128 / 187
お姉様
しおりを挟む
ローレル様が申し訳なさそうな顔をするので、心が痛む。仮病なんです……。本当は、今すぐにでも王都へ戻りたい。
戻って、エミリーがどうなっているのかいち早く知りたい……。
ボロボロと涙が出てきた。
「ごめん、なさ……」
涙を流した私に、ローレル様が優しい声をかけてくれる。
「リリーシャンヌ様……大丈夫ですよ。大丈夫です。体力なんて、すぐにつきますよ。なれないことをすれば誰だって疲れて体調を崩してしまうものです……」
首を横に振る。
違う、泣いているのは、涙を流しているのは体調を崩してしまったことを情けないと思っているからではない。
「大丈夫です。心配しなくても。リリー様なら、皇太子妃になってもちゃんと務めを果たせますよ」
ローレル様の口から皇太子という単語が出てドキリとする。
ああ、そうか。私、皇太子妃になりたいと宣言したんだ。
そして、こうして体調を崩しやすいというところを見れば、病弱な私で務まるかと不安になっているのだと思ったのかもしれない。
ローレル様の手が、伸びて、そっと私を抱き寄せた。
「大丈夫、何も心配することはないわ。リリー様……」
「ローレル様……」
ローレル様の胸に抱きしめられて、ずっとずっと一人で不安を抱えていた気持ちがストッパーを失ったようにあふれ出てきた。
ローレル様の背中に手を回してぎゅっと。小さな子供が親に必死にしがみつくように、ローレル様に抱き着いた。
「私が……いいえ、辺境伯である我が家は全面的にリリー様を支えますわ」
背中をゆっくりと撫でられる。
ああ、暖かい。
人に抱きしめられるのって、こんなにも暖かく心が落ち着くものなのだ……。
エミリーに抱きしめられるとドキドキして顔が暑くなる。
ローレル様に抱きしめられると、ほっとして心が温かくなる……。
どちらも、幸せで。
ローレル様と、エミリーと、皆と一緒にずっといられたらいいのに。
ローレル様は辺境伯の領地にいつか帰ってしまうのだろう。今は舞踏会へ出るために王都にいるわけだし。
どのたと結婚するのか分からないけれど、もしかしたらローレル様は他国へ嫁いでしまうかもしれない。となると、めったに会えなくなってしまう。
「ローレル様がお姉様ならよかったのに……」
母がいない私。せめて姉妹がいればよかった。
ふと、エカテリーゼ様の顔が浮かんだ。
お兄様と結婚すれば、義姉……いくら、姉ができるからといっても……。
ああ、ローレル様がお兄様と結婚すればよかったのに。お兄様が幸せならば、誰が義姉になっても不満はないと思っていたけれど。
知ってしまった。
ローレル様のように、お姉様になってほしい人がいると……。
===============
以上!
ローレル様とのいちゃいちゃ会でした。
お姉様になってほしい!と、おもっちゃいましたー。
そして、うっすらとエカテリーゼ様への不満が……えへへ。
さてと、王都にさっさと戻るよー。うむ。
よもやよもやの出来事がおきるじゃろう。
あ、全然関係ない話ですが、竜とそばかすの姫、見てきました。
私、年下男子✖年上女子が好きなので、もう、言いたいことはお分かりですね。
違う、弟の方じゃないよっ!
きゅんきゅんするよねー。兄!……幼馴染が、これほど「なんで出てきた!」って思うとは思わなんだ。
べつにさ、あのPC女子が幼馴染で話をすすめればよかったんじゃなかろうかね。
何で、モテる男イコールPCじゃなくてバスケ……苦笑
オタクがモテたっていいじゃない!っていう頭なので、私。はい。
あ、「ママはVチューバー」の続きも書かねば!
スタダリはオタク……なホテル王ですわ。の話ね。
さてと。それでは引き続きよろしくお願いします。ストックなくて時々更新こぼれ堕ちるけれど、
怒涛の、回収ですよ。
王都に帰ったら、
エミリーのことも兄のこともエミリーのことも秘密の関係のこともそれから、えっと、もう、全部全部まるぅーくハッピーエンド。
ハッピーエンドは超保証です!
そして、もにょもにょするエカテリーゼもあれっす。
ではでは、もうしばらくお付き合いくださいませ!
戻って、エミリーがどうなっているのかいち早く知りたい……。
ボロボロと涙が出てきた。
「ごめん、なさ……」
涙を流した私に、ローレル様が優しい声をかけてくれる。
「リリーシャンヌ様……大丈夫ですよ。大丈夫です。体力なんて、すぐにつきますよ。なれないことをすれば誰だって疲れて体調を崩してしまうものです……」
首を横に振る。
違う、泣いているのは、涙を流しているのは体調を崩してしまったことを情けないと思っているからではない。
「大丈夫です。心配しなくても。リリー様なら、皇太子妃になってもちゃんと務めを果たせますよ」
ローレル様の口から皇太子という単語が出てドキリとする。
ああ、そうか。私、皇太子妃になりたいと宣言したんだ。
そして、こうして体調を崩しやすいというところを見れば、病弱な私で務まるかと不安になっているのだと思ったのかもしれない。
ローレル様の手が、伸びて、そっと私を抱き寄せた。
「大丈夫、何も心配することはないわ。リリー様……」
「ローレル様……」
ローレル様の胸に抱きしめられて、ずっとずっと一人で不安を抱えていた気持ちがストッパーを失ったようにあふれ出てきた。
ローレル様の背中に手を回してぎゅっと。小さな子供が親に必死にしがみつくように、ローレル様に抱き着いた。
「私が……いいえ、辺境伯である我が家は全面的にリリー様を支えますわ」
背中をゆっくりと撫でられる。
ああ、暖かい。
人に抱きしめられるのって、こんなにも暖かく心が落ち着くものなのだ……。
エミリーに抱きしめられるとドキドキして顔が暑くなる。
ローレル様に抱きしめられると、ほっとして心が温かくなる……。
どちらも、幸せで。
ローレル様と、エミリーと、皆と一緒にずっといられたらいいのに。
ローレル様は辺境伯の領地にいつか帰ってしまうのだろう。今は舞踏会へ出るために王都にいるわけだし。
どのたと結婚するのか分からないけれど、もしかしたらローレル様は他国へ嫁いでしまうかもしれない。となると、めったに会えなくなってしまう。
「ローレル様がお姉様ならよかったのに……」
母がいない私。せめて姉妹がいればよかった。
ふと、エカテリーゼ様の顔が浮かんだ。
お兄様と結婚すれば、義姉……いくら、姉ができるからといっても……。
ああ、ローレル様がお兄様と結婚すればよかったのに。お兄様が幸せならば、誰が義姉になっても不満はないと思っていたけれど。
知ってしまった。
ローレル様のように、お姉様になってほしい人がいると……。
===============
以上!
ローレル様とのいちゃいちゃ会でした。
お姉様になってほしい!と、おもっちゃいましたー。
そして、うっすらとエカテリーゼ様への不満が……えへへ。
さてと、王都にさっさと戻るよー。うむ。
よもやよもやの出来事がおきるじゃろう。
あ、全然関係ない話ですが、竜とそばかすの姫、見てきました。
私、年下男子✖年上女子が好きなので、もう、言いたいことはお分かりですね。
違う、弟の方じゃないよっ!
きゅんきゅんするよねー。兄!……幼馴染が、これほど「なんで出てきた!」って思うとは思わなんだ。
べつにさ、あのPC女子が幼馴染で話をすすめればよかったんじゃなかろうかね。
何で、モテる男イコールPCじゃなくてバスケ……苦笑
オタクがモテたっていいじゃない!っていう頭なので、私。はい。
あ、「ママはVチューバー」の続きも書かねば!
スタダリはオタク……なホテル王ですわ。の話ね。
さてと。それでは引き続きよろしくお願いします。ストックなくて時々更新こぼれ堕ちるけれど、
怒涛の、回収ですよ。
王都に帰ったら、
エミリーのことも兄のこともエミリーのことも秘密の関係のこともそれから、えっと、もう、全部全部まるぅーくハッピーエンド。
ハッピーエンドは超保証です!
そして、もにょもにょするエカテリーゼもあれっす。
ではでは、もうしばらくお付き合いくださいませ!
5
お気に入りに追加
3,872
あなたにおすすめの小説
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
ヤンデレお兄様に殺されたくないので、ブラコンやめます!(長編版)
夕立悠理
恋愛
──だって、好きでいてもしかたないもの。
ヴァイオレットは、思い出した。ここは、ロマンス小説の世界で、ヴァイオレットは義兄の恋人をいじめたあげくにヤンデレな義兄に殺される悪役令嬢だと。
って、むりむりむり。死ぬとかむりですから!
せっかく転生したんだし、魔法とか気ままに楽しみたいよね。ということで、ずっと好きだった恋心は封印し、ブラコンをやめることに。
新たな恋のお相手は、公爵令嬢なんだし、王子様とかどうかなー!?なんてうきうきわくわくしていると。
なんだかお兄様の様子がおかしい……?
※小説になろうさまでも掲載しています
※以前連載していたやつの長編版です
地獄の業火に焚べるのは……
緑谷めい
恋愛
伯爵家令嬢アネットは、17歳の時に2つ年上のボルテール侯爵家の長男ジェルマンに嫁いだ。親の決めた政略結婚ではあったが、小さい頃から婚約者だった二人は仲の良い幼馴染だった。表面上は何の問題もなく穏やかな結婚生活が始まる――けれど、ジェルマンには秘密の愛人がいた。学生時代からの平民の恋人サラとの関係が続いていたのである。
やがてアネットは男女の双子を出産した。「ディオン」と名付けられた男児はジェルマンそっくりで、「マドレーヌ」と名付けられた女児はアネットによく似ていた。
※ 全5話完結予定
ヒロインではないので婚約解消を求めたら、逆に追われ監禁されました。
曼珠沙華
恋愛
「運命の人?そんなの君以外に誰がいるというの?」
きっかけは幼い頃の出来事だった。
ある豪雨の夜、窓の外を眺めていると目の前に雷が落ちた。
その光と音の刺激のせいなのか、ふと前世の記憶が蘇った。
あ、ここは前世の私がはまっていた乙女ゲームの世界。
そしてローズという自分の名前。
よりにもよって悪役令嬢に転生していた。
攻略対象たちと恋をできないのは残念だけど仕方がない。
婚約者であるウィリアムに婚約破棄される前に、自ら婚約解消を願い出た。
するとウィリアムだけでなく、護衛騎士ライリー、義弟ニコルまで様子がおかしくなり……?
婚約破棄されたら魔法が解けました
かな
恋愛
「クロエ・ベネット。お前との婚約は破棄する。」
それは学園の卒業パーティーでの出来事だった。……やっぱり、ダメだったんだ。周りがザワザワと騒ぎ出す中、ただ1人『クロエ・ベネット』だけは冷静に事実を受け止めていた。乙女ゲームの世界に転生してから10年。国外追放を回避する為に、そして后妃となる為に努力し続けて来たその時間が無駄になった瞬間だった。そんな彼女に追い打ちをかけるかのように、王太子であるエドワード・ホワイトは聖女を新たな婚約者とすることを発表した。その後はトントン拍子にことが運び、冤罪をかけられ、ゲームのシナリオ通り国外追放になった。そして、魔物に襲われて死ぬ。……そんな運命を辿るはずだった。
「こんなことなら、転生なんてしたくなかった。元の世界に戻りたい……」
あろうことか、最後の願いとしてそう思った瞬間に、全身が光り出したのだ。そして気がつくと、なんと前世の姿に戻っていた!しかもそれを第二王子であるアルベルトに見られていて……。
「……まさかこんなことになるなんてね。……それでどうする?あの2人復讐でもしちゃう?今の君なら、それができるよ。」
死を覚悟した絶望から転生特典を得た主人公の大逆転溺愛ラブストーリー!
※最初の5話は毎日18時に投稿、それ以降は毎週土曜日の18時に投稿する予定です
【完結】殺されたくないので好みじゃないイケメン冷徹騎士と結婚します
大森 樹
恋愛
女子高生の大石杏奈は、上田健斗にストーカーのように付き纏われている。
「私あなたみたいな男性好みじゃないの」
「僕から逃げられると思っているの?」
そのまま階段から健斗に突き落とされて命を落としてしまう。
すると女神が現れて『このままでは何度人生をやり直しても、その世界のケントに殺される』と聞いた私は最強の騎士であり魔法使いでもある男に命を守ってもらうため異世界転生をした。
これで生き残れる…!なんて喜んでいたら最強の騎士は女嫌いの冷徹騎士ジルヴェスターだった!イケメンだが好みじゃないし、意地悪で口が悪い彼とは仲良くなれそうにない!
「アンナ、やはり君は私の妻に一番向いている女だ」
嫌いだと言っているのに、彼は『自分を好きにならない女』を妻にしたいと契約結婚を持ちかけて来た。
私は命を守るため。
彼は偽物の妻を得るため。
お互いの利益のための婚約生活。喧嘩ばかりしていた二人だが…少しずつ距離が近付いていく。そこに健斗ことケントが現れアンナに興味を持ってしまう。
「この命に代えても絶対にアンナを守ると誓おう」
アンナは無事生き残り、幸せになれるのか。
転生した恋を知らない女子高生×女嫌いのイケメン冷徹騎士のラブストーリー!?
ハッピーエンド保証します。
顔は平凡な婚約者なのに、浮気はするのかよ!
新川 さとし
恋愛
婚約者の紗絵が浮気した。顔は平凡だけど、真面目で素直で料理の得意な子。オレのコトだけを思ってくれると思ったから将来を誓ったのに。 許せん! 紗絵の親友である、超絶美女の町田美羽ちゃんに支えられながら、相手の男もきっちりと破滅に追い込みます。
魔力なしと虐げられた令嬢は孤高の騎士団総長に甘やかされる
橋本彩里(Ayari)
恋愛
五歳で魔力なしと判定され魔力があって当たり前の貴族社会では恥ずかしいことだと蔑まれ、使用人のように扱われ物置部屋で生活をしていた伯爵家長女ミザリア。
十六歳になり、魔力なしの役立たずは出て行けと屋敷から追い出された。
途中騎士に助けられ、成り行きで王都騎士団寮、しかも総長のいる黒狼寮での家政婦として雇われることになった。
それぞれ訳ありの二人、総長とミザリアは周囲の助けもあってじわじわ距離が近づいていく。
命を狙われたり互いの事情やそれにまつわる事件が重なり、気づけば総長に過保護なほど甘やかされ溺愛され……。
孤高で寡黙な総長のまっすぐな甘やかしに溺れないようにとミザリアは今日も家政婦業に励みます!
※R15については暴力や血の出る表現が少々含まれますので保険としてつけています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる