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「じゃぁ、いいんじゃないですか?成人してれば。教え子に手を出すとか、付き合っていることで成績だとかそのほかのことを優遇するとか……別の大学の学生であれば問題ないと思います」
 黒崎さんが顔を上げた。

「そ、そうかな。うん。ありがとう。気持ちに気が付いたのはいいんだけど、すっかり相手が学生だということを忘れていたから……これで懸念が一つはれた。さすが白井さん」
 そこは、さすがとかいらないと思います。
「では、今度こそ失礼いたします。仕事に戻ります」
 学生相談室のドアを開けて廊下に出る。
 渡り廊下を通り過ぎるときに、この間見た光景を思い出す。
 黒崎さんと菜々さんが親しそうにしていた光景を。
「あれ?もしかして、付き合いたいというのは……菜々さんのこと?」
 大学生ではなくて院生ですけど、菜々さんって、うちの大学院に通っているんですよね?
 学生名簿には院生の名前は載ってないのでしょうか?
 付き合いたいと恥ずかしそうに言っていた黒崎さんの顔を思い出します。本気ですよね、あれは。
 菜々さんと……まだ、付き合っていないのですか。
 あれ?ということは、菜々さんはフリーでしょうか?
 それとも、和臣さんと……続いている?

ご意見
【白井さんしりとり弱すぎて草】

返信
【そうですね。つい、食べ物の名前を出して負けることはよくあります。うどん、そうめん、らーめん、みかん、いよかん、れもん、めろん、まろん……】

 チーフには誠意を持った回答をと言われていますが、しりとりは食堂の営業には関係のない話ですから、これでいいですよね。
 申し送りはなし。

ご意見
【インスタント味噌汁と来たか!さぁ、東海勢よ、どうする?】

 え?東海勢どうする?
 東海といえば、味噌汁は「赤味噌」「八丁味噌」でしたっけ?
 みそ汁のことを赤だしって呼ぶこともあるんですよね。

返信
【赤だしのインスタント味噌汁も売っていると思います】

 と、書いたけれど、売店に売っていたでしょうか?よく立ち寄るスーパーに置いてあったでしょうか?
 百均の食品コーナー、インスタント味噌汁のラインナップをしげしげと見たことがありませんでした。一度チェックする必要はありそうです。

 大学への申し送り……は、特になくてもいいでしょう。
 さて、次です。
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