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第三章 悪魔の儀式
第51話 紗奈の能力
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『まさか、俺より先に見つけられる奴がいたとはな』
暗がりの中、ゆっくりと通路を下りてくる人影があった。その人影の首には、大蛇が巻きついていた。
ネブラリウムでクレアと言い合いになり、ひとりで先に出て行ってしまった男、ユーゲンだった。
『こいつの目があっても、転移装置がいかれちまっていたから少々手こずったぜ』
橋を渡ってステージに立つと、ユーゲンは親指で大蛇を示した。大蛇の額の目が、赤い光を発していた。
大蛇の目がルーベラピスの役割を果たす、ということのようだ。予期せぬ男の出現に、一同黙り込んだ。
『おっと。それよりお前らおかしなのを連れてるな』
仁王立ちをして腕組みをしたユーゲンは、クリスたちを見てせせら笑った。
おかしなのってなんだろうか?クリスと紗奈、優里の三人は顔を見合わせ、うしろを振り返った。
すると、うしろに立つエランドラとパオリーナが険しい表情でユーゲンをにらみつけていた。
『そうかそうか』
にやりと笑って、納得するようにユーゲンはうなずいた。
『闇の勢力ってのは、こざかしい真似をするな。だが、残念ながら真実を見抜くツェリンの千里眼はごまかせないぜ』
一人ひとりの顔を見回しながら、ユーゲンは言った。
『ん?』
田川先生を見て、ユーゲンが首を傾げた。
『あんたは何だ?一体、どういうことだ?』
スタンと田川先生の顔を交互に見て、ユーゲンは困惑するような表情を浮かべた。
すると次の瞬間、突然大蛇の頭が宙を舞った。あっと口を開いて驚愕するユーゲンの傍らで、剣を片手に構えるスタンの姿があった。
切断された大蛇の胴体からは、血が滴っている。
『貴様・・・』
ユーゲンがスタンに殴りかかった。
スタンは飛び上がって後方宙返りをすると、着地と同時に地面を蹴ってユーゲンの胸に剣を突き立てた。
スタンが剣を引き抜くと、ユーゲンは膝から崩れ落ちた。地面に突っ伏したユーゲンは、ビクビクと痙攣していた。
一瞬の出来事だった。衝撃的な光景を前に、クリスは体が固まった。
そして気づいた時には、首元にスタンの剣が突きつけられていた。
「上村君、あなたを殺したくはないわ。黙ってわたしの言うことを聞いて」
田川先生が無表情に言った。その状況で、クリスはようやく気づいた。やはり、田川先生は闇の勢力だったのだ。
「あなたたちも妙な考えは起こさないことね。スタンの剣は、鋼鉄のドラゴンも容易に突き通すわ。つまり、上村君のピューラは意味をなさないのよ」
紗奈と優里に視線を向けて、先生は警告した。その状況を、エランドラとパオリーナが冷ややかな表情で見つめている。
ふたりのその冷酷な態度がクリスには理解できなかった。ふたりに一体何があったのか分からぬまま、クリスはスタンに促されて台座へと向かった。
先生がウェントゥスの封印を解こうとしなかったことも、これで納得がいった。先生は選ばれし者でもなんでもないのだ。
だから先生は封印を解くことができない。そしてこのスタンが守護ドラゴンというのも嘘だし、地のクリスタルエレメント“テラ”を先生が入手したというのも嘘っぱちだったということだ。
スタンに剣を突き付けられたままゆっくりと台座へ向かっていると、ベベが勢いよくスタンに飛びかかった。
『ベベ!』
振り返ったときには、遅かった。
スタンの剣が一閃すると、血しぶきが舞った。転げ落ちたベベの胴体はぱっくりと割け、血が流れ出ていた。ベベが首をもたげてクリスを見た。
『クリス、ごめん・・・』と言って、ベベは頭を横たえた。苦しそうに全身で息をしている。
「ベベ!」
駆け寄ろうとしたクリスの首に剣を突き立て、スタンが制した。クリスは怒りで我を忘れた。
突き立てられた剣をミラコルンで払って、うしろに飛んでから拳を構えた。
「オンドーヴァルナーシム」
クリスが唱える前に、ミラコルン発動のカンターメルがどこかから響いた。
それと同時に、白い光の龍が上からスタンめがけて飛びかかった。スタンは後方に飛び上がってそれをよけた。すると、そのうしろにいたパオリーナが光の龍に飲み込まれた。
「うぎゃあああああ」
龍に飲まれたパオリーナは2本の角を生やした男へとみるみる内に姿を変え、やがて塵となって消えてしまった。
『そのエランドラも偽物だよ』
クレアの叫ぶ声がした。振り返った優里に向かって、偽エランドラが炎の玉を放った。
危ない────
優里が体をのけぞらせると、ラマルが立ちはだかって水壁を作った。
『クリスー!ミラコルン!』
クレアに命じられるまま、すかさずクリスはミラコルンを発動させた。
「オンドーヴァルナ―シム」
金色に輝く龍が、クリスのミラコルンから放たれた。偽エランドラはよける間もなく光の龍に飲み込まれると、みるみる内に悪魔に姿を変えて塵へと化した。
『スタン!』
田川先生が、突然走り出してスタンを呼んだ。スタンも走り出した。走りながら、スタンはドラゴンへと姿を変えた。背中に角を何本も生やし、大きな牙を持つ漆黒のドラゴンだった。
田川先生がジャンプすると、ドラゴンに変身したスタンは先生を乗せてまっすぐ上に飛んだ。
「ラージュボンバーダ」
上の通路にいたラーナミルが、逃げる先生に向かって杖を構えた。
杖から放たれた大きな光の玉が、先生に襲いかかった。
「アバーグラ」
ドラゴンの背に乗る先生がそう言って剣を振ると、ラーナミルの放った光の玉が跳ね返された。
跳ね返された玉をラーナミルがよけると、玉はラーナミルのうしろにある転移装置をすり抜けた。そしてどこか遠くの方で爆発音が轟いた。
田川先生を乗せたドラゴンは猛スピードで上空へと飛翔すると、やがてその姿も見えなくなってしまった。
クリスはベベの元へ駆け寄った。ベベはぐったりと横たわっていた。
クリスが頭を撫でると、かすかに目を開けた。溢れ出す涙が止まらなかった。
「べべ、お願いだから死なないで」
紗奈も泣きながらしゃがんでベベの頭を撫でた。
すると、紗奈の手が仄かに光り始めた。ベベが体をびくんと震わせた。紗奈はびっくりしてベベから手を離した。
『サナ、そのままベベの体に触れておきなさい』
橋を渡ってきたエランドラが言った。エランドラのうしろには、パオリーナもいる。
このふたりは、どうやら本物のようだ。紗奈はエランドラにうなずき返して、もう一度、今度は両手で包むようにベベに手を触れた。
仄かな白い光が、再びベベを包み込んだ。そして、ベベの傷口がキラキラと光り出した。
流れ出していた血が止まり、みるみる傷口が塞がっていった。傷が完全に消えると、ベベを包んでいた光も徐々に収縮していった。
そして光が収まるのと同時に、ベベがむくりと起き上がった。
『あれ?ぼく、大丈夫みたいだ』
ベベが尻尾を振って、くるりと回った。驚きながらも、クリスはベベを抱え上げてぎゅっと抱きしめた。
その後、紗奈もベベを抱きしめた。それから、涙を拭ってエランドラを振り返った。
『キュアドラゴンね。病や傷を治癒することのできる能力があるのよ』
エランドラはそう言って紗奈に微笑みかけた。
『それがわたしのピューラの特性ですか?』
『どうやら、そのようね。わたしも目にするのは初めてだけれど』
紗奈は、クリスの方を振り返った。驚きながらも、嬉しさを噛み殺しているような表情を浮かべていた。
「すごいよ、紗奈ちゃん!ありがとう!」
クリスが礼を言うと、紗奈は「えへへ」と照れるように笑った。
それから、気づいたように地面に倒れるユーゲンのそばへ駆け寄った。そしてうつ伏せになったその体にそっと手を触れた。ところが、ユーゲンの体は何も反応を示さなかった。
『いくらなんでも死人を蘇えらせることはできないわ』と、エランドラは残念そうに首を振った。
暗がりの中、ゆっくりと通路を下りてくる人影があった。その人影の首には、大蛇が巻きついていた。
ネブラリウムでクレアと言い合いになり、ひとりで先に出て行ってしまった男、ユーゲンだった。
『こいつの目があっても、転移装置がいかれちまっていたから少々手こずったぜ』
橋を渡ってステージに立つと、ユーゲンは親指で大蛇を示した。大蛇の額の目が、赤い光を発していた。
大蛇の目がルーベラピスの役割を果たす、ということのようだ。予期せぬ男の出現に、一同黙り込んだ。
『おっと。それよりお前らおかしなのを連れてるな』
仁王立ちをして腕組みをしたユーゲンは、クリスたちを見てせせら笑った。
おかしなのってなんだろうか?クリスと紗奈、優里の三人は顔を見合わせ、うしろを振り返った。
すると、うしろに立つエランドラとパオリーナが険しい表情でユーゲンをにらみつけていた。
『そうかそうか』
にやりと笑って、納得するようにユーゲンはうなずいた。
『闇の勢力ってのは、こざかしい真似をするな。だが、残念ながら真実を見抜くツェリンの千里眼はごまかせないぜ』
一人ひとりの顔を見回しながら、ユーゲンは言った。
『ん?』
田川先生を見て、ユーゲンが首を傾げた。
『あんたは何だ?一体、どういうことだ?』
スタンと田川先生の顔を交互に見て、ユーゲンは困惑するような表情を浮かべた。
すると次の瞬間、突然大蛇の頭が宙を舞った。あっと口を開いて驚愕するユーゲンの傍らで、剣を片手に構えるスタンの姿があった。
切断された大蛇の胴体からは、血が滴っている。
『貴様・・・』
ユーゲンがスタンに殴りかかった。
スタンは飛び上がって後方宙返りをすると、着地と同時に地面を蹴ってユーゲンの胸に剣を突き立てた。
スタンが剣を引き抜くと、ユーゲンは膝から崩れ落ちた。地面に突っ伏したユーゲンは、ビクビクと痙攣していた。
一瞬の出来事だった。衝撃的な光景を前に、クリスは体が固まった。
そして気づいた時には、首元にスタンの剣が突きつけられていた。
「上村君、あなたを殺したくはないわ。黙ってわたしの言うことを聞いて」
田川先生が無表情に言った。その状況で、クリスはようやく気づいた。やはり、田川先生は闇の勢力だったのだ。
「あなたたちも妙な考えは起こさないことね。スタンの剣は、鋼鉄のドラゴンも容易に突き通すわ。つまり、上村君のピューラは意味をなさないのよ」
紗奈と優里に視線を向けて、先生は警告した。その状況を、エランドラとパオリーナが冷ややかな表情で見つめている。
ふたりのその冷酷な態度がクリスには理解できなかった。ふたりに一体何があったのか分からぬまま、クリスはスタンに促されて台座へと向かった。
先生がウェントゥスの封印を解こうとしなかったことも、これで納得がいった。先生は選ばれし者でもなんでもないのだ。
だから先生は封印を解くことができない。そしてこのスタンが守護ドラゴンというのも嘘だし、地のクリスタルエレメント“テラ”を先生が入手したというのも嘘っぱちだったということだ。
スタンに剣を突き付けられたままゆっくりと台座へ向かっていると、ベベが勢いよくスタンに飛びかかった。
『ベベ!』
振り返ったときには、遅かった。
スタンの剣が一閃すると、血しぶきが舞った。転げ落ちたベベの胴体はぱっくりと割け、血が流れ出ていた。ベベが首をもたげてクリスを見た。
『クリス、ごめん・・・』と言って、ベベは頭を横たえた。苦しそうに全身で息をしている。
「ベベ!」
駆け寄ろうとしたクリスの首に剣を突き立て、スタンが制した。クリスは怒りで我を忘れた。
突き立てられた剣をミラコルンで払って、うしろに飛んでから拳を構えた。
「オンドーヴァルナーシム」
クリスが唱える前に、ミラコルン発動のカンターメルがどこかから響いた。
それと同時に、白い光の龍が上からスタンめがけて飛びかかった。スタンは後方に飛び上がってそれをよけた。すると、そのうしろにいたパオリーナが光の龍に飲み込まれた。
「うぎゃあああああ」
龍に飲まれたパオリーナは2本の角を生やした男へとみるみる内に姿を変え、やがて塵となって消えてしまった。
『そのエランドラも偽物だよ』
クレアの叫ぶ声がした。振り返った優里に向かって、偽エランドラが炎の玉を放った。
危ない────
優里が体をのけぞらせると、ラマルが立ちはだかって水壁を作った。
『クリスー!ミラコルン!』
クレアに命じられるまま、すかさずクリスはミラコルンを発動させた。
「オンドーヴァルナ―シム」
金色に輝く龍が、クリスのミラコルンから放たれた。偽エランドラはよける間もなく光の龍に飲み込まれると、みるみる内に悪魔に姿を変えて塵へと化した。
『スタン!』
田川先生が、突然走り出してスタンを呼んだ。スタンも走り出した。走りながら、スタンはドラゴンへと姿を変えた。背中に角を何本も生やし、大きな牙を持つ漆黒のドラゴンだった。
田川先生がジャンプすると、ドラゴンに変身したスタンは先生を乗せてまっすぐ上に飛んだ。
「ラージュボンバーダ」
上の通路にいたラーナミルが、逃げる先生に向かって杖を構えた。
杖から放たれた大きな光の玉が、先生に襲いかかった。
「アバーグラ」
ドラゴンの背に乗る先生がそう言って剣を振ると、ラーナミルの放った光の玉が跳ね返された。
跳ね返された玉をラーナミルがよけると、玉はラーナミルのうしろにある転移装置をすり抜けた。そしてどこか遠くの方で爆発音が轟いた。
田川先生を乗せたドラゴンは猛スピードで上空へと飛翔すると、やがてその姿も見えなくなってしまった。
クリスはベベの元へ駆け寄った。ベベはぐったりと横たわっていた。
クリスが頭を撫でると、かすかに目を開けた。溢れ出す涙が止まらなかった。
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すると、紗奈の手が仄かに光り始めた。ベベが体をびくんと震わせた。紗奈はびっくりしてベベから手を離した。
『サナ、そのままベベの体に触れておきなさい』
橋を渡ってきたエランドラが言った。エランドラのうしろには、パオリーナもいる。
このふたりは、どうやら本物のようだ。紗奈はエランドラにうなずき返して、もう一度、今度は両手で包むようにベベに手を触れた。
仄かな白い光が、再びベベを包み込んだ。そして、ベベの傷口がキラキラと光り出した。
流れ出していた血が止まり、みるみる傷口が塞がっていった。傷が完全に消えると、ベベを包んでいた光も徐々に収縮していった。
そして光が収まるのと同時に、ベベがむくりと起き上がった。
『あれ?ぼく、大丈夫みたいだ』
ベベが尻尾を振って、くるりと回った。驚きながらも、クリスはベベを抱え上げてぎゅっと抱きしめた。
その後、紗奈もベベを抱きしめた。それから、涙を拭ってエランドラを振り返った。
『キュアドラゴンね。病や傷を治癒することのできる能力があるのよ』
エランドラはそう言って紗奈に微笑みかけた。
『それがわたしのピューラの特性ですか?』
『どうやら、そのようね。わたしも目にするのは初めてだけれど』
紗奈は、クリスの方を振り返った。驚きながらも、嬉しさを噛み殺しているような表情を浮かべていた。
「すごいよ、紗奈ちゃん!ありがとう!」
クリスが礼を言うと、紗奈は「えへへ」と照れるように笑った。
それから、気づいたように地面に倒れるユーゲンのそばへ駆け寄った。そしてうつ伏せになったその体にそっと手を触れた。ところが、ユーゲンの体は何も反応を示さなかった。
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