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味見!

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『ほほーいと、土のことならなんでもお任せじゃよ、ワシは土の精霊、ふぅむ。南の国にあるダンジョンがえらいことになってるな。西にあった18の街のうちの1つがやけに静かだのぉ、って、おらぬ。見つからぬぞ。サラマンダーのやつ、どこに雲がるれしておるんじゃ』
 南の国?西の街?見つからない?
 えーっと、もしかして、私が霊力を広げるみたいに、ノームおじいちゃん、気を広げてる?いや、まさか、世界中に?
『ぬお、地上におらぬようじゃな、サラマンダー、火の中にでも隠れておるのか。世界中探したが見つからぬ』
 あ、まじで世界中……。すごいな。ただのおじいちゃんじゃないんだ。
『と、これで魔力が4分の1くらい減ったでの。回復するにはかなりかかるんじゃ。たっぷり飲まねば行かぬ』
 ……。ただの、のん兵衛じいちゃんですね。
 皿を渡す。
『ごくごくと、うむ、魔力がしっかり回復……って、なんじゃこりゃ。前の魔力回復薬の何倍も回復するようじゃぞ?それに、前のものよりうまい』
 前のより?なんかディラが作るときに魔力が入ると作れないといっていたから、私たち魔力ゼロの人間が作ったからいい物ができたとか?
 街を囲んでいるベールというかバリアというか、薄い膜のようなものに視線を向ける。
 歩いて2日もかかるここからも上空に伸びたベールははっきりと見える。
「売れるかな……」
 街にも、魔力回復薬はあるかもしれないけれど、街で作られるものよりも高品質であれば……売れるんじゃないかな?
 街には魔力を持つ人しかいないはずだ。
 魔力がある人よりも、魔力ゼロの人間の方が魔力回復薬を作るのには向いているみたいだから、きっと……街の人が作ったものよりもいい物ができたのだろう。
 マナナの実を収穫できれば、たくさんの魔力回復薬ができる。1度使ってしまったらなくなるものではない。
 森では毎年収穫でき、そのたびに作ることができるものだ。入れ物となる瓶も、洞窟のスライムを倒せば出てくるローポーションの瓶を利用すればいい。
 飲み水の代わりに保存をと思っていたけれど、水の代わりになる物は、今までのようにまずい樹液だってかまわないわけだから。
 売れば、パンが買える。他にも、きっといろいろと買うことができるはずだ。
「売れるといいな。うん、売りに行こう!」
『ひぃっく。なんじゃ、売るとは、何を売りに行くんじゃ』
 う。完全に出来上がってますよ、ノームおじいちゃん。
「ノームさん、飲みすぎは体に毒です」
『にゃにを言う、ワシは精霊だぞ、体に毒なわけなかろう、ひぃっく。うーん、なんだか周りがぐるぐるして見えるの、風の精霊がいたずらでもしておるのか』
 酔っ払っていますね。
「今日は、これが最後です」
 空になった器に魔力回復薬を入れてノームおじいちゃんの前に置く。


==============
見事にブクマが50ほど一気に減りまして。
ありがたいことです。
いや、本当、これ、どうしようって思ってたところなんですよ。
長期連載コースか、サクッと完結コースか。
ぶっちゃけ、連載中が増えちゃうのは避けたい。
でも新しいものも書きたい。
長期連載したい気持ちと、でも新しい物を書くには終わらせなきゃって気持ちと
ゆれに揺れていた。
踏ん切りがつかなかったんです。
もう、お分かりですね。ありがとうございました。背中を押された気分。
皮肉じゃないですよ。本当に、物事のタイミングみたいなのがあって。ちょっと別のことでしばらく忙しくなりそうなこともありですね。ああ、そうか、そっちに舵ふりするべきなんだなぁーって。
てなわけで、頑張って書ききります。あ、放棄するんじゃなくて、書ききる!
てなわけで、怒涛の更新!今日書いた分を今からアップしていきます。
ふぅ。頑張って書いたわ。やればできる子。頑張る子。

あ、面白いので最後までお付き合いいただけるとありがたいです。
面白いんですって。だって、残ってるのざまぁパートだもん。
だから、絶対面白いと思う(*´▽`*)

てなわけで、感想いただけるとうれしいでーす。
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