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61話 不登校は気まずい
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俺は今体中から嫌という程の汗をかいていた。
理由は……。
「おい、あれ……」
「ああ、辞めたかと思ったら。シレッといるぜ」
「おいおい、何ヶ月も休んどいてそれはどうなのよ?」
Aクラスの生徒達からの腫れ物を見るような視線のせいである。
居ずらい……気まづい……帰りたい……。
不登校の三拍子が揃ったところで気が紛れるわでもなく、ひたすら耐える。
"まあ自業自得だよね"
クスクスとリュミールの笑い声が聞こえてくる。
"言いたいことがあればハッキリと言えばいいのです! なんですか! あれでは失礼極まりない!!"
アニスはお怒りのご様子だ。
"リュミールの言う通りだし、アニスはありがとな"
2人のおかげで少し気が紛れる。
それにしてもこれは露骨すぎやしないか?
いつも座っていた席で時間になるのを待つ。
今日に限って、ラミア達が教室に来るのは遅く、早く誰か来てくれないかを祈るばかりだ。
「ガヨウ君も剣術大会に出るの?」
「まあね、今の自分の実力を確かめるにはちょうどいいと思うんだ」
「私、応援してるわ!」
「私も私も!!」
「ハハ、ありがとう」
前の方で聞き覚えのある名前が出てくる。
「あいつは……」
確か俺がここを出る前に最後に模擬戦をしたガヨウって奴だ。
癖のあるクルクルの髪は健在、前と違うところといえば目が隠れるほどだった前髪は綺麗に別けられており自信に充ちた目が見えている。
前はもう少し謙虚で暗い印象だったが今はなんというか……チャラい。
「やあ、久しぶりだねレイル君!」
久しぶりに見たクラスメイトの変わりように驚いているとこちらに気づいたガヨウが近づいてくる。
「どうも」
ガヨウの仕草が一々気障っぽく感じてしまい、適当な返事になってしまう。
一体何が彼をこんなに変えてしまったんだ……。
頭の中ではそんな考えで埋め尽くされていく。
「どうしたんだい? そんな不思議そうな顔をして? ………もしかして僕のこと覚えてないかい?」
「ああ、いや、覚えてるよ。ガヨウ君だったよね? ちょっと前と雰囲気が違ったから戸惑っちゃって……」
本心をそのまま言う。
「アハハ! ガヨウって気軽に呼んでくれよレイル! そうか君も僕が変わったと思うかい?」
「……」
さっきまで君付けだったのにいきなり馴れ馴れしく呼び捨てにしてきたかと思えばガヨウは隣に座ってくる。
「いやね、君との模擬戦が終わってからずっと調子が良くてね? あの時から僕もかなり力をつけたつもりだけど、そんなに違って見えるかい?」
「……うん、なんか自信に満ち溢れてるね」
とりあえず機嫌が良さそうなのでガヨウに合わせる。
"こいつはかなり天狗になってるね~"
"なんなんですかこの薄っぺらそうな男は?"
なんとも辛辣な2人の声が聞こえる。
なるほどこのガヨウをここまで変貌させたのは俺のせいだったわけだ。
魔装機の力で普通の生徒より何倍も強かった俺やラミア達はクラスの中では少し異質だった。
ガヨウはそんな異質だった俺に勝ったことで確かな自信を手に入れてこんな風に変貌してしまったのだろう。
「アハハ! そうかそうかAクラスで1位2位を争うほど強かったレイルもそ思うんだね!?」
「え?ああうん……」
「そうかそうか! そんなに僕は変わったか……!!」
どうやら満足したのかガヨウは席を立って、さっきまで喋っていた女子達の元へ戻っていく。
人ってのは変わるもんだな……。
「おはよう相棒! 今日は早いね!!」
しみじみとそんな事を考えているとガヨウと入れ替わるようにしてローグが俺のところにやってくる。
「ローグは変わってなくてよかったよ……」
もしローグがガヨウくらい、うざ……うるさくなっていたら友達を辞めていたかもしれない。
「え? 何の話だよ相棒?」
ローグは話の流れがつかめず困った顔をしていた。
・
・
・
「いいかー、以前も話した通り今まで二つの属性を合わせて強力な魔法を作る実験は成功してこなかった。理由はごまんとあるが一番の理由は一人で二つの属性魔力の量を寸分の狂いもなく調節できるのは不可能だからだ」
……ふむふむ。
「人間には必ず得意な属性というものがある、火、水、風、雷、闇、光、まあ、後ろの二つの属性は使える者が少なくなってきているが……その全ての属性魔法使うことが出来る魔法士がいたとしても必ず得意な属性が存在する」
……ほーほー。
「お前たちも実践でつくづく感じてると思うが魔力の調節というのは難しい。少しでも魔力の量が違うと自分の思ったものは違う魔法になってしまう。彼の有名な大魔法士、アルカノア=ダストンでさえも同時に二つの属性魔力を寸分の狂いもなく調整することは出来なかった。それほど属性魔法の調整、融合は難しい」
……なるほど、さっぱりわからん。
今俺は何ヶ月かぶりに机に向かって勉学に励んでいた。
教科は魔法学、前も感じていたことだが以前よりもタイラスが何を言っているのか分からない。
というか彼の有名なアルカノア=ダストンって誰?
人間には必ず得意な属性があるって言ってるけどじゃあなんで俺はアニスと出会うまで魔法が使えなかったんですか?
共感できることがひとつもなく興味がどんどん削がれていく。
「はあ……」
窓を眺めると白く輝く太陽の暖かい陽射しが床を照らしている。
とりあえず昨日の悪魔と魔装機のことをもう一度整理しよう。
ガラム=インディゴア、紫紺の魔装機を使っていた名持ちの悪魔。四天王の一人とか言ってたな。そしてガラムの親玉が確か魔王レギルギアって名前だったような。
魔王……ヤジマさんの他にも魔王っているのか?
ヤジマさんは魔王になってから何か特別なことをする訳でもなくただのんびりと魔界領で過してきた、と言っていた。
悪魔や魔物達の間ではそんなヤジマさんに反感を覚える者もいたらしく魔界領からたくさんの悪魔や魔物が離れたと言っていた。
もしかすると人間を憎んでいる強い力を持った悪魔が同じ考えを持った同胞たちを集めて新しく魔王軍を作ったのだろうか?
そうだとしても何故、新しい魔王軍が魔装機のことを知っていて、持っていたのか。
ヤジマさんがどれだけの魔装機をこの世界に捨てたのかは分からないが、話を聞いてきた限りかなりの数を捨てたみたいだし、他の悪魔が魔装機を見つけてもおかしな話ではないけど……。
ガラムの持っていた魔装機はどこか変だった。膨大な魔力は感じたがあの魔装機からは生気を全く感じなかった。そしてガラムが死ぬと同時に魔装機も灰になって消えた……。もっとよく見たかったのだが残念だ。
うーん、整理してみたはいいがやっぱり分からないことだらけだな。
頭の中をひねくり回して考えていると授業の終了を告げる予鈴がなる。
「よし、ここまで」
タイラスが直ぐに話を切って教室をあとにする。
「あ……」
結局またタイラスの授業を聞かずに授業が終わる。
これじゃあ、どんどん授業に置いていかれるな。
「おーい相棒、食堂行こー!」
直ぐにローグがこちらに寄ってきてそんなお誘いをしてくる。
・
・
・
いつもの4人で食堂にくる。
「レイルさんは一度か騎神祭に来たことはあるんですか?」
昼食を食べながらマキアが聞いてきた。
「いや、俺は今回が初めてだよ。みんなはどうなんだ?」
「私は父の仕事の関係で8回ほどあります」
「僕は5回ぐらいかな」
「私もマッキーと同じくらいかな~」
三人とも結構行っているようだ。
「騎神祭ってどんな感じなんだ?」
聞いたことがあるだけで実際どんなものかは全く知らない。
「お祭り当日は色んな出店とか出て賑わうよ!」
「催し物も沢山ありますしね!」
ローグとマキアは楽しそうに騎神祭のことを説明してくれる。
「レイル君は剣術大会に出ないの?」
するとラミアがそんな質問をしてくる。
剣術大会、昨日学長が言っていたものだ。
「まあ色々と理由ができて出ることになった」
「「「色々?」」」
三人が不思議そうな顔をする。
「そういえば聞きそびれたけど、昨日学園長とどんな話をしてたの?」
「うーんと……」
ローグの質問に言葉が詰まる。
……まあ、ローグ達になら言っても問題ないか。
「あ、もしかして話しづらいことだった?」
「いや、問題ない。……実は騎神祭で行われる剣術大会で優勝しないと学園を辞めないといけないんだ」
「ええ! なんだよそれ!!」
ローグが席を立って食堂全体に響く声で驚く。
食堂にいた生徒達が一斉にこちらを見る。
「ご、ごめん……」
もし訳なさそうに顔を俯き席に座る。
「それって学園にいなかったことが理由?」
ラミアは気にした様子もなく話を続ける。
肝が据わってるな~。
「え? ああ、うん」
感心しながら答える。
「そっか、それじゃあ君とまたあの時の続きが出来るかもね」
ラミアは一人立ち上がって食べ終わった食器を片付ける。
「あの時? ……あ」
少し考えてラミアがあの時のことを言っているのだと分かる。
「なるほど……」
そういえばラミアと戦ったのは合格発表の日の路地裏の時以来だな。
ラミアはその事を言っているのか。
「ふふふ……」
彼女の後ろ姿はどこか嬉しそうでワクワクしているようだった。
理由は……。
「おい、あれ……」
「ああ、辞めたかと思ったら。シレッといるぜ」
「おいおい、何ヶ月も休んどいてそれはどうなのよ?」
Aクラスの生徒達からの腫れ物を見るような視線のせいである。
居ずらい……気まづい……帰りたい……。
不登校の三拍子が揃ったところで気が紛れるわでもなく、ひたすら耐える。
"まあ自業自得だよね"
クスクスとリュミールの笑い声が聞こえてくる。
"言いたいことがあればハッキリと言えばいいのです! なんですか! あれでは失礼極まりない!!"
アニスはお怒りのご様子だ。
"リュミールの言う通りだし、アニスはありがとな"
2人のおかげで少し気が紛れる。
それにしてもこれは露骨すぎやしないか?
いつも座っていた席で時間になるのを待つ。
今日に限って、ラミア達が教室に来るのは遅く、早く誰か来てくれないかを祈るばかりだ。
「ガヨウ君も剣術大会に出るの?」
「まあね、今の自分の実力を確かめるにはちょうどいいと思うんだ」
「私、応援してるわ!」
「私も私も!!」
「ハハ、ありがとう」
前の方で聞き覚えのある名前が出てくる。
「あいつは……」
確か俺がここを出る前に最後に模擬戦をしたガヨウって奴だ。
癖のあるクルクルの髪は健在、前と違うところといえば目が隠れるほどだった前髪は綺麗に別けられており自信に充ちた目が見えている。
前はもう少し謙虚で暗い印象だったが今はなんというか……チャラい。
「やあ、久しぶりだねレイル君!」
久しぶりに見たクラスメイトの変わりように驚いているとこちらに気づいたガヨウが近づいてくる。
「どうも」
ガヨウの仕草が一々気障っぽく感じてしまい、適当な返事になってしまう。
一体何が彼をこんなに変えてしまったんだ……。
頭の中ではそんな考えで埋め尽くされていく。
「どうしたんだい? そんな不思議そうな顔をして? ………もしかして僕のこと覚えてないかい?」
「ああ、いや、覚えてるよ。ガヨウ君だったよね? ちょっと前と雰囲気が違ったから戸惑っちゃって……」
本心をそのまま言う。
「アハハ! ガヨウって気軽に呼んでくれよレイル! そうか君も僕が変わったと思うかい?」
「……」
さっきまで君付けだったのにいきなり馴れ馴れしく呼び捨てにしてきたかと思えばガヨウは隣に座ってくる。
「いやね、君との模擬戦が終わってからずっと調子が良くてね? あの時から僕もかなり力をつけたつもりだけど、そんなに違って見えるかい?」
「……うん、なんか自信に満ち溢れてるね」
とりあえず機嫌が良さそうなのでガヨウに合わせる。
"こいつはかなり天狗になってるね~"
"なんなんですかこの薄っぺらそうな男は?"
なんとも辛辣な2人の声が聞こえる。
なるほどこのガヨウをここまで変貌させたのは俺のせいだったわけだ。
魔装機の力で普通の生徒より何倍も強かった俺やラミア達はクラスの中では少し異質だった。
ガヨウはそんな異質だった俺に勝ったことで確かな自信を手に入れてこんな風に変貌してしまったのだろう。
「アハハ! そうかそうかAクラスで1位2位を争うほど強かったレイルもそ思うんだね!?」
「え?ああうん……」
「そうかそうか! そんなに僕は変わったか……!!」
どうやら満足したのかガヨウは席を立って、さっきまで喋っていた女子達の元へ戻っていく。
人ってのは変わるもんだな……。
「おはよう相棒! 今日は早いね!!」
しみじみとそんな事を考えているとガヨウと入れ替わるようにしてローグが俺のところにやってくる。
「ローグは変わってなくてよかったよ……」
もしローグがガヨウくらい、うざ……うるさくなっていたら友達を辞めていたかもしれない。
「え? 何の話だよ相棒?」
ローグは話の流れがつかめず困った顔をしていた。
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「いいかー、以前も話した通り今まで二つの属性を合わせて強力な魔法を作る実験は成功してこなかった。理由はごまんとあるが一番の理由は一人で二つの属性魔力の量を寸分の狂いもなく調節できるのは不可能だからだ」
……ふむふむ。
「人間には必ず得意な属性というものがある、火、水、風、雷、闇、光、まあ、後ろの二つの属性は使える者が少なくなってきているが……その全ての属性魔法使うことが出来る魔法士がいたとしても必ず得意な属性が存在する」
……ほーほー。
「お前たちも実践でつくづく感じてると思うが魔力の調節というのは難しい。少しでも魔力の量が違うと自分の思ったものは違う魔法になってしまう。彼の有名な大魔法士、アルカノア=ダストンでさえも同時に二つの属性魔力を寸分の狂いもなく調整することは出来なかった。それほど属性魔法の調整、融合は難しい」
……なるほど、さっぱりわからん。
今俺は何ヶ月かぶりに机に向かって勉学に励んでいた。
教科は魔法学、前も感じていたことだが以前よりもタイラスが何を言っているのか分からない。
というか彼の有名なアルカノア=ダストンって誰?
人間には必ず得意な属性があるって言ってるけどじゃあなんで俺はアニスと出会うまで魔法が使えなかったんですか?
共感できることがひとつもなく興味がどんどん削がれていく。
「はあ……」
窓を眺めると白く輝く太陽の暖かい陽射しが床を照らしている。
とりあえず昨日の悪魔と魔装機のことをもう一度整理しよう。
ガラム=インディゴア、紫紺の魔装機を使っていた名持ちの悪魔。四天王の一人とか言ってたな。そしてガラムの親玉が確か魔王レギルギアって名前だったような。
魔王……ヤジマさんの他にも魔王っているのか?
ヤジマさんは魔王になってから何か特別なことをする訳でもなくただのんびりと魔界領で過してきた、と言っていた。
悪魔や魔物達の間ではそんなヤジマさんに反感を覚える者もいたらしく魔界領からたくさんの悪魔や魔物が離れたと言っていた。
もしかすると人間を憎んでいる強い力を持った悪魔が同じ考えを持った同胞たちを集めて新しく魔王軍を作ったのだろうか?
そうだとしても何故、新しい魔王軍が魔装機のことを知っていて、持っていたのか。
ヤジマさんがどれだけの魔装機をこの世界に捨てたのかは分からないが、話を聞いてきた限りかなりの数を捨てたみたいだし、他の悪魔が魔装機を見つけてもおかしな話ではないけど……。
ガラムの持っていた魔装機はどこか変だった。膨大な魔力は感じたがあの魔装機からは生気を全く感じなかった。そしてガラムが死ぬと同時に魔装機も灰になって消えた……。もっとよく見たかったのだが残念だ。
うーん、整理してみたはいいがやっぱり分からないことだらけだな。
頭の中をひねくり回して考えていると授業の終了を告げる予鈴がなる。
「よし、ここまで」
タイラスが直ぐに話を切って教室をあとにする。
「あ……」
結局またタイラスの授業を聞かずに授業が終わる。
これじゃあ、どんどん授業に置いていかれるな。
「おーい相棒、食堂行こー!」
直ぐにローグがこちらに寄ってきてそんなお誘いをしてくる。
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いつもの4人で食堂にくる。
「レイルさんは一度か騎神祭に来たことはあるんですか?」
昼食を食べながらマキアが聞いてきた。
「いや、俺は今回が初めてだよ。みんなはどうなんだ?」
「私は父の仕事の関係で8回ほどあります」
「僕は5回ぐらいかな」
「私もマッキーと同じくらいかな~」
三人とも結構行っているようだ。
「騎神祭ってどんな感じなんだ?」
聞いたことがあるだけで実際どんなものかは全く知らない。
「お祭り当日は色んな出店とか出て賑わうよ!」
「催し物も沢山ありますしね!」
ローグとマキアは楽しそうに騎神祭のことを説明してくれる。
「レイル君は剣術大会に出ないの?」
するとラミアがそんな質問をしてくる。
剣術大会、昨日学長が言っていたものだ。
「まあ色々と理由ができて出ることになった」
「「「色々?」」」
三人が不思議そうな顔をする。
「そういえば聞きそびれたけど、昨日学園長とどんな話をしてたの?」
「うーんと……」
ローグの質問に言葉が詰まる。
……まあ、ローグ達になら言っても問題ないか。
「あ、もしかして話しづらいことだった?」
「いや、問題ない。……実は騎神祭で行われる剣術大会で優勝しないと学園を辞めないといけないんだ」
「ええ! なんだよそれ!!」
ローグが席を立って食堂全体に響く声で驚く。
食堂にいた生徒達が一斉にこちらを見る。
「ご、ごめん……」
もし訳なさそうに顔を俯き席に座る。
「それって学園にいなかったことが理由?」
ラミアは気にした様子もなく話を続ける。
肝が据わってるな~。
「え? ああ、うん」
感心しながら答える。
「そっか、それじゃあ君とまたあの時の続きが出来るかもね」
ラミアは一人立ち上がって食べ終わった食器を片付ける。
「あの時? ……あ」
少し考えてラミアがあの時のことを言っているのだと分かる。
「なるほど……」
そういえばラミアと戦ったのは合格発表の日の路地裏の時以来だな。
ラミアはその事を言っているのか。
「ふふふ……」
彼女の後ろ姿はどこか嬉しそうでワクワクしているようだった。
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