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リアード王国
スラム
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「で、コイツらどうするの?衛兵に突き出す?」
「余所者がすぐに信用してもらえるかは怪しいし、目立つ様な事はしたくないが…。」
「野放しにしたらまた何かやりそうですよね。」
「それなら呪いでもかけておこうか。」
リオさんが男の1人に近づいて呪文の詠唱を始める。
「《カース》。人に危害を加えられないようにしておいたわ。あと私が呪詛を解くまで毎晩悪夢にうなされる。それから私達の事を他の人に話せない様にもね。」
「どんな悪夢を見るんだ?」
「ナニを切り落とされる夢とか。」
「そいつは怖え…想像しただけで縮みあがっちまう。」
ウェスターさんが顔を青くしている。
呪いって怖いんだね。
リオさんが残りの5人にも同じ呪いを掛けていく。
私は大怪我をさせてしまった人に回復魔法を掛けておく。
「な、なんで…?」
「え…なんででしょう?これに懲りたら真面目に頑張って貰いたいから、でしょうか。」
「分かった、心を入れ替えて真っ当に生きるから呪いを解いてくれ!」
「そんな直ぐに変われる訳ないでしょうが。暫く悪夢にうなされなさい。」
「そんな……。」
ガックリと項垂れる男を尻目にこれからの事を話し合う。
「この町から移動しようか。そうね…これ以上情報を集めるのも面倒だし、直接王都に行くわね。」
リオさんが《ハイパークレアボイアンス》を使って王都の人気の無いところを探して《テレポート》で移動する。
着いた所は映画で観る様なスラムみたいな場所だった。
「便利だな…。」
「これならすぐに仕事も終わりそうね。」
「さて、王都はどんな様子だろうね?早速調べにいこう!」
リオさんが元気に言いながら先を歩いていく。
この辺り、何か変だ。
「あの、ちょっといいですか?」
「どうした?」
「人気の無いところを選んだんでしょうけど、幾ら何でも静かすぎます。人の気配が全然無いんですよ。」
「言われてみれば確かに。」
メリルさんも気付いたみたい。ウェスターさんも周りを見渡している。
「ここは恐らく西側のスラムだな。ここのスラムは人が多い筈だが…もう暫く使われていない。生活の跡が少なすぎる。」
全員が周囲を警戒する。私はラッキーシュートを掛けた鑑定でスラムを調べてみる。
人が全然いない。居てもほんの僅かだ。
「普段はどれくらいの人が暮らしていたんでしょうか?」
「正確な人数は分からんが4、500人はいたんじゃないか?」
それだけの人が居なくなる理由は何だろう?開発がかかって立退きになったとか?
残っている僅かな人に話を聞いてみよう。
「人のいる所にいってみましょう。」
一番近いのはここからすぐの所に2人。
ボロボロの今にも崩れそうな木造の建物の中だ。
「こんな所にいるのかよ?」
「はい。2人、中にいます。」
扉は何かで塞がれていて開かない。
「任せて。」
ソラちゃんが扉を引っ張るとバキバキと音を立てて外れてしまった。
「ん、開いた。」
それは壊したって言うんだよ…。
扉は押し戸だったんだけど、壊れた家具とかで扉を塞いでいたみたい。
奥の方は暗くて見えない。
「あのー…扉壊しちゃいました。ごめんなさい。ちょっと聞きたい事があるんですけど、お話できますか?」
返事はない。
「お邪魔しますねー…。」
「く、くるな!」
お、声が聞こえた。
「すみません、スラムの事をちょっと聞きたいだけなので…少しだけお話聞かせてもらえますか?」
と、何かが飛んできた。私の顔の目の前でユキさんが止めてくれた。…皿?
「埒が明かないわ。ソラ、やっちゃいなさい。」
「突撃~。」
ソラちゃんはバリケードになっていた壊れた机を持つと、そのまま奥へと突き進んでいく。
いやいや…私達が勝手に押し入ったんだから無茶したらダメだよ。
「どうせこの家もそいつらの物じゃないだろうから気にする必要はないぜ。」
ウェスターさんはそう言うけど、やっぱりダメじゃない?
「な、なにするのよ!わ、やめっ…!」
「確保~。」
ソラちゃんの声のする方へ急ぐ。
乱暴すぎだよ。謝らないと…。
ソラちゃんが机で人を床に押さえてつけている。
「ソラちゃん、離してあげて。」
「ん。」
机を持ち上げて退かすと下敷きになっていた人は慌てて起き上がろうとして滑って転んだ。
「だ、大丈夫ですか?」
手を貸そうと近づいてその人が人間でない事に気づいた。
頭に獣の耳、フワフワの大きな尻尾がスカートから出ている。明るい茶色の長い髪、歳はユキさんと同じくらいか。
「犬?」
「狼?」
「狐では?」
「イタタタ……。」
「ごめんなさい。お怪我はありませんか?」
「大丈夫……私達を捕まえに来たの?」
「いえ、さっきも言った様にお話を聞きたいだけです。」
「…何を聞きたいのですか?」
「ここにはもっと沢山の人が暮らしていた筈なんですけど、どこに行ったか知りませんか?」
「多分、あそこですね……。」
少し間があって、呟くケモミミの女性。
表情は暗い。
「何か知っているみたいね。詳しく聞かせて。」
「その前に…私達がここにいる事は誰にも言わないでいただけますか?」
「はい。約束します。それで、私達…と言う事はお連れさんがいるのですよね?」
「はい。見て驚かないでくださいね…。」
そういうと更に奥へと案内してくれる。
ボロボロのベッドの上で眠っていたのは、ケモミミ女性にそっくりな顔立ちの女の子だった。ただ、所々皮膚が硬質化してツノの様に突き出している。
「悪性変異……。」
「安心してください。私の術で昏睡させています。」
「いつからですか?力になれるかもしれません。」
「本当ですか?…申し遅れました。私はエルファリエと申します。エルとお呼びください。この子はレミーシア。私の妹です。」
それぞれ自己紹介を簡単にしてエルさんの話を聞くことにした。
エルさん達はリアード王国の南部にある獣人達の国、リリエンタの出身らしい。
獣人はケルヴィムという種族で、色々な獣の獣人がいるそう。
エルさんは混血獣人なのでケモミミと尻尾があって、妹のレミさんは純粋獣人なのでケモミミと尻尾は無いらしい。
あれ?逆じゃない…?と思っていたら、ケルヴィムは獣化能力があるらしく、普段は人と変わらない姿なのだと教えてくれた。
「余所者がすぐに信用してもらえるかは怪しいし、目立つ様な事はしたくないが…。」
「野放しにしたらまた何かやりそうですよね。」
「それなら呪いでもかけておこうか。」
リオさんが男の1人に近づいて呪文の詠唱を始める。
「《カース》。人に危害を加えられないようにしておいたわ。あと私が呪詛を解くまで毎晩悪夢にうなされる。それから私達の事を他の人に話せない様にもね。」
「どんな悪夢を見るんだ?」
「ナニを切り落とされる夢とか。」
「そいつは怖え…想像しただけで縮みあがっちまう。」
ウェスターさんが顔を青くしている。
呪いって怖いんだね。
リオさんが残りの5人にも同じ呪いを掛けていく。
私は大怪我をさせてしまった人に回復魔法を掛けておく。
「な、なんで…?」
「え…なんででしょう?これに懲りたら真面目に頑張って貰いたいから、でしょうか。」
「分かった、心を入れ替えて真っ当に生きるから呪いを解いてくれ!」
「そんな直ぐに変われる訳ないでしょうが。暫く悪夢にうなされなさい。」
「そんな……。」
ガックリと項垂れる男を尻目にこれからの事を話し合う。
「この町から移動しようか。そうね…これ以上情報を集めるのも面倒だし、直接王都に行くわね。」
リオさんが《ハイパークレアボイアンス》を使って王都の人気の無いところを探して《テレポート》で移動する。
着いた所は映画で観る様なスラムみたいな場所だった。
「便利だな…。」
「これならすぐに仕事も終わりそうね。」
「さて、王都はどんな様子だろうね?早速調べにいこう!」
リオさんが元気に言いながら先を歩いていく。
この辺り、何か変だ。
「あの、ちょっといいですか?」
「どうした?」
「人気の無いところを選んだんでしょうけど、幾ら何でも静かすぎます。人の気配が全然無いんですよ。」
「言われてみれば確かに。」
メリルさんも気付いたみたい。ウェスターさんも周りを見渡している。
「ここは恐らく西側のスラムだな。ここのスラムは人が多い筈だが…もう暫く使われていない。生活の跡が少なすぎる。」
全員が周囲を警戒する。私はラッキーシュートを掛けた鑑定でスラムを調べてみる。
人が全然いない。居てもほんの僅かだ。
「普段はどれくらいの人が暮らしていたんでしょうか?」
「正確な人数は分からんが4、500人はいたんじゃないか?」
それだけの人が居なくなる理由は何だろう?開発がかかって立退きになったとか?
残っている僅かな人に話を聞いてみよう。
「人のいる所にいってみましょう。」
一番近いのはここからすぐの所に2人。
ボロボロの今にも崩れそうな木造の建物の中だ。
「こんな所にいるのかよ?」
「はい。2人、中にいます。」
扉は何かで塞がれていて開かない。
「任せて。」
ソラちゃんが扉を引っ張るとバキバキと音を立てて外れてしまった。
「ん、開いた。」
それは壊したって言うんだよ…。
扉は押し戸だったんだけど、壊れた家具とかで扉を塞いでいたみたい。
奥の方は暗くて見えない。
「あのー…扉壊しちゃいました。ごめんなさい。ちょっと聞きたい事があるんですけど、お話できますか?」
返事はない。
「お邪魔しますねー…。」
「く、くるな!」
お、声が聞こえた。
「すみません、スラムの事をちょっと聞きたいだけなので…少しだけお話聞かせてもらえますか?」
と、何かが飛んできた。私の顔の目の前でユキさんが止めてくれた。…皿?
「埒が明かないわ。ソラ、やっちゃいなさい。」
「突撃~。」
ソラちゃんはバリケードになっていた壊れた机を持つと、そのまま奥へと突き進んでいく。
いやいや…私達が勝手に押し入ったんだから無茶したらダメだよ。
「どうせこの家もそいつらの物じゃないだろうから気にする必要はないぜ。」
ウェスターさんはそう言うけど、やっぱりダメじゃない?
「な、なにするのよ!わ、やめっ…!」
「確保~。」
ソラちゃんの声のする方へ急ぐ。
乱暴すぎだよ。謝らないと…。
ソラちゃんが机で人を床に押さえてつけている。
「ソラちゃん、離してあげて。」
「ん。」
机を持ち上げて退かすと下敷きになっていた人は慌てて起き上がろうとして滑って転んだ。
「だ、大丈夫ですか?」
手を貸そうと近づいてその人が人間でない事に気づいた。
頭に獣の耳、フワフワの大きな尻尾がスカートから出ている。明るい茶色の長い髪、歳はユキさんと同じくらいか。
「犬?」
「狼?」
「狐では?」
「イタタタ……。」
「ごめんなさい。お怪我はありませんか?」
「大丈夫……私達を捕まえに来たの?」
「いえ、さっきも言った様にお話を聞きたいだけです。」
「…何を聞きたいのですか?」
「ここにはもっと沢山の人が暮らしていた筈なんですけど、どこに行ったか知りませんか?」
「多分、あそこですね……。」
少し間があって、呟くケモミミの女性。
表情は暗い。
「何か知っているみたいね。詳しく聞かせて。」
「その前に…私達がここにいる事は誰にも言わないでいただけますか?」
「はい。約束します。それで、私達…と言う事はお連れさんがいるのですよね?」
「はい。見て驚かないでくださいね…。」
そういうと更に奥へと案内してくれる。
ボロボロのベッドの上で眠っていたのは、ケモミミ女性にそっくりな顔立ちの女の子だった。ただ、所々皮膚が硬質化してツノの様に突き出している。
「悪性変異……。」
「安心してください。私の術で昏睡させています。」
「いつからですか?力になれるかもしれません。」
「本当ですか?…申し遅れました。私はエルファリエと申します。エルとお呼びください。この子はレミーシア。私の妹です。」
それぞれ自己紹介を簡単にしてエルさんの話を聞くことにした。
エルさん達はリアード王国の南部にある獣人達の国、リリエンタの出身らしい。
獣人はケルヴィムという種族で、色々な獣の獣人がいるそう。
エルさんは混血獣人なのでケモミミと尻尾があって、妹のレミさんは純粋獣人なのでケモミミと尻尾は無いらしい。
あれ?逆じゃない…?と思っていたら、ケルヴィムは獣化能力があるらしく、普段は人と変わらない姿なのだと教えてくれた。
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