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王都

レベル上げ

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フィオレさんの話だともう十分リソースが戻ったから魔物も普通に出てくる様になっているらしい。
どうせだからこのままレベル上げをさせてもらうことにした。

2階層目の魔物はツノの生えた狼だ。結構素早くて狙いをつけるのに苦労する。

ユキさんが前に出て狼の突進を受け止めてくれた。

「ミナさん、今です!」
「はい!」

フレアダガーを抜いて狼に突き刺す。
一撃で倒すことができた。

さて、ドロップは何かな?

【カウンターマジックリング(腕輪)】
敵意ある魔法を跳ね返す。 耐久力10 ごく稀に耐久力を消費しない。

ごく稀にってことは、私がつける分には消費無しで跳ね返すって事かな?ユキさんには沢山持たせてあげたいなぁ。

「私はほぼノーダメージなので無くて大丈夫ですよ。」
「でもはね返せた方が便利かもだし、いくつか取っておこうよ。」

2階層目、ホーンウルフは合計で11頭倒して、10個の腕輪を手に入れた。
あと1頭分はユキさんに倒してもらってノーマルドロップのディポイ草、品質Cを手に入れた。

「次の階層に行くなら案内するよ!」

フィオレさんが道を教えてくれる。

あっという間に3階層目。ここでは熊が出るらしい。

索敵しながら進むと、二体の熊が襲いかかってきた。私が一体の頭を射抜いて、もう一体はユキさんがランスチャージで倒した。

ドロップは、ノーマルがグリクミの実という栗の様な食べ物。品質はC。
レアは宝石だった。
この世界の熊は宝石好きなのかな?
鑑定結果は…

【ティエラグラーノ】
琥珀色の丸型の宝石。土属性の魔法を1つ封入できる。

…ブルーティアーズの土属性バージョン??
スゴイけどレアドロップのバランス悪くない?

「レアドロップってさ、必ず設定しなくちゃいけないんだけど、まず出ない確率に変更できるんだよ。だから出して欲しくないものは限りなく0に近づけてあるんだけど、ミナは出しちゃうんだね~。」

つまり出ないから適当に設定してあるって事なんだね。

「これって結構リソース使ってるんじゃないですか?」
『うん。でも好きなだけ持ってっていいよ~。』
「ありがとう!」

というわけで20個ゲットさせて貰っちゃった。

今度ルーティアさんかレイアさんにお願いして土属性の魔法を入れてもらって半分をユキさんに渡しておこう。魔法攻撃が出来るようになっていた方がいいからね。

『次の階層に行く~?』
「「はい!」」

4階層目はアクスビークというクチバシが斧の様な形をしている大型の鳥が出るそう。
飛行型のモンスター相手だとユキさんは戦い難いだろうなぁ。

早速一体急降下してきた!結構大きい。

「私がいきます!」

ユキさんが前に出てカウンターでチャージを繰り出す。

盾と巨鳥が衝突して鳥が弾け飛ぶ。
ユキさん思い切りがいいから戰い難いなんて事はなかったよ…。

ドロップしたのはクチバシだった。
…倒し方がアレなだけに残骸が残っただけにしかみえないんだけど。

「そのまま斧に加工できるらしいよ~。」

斧は使わないから売り物かな?

「ユキさん斧使う?」
「チャージが出来ませんからいらないですね。」

だよねー。

次は私の番だ。早速一体のアクスビークが私達を見つけて急降下してくる。

普通に矢を撃っただけだとクチバシで弾かれそうだからソニックアローを使用する。巨鳥は粉々に吹き飛んだ。
私のやってることもユキさんとそう変わらないな。

落ちてきたのは緑色のクリスタルだった。

【エアロボムのクリスタル】
第15位階魔法、エアロボムが封入されたクリスタル。

「あ~、それは次の階層で使える奴だよ。魔法が使えない人用の救済手段だね。」

フィオレさんの話だと次はボスモンスターの階層で、物理攻撃が効きにくいそう。その為この階層でアクスビークを倒してクリスタルを手に入れておくのが攻略のカギらしい。なのでここのレアドロップは出やすく設定してある。

「色々考えてあるんですね。」
「あたし達はダンジョンで人を殺したい訳じゃないからね。リソースを得るだけなら人を喜ばせるだけでもいいんだよ。…殺した方が得るリソースは多いんだけどさ。」

…フィオレさんには今のスタンスを維持してもらいたいな。

「アクスビークを暫く狩る?ミナとユキじゃ魔法は使えないでしょ?」
「いえ、多分何とかなるので先に進もうかと思います。」
「そうなんだ!じゃあ次の階層に案内するね。」

5階層目。今まで森の中みたいなフィールドだったけど、今度は土の中の様なフィールドだ。空間自体は広いけど、あちらこちらに大きな木の根がぶら下がっていて、何かの巣の様な印象を受ける。

「ここにいるグランドトータスはフィールドのあちこちにいるから好きに戦ってね~。」
「ボスなのに複数いるんですか?」
「うん。ここは初心者向けだからね。順番待ちとかさせてたら勿体ないし。因みにグランドトータスはそれぞれが近づかない様に設定してあるよ~。」

つまり一度に戦うのは1体のみって事なんだね。優しいダンジョンだ。

少し歩くと大きな亀を見つける。高さは3メートルくらい。直径は4メートル位かな、亀というより岩だ。

「地属性魔法を使ってくるからね。」
「ありがとう!」

カウンターマジックリングで跳ね返せるから大丈夫。

「じゃあ私から行きますね!」

ユキさんが槍でチャージを仕掛ける。
凄まじい衝撃と轟音が辺りに響いてグランドトータスが弾け飛ぶ。

「えぇー!!」

まぁそういうリアクションだよね。私もキングフォレストボアを真正面から受け止めているのを見た時は同じだったよ。

で、ドロップは直径50センチくらいの甲羅だった。防具の材料としていい値段で売れるらしい。

次は私の番だ。
グランドトータスを見つけてエアロボムのクリスタルを解放!風の玉が飛んでいってグランドトータスに着弾、爆発。
結構効いてる!

「一発じゃ倒せないよ。」

大丈夫、今ので覚えたから。

今度は詠唱から入って、あと一撃で倒してしまいたいからラッキーシュートを付与!

グランドトータスは私に土魔法のソイルピキッドを放ってくるけど、カウンターマジックリングが作動して魔法を跳ね返した。

「《エアロボム》!」

グランドトータスは粉々に吹き飛んだ。

「…………。」

ドン引きしないでください。
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