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特別編3:異世界
オーバーホール
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温泉地の村でのんびり過ごした私達はセラさんの屋敷に戻る。
テュケ君は男性陣にお酒を飲まされて酔い潰れていた。
うーん、大丈夫?
「飲んだ事がないって言うからな。何事も経験だぜ」
「自分の酒量を把握しておくのは大事な事だ。いざと言うときに酩酊していては行動できないからな」
ダキアさんとクロウさんがテュケ君を運んで来てくれたんだけど、2人が言っている事って同じ事なんだよね?ダキアさんは自分が飲むついでにって感じだけど、クロウさんは説得力があるね。
「コイツ、初めて飲んだ時に失敗してるからな」
「…余計な事を言うな」
成る程。
帰りの飛空艇内で地球に帰りたい人を確認してみると、新たに希望したのはレアさんとマサルさんとナオトさんだった。
マイケルさんは行かない、と。
ここでの交流が終わったら希望者を募って地球に遊びに行こうか。
…遊んでばっかりでいいのかな?アスティアの事をやった方が良い気がしてきた。
「ミナ、君は働き過ぎなんだから自分の好きな事をやっていいんだよ」
「はい。でもアスティアで働いてくれているみんなの事を考えると申し訳なくって」
特にウルちゃんとオル君。一緒に動いてくれているティナちゃんもだ。ウルちゃんは私に変身してティナちゃんと各国の調整をしてくれているし、オル君はダンジョンマスターのみんなと孤児院の子達を見てくれている。
私のやるべき事を代わりにやってくれているんだよね。
「全部自分で背負い込まなくていいんだよー?」
「そうだぞ。責任感があって良い事だが、もっとみんなに頼れよな」
アリソンさんとダキアさんはそう言ってくれる。みんなも頷いてくれていた。
ありがとうございます。
屋敷に戻ると飛空艇が勢揃いしていた。
「おおー壮観」
ソラちゃんは身を乗り出して地上に停泊している飛空艇を見ている。
「こうやってみると軍隊だな」
「この世界の戦力がどの程度かは知らないが、ここの連中だけで蜂起しても国の一つや二つは堕とせるんじゃないか?」
マサルさんとナオトさんが話しているけど、帝国の人達が話していると説得力があるね。
「いやいや、上には上があるもんだ。そんな事をしようものなら三大魔法使いをはじめとする英雄達に袋叩きにされるだけだぞ」
エリザベートさんがやって来て笑いながら言う。
英雄達に袋叩き…強い人達がまだまだいるんだね。
「アニエスとレイナスの親父さんとかマティアスとリゼットの親父さんとかな。少なくともサシでやったら勝ち目がない」
「お父さん達はもっと強いんですか」
「一回りか二回りは強いと思うぞ」
この世界の人種の強さは相当だね。ドゥームと和解できるのも納得だ。
「それでみんな勢揃いしてるけど何かやるの?」
「これから鋼鉄の島に向かうから案内しようと思っているんだ。主目的は飛空艇の修理だけどな」
ルトシカでの戦いでかなり無茶をしたからね。リコッタちゃんの船は一度落とされてるし。
こんな超兵器を作り出している鋼鉄の島には興味がある。
「巨大ロボとかある?」
「ロボ?デカイのなら巨人があるけどな」
「巨人…どんなの?」
「アトラス型っていうこの世界を創った8体の巨人のうちの1体が鋼鉄の島にあるぞ」
「おー!」
ソラちゃんが興味津々でエリザベートさんに聞いている。あるって事は生き物ではないんだね。
「セラの希望でミナ達には鋼鉄の島のアーカイブを見てもらいたいそうだ」
セラさんが?
その日は屋敷で一泊して次の日にエリザベートさんの船に乗って鋼鉄の島へ。
他の船には《ピクシーハンズ》の人達が乗っているみたい。
ヌスクァムは内界と外海と呼ばれる分類があるそうで、私達がいた大陸郡があるのが内界。今から向かう鋼鉄の島があるのは外海なのだそう。
物凄く遠くにあるみたいだけど飛空艇で飛んでいけば半日くらいだと言う。
イルナさんの船キュラシェーラセレスが両舷の光の翼を広げて、他の船を従える様に飛んでいく。ルトシカに突入する時にもやっていたのだけど、翼を広げた形態だと他の船達を引っ張って高速機動が可能になるのだとか。
眼下の海を見ると分かるけど、あり得ないくらい超高速で飛んでいるのが分かる。因みにウルちゃん達が飛ぶ時に使用している結界の様なものが張ってあるため甲板にいても風圧で吹き飛ばされる事はない。
「低空飛行しようものならソニックブームで何もかも薙ぎ倒しそうね」
「変な頭の軍人さん?待ちは友情を壊すらしいよ」
「そういう狙い澄ましたボケはつまらないわよ」
「むぅ」
相変わらずな2人のやりとりを微笑ましく聞いている。
[説明しますか?]
うーん、今のはいいかな。
「見えて来たぞ」
エリザベートさんが指差す方向を見ると島っぽいシルエットがあった。
船団は高速飛行を解除して高度を落としていく。
その島は綺麗に平らで色は白かった。かなり大きく空から見ると八角形に見える。
「これ、島っていうより基地よね」
「要塞っぽい」
「植物は一切生えていませんね。あれは全て金属?それで鋼鉄の島ですか…」
リオさん、ソラちゃん、ユキさんは島を見下ろしながら呟く。
他のみんなも興味津々で甲板から身を乗り出して見ていた。
中央付近が何箇所も開いて、そこに飛空艇が1隻ずつ入っていく。
ヌスクァムはアスティア似ていると思ったけど、そうでもないかな?
テュケ君は男性陣にお酒を飲まされて酔い潰れていた。
うーん、大丈夫?
「飲んだ事がないって言うからな。何事も経験だぜ」
「自分の酒量を把握しておくのは大事な事だ。いざと言うときに酩酊していては行動できないからな」
ダキアさんとクロウさんがテュケ君を運んで来てくれたんだけど、2人が言っている事って同じ事なんだよね?ダキアさんは自分が飲むついでにって感じだけど、クロウさんは説得力があるね。
「コイツ、初めて飲んだ時に失敗してるからな」
「…余計な事を言うな」
成る程。
帰りの飛空艇内で地球に帰りたい人を確認してみると、新たに希望したのはレアさんとマサルさんとナオトさんだった。
マイケルさんは行かない、と。
ここでの交流が終わったら希望者を募って地球に遊びに行こうか。
…遊んでばっかりでいいのかな?アスティアの事をやった方が良い気がしてきた。
「ミナ、君は働き過ぎなんだから自分の好きな事をやっていいんだよ」
「はい。でもアスティアで働いてくれているみんなの事を考えると申し訳なくって」
特にウルちゃんとオル君。一緒に動いてくれているティナちゃんもだ。ウルちゃんは私に変身してティナちゃんと各国の調整をしてくれているし、オル君はダンジョンマスターのみんなと孤児院の子達を見てくれている。
私のやるべき事を代わりにやってくれているんだよね。
「全部自分で背負い込まなくていいんだよー?」
「そうだぞ。責任感があって良い事だが、もっとみんなに頼れよな」
アリソンさんとダキアさんはそう言ってくれる。みんなも頷いてくれていた。
ありがとうございます。
屋敷に戻ると飛空艇が勢揃いしていた。
「おおー壮観」
ソラちゃんは身を乗り出して地上に停泊している飛空艇を見ている。
「こうやってみると軍隊だな」
「この世界の戦力がどの程度かは知らないが、ここの連中だけで蜂起しても国の一つや二つは堕とせるんじゃないか?」
マサルさんとナオトさんが話しているけど、帝国の人達が話していると説得力があるね。
「いやいや、上には上があるもんだ。そんな事をしようものなら三大魔法使いをはじめとする英雄達に袋叩きにされるだけだぞ」
エリザベートさんがやって来て笑いながら言う。
英雄達に袋叩き…強い人達がまだまだいるんだね。
「アニエスとレイナスの親父さんとかマティアスとリゼットの親父さんとかな。少なくともサシでやったら勝ち目がない」
「お父さん達はもっと強いんですか」
「一回りか二回りは強いと思うぞ」
この世界の人種の強さは相当だね。ドゥームと和解できるのも納得だ。
「それでみんな勢揃いしてるけど何かやるの?」
「これから鋼鉄の島に向かうから案内しようと思っているんだ。主目的は飛空艇の修理だけどな」
ルトシカでの戦いでかなり無茶をしたからね。リコッタちゃんの船は一度落とされてるし。
こんな超兵器を作り出している鋼鉄の島には興味がある。
「巨大ロボとかある?」
「ロボ?デカイのなら巨人があるけどな」
「巨人…どんなの?」
「アトラス型っていうこの世界を創った8体の巨人のうちの1体が鋼鉄の島にあるぞ」
「おー!」
ソラちゃんが興味津々でエリザベートさんに聞いている。あるって事は生き物ではないんだね。
「セラの希望でミナ達には鋼鉄の島のアーカイブを見てもらいたいそうだ」
セラさんが?
その日は屋敷で一泊して次の日にエリザベートさんの船に乗って鋼鉄の島へ。
他の船には《ピクシーハンズ》の人達が乗っているみたい。
ヌスクァムは内界と外海と呼ばれる分類があるそうで、私達がいた大陸郡があるのが内界。今から向かう鋼鉄の島があるのは外海なのだそう。
物凄く遠くにあるみたいだけど飛空艇で飛んでいけば半日くらいだと言う。
イルナさんの船キュラシェーラセレスが両舷の光の翼を広げて、他の船を従える様に飛んでいく。ルトシカに突入する時にもやっていたのだけど、翼を広げた形態だと他の船達を引っ張って高速機動が可能になるのだとか。
眼下の海を見ると分かるけど、あり得ないくらい超高速で飛んでいるのが分かる。因みにウルちゃん達が飛ぶ時に使用している結界の様なものが張ってあるため甲板にいても風圧で吹き飛ばされる事はない。
「低空飛行しようものならソニックブームで何もかも薙ぎ倒しそうね」
「変な頭の軍人さん?待ちは友情を壊すらしいよ」
「そういう狙い澄ましたボケはつまらないわよ」
「むぅ」
相変わらずな2人のやりとりを微笑ましく聞いている。
[説明しますか?]
うーん、今のはいいかな。
「見えて来たぞ」
エリザベートさんが指差す方向を見ると島っぽいシルエットがあった。
船団は高速飛行を解除して高度を落としていく。
その島は綺麗に平らで色は白かった。かなり大きく空から見ると八角形に見える。
「これ、島っていうより基地よね」
「要塞っぽい」
「植物は一切生えていませんね。あれは全て金属?それで鋼鉄の島ですか…」
リオさん、ソラちゃん、ユキさんは島を見下ろしながら呟く。
他のみんなも興味津々で甲板から身を乗り出して見ていた。
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