上 下
21 / 43
甘い呪縛

毒吐き蛇侯爵の、甘い呪縛

しおりを挟む

 それから私は、鱗を隠すのをやめた。
 ユリシーズと、堂々と生きようと思ったから。
 

 私を『強欲』と嘲笑あざわらったヒルダは、案の定婚約を解消され、一家ごと過疎地へ引っ越しさせられたそうだ。ユリシーズが
「カールソンは、本当に恐ろしい戦略家だ。これで、獣人王国をおとしめた者は罰せられる、という前例作りもできたことになる」
 と真顔で言っていた。


 確かに……パパってそんな怖い人だったの……
 

 ヒルダ自身は、「王子の婚約者は偉い」「獣人なら蔑んでも良い」「エイナルは、自分を優先する」、だから自分は悪くない! と泣いていたらしい。それを聞いたエイナルは
「私と彼女の身分は違う」
 と心底理解できない、という顔をしていたというのだから、本物の王族だなぁと思った。
 
 そんな王子様が『世辞ではなく、本当に良い品だ』と絶賛したことによって、アロマキャンドルがにわかに脚光を浴び、大変なことになった。商流は、ユリシーズが魔石をゴニョゴニョしている商会を使ったからいいけれど、とにかく人手が足りない。
 
 ならばと、ノエルの伝手つてで働きに来てくれる人はいないかな? と募集したら、びっくりするぐらいたくさん集まった。孤児院出身では職が見つからない、ありがたい、とガリガリで垢まみれの身体を引きずって……私は彼らを見て涙が止まらず、ユリシーズに「これが王国の現状だ」と静かに言われて初めて、父や彼が焦る理由を実感した。

 使っていなかった建物を寮として整え、衣服に食事……と手配しているうちにあっという間に時が過ぎていく。
 働き手たちが落ち着いたところで、正式な慈善事業として孤児院も設立した。

 教師や世話人を雇って、子供たちには文字やマナーを教え、年齢が上の子たちはさらに、メイドや従僕として別の家に送り出せるように教育する環境を作る。私は元日本人だから『義務教育』の概念がある。けれどこの世界にはない、というのを痛感したから、やってみている。

 子供たちを連れて、月に一度湖のほとりでピクニックをするのだけれど、たくさん歌った次の日に、ミンケと一緒に青晶石を取るのがルーチンになった。私はそこで『声のおまじない』をするのだ。
 
「ミンケが、水の中でも自由に泳げますように」
「ありがとうございます、奥様」
「無理しないでね!」

 子供たちも、すっかり覚えたセレーナ・ヒットメドレーを一緒に歌ってくれるんだよ、可愛いでしょ。

「ねえリス。あの子たちが将来、いろんな孤児院で教える立場になったら良いよね」
 ユリシーズはそんな私の言葉を聞いて
「知識は、何人たりとも奪えない個人の財産だからな。さすが俺の嫁だ」
 とうなじを撫でて褒めてくれるんだ。えへへ。

 
 ユリシーズはユリシーズで、『かせ』の外れた大魔法使いを再度封じ込めようとする、王宮魔術師たちを実力で蹴散らす日々。領への侵入はもちろん、王都に行く度に喧嘩を吹っ掛けられてめんどくせぇ、と溜息をいている。
 今さら『魔法持ちが優秀』だとかいう思想は古い、閉じ込める方が鬱屈うっくつするぞと、まさに吐いた毒で脅したりしているけれど、長年の凝り固まった価値観はくつがえらないんだって。頑固だね!
 
 それならと、私財で『魔法学校エーデル分校』を設立しようとしたら、今度は役人の妨害に遭った。性格悪いよね!

「王都の連中をどうやって黙らせるか……」
 とユリシーズが毎日うなっているものだから
「見せ場がないからリスに絡んでくるんだよ。『倒せた俺すげぇだろ』ってやりたいんでしょ。ハリーみたいに、分校対抗試合しようぜって言ってみたら?」
 なんて提案したら、だからハリーって誰だよと笑いつつ
「ぐだぐだ言ってねぇで、どっちが上か毎年勝負しようぜ。俺様を負かしてみろや!」
 でまさかの採用。現在、絶賛校舎建設中。
 ク〇ディッチは「だから、ほうきじゃ飛べねぇよ」て笑って却下されちゃったけど。
 その代わり、建物はあんな感じにしてもらったよ! ワクワクするよねっ。
 
 
 
 そんなこんなで半年経った、カールソン侯爵家当主アウリスの執務室。
 私はユリシーズとふたり、ソファに並んで座っていた。向かいに渋い顔で腰かけるのは、私の父アウリス・カールソン侯爵だ。
 
「……はあ。ご高名が王都に鳴り響いているよ、エーデルブラート卿」
「光栄だな、カールソン侯爵閣下」
「まさか、ここまでになろうとは」

 苦笑している父は、ソファの向かい側でしきりに口ひげを触っている。

「で。ふたりは、本気なんだね?」
「ああ」
「はい。本気です」

 テーブルの上には、一枚の紙。
 カールソン侯爵はふたりの返事と眼差しを確認してから、その紙の右下にサラサラと署名をした。

「ん。おめでとう」
「ありがとう」
「ありがたく存じますわ」
「やれやれ。また忙しくなるな」
 
 微笑む父の背後で、メイド長のサマンサが大号泣している。

「結婚式は、身内だけで挙げたいのです」
「セラの希望通りにするつもりだ」
「……そうか。それがいい」

 私の左手薬指には、大粒エメラルドの指輪が光っている。

 
 カールソン侯爵家とエーデルブラート侯爵家で結ばれていた『白い結婚』の契約は、たった今破棄された。

 
 ここまで時間がかかったのは、心配性な私の父が「ふたりでしっかりと生きていける生活基盤を見せろ」と難題を言ったから。

 特にユリシーズは、『王国に翻意ほんいあり』とみなされた場合、即刻処刑されてしまう危うさがある。騎士団全勢力をもってすれば、さすがの大魔法使いでも抵抗しきれないだろう、という親心でもってのことだ。
 万が一のことがあった場合、『白い結婚』であったと証明されれば、私は離縁してすぐ別の家に嫁ぐこともできる――そんな保険を破棄させるのだからな、と脅迫もされた。

「はあ。良かった。容赦ないなぁアウリス」
「はは。伊達に長年侯爵をやっていないよ、ユリシーズ」

 やっと肩の荷が下りた、娘を頼むよ、と笑う父の隣に移動して、私はその首元に思いっきり抱き着いた。



 ◇ ◇ ◇
 
 
 
「もうすぐ、ぼくのお誕生日パーティがあるんだ」

 その、翌々日の朝。
 自宅に戻った私が、中庭でいつも通りハーブの手入れをしていたら、のしのしとディーデがやってきた。

「これ、招待状!」
「まあ、ありがとう、ディー」

 私はパンパンと手の土を払い、立ち上がってディーデと向かい合う。
 獣人王国を、この目で見てみたい。
 そんな純粋な好奇心で封筒を受け取ると、彼は切なそうな声を出した。
 
「ぼく、セラのこと……諦めてないよ」

 太陽の下でサファイヤブルーの瞳が、キラっと光る。
 
「わたくしは、ユリシーズの妻ですわ」
「ぐるる。ぼくの国に来たら、そんなの関係ない」

 白い虎が獰猛どうもうな顔をして見せるけれど、私の心は揺るがない。しかし、相手は王子だ。どう答えようかと逡巡していたら
 
「おいこら」
「「!」」

 鋭い声に、同時に振り返るディーデと私。

「人の妻を勝手に口説くのが、ナートゥラのやり方か?」
 
 ユリシーズが、鬼の形相でざくざくと歩いてくる。その背後、遠く離れた場所でミンケが深く頭を下げていた。この会話を聞いて心配し、伝えてくれたのだろう。大魔法使いの負のオーラがどす黒く出ている。鬼じゃないな、悪魔だな。
 
「あーあ。メイドちゃん、容赦ないね」

 ぐる、と喉を鳴らすホワイトタイガーは、無意識に王族の片鱗を見せつける。

「ディー、あの」
「パーティで会えるのを楽しみにしてるよ」

 ディーデは背を向けたかと思うと、一瞬で走り去った。とんでもなく速くて、驚きすぎて声も出ない。
 
「ったく……すまんセラ。あいつには昔、命を救われた恩があってな。強く言えねえんだ」
「そうだったの……」

 困ったように眉根を寄せるユリシーズが、私を見下ろす。

「わたくしの気持ちは……」
 
 
 絶対変わらないって自信がある。
 だって――
 
 私のやりたいようにやればいい、と背中を押してくれて。
 毎日くだらないおしゃべりをして。
 落ち込んだら寄り添って。
 心配して、怒って、笑って――抱きしめて。

 甘い甘い毎日を当たり前にくれる、最高の人なんだもの。
 

「……っきゃ!」
 
 なんて考えていたら、ユリシーズは土だらけの作業服も気にせず、私をいきなりお姫様抱っこした。
 青空の下で煌めく、エメラルドのような瞳がとても綺麗で、吸い込まれそう。

「しゃあねえ。パーティで、ちゃんとあいつに返事してやってくれ。半年も頑張ったってのに、まーたお預けだけどよ」
「どうせなら結婚式まで我慢しよう、なんて言ってたのはどこのどなたでしたっけ?」

 ふはっと笑うユリシーズが可愛くて、私はその首にしがみついて、彼の鼻の頭に自分の鼻の頭をくっつけた。

「俺だな! 全部片づけてスッキリしてから、一生をかけてじっくり喰らいつくしてやるよ。俺の可愛いカエルちゃん」
 
 私は
「ゲコゲコ!」
 と元気よく鳴いてから、返事代わりにちゅーをした。


 蛇侯爵に、体中をぐるぐる巻きにされた気分――なんて、甘い呪縛なんだろう。幸せ!
 
 

 -----------------------------



 お読み頂き、ありがとうございました。
 第一部、これにて一旦完結です。
 番外編を挟んで、第二部に続きます!
 
しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

巻き戻り令息の脱・悪役計画

日村透
BL
※本編完結済。現在は番外後日談を連載中。 日本人男性だった『俺』は、目覚めたら赤い髪の美少年になっていた。 記憶を辿り、どうやらこれは乙女ゲームのキャラクターの子供時代だと気付く。 それも、自分が仕事で製作に関わっていたゲームの、個人的な不憫ランキングナンバー1に輝いていた悪役令息オルフェオ=ロッソだ。  しかしこの悪役、本当に悪だったのか? なんか違わない?  巻き戻って明らかになる真実に『俺』は激怒する。 表に出なかった裏設定の記憶を駆使し、ヒロインと元凶から何もかもを奪うべく、生まれ変わったオルフェオの脱・悪役計画が始まった。

もう我慢なんてしません!家族からうとまれていた俺は、家を出て冒険者になります!

をち。
BL
公爵家の3男として生まれた俺は、家族からうとまれていた。 母が俺を産んだせいで命を落としたからだそうだ。 俺は生まれつき魔力が多い。 魔力が多い子供を産むのは命がけだという。 父も兄弟も、お腹の子を諦めるよう母を説得したらしい。 それでも母は俺を庇った。 そして…母の命と引き換えに俺が生まれた、というわけである。 こうして生を受けた俺を待っていたのは、家族からの精神的な虐待だった。 父親からは居ないものとして扱われ、兄たちには敵意を向けられ…。 最低限の食事や世話のみで、物置のような部屋に放置されていたのである。 後に、ある人物の悪意の介在せいだったと分かったのだが。その時の俺には分からなかった。 1人ぼっちの部屋には、時折兄弟が来た。 「お母様を返してよ」 言葉の中身はよくわからなかったが、自分に向けられる敵意と憎しみは感じた。 ただ悲しかった。辛かった。 だれでもいいから、 暖かな目で、優しい声で俺に話しかけて欲しい。 ただそれだけを願って毎日を過ごした。 物ごごろがつき1人で歩けるようになると、俺はひとりで部屋から出て 屋敷の中をうろついた。 だれか俺に優しくしてくれる人がいるかもしれないと思ったのだ。 召使やらに話しかけてみたが、みな俺をいないものとして扱った。 それでも、みんなの会話を聞いたりやりとりを見たりして、俺は言葉を覚えた。 そして遂に自分のおかれた厳しい状況を…理解してしまったのである。 母の元侍女だという女の人が、教えてくれたのだ。 俺は「いらない子」なのだと。 (ぼくはかあさまをころしてうまれたんだ。 だから、みんなぼくのことがきらいなんだ。 だから、みんなぼくのことをにくんでいるんだ。 ぼくは「いらないこ」だった。 ぼくがあいされることはないんだ。) わずかに縋っていた希望が打ち砕かれ、絶望しサフィ心は砕けはじめた。 そしてそんなサフィを救うため、前世の俺「須藤卓也」の記憶が蘇ったのである。 「いやいや、俺が悪いんじゃなくね?」 公爵や兄たちが後悔した時にはもう遅い。 俺は今の家族を捨て、新たな家族と仲間を選んだのだ。 ★注意★ ご都合主義です。基本的にチート溺愛です。ざまぁは軽め。みんな主人公は激甘です。みんな幸せになります。 ひたすら主人公かわいいです。 苦手な方はそっ閉じを! 憎まれ3男の無双! 初投稿です。細かな矛盾などはお許しを… 感想など、コメント頂ければ作者モチベが上がりますw

【完】大きな俺は小さな彼に今宵もアブノーマルに抱かれる

唯月漣
BL
「は? なんで俺、縛られてんの!?」  ゲイである事をカミングアウトの末、ようやく両想いになったと思っていた幼馴染みユウキの、突然の結婚の知らせ。  翔李は深く傷付き、深夜の繁華街でやけ酒の挙げ句、道路端で酔い潰れてしまう。  目が覚めると、翔李は何者かに見知らぬ家のバスルームで拘束されていた。翔李に向かってにっこり微笑むその小柄な彼……由岐は、天使のような可愛い外見をしていた。 「僕とセフレになってくれませんか。じゃないと僕、今すぐ翔李さんを犯してしまいそうです」    初めての恋人兼親友だった男から受けた裏切りと悲しみ。それを誤魔化すため由岐に会ううち、やがて翔李は由岐とのアブノーマルプレイの深みにハマっていく。 「お尻だけじゃないですよ。僕は可愛い翔李さんの、穴という穴全てを犯したい」    ただのセフレであるはずの由岐に予想外に大切にされ、いつしか翔李の心と体はとろけていく。  そんなおり、翔李を裏切って女性と結婚したはずの親友ユウキから、会いたいと連絡があって……!? ◇◆◇◆◇◆ ☆可愛い小柄な少年✕がたいは良いけどお人好しな青年。 ※由岐(攻め)視点という表記が無い話は、全て翔李(受け)視点です。 ★*印=エロあり。 石鹸ぬるぬるプレイ、剃毛、おもらし(小)、攻めのフェラ、拘束(手錠、口枷、首輪、目隠し)、異物挿入(食べ物)、玩具(ローター、テンガ、アナルビーズ)、イキ焦らし、ローションガーゼ、尿道攻め(ブジー)、前立腺開発(エネマグラ)、潮吹き、処女、無理矢理、喉奥、乳首責め、陵辱、少々の痛みを伴うプレイ、中出し、中イキ、自慰強制及び視姦、連続イカセ、乳首攻め(乳首イキ、吸引、ローター)他。 ※アブノーマルプレイ中心です。地雷の多い方、しつこいエッチが苦手な方、変わったプレイがお嫌な方はご注意ください。 【本編完結済】今後は時々、番外編を投下します。 ※ムーンライトノベルズにも掲載。 表紙イラスト●an様 ロゴデザイン●南田此仁様

お一人様希望なので、その番認定は困ります〜愛されるのが怖い僕と、番が欲しい宰相閣下の話~

飛鷹
BL
森の民であるウィリテは、一族の持つ力を欲する権力者に一族を滅ぼされた過去を持つ。 一族の特別な力を継承していたウィリテは、一人ひっそりと生きていく事を望んでいた。 そんなある日、ウィリテが住む街に高位貴族が訪れた。獏の獣人であるその貴族は、どうやら番を探しているらしい。 街は俄に騒然となるが、ウィリテには関係のないことと思っていた。 しかし薬草採取で訪れた森で、怪我をしている男性を見付けた事から、ウィリテの平穏は崩れていく……。 番を望む聖獣『獏』の獣人と、精霊に愛されたの森の民の生き残りの、想いが通い合うまでのお話。

王妃となったアンゼリカ

わらびもち
恋愛
婚約者を責め立て鬱状態へと追い込んだ王太子。 そんな彼の新たな婚約者へと選ばれたグリフォン公爵家の息女アンゼリカ。 彼女は国王と王太子を相手にこう告げる。 「ひとつ条件を呑んで頂けるのでしたら、婚約をお受けしましょう」 ※以前の作品『フランチェスカ王女の婿取り』『貴方といると、お茶が不味い』が先の恋愛小説大賞で奨励賞に選ばれました。 これもご投票頂いた皆様のおかげです! 本当にありがとうございました!

【完結】刺客の私が、生き別れた姉姫の替え玉として王宮に入る

nanahi
恋愛
『王太子の側室である姉姫が側近の子をみごもった。このことが知れたら一族は破滅だ。苦肉の策として、双子の妹である私が替え玉として王宮に送られることになる。幼い頃、家族と生き別れ、刺客として育てられた私だが、大切な姉姫のためにも、王太子にさとられないよう側室として振る舞うのだ』 だが、妹の思惑とは裏腹に、王太子と王太子の命を狙う凄腕の刺客をまじえた、奇妙な三角関係が始まる── 初めて書いた短編連載です。読んでくださった皆様ありがとうございました。

髪の色は愛の証 〜白髪少年愛される〜

あめ
ファンタジー
髪の色がとてもカラフルな世界。 そんな世界に唯一現れた白髪の少年。 その少年とは神様に転生させられた日本人だった。 その少年が“髪の色=愛の証”とされる世界で愛を知らぬ者として、可愛がられ愛される話。 ⚠第1章の主人公は、2歳なのでめっちゃ拙い発音です。滑舌死んでます。 ⚠愛されるだけではなく、ちょっと可哀想なお話もあります。

中華マフィア若頭の寵愛が重すぎて頭を抱えています

橋本しら子
BL
あの時、あの場所に近づかなければ、変わらない日常の中にいることができたのかもしれない。居酒屋でアルバイトをしながら学費を稼ぐ苦学生の桃瀬朱兎(ももせあやと)は、バイト終わりに自宅近くの裏路地で怪我をしていた一人の男を助けた。その男こそ、朱龍会日本支部を取り仕切っている中華マフィアの若頭【鼬瓏(ゆうろん)】その人。彼に関わったことから事件に巻き込まれてしまい、気づけば闇オークションで人身売買に掛けられていた。偶然居合わせた鼬瓏に買われたことにより普通の日常から一変、非日常へ身を置くことになってしまったが…… 想像していたような酷い扱いなどなく、ただ鼬瓏に甘やかされながら何時も通りの生活を送っていた。 ※付きのお話は18指定になります。ご注意ください。 更新は不定期です。

処理中です...