほど教師から見せられた数学のテストの問題を書き始める。
「30種類全部違う問題であれば、先生たちの言っていた誰かが答えを教えるという手は使えないでしょう。そして、今作ったばかりの問題であれば、教師があらかじめ答えを教えておくという方法もとれません。その30種類を、ボクたち生徒と、教師は同時に問題を解き始めます。教師は模範解答を作るために」
ふむふむと頷く補佐官。
「教師は20名だな。模範解答を作る人間が足りないぞ」
呪われし裁判官が口を開いた。
「教師ともなれば中等部1年生のテストなどあっという間にといてしまうであろう?問題ないのでは?」
ですです。普通ならそうです。
「テストは1時間で行われました。同じ時間経過した後、皆さんに教師の作った模範解答をもとに、マル付けをしていただけば、誰も不正を行う暇はないとおもいますが、いかがでしょう?」
マル付けんときに、合ってるのに×とか腐った教師ならしそうだもんね。裁判官にやってもらったほうがいい。あー、まさか、模範解答を適当に作るなんてことまではしないよなぁ?そもそも、裁判官だって計算くらいできるから、おかしかったらすぐばれちゃうし、そこまではしないか。
「ああ、よかろう。点数を見て、Fクラスの平均点が50点にも満たなければ不正があったと判断するがよいか?80点の平均点があれば、不正はなかった。その間であれば別の方法で審議しなおすということで」
もちろん。
それからおよそ10分。
約10人の裁判官とその仲間たちが1人あたり3種類を書く2枚の問題用紙を制作。
「では、今から1時間」
と、再テストがスタートした。
はい。10分。計算終了。
ぶっちゃけ、見直しして100点を目指すこともできる。しかし……。
「裁判官、終わりました」
すっと立ち上がり、問題用紙を呪われし裁判官の元に持っていく。
教師たちが驚いた顔をしてこちらを一斉に見た。中には早々に諦めてギブアップしたかという侮った顔をしている者もいる。
「もう?ほう、すべて解いてあるな」
という裁判官の言葉に、教師たちが肩を震わせた。
「また不正を疑われたくありませんから、ボクはこちらにいて構いませんか?」
と、裁判官たちの後ろに座る。生徒には近づかないよ。
「終わりました」
私のあと、5分も立たないうちにサーシャが立ち上がり、裁判官に問題用紙を提出。私の隣に座った。
「早い」
ぼそりと補佐官のつぶやきが聞こえた。
「終了しました」
フレッド。
「終わったぞ!」
マージ。
1分遅れ位で二人も提出した。
見直しはしていない。うん。私の行動に、思うところがあったようだ。
試験時間を半分残して、ミルガレットや他に何人か、私たちも合わせて10名ほどが試験を終えていた。
もう、生徒が席を立つたびに顔を上げる教師は誰一人いなかった。必死に問題を解いている。
「終わりました」
初めて教師側から席を立つ者が現れた。イリス先生だ。
「次の解答を作ります」
もう一枚問題用紙を持って席にもどっていく。
「今から、数学のテストと同じ形式で、数字だけを変えた問題を30種類用意してください。同じ問題を2枚ずつ」
私の発言の途中で、裁判官のお付きの一人が紙を用意し始めた。そして、先ほど教師から見せられた数学のテストの問題を書き始める。
「30種類全部違う問題であれば、先生たちの言っていた誰かが答えを教えるという手は使えないでしょう。そして、今作ったばかりの問題であれば、教師があらかじめ答えを教えておくという方法もとれません。その30種類を、ボクたち生徒と、教師は同時に問題を解き始めます。教師は模範解答を作るために」
ふむふむと頷く補佐官。
「教師は20名だな。模範解答を作る人間が足りないぞ」
呪われし裁判官が口を開いた。
「教師ともなれば中等部1年生のテストなどあっという間にといてしまうであろう?問題ないのでは?」
ですです。普通ならそうです。
「テストは1時間で行われました。同じ時間経過した後、皆さんに教師の作った模範解答をもとに、マル付けをしていただけば、誰も不正を行う暇はないとおもいますが、いかがでしょう?」
マル付けんときに、合ってるのに×とか腐った教師ならしそうだもんね。裁判官にやってもらったほうがいい。あー、まさか、模範解答を適当に作るなんてことまではしないよなぁ?そもそも、裁判官だって計算くらいできるから、おかしかったらすぐばれちゃうし、そこまではしないか。
「ああ、よかろう。点数を見て、Fクラスの平均点が50点にも満たなければ不正があったと判断するがよいか?80点の平均点があれば、不正はなかった。その間であれば別の方法で審議しなおすということで」
もちろん。
それからおよそ10分。
約10人の裁判官とその仲間たちが1人あたり3種類を書く2枚の問題用紙を制作。
「では、今から1時間」
と、再テストがスタートした。
はい。10分。計算終了。
ぶっちゃけ、見直しして100点を目指すこともできる。しかし……。
「裁判官、終わりました」
すっと立ち上がり、問題用紙を呪われし裁判官の元に持っていく。
教師たちが驚いた顔をしてこちらを一斉に見た。中には早々に諦めてギブアップしたかという侮った顔をしている者もいる。
「もう?ほう、すべて解いてあるな」
という裁判官の言葉に、教師たちが肩を震わせた。
「また不正を疑われたくありませんから、ボクはこちらにいて構いませんか?」
と、裁判官たちの後ろに座る。生徒には近づかないよ。
「終わりました」
私のあと、5分も立たないうちにサーシャが立ち上がり、裁判官に問題用紙を提出。私の隣に座った。
「早い」
ぼそりと補佐官のつぶやきが聞こえた。
「終了しました」
フレッド。
「終わったぞ!」
マージ。
1分遅れ位で二人も提出した。
見直しはしていない。うん。私の行動に、思うところがあったようだ。
試験時間を半分残して、ミルガレットや他に何人か、私たちも合わせて10名ほどが試験を終えていた。
もう、生徒が席を立つたびに顔を上げる教師は誰一人いなかった。必死に問題を解いている。
「終わりました」
初めて教師側から席を立つ者が現れた。イリス先生だ。
「次の解答を作ります」
もう一枚問題用紙を持って席にもどっていく。
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