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竜の国
精霊達と交流
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新たな農地の打ち合わせも済んだので、あとはゴブリン達に任せて私は泉に戻る。
時間はまだ昼下がり。皆の訓練の様子でも見ようかと思ったが、ククノチに言われた事を思い出し、精霊達と過ごす事にした。
泉の畔で精霊達と話をする。
「カグツチ、ミカヅチ、イヒカ、ミツハ、中々呼んであげられなくてごめんなさい」
「勿体無きお言葉です」
「俺達が呼ばれない分、他の奴が頑張ってくれているからな。俺達は泉でやれる事をやってるんで平気だぜ」
カグツチは畏まって頭を下げている。
ミカヅチは笑って返事をしてきた。
「ミカヅチの言う通りです。お気になさらず」
「お力添えできる事があれば何なりとお申し付けください」
イヒカは表情が乏しいがほんの少し口元が笑い、ミツハはやる気に満ちた目で私を見ていた。
「森にいる時は何をしているの?」
私が聞くとそれぞれで答えてくれる。
残っている者達で森の見回りや各種族の村で作業を手伝ったり、リタの魔法の訓練に付き合ってくれているそうだ。
「リタさんは光と水と風に適正がありますね。他の魔法も一通り使えそうですよ」
シナツが説明してくれたが、彼が一番リタの訓練に付き合ってくれているらしい。
「学校に通わせてあげた方がいいのだけど」
「ご本人に聞いた方が宜しいかと。お父上のトウヤ殿にも」
「そうね。会った時に聞いてみるわ」
カグツチは冷静ね。火の精霊だから熱血漢を想像したけど、精霊達のとりまとめ役を務めてくれているそうだ。
「お母様、水の精霊が増えたのですよ。一度ご挨拶させたいのですが連れて来ても良いでしょうか?」
「ええ、もちろん」
「すぐに連れて来ますね!」
ワダツミは嬉しそうに駆けていく。
新しい水の精霊が生まれたのね。ワダツミが名付けを行った筈なので私は挨拶をさせてもらうだけだ。
という事はワダツミの子になるのかしらね?つまり私はお婆ちゃん……?
この世界でも孫が出来たのかしら。
「お待たせしました!」「しました!」
戻ってきたワダツミは、彼女と同じ水色の髪の女の子を抱いていた。年齢は五、六歳だろうか。
「お母様にご挨拶して?」
「はい!初めましてお母様!アクアです!」
ワダツミが女の子を地面に下ろすと、ピンと気を付けをして大きな声で名前を名乗る。
「初めまして、ハルよ。よろしくアクア。挨拶できて偉いわね」
私が微笑みかけるとアクアは嬉しそうに飛び跳ねてワダツミに抱きついていた。
「アクアはワダツミの子になるのかしら?」
「いえいえ、アクアはお母様の娘ですよ」
「あら、そうなの」
ワダツミはお姉さんなのね。
アクアはまだ何も分からないので暫くはワダツミが色々と教えているそうだ。
新たな精霊の誕生は今のところアクアだけ。
「泉の水が強力だから水の精霊の誕生が早いんじゃないかな?」
「ならば土や木も誕生が早そうだな!」
ククノチとサヅチが嬉しそうに話をしている。
「新しい子が生まれた時はお願いね」
「勿論です!」
全員が大きく頷いた。
夕食は精霊達と一緒に作る事にした。
颯太を手伝っているだけあって皆手際が良い。
訓練を終えて芽依達が帰って来る頃には
スープに野菜炒め、ヒューズボアという猪の肉を香草で包み焼きにしたものが完成していた。
ヒューズボアはサヅチとミカヅチが仕留めてきてくれて、シナツとシラヒが解体してくれた。
火加減はカグツチが絶妙な調整をしてくれ、香草はククノチが見つけてくれた。
パンはミツハとワダツミとアクアが作ってくれ、フカフカで良い出来だ。
「これ、みんなで作ったのかい?」
「ええ。みんなとても手際が良くて助かったわ」
颯太も食事の出来に驚いていた。
「とっても美味しいよ!ありがとうお母さん。みんなもありがとう!」
芽依も他の皆も大喜びで精霊達も満足そうだ。
全員で楽しく食事をして、芽依達の訓練の話を聞いたりして過ごした。
時間はまだ昼下がり。皆の訓練の様子でも見ようかと思ったが、ククノチに言われた事を思い出し、精霊達と過ごす事にした。
泉の畔で精霊達と話をする。
「カグツチ、ミカヅチ、イヒカ、ミツハ、中々呼んであげられなくてごめんなさい」
「勿体無きお言葉です」
「俺達が呼ばれない分、他の奴が頑張ってくれているからな。俺達は泉でやれる事をやってるんで平気だぜ」
カグツチは畏まって頭を下げている。
ミカヅチは笑って返事をしてきた。
「ミカヅチの言う通りです。お気になさらず」
「お力添えできる事があれば何なりとお申し付けください」
イヒカは表情が乏しいがほんの少し口元が笑い、ミツハはやる気に満ちた目で私を見ていた。
「森にいる時は何をしているの?」
私が聞くとそれぞれで答えてくれる。
残っている者達で森の見回りや各種族の村で作業を手伝ったり、リタの魔法の訓練に付き合ってくれているそうだ。
「リタさんは光と水と風に適正がありますね。他の魔法も一通り使えそうですよ」
シナツが説明してくれたが、彼が一番リタの訓練に付き合ってくれているらしい。
「学校に通わせてあげた方がいいのだけど」
「ご本人に聞いた方が宜しいかと。お父上のトウヤ殿にも」
「そうね。会った時に聞いてみるわ」
カグツチは冷静ね。火の精霊だから熱血漢を想像したけど、精霊達のとりまとめ役を務めてくれているそうだ。
「お母様、水の精霊が増えたのですよ。一度ご挨拶させたいのですが連れて来ても良いでしょうか?」
「ええ、もちろん」
「すぐに連れて来ますね!」
ワダツミは嬉しそうに駆けていく。
新しい水の精霊が生まれたのね。ワダツミが名付けを行った筈なので私は挨拶をさせてもらうだけだ。
という事はワダツミの子になるのかしらね?つまり私はお婆ちゃん……?
この世界でも孫が出来たのかしら。
「お待たせしました!」「しました!」
戻ってきたワダツミは、彼女と同じ水色の髪の女の子を抱いていた。年齢は五、六歳だろうか。
「お母様にご挨拶して?」
「はい!初めましてお母様!アクアです!」
ワダツミが女の子を地面に下ろすと、ピンと気を付けをして大きな声で名前を名乗る。
「初めまして、ハルよ。よろしくアクア。挨拶できて偉いわね」
私が微笑みかけるとアクアは嬉しそうに飛び跳ねてワダツミに抱きついていた。
「アクアはワダツミの子になるのかしら?」
「いえいえ、アクアはお母様の娘ですよ」
「あら、そうなの」
ワダツミはお姉さんなのね。
アクアはまだ何も分からないので暫くはワダツミが色々と教えているそうだ。
新たな精霊の誕生は今のところアクアだけ。
「泉の水が強力だから水の精霊の誕生が早いんじゃないかな?」
「ならば土や木も誕生が早そうだな!」
ククノチとサヅチが嬉しそうに話をしている。
「新しい子が生まれた時はお願いね」
「勿論です!」
全員が大きく頷いた。
夕食は精霊達と一緒に作る事にした。
颯太を手伝っているだけあって皆手際が良い。
訓練を終えて芽依達が帰って来る頃には
スープに野菜炒め、ヒューズボアという猪の肉を香草で包み焼きにしたものが完成していた。
ヒューズボアはサヅチとミカヅチが仕留めてきてくれて、シナツとシラヒが解体してくれた。
火加減はカグツチが絶妙な調整をしてくれ、香草はククノチが見つけてくれた。
パンはミツハとワダツミとアクアが作ってくれ、フカフカで良い出来だ。
「これ、みんなで作ったのかい?」
「ええ。みんなとても手際が良くて助かったわ」
颯太も食事の出来に驚いていた。
「とっても美味しいよ!ありがとうお母さん。みんなもありがとう!」
芽依も他の皆も大喜びで精霊達も満足そうだ。
全員で楽しく食事をして、芽依達の訓練の話を聞いたりして過ごした。
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