233 / 764
魔王
セロムザード
しおりを挟む
冒険者達はルッカとは別に作った。
彼らが自分達を見捨てて逃げたと知っている人がいたら無用な混乱を招く可能性があるからだ。
「町の名前はどうしますか?」
「お任せしていい?」
「分かりました。それではシャンスとします。」
アウラさんは迷いなく名前を付けてくれるから便利だね。
冒険者の一団に一通りの設備の説明をしておく。
「我々はここで暮らせば良いのか…。」
「はい。無用な混乱を避ける為に一般の方達とは別になります。設備は変わりませんし、管理者も1人置いておきますので何かあったら言ってください。」
「すまない。ありがとう。」
殿下もそこに居合わせた一般の人達には緘口令を敷いた。
とりあえずこれで混乱は避けられるかな。
「まあ少しの間ならね。警備を強化しておいた方がいいわよ。」
「人の口に戸は立てられぬ、ですね。」
リオさんとユキさんが話している。完全には避けられないよね…。
気を取り直して更に生存者がいないか捜索していく。数人から数十人のグループまで意外と多くの人が逃げ延びていた。
夜までに合計で2千人を保護する事が出来た。アウラさんは人数が増えるたびに町を拡張して対応してくれた。
次の日。
「さて、アブレスから生存者も全て救助出来たし、次はセロムザードに行こうか。」
「はい。あちらも相当な被害を受けている事でしょうから、早く助けに行きましょう。」
ルーティアさんもセロムザードが気になっている様だったし私も同じだ。アブレスは国自体が無くなるようなダメージを負ってしまっていた。セロムザードも甚大な被害を受けている筈だ。
まずはあの柱を破壊して、転移や通信が出来るようにする。もし魔王がいればそれも撃破する。
「そういえばウェルト大陸には人間の国ってアブレスとセロムザードの2国なんでしょうか?」
「そうさね。この大陸の構成を教えておこう。ウェルト大陸の東側はアブレス、南側にはセロムザード。人間以外の国は3国。中央にあるレイファードがハーフデビルの国で、北部にはシュピルツァという亜人の国がある。ここはエルフやダークエルフ、フェザーフォルクが寄り集まった小さな国だ。人間の国に友好的だ。最後に西側には獣人族の国ファルファーデ。」
「リリエンタ以外にも獣人族の国があるんですか?」
「あるとも。獣人の種類も違うぞ。」
「他の国も救援が必要かも知れませんね
。」
今の魔王が自国以外の国をどうするかは不明だ。少なくとも人間は殲滅対象になっているのは間違いない。
「そうね。セロムザードの次は他の国を助けに行きましょうか。」
リオさんの言う通り、他の国も様子を見に行った方が良さそう。
ダンジョンから出てウルちゃんに竜の姿に戻ってもらって移動を開始する。
勿論配下の竜達も一緒だ。
南の方へ暫く飛んでいると右奥に微かに柱が見えてきた。
「アブレスにあった柱は私が倒したから次はミナがお願い。フルパワーでやっちゃいなさい!」
「分かりました!」
考えうる最大出力の魔法をぶつけてみる。
オーバーブーストを知力に付与、《ミームスギフト》でリオさんの《オーバードマジック》をコピーして発動!
更にオーバーブーストを付けた《ルインブレイザー》を発動!
最大出力の《ルインブレイザー》を柱にぶつける!地上への被害を少しでも和らげる為にかなり上方を狙っておいた。
漆黒の球体が膨れ上がりながら柱に迫る。
「柱の側に何かいますね。」
「あれは…魔王では?」
柱の前に三体浮かんでいる。気配からして魔王かな。そして三体は魔法を受け止める気だ。
サチさんのダンジョンで遭ったオプロートみたいに跳ね返そうとしている…?
着弾までに際限なく膨れ上がった《ルインブレイザー》を受け止めようとしていた三体は飲み込まれた。
柱も飲み込まれて大爆発を起こす。
「お前達!ウルを盾にしろ!」
オル君が配下の竜達に指示を出す。
ウルちゃんは全力で結界を展開して爆風を防いでくれた。
柱のあった所は超巨大なクレーターが出来てマグマのようなものが吹き出している。
「流石はミナだな。魔王三体が一撃だ。」
「ミナにかかったら魔王も雑魚扱いか…。」
ダキアさんとクロウさんが納得したように話している。
「あの威力は無いわー……。」
いや、リオさんだってこっち側だよね?
「うん。次元が違う。髪の毛が逆立って金髪になる宇宙人と同じ世界の人。きっとそのうち星を壊す。」
ソラちゃん私は宇宙人じゃないしそんな事しないよ!多分。
「よ、よし!このままセロムザードの王都、ティオレラーダに向かうぞ!」
ルーティアさんの指示でウルちゃんは王都へと飛んでいく。すぐにティオレラーダが見えてきた。
グレートアブレス程ではないけどかなり破壊されている。あの三体の魔王にやられたのだろうか?
それとも魔物の軍勢に?
王都よりもかなり離れた所に陣を張っている。
そこに降りてもらう事にした。
突然現れた巨大な竜に驚き慌てふためいている兵士達。
私達が降りて来たのを見て武器を手に兵士達が集まってくる。
「よせ!その者達は我々の味方だ!」
兵士達を掻き分けてやって来たのはオレアス王太子だった。アルバートさんも一緒だ。
「ミナ…様。救援に来てくださったのですか?」
アルバートさんが声を掛けてくる。大会の時の事を覚えているのだろう、丁寧な対応だ。
「はい。オレアス王太子殿下もご無事で何よりです。」
「おお!君がミナか!会えてうれしいぞ!」
駆け寄って来て手を握られる。
「神の使い…救世主の登場よ。」
「ん、髪の救世主。」
ソラちゃん!しーっ!
「王太子、私はルーティアだ。状況を聞かせてもらえるかな?」
「おお!幼き精霊術師も来てくれたのか!心強いぞ!」
王太子殿下はセロムザードの状況を説明してくれる。
魔王の発生直後、魔物の軍勢に襲われて周囲の町は壊滅。王都も魔王の襲来で半壊。
「しかし我々は魔王に対抗すべく立ち上がったのだ!勇者グランを筆頭とする精鋭部隊を先頭に魔王と戦い勝利した!」
「勇者!?」
「魔王を…倒した!?」
「そう、我々は王都を襲った魔王に対して一歩も退かずに立ち向かい、勝利した!」
「兵力の3分の1を失ったけどね。」
アルバートさんが小声で教えてくれた。
でも魔王を倒す事ができるのはすごい事だよ!
「軍としてはどうなのよそれ……」
リオさんは呆れ顔で言っているけど、それでもこの軍の士気は落ちてない。今も撤退せずに進軍しようとしているんだ。
セロムザード王国はすごい国だよ。
彼らが自分達を見捨てて逃げたと知っている人がいたら無用な混乱を招く可能性があるからだ。
「町の名前はどうしますか?」
「お任せしていい?」
「分かりました。それではシャンスとします。」
アウラさんは迷いなく名前を付けてくれるから便利だね。
冒険者の一団に一通りの設備の説明をしておく。
「我々はここで暮らせば良いのか…。」
「はい。無用な混乱を避ける為に一般の方達とは別になります。設備は変わりませんし、管理者も1人置いておきますので何かあったら言ってください。」
「すまない。ありがとう。」
殿下もそこに居合わせた一般の人達には緘口令を敷いた。
とりあえずこれで混乱は避けられるかな。
「まあ少しの間ならね。警備を強化しておいた方がいいわよ。」
「人の口に戸は立てられぬ、ですね。」
リオさんとユキさんが話している。完全には避けられないよね…。
気を取り直して更に生存者がいないか捜索していく。数人から数十人のグループまで意外と多くの人が逃げ延びていた。
夜までに合計で2千人を保護する事が出来た。アウラさんは人数が増えるたびに町を拡張して対応してくれた。
次の日。
「さて、アブレスから生存者も全て救助出来たし、次はセロムザードに行こうか。」
「はい。あちらも相当な被害を受けている事でしょうから、早く助けに行きましょう。」
ルーティアさんもセロムザードが気になっている様だったし私も同じだ。アブレスは国自体が無くなるようなダメージを負ってしまっていた。セロムザードも甚大な被害を受けている筈だ。
まずはあの柱を破壊して、転移や通信が出来るようにする。もし魔王がいればそれも撃破する。
「そういえばウェルト大陸には人間の国ってアブレスとセロムザードの2国なんでしょうか?」
「そうさね。この大陸の構成を教えておこう。ウェルト大陸の東側はアブレス、南側にはセロムザード。人間以外の国は3国。中央にあるレイファードがハーフデビルの国で、北部にはシュピルツァという亜人の国がある。ここはエルフやダークエルフ、フェザーフォルクが寄り集まった小さな国だ。人間の国に友好的だ。最後に西側には獣人族の国ファルファーデ。」
「リリエンタ以外にも獣人族の国があるんですか?」
「あるとも。獣人の種類も違うぞ。」
「他の国も救援が必要かも知れませんね
。」
今の魔王が自国以外の国をどうするかは不明だ。少なくとも人間は殲滅対象になっているのは間違いない。
「そうね。セロムザードの次は他の国を助けに行きましょうか。」
リオさんの言う通り、他の国も様子を見に行った方が良さそう。
ダンジョンから出てウルちゃんに竜の姿に戻ってもらって移動を開始する。
勿論配下の竜達も一緒だ。
南の方へ暫く飛んでいると右奥に微かに柱が見えてきた。
「アブレスにあった柱は私が倒したから次はミナがお願い。フルパワーでやっちゃいなさい!」
「分かりました!」
考えうる最大出力の魔法をぶつけてみる。
オーバーブーストを知力に付与、《ミームスギフト》でリオさんの《オーバードマジック》をコピーして発動!
更にオーバーブーストを付けた《ルインブレイザー》を発動!
最大出力の《ルインブレイザー》を柱にぶつける!地上への被害を少しでも和らげる為にかなり上方を狙っておいた。
漆黒の球体が膨れ上がりながら柱に迫る。
「柱の側に何かいますね。」
「あれは…魔王では?」
柱の前に三体浮かんでいる。気配からして魔王かな。そして三体は魔法を受け止める気だ。
サチさんのダンジョンで遭ったオプロートみたいに跳ね返そうとしている…?
着弾までに際限なく膨れ上がった《ルインブレイザー》を受け止めようとしていた三体は飲み込まれた。
柱も飲み込まれて大爆発を起こす。
「お前達!ウルを盾にしろ!」
オル君が配下の竜達に指示を出す。
ウルちゃんは全力で結界を展開して爆風を防いでくれた。
柱のあった所は超巨大なクレーターが出来てマグマのようなものが吹き出している。
「流石はミナだな。魔王三体が一撃だ。」
「ミナにかかったら魔王も雑魚扱いか…。」
ダキアさんとクロウさんが納得したように話している。
「あの威力は無いわー……。」
いや、リオさんだってこっち側だよね?
「うん。次元が違う。髪の毛が逆立って金髪になる宇宙人と同じ世界の人。きっとそのうち星を壊す。」
ソラちゃん私は宇宙人じゃないしそんな事しないよ!多分。
「よ、よし!このままセロムザードの王都、ティオレラーダに向かうぞ!」
ルーティアさんの指示でウルちゃんは王都へと飛んでいく。すぐにティオレラーダが見えてきた。
グレートアブレス程ではないけどかなり破壊されている。あの三体の魔王にやられたのだろうか?
それとも魔物の軍勢に?
王都よりもかなり離れた所に陣を張っている。
そこに降りてもらう事にした。
突然現れた巨大な竜に驚き慌てふためいている兵士達。
私達が降りて来たのを見て武器を手に兵士達が集まってくる。
「よせ!その者達は我々の味方だ!」
兵士達を掻き分けてやって来たのはオレアス王太子だった。アルバートさんも一緒だ。
「ミナ…様。救援に来てくださったのですか?」
アルバートさんが声を掛けてくる。大会の時の事を覚えているのだろう、丁寧な対応だ。
「はい。オレアス王太子殿下もご無事で何よりです。」
「おお!君がミナか!会えてうれしいぞ!」
駆け寄って来て手を握られる。
「神の使い…救世主の登場よ。」
「ん、髪の救世主。」
ソラちゃん!しーっ!
「王太子、私はルーティアだ。状況を聞かせてもらえるかな?」
「おお!幼き精霊術師も来てくれたのか!心強いぞ!」
王太子殿下はセロムザードの状況を説明してくれる。
魔王の発生直後、魔物の軍勢に襲われて周囲の町は壊滅。王都も魔王の襲来で半壊。
「しかし我々は魔王に対抗すべく立ち上がったのだ!勇者グランを筆頭とする精鋭部隊を先頭に魔王と戦い勝利した!」
「勇者!?」
「魔王を…倒した!?」
「そう、我々は王都を襲った魔王に対して一歩も退かずに立ち向かい、勝利した!」
「兵力の3分の1を失ったけどね。」
アルバートさんが小声で教えてくれた。
でも魔王を倒す事ができるのはすごい事だよ!
「軍としてはどうなのよそれ……」
リオさんは呆れ顔で言っているけど、それでもこの軍の士気は落ちてない。今も撤退せずに進軍しようとしているんだ。
セロムザード王国はすごい国だよ。
2
お気に入りに追加
3,745
あなたにおすすめの小説

魔力∞を魔力0と勘違いされて追放されました
紗南
ファンタジー
異世界に神の加護をもらって転生した。5歳で前世の記憶を取り戻して洗礼をしたら魔力が∞と記載されてた。異世界にはない記号のためか魔力0と判断され公爵家を追放される。
国2つ跨いだところで冒険者登録して成り上がっていくお話です
更新は1週間に1度くらいのペースになります。
何度か確認はしてますが誤字脱字があるかと思います。
自己満足作品ですので技量は全くありません。その辺り覚悟してお読みくださいm(*_ _)m
公爵家に生まれて初日に跡継ぎ失格の烙印を押されましたが今日も元気に生きてます!
小択出新都
ファンタジー
異世界に転生して公爵家の娘に生まれてきたエトワだが、魔力をほとんどもたずに生まれてきたため、生後0ヶ月で跡継ぎ失格の烙印を押されてしまう。
跡継ぎ失格といっても、すぐに家を追い出されたりはしないし、学校にも通わせてもらえるし、15歳までに家を出ればいいから、まあ恵まれてるよね、とのんきに暮らしていたエトワ。
だけど跡継ぎ問題を解決するために、分家から同い年の少年少女たちからその候補が選ばれることになり。
彼らには試練として、エトワ(ともたされた家宝、むしろこっちがメイン)が15歳になるまでの護衛役が命ぜられることになった。
仮の主人というか、実質、案山子みたいなものとして、彼らに護衛されることになったエトワだが、一癖ある男の子たちから、素直な女の子までいろんな子がいて、困惑しつつも彼らの成長を見守ることにするのだった。

転生令嬢の食いしん坊万罪!
ねこたま本店
ファンタジー
訳も分からないまま命を落とし、訳の分からない神様の手によって、別の世界の公爵令嬢・プリムローズとして転生した、美味しい物好きな元ヤンアラサー女は、自分に無関心なバカ父が後妻に迎えた、典型的なシンデレラ系継母と、我が儘で性格の悪い妹にイビられたり、事故物件王太子の中継ぎ婚約者にされたりつつも、しぶとく図太く生きていた。
そんなある日、プリムローズは王侯貴族の子女が6~10歳の間に受ける『スキル鑑定の儀』の際、邪悪とされる大罪系スキルの所有者であると判定されてしまう。
プリムローズはその日のうちに、同じ判定を受けた唯一の友人、美少女と見まごうばかりの気弱な第二王子・リトス共々捕えられた挙句、国境近くの山中に捨てられてしまうのだった。
しかし、中身が元ヤンアラサー女の図太い少女は諦めない。
プリムローズは時に気弱な友の手を引き、時に引いたその手を勢い余ってブン回しながらも、邪悪と断じられたスキルを駆使して生き残りを図っていく。
これは、図太くて口の悪い、ちょっと(?)食いしん坊な転生令嬢が、自分なりの幸せを自分の力で掴み取るまでの物語。
こちらの作品は、2023年12月28日から、カクヨム様でも掲載を開始しました。
今後、カクヨム様掲載用にほんのちょっとだけ内容を手直しし、1話ごとの文章量を増やす事でトータルの話数を減らした改訂版を、1日に2回のペースで投稿していく予定です。多量の加筆修正はしておりませんが、もしよろしければ、カクヨム版の方もご笑覧下さい。
※作者が適当にでっち上げた、完全ご都合主義的世界です。細かいツッコミはご遠慮頂ければ幸いです。もし、目に余るような誤字脱字を発見された際には、コメント欄などで優しく教えてやって下さい。
※検討の結果、「ざまぁ要素あり」タグを追加しました。
無名の三流テイマーは王都のはずれでのんびり暮らす~でも、国家の要職に就く弟子たちがなぜか頼ってきます~
鈴木竜一
ファンタジー
※本作の書籍化が決定いたしました!
詳細は近況ボードに載せていきます!
「もうおまえたちに教えることは何もない――いや、マジで!」
特にこれといった功績を挙げず、ダラダラと冒険者生活を続けてきた無名冒険者兼テイマーのバーツ。今日も危険とは無縁の安全な採集クエストをこなして飯代を稼げたことを喜ぶ彼の前に、自分を「師匠」と呼ぶ若い女性・ノエリ―が現れる。弟子をとった記憶のないバーツだったが、十年ほど前に当時惚れていた女性にいいところを見せようと、彼女が運営する施設の子どもたちにテイマーとしての心得を説いたことを思い出す。ノエリ―はその時にいた子どものひとりだったのだ。彼女曰く、師匠であるバーツの教えを守って修行を続けた結果、あの時の弟子たちはみんな国にとって欠かせない重要な役職に就いて繁栄に貢献しているという。すべては師匠であるバーツのおかげだと信じるノエリ―は、彼に王都へと移り住んでもらい、その教えを広めてほしいとお願いに来たのだ。
しかし、自身をただのしがない無名の三流冒険者だと思っているバーツは、そんな指導力はないと語る――が、そう思っているのは本人のみで、実はバーツはテイマーとしてだけでなく、【育成者】としてもとんでもない資質を持っていた。
バーツはノエリ―に押し切られる形で王都へと出向くことになるのだが、そこで立派に成長した弟子たちと再会。さらに、かつてテイムしていたが、諸事情で契約を解除した魔獣たちも、いつかバーツに再会することを夢見て自主的に鍛錬を続けており、気がつけばSランクを越える神獣へと進化していて――
こうして、無名のテイマー・バーツは慕ってくれる可愛い弟子や懐いている神獣たちとともにさまざまな国家絡みのトラブルを解決していき、気づけば国家の重要ポストの候補にまで名を連ねるが、当人は「勘弁してくれ」と困惑気味。そんなバーツは今日も王都のはずれにある運河のほとりに建てられた小屋を拠点に畑をしたり釣りをしたり、今日ものんびり暮らしつつ、弟子たちからの依頼をこなすのだった。
冷遇された第七皇子はいずれぎゃふんと言わせたい! 赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていました
taki210
ファンタジー
旧題:娼婦の子供と冷遇された第七皇子、赤ちゃんの頃から努力していたらいつの間にか世界最強の魔法使いになっていた件
『穢らわしい娼婦の子供』
『ロクに魔法も使えない出来損ない』
『皇帝になれない無能皇子』
皇帝ガレスと娼婦ソーニャの間に生まれた第七皇子ルクスは、魔力が少ないからという理由で無能皇子と呼ばれ冷遇されていた。
だが実はルクスの中身は転生者であり、自分と母親の身を守るために、ルクスは魔法を極めることに。
毎日人知れず死に物狂いの努力を続けた結果、ルクスの体内魔力量は拡張されていき、魔法の威力もどんどん向上していき……
『なんだあの威力の魔法は…?』
『モンスターの群れをたった一人で壊滅させただと…?』
『どうやってあの年齢であの強さを手に入れたんだ…?』
『あいつを無能皇子と呼んだ奴はとんだ大間抜けだ…』
そして気がつけば周囲を畏怖させてしまうほどの魔法使いの逸材へと成長していたのだった。
【完結】もう…我慢しなくても良いですよね?
アノマロカリス
ファンタジー
マーテルリア・フローレンス公爵令嬢は、幼い頃から自国の第一王子との婚約が決まっていて幼少の頃から厳しい教育を施されていた。
泣き言は許されず、笑みを浮かべる事も許されず、お茶会にすら参加させて貰えずに常に完璧な淑女を求められて教育をされて来た。
16歳の成人の義を過ぎてから王子との婚約発表の場で、事あろうことか王子は聖女に選ばれたという男爵令嬢を連れて来て私との婚約を破棄して、男爵令嬢と婚約する事を選んだ。
マーテルリアの幼少からの血の滲むような努力は、一瞬で崩壊してしまった。
あぁ、今迄の苦労は一体なんの為に…
もう…我慢しなくても良いですよね?
この物語は、「虐げられる生活を曽祖母の秘術でざまぁして差し上げますわ!」の続編です。
前作の登場人物達も多数登場する予定です。
マーテルリアのイラストを変更致しました。
パーティを追い出されましたがむしろ好都合です!
八神 凪
ファンタジー
勇者パーティに属するルーナ(17)は悩んでいた。
補助魔法が使える前衛としてスカウトされたものの、勇者はドスケベ、取り巻く女の子達は勇者大好きという辟易するパーティだった。
しかも勇者はルーナにモーションをかけるため、パーティ内の女の子からは嫉妬の雨・・・。
そんな中「貴女は役に立たないから出て行け」と一方的に女の子達から追放を言い渡されたルーナはいい笑顔で答えるのだった。
「ホントに!? 今までお世話しました! それじゃあ!」
ルーナの旅は始まったばかり!
第11回ファンタジー大賞エントリーしてました!
側妃は捨てられましたので
なか
恋愛
「この国に側妃など要らないのではないか?」
現王、ランドルフが呟いた言葉。
周囲の人間は内心に怒りを抱きつつ、聞き耳を立てる。
ランドルフは、彼のために人生を捧げて王妃となったクリスティーナ妃を側妃に変え。
別の女性を正妃として迎え入れた。
裏切りに近い行為は彼女の心を確かに傷付け、癒えてもいない内に廃妃にすると宣言したのだ。
あまりの横暴、人道を無視した非道な行い。
だが、彼を止める事は誰にも出来ず。
廃妃となった事実を知らされたクリスティーナは、涙で瞳を潤ませながら「分かりました」とだけ答えた。
王妃として教育を受けて、側妃にされ
廃妃となった彼女。
その半生をランドルフのために捧げ、彼のために献身した事実さえも軽んじられる。
実の両親さえ……彼女を慰めてくれずに『捨てられた女性に価値はない』と非難した。
それらの行為に……彼女の心が吹っ切れた。
屋敷を飛び出し、一人で生きていく事を選択した。
ただコソコソと身を隠すつまりはない。
私を軽んじて。
捨てた彼らに自身の価値を示すため。
捨てられたのは、どちらか……。
後悔するのはどちらかを示すために。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
番外編を閲覧することが出来ません。
過去1ヶ月以内にレジーナの小説・漫画を1話以上レンタルしている
と、レジーナのすべての番外編を読むことができます。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。