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養育
子育て
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芽依は私達の庇護の下すくすくと成長した。
母乳はないので世界樹の実を絞って、泉の水と混ぜて与えていた。
家族達も色々なものを採って来てくれて、それを食べやすく調理して食べさせてみた。
そのお陰か、こんな環境でも怪我や病気を一切する事なく五歳に成長していた。
「そろそろ文字の読み書きを教えないといけないのだけど、私自身文字の読み書きが出来ないのよね」
「それならまたザハーンに相談してみたらどうかな?」
颯太は芽依を抱っこしながら言ってくる。最初は遠慮がちだった颯太も今ではしっかりと芽依の面倒を見てくれていた。
ザハーンは森で採れた果物や野草、泉の水と交換で芽依に必要な物を揃えてくれていた。芽依が今来ている服も彼から仕入れたもので、かなり良い生地が使われている。
今では一ヶ月に一度、定期的に取引をしていた。
「そうね、もうすぐ定期の取引日だし相談してみましょう」
「ザハーンおじさんくるー?」
「うん、メイに会いに来てくれるよ」
「わーい!」
芽依は森の者達にもザハーンにもよく懐いていた。人当たりが良く、ニコニコと笑顔で誰とでも接するので皆に人気だ。
予定通りザハーンとの取引の日、いつも通りトコヤミがザハーンを連れて来て必要なものを注文していく。
「それで、そろそろ芽依に読み書きを教えていきたいと思っているのだけど、私も読み書きが出来なくって……」
「ならばウルゼイドの幼児学校に通ってみては如何でしょうか?もし宜しければハル様も」
私も?
幼児学校って言うからには芽依の様な子が通う学校の筈だ。私はもう大人だからそこに混ざるのはおかしくはないだろうか?
「確かに幼児学校は7歳までの子供が通う所ですが気にする必要はありませんよ。メイ様の保護者という形で一緒におられれば良いでしょう」
「確かにそうね……」
幼児学校に入るにしても芽依を一人で行かせる訳にはいかない。この子は人と接する経験が少な過ぎる。
「学校で習う事と教育の体制はどうなっているの?」
ザハーンは幼児学校について具体的に教えてくれた。
基本的に習うのは簡単な読み書き、魔法の使い方らしい。
魔法の使い方について、こんな小さな頃から教わるのは魔力の高い魔族ならではの教育体系だ。
「魔法が扱えなくても落第する事はありません。魔力の適性を早くから知り、制御を覚える事で暴発を防ぐという狙いがあるのです」
「それなら安心ね。芽依はまだ魔法の適性を調べていないし、良い機会だわ」
「私がお教えしたかったのですが、メイ様の将来の為ならば仕方ありませんね」
芽依の肩に留まって言うカナエ。
「カナエちゃんからもおしえてもらう!」
「ありがとうございます……!」
気を遣って言った訳ではなく、ただの興味本位なのだろうけど、芽依の言葉にカナエは羽を羽ばたかせて喜んでいた。
幼児学校については九時から十四時までで、五日の後に二日休み。つまり凡そ前世日本の周期と同じという子供になる。
休みの日はこちらに帰ってくれば皆にも会える。
『ハル様、我らの内の何れかをお供にお連れください』
「いえ……!カクカミ様の様なお方が共に来られると街が大騒ぎになってしまいます」
カクカミの提案にザハーンが慌てて意見する。
確かに、カクカミ、メト、ヤトは身体が大き過ぎる。街に滞在など出来るはずがない。
「それなら僕の出番だね」
「私も大丈夫ですよね!」
『私もハル様とメイ様の乗騎としてお供できましょう』
颯太、カナエ、ギョクリュウが名乗りを上げる。
「そうね。でも、こんなに沢山森から出てしまって大丈夫かしら?」
『問題はありますまい。泉の周囲には多くの眷属が住んでおります故、心配はご無用かと』
トコヤミが言う通り、もう魔族と戦争をした殺してとは違い、多くの眷属が大森林を守っている。
「ありがとう。それでは私と芽依、颯太、カナエ、ギョクリュウでウルゼイドに行きたいと思います」
こうして私達は芽依の教育の為に幼児学校に行く事になった。
母乳はないので世界樹の実を絞って、泉の水と混ぜて与えていた。
家族達も色々なものを採って来てくれて、それを食べやすく調理して食べさせてみた。
そのお陰か、こんな環境でも怪我や病気を一切する事なく五歳に成長していた。
「そろそろ文字の読み書きを教えないといけないのだけど、私自身文字の読み書きが出来ないのよね」
「それならまたザハーンに相談してみたらどうかな?」
颯太は芽依を抱っこしながら言ってくる。最初は遠慮がちだった颯太も今ではしっかりと芽依の面倒を見てくれていた。
ザハーンは森で採れた果物や野草、泉の水と交換で芽依に必要な物を揃えてくれていた。芽依が今来ている服も彼から仕入れたもので、かなり良い生地が使われている。
今では一ヶ月に一度、定期的に取引をしていた。
「そうね、もうすぐ定期の取引日だし相談してみましょう」
「ザハーンおじさんくるー?」
「うん、メイに会いに来てくれるよ」
「わーい!」
芽依は森の者達にもザハーンにもよく懐いていた。人当たりが良く、ニコニコと笑顔で誰とでも接するので皆に人気だ。
予定通りザハーンとの取引の日、いつも通りトコヤミがザハーンを連れて来て必要なものを注文していく。
「それで、そろそろ芽依に読み書きを教えていきたいと思っているのだけど、私も読み書きが出来なくって……」
「ならばウルゼイドの幼児学校に通ってみては如何でしょうか?もし宜しければハル様も」
私も?
幼児学校って言うからには芽依の様な子が通う学校の筈だ。私はもう大人だからそこに混ざるのはおかしくはないだろうか?
「確かに幼児学校は7歳までの子供が通う所ですが気にする必要はありませんよ。メイ様の保護者という形で一緒におられれば良いでしょう」
「確かにそうね……」
幼児学校に入るにしても芽依を一人で行かせる訳にはいかない。この子は人と接する経験が少な過ぎる。
「学校で習う事と教育の体制はどうなっているの?」
ザハーンは幼児学校について具体的に教えてくれた。
基本的に習うのは簡単な読み書き、魔法の使い方らしい。
魔法の使い方について、こんな小さな頃から教わるのは魔力の高い魔族ならではの教育体系だ。
「魔法が扱えなくても落第する事はありません。魔力の適性を早くから知り、制御を覚える事で暴発を防ぐという狙いがあるのです」
「それなら安心ね。芽依はまだ魔法の適性を調べていないし、良い機会だわ」
「私がお教えしたかったのですが、メイ様の将来の為ならば仕方ありませんね」
芽依の肩に留まって言うカナエ。
「カナエちゃんからもおしえてもらう!」
「ありがとうございます……!」
気を遣って言った訳ではなく、ただの興味本位なのだろうけど、芽依の言葉にカナエは羽を羽ばたかせて喜んでいた。
幼児学校については九時から十四時までで、五日の後に二日休み。つまり凡そ前世日本の周期と同じという子供になる。
休みの日はこちらに帰ってくれば皆にも会える。
『ハル様、我らの内の何れかをお供にお連れください』
「いえ……!カクカミ様の様なお方が共に来られると街が大騒ぎになってしまいます」
カクカミの提案にザハーンが慌てて意見する。
確かに、カクカミ、メト、ヤトは身体が大き過ぎる。街に滞在など出来るはずがない。
「それなら僕の出番だね」
「私も大丈夫ですよね!」
『私もハル様とメイ様の乗騎としてお供できましょう』
颯太、カナエ、ギョクリュウが名乗りを上げる。
「そうね。でも、こんなに沢山森から出てしまって大丈夫かしら?」
『問題はありますまい。泉の周囲には多くの眷属が住んでおります故、心配はご無用かと』
トコヤミが言う通り、もう魔族と戦争をした殺してとは違い、多くの眷属が大森林を守っている。
「ありがとう。それでは私と芽依、颯太、カナエ、ギョクリュウでウルゼイドに行きたいと思います」
こうして私達は芽依の教育の為に幼児学校に行く事になった。
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