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第二章前編 勇者召喚、魔王討伐編
勇者召喚
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なぎさの視界が明らかになる。
『おお!!』という歓声が聞こえた。
(なぎさ)ここは……か、とりあえずご挨拶。
『此処はどこ?貴方達は?どういう事?』(棒読み)
一斉にズッコケる一同。
ここにも居た、吉本が(笑)
このノリは世界共通?(爆笑)
(女王)ううん!ようこそいらしてくださいました、勇者様。
(なぎさ)えっ?勇者?私が?どうして?(棒読み)
今度は一斉に膝から崩れた。
やっぱり吉本だ、ノリの良いやつら、好きだぜ(爆笑)
(女王)あのう、勇者様……
(なぎさ)なんでしょう(微笑み)
(女王)なっ!なっ!なっ!なっ!
(魔導士:女)はは、あっはっはっはっはー!
やったぞ!ザマァみろ!勇者召喚を失敗したな!
勇者の装備は男用だ、女では装着出来ぬ!
肉塊にしても良かったんだが、この方が絶望するだろう。
ここに居る魔道士をしばらく使い物にならないほどの魔力を注ぎ込んで、
やっと召喚出来たと思ったら、男じゃなく女。
しかも、前の世界では男だった。
いきなり召喚されたと思ったら、女にされて、使い物にならない出来損ないの召喚者。
気が狂うだろ?しかもお前は処刑される。
膨大な魔力を使った代償がこのザマよ!
まわりの怒りを叩きつけられ、慰み者にされた挙句に理不尽な処刑!
良かったなぁ、これで魔王様も安泰だわ。
この知らせと共に魔王軍は侵攻を開始する!
お前たち人間は、なす術なく蹂躙されるが良い!
それまで、散々絶望し、ソイツを痛ぶり、慰み者にし、処刑でもしていたら良い。
あははははははぁ~!!!
(なぎさ)うるさいなぁ、しかも長い。
人の服まで剥いといて、風邪ひいたらどうするんだよ、全く!(はぁ~)
(魔導士:女)どうした?気でも狂ったか?周りをよく見ろ、皆怒りに震えとるわ(笑)
(なぎさ)言いたいことはそれだけか?
(魔導士:女)はあぁ?お前、立場は分かっているのか?
お前には処刑される運命なんだぞ(爆笑)
(なぎさ)それは分かった、それ以外、言いたいことは?
(魔導士:女)お前、頭おかしいだろ?もう狂って……
一瞬風が吹いた。
周りは何が起こったか分からない。
何人か、レベルの高い者は見えていた。
召喚したこの女が、一瞬ブレたことを。
しかし、それがなんだ?
(魔導士:女)あはは、いきなり風が吹いたから、何かと思えば隙間風……へっ?
次の瞬間、女魔導士は手足が落ちてダルマになった。
裸のなぎさがゆっくりと近づく。
(魔導士:女)なっ!何?何が起こったの??
(なぎさ)何って、手足が斬り落とされたやろ?見て分からん?
(魔導士:女)へっ?誰?誰がやった?私は結界を張っていたのだぞ、私の結界を破れる者はここには居ない!
(なぎさ)ここには居ない?のか?そうか、良いこと聞いた。ありがとう、礼を言うわ。
(魔導士:女)はあぁ?ま、まさか、お前が?
(なぎさ)どうかな?
そう言うと、女魔道士の胴体が十字に斬れ、首だけになった。
(魔導士:女)ま、まさか、そんな。お前は今、動かなかった。ならどうして?なぜだ?訳がわからない!(叫ぶ)
(なぎさ)頭悪いなぁ~……大体、なんでそんな状態になってるのに生きているどころか喋られるんや??
(魔導士:女)へっ?
(なぎさ)流石、魔道士様。魔法で生きていられるんだ。凄ぉ~い!(棒読み)
(魔導士:女)えっ?あっ!いや、えっ?(焦)
なぎさがパチンと指を鳴らした。
一瞬にして、女魔道士の身体が元に戻る。
(魔導士:女)なんだ、幻影魔法か(苦が笑)
(なぎさ)どっちが?
(魔導士:女)えっ?それはさっきまでに決まっておるだろう。
でなければ、喋れる訳がない!しかも、生きてるではないか!
なんだ、幻影魔法か。とホッとする騎士達だが、魔道士達は真っ青だ。
幻影?嘘だ!幻影であれだけ鮮明に見せて騙すことは不可能。
しかも、相手は既に死んでいる。
(なぎさ)じゃあ、バカな私に教えてよ。貴方の素晴らしさを、どれくらいの地位でどんなことが出来るの?
(魔導士:女)そうか、仕方ないなぁ。特別教えてやるわ、冥土の土産に(笑)
私はキトラマリエ、魔王軍第三部隊の筆頭魔道士よ。
魔王軍四天王、ビルヘイド様の右腕。
普段は軍所属の魔道士を束ねる長よ。
(なぎさ)じゃあ、そのバリアントっ言うのは四天王で、率いているのが第三部隊ってこと?
(魔導士:女)誰がバリアントだ!ビルヘイド様だ!
その通り、魔王軍第三部隊を率いるのが……
(なぎさ)我らがブルマジャージと。
(魔導士:女)ビルヘイド様だ!!(はぁはぁ)
ブルマジャージって誰よ?(半泣)
(なぎさ)さぁ?(笑顔)
(魔導士:女)その笑顔、ムカつくわぁ~!!!
(なぎさ)まあまあ、そんなに怒るとシワが増えるよ?せっかく綺麗な顔してるのに(微笑み)
(魔導士:女)誰のせいだよ!!綺麗な顔にシワが……えっ?綺麗な顔?嘘?私?(照)
(なぎさ)そうだよ?気付かなかったん?
(魔導士:女)いや、幼い頃から『ブス』『汚物』と言われ続け、
絶対見返してやると唯一勝てる魔法を死ぬ気で極め、
四天王第三部隊の筆頭魔道士になれた時の周りの見る目。
まるで手のひらを返したように、『私たちと貴方は幼馴染の大親友よ!』と言わんばかりの態度には吐き気がしたわ。
今は、そのゴミ共を奴隷としてこき使っている。
おこぼれが欲しい奴らは、どんな無茶も理不尽も喜んで引き受けるわ。
でもね、その時の顔、特に目が物語ってるのよ、『なぜ私がこんな奴の為に』って屈辱に塗れ、いえ、
染まりまくって、浸かりまくった表情でね。
それがたまらないの、わかる?今までバカにし、蔑んだ連中が、どんな理不尽にも喜んで応える。
そうしなければ生きていけない、どんな悲惨な目にあうかわからない。
その恐怖と、自尊心を踏み躙られ屈辱に満ち満ちた表情、たまらないわ。
(なぎさ)それは良くわかる。
(魔導士:女)嘘つけ!今まで私がどんな目に合わされ、どんな事をされてきたか、分かるはずなどあり得ない。
勇者様なんて召喚されて、チヤホヤされることが確定した奴にはな!
だから、女体になるように、魔法陣に細工した。
これで使えない、なら、腹いせに処刑だ、ザマァ見ろ!
見逃すには耐えがたい損失、周りにどう説明するんだ?
出来る訳がない。
貴重な王宮魔道士を筆頭魔道士まで投入した召喚が失敗したんだ。
いくら自分達のミス、事前の確認不足としてもよ!
しかも今から確認したら、"こんな分かりやすい場所が書き換えられていたのか!"
となるように、二重の罠を仕掛けておいたからな!
(なぎさ)ふぅ~ん。でも、ボクには関係ないよね?
それに、ボクもそのクチやから、分かるんだよな。
ソイツら、皆殺しにしたいだろ?細切れにして。
もしくは、取れるものがあるなら根こそぎ奪い取って奴隷にし、
ソイツの大事なものを、ソイツの目の前で心ゆくまで潰し、絶望して狂い死ぬのを眺めていたいよな(微笑み)
死ぬより辛い、"頼むから殺してください"と懇願しても辞めず、
人格破綻して自分が誰か分からなくなって、狂いながら死んでいくのを見たいよな(狂笑)
(魔導士:女)えっ?あ、ああ、そ、そうよね、見たいといえば、見たいけど…いえ、その、そこまで残酷なことは…(どん引き)
(なぎさ)そんな程度?ボクは元の元、あのクソなアレのソレな連中には、そうしたいけどなぁ(ニヤリ)
ただ、こちらの力はクソなアレには持って行けないから復讐は出来ん。
しかし、情報は手に入れられたから、利用しまくって、こっちで優華に暮らしてたけどな(微笑み)
『バカとハサミは使いよう』って言葉があってね、
要するに『どんなクズでも使い方によっては役に立つ』って言ったら分かりやすいか、
ただねぇ……
『箸にも棒にもかからない』って言葉もあってね、
それは『どうにもならないグスはゴミ未満』っ言うと分かりやすいよね(笑)
(魔導士:女)ご、ゴミ未満?!(引)
(なぎさ)ゴミでも役に立つのもあるやん。
ゴミに見えてたけど、肥料になったり、燃料になったり。
そんなゴミと同列に扱うのって、ゴミ様に失礼やと思わんか?(笑顔)
(魔導士:女)ご、ゴミ様?!
あ、あんた、そのクソなアレ?で何があったの?どんな目に合ったの?(どん引き)
(なぎさ)そんな目だよ。だから来た時、これはチャンスと思った。
で、嫁たちに恵まれ、子供たちにも恵まれ、仲間にも恵まれ、手駒にも恵まれてたんだけどなぁ(冷たい目)
その場に緊張が、いや空気が凍りついた。
真っ青になっていた魔道士のなかには、泡を吹いて失神する者も出た。
此処に居る皆が思っている、"コイツはどっちの味方なんだ?"と。
最悪"どちらでもない"で、この場が処刑場になるなんてないよな?と。
騎士達は万が一を考えて、剣に手をかけようとして気付く。
"手が震えて剣が握れない"と。
(なぎさ)その幸せな生活を、しかも親子水入らずの時間に、子供たちの目の前で、これが起こった(射殺す目)
(女王)ひぃっ!!(恐怖)
射殺す目で見られた女王は、思わず悲鳴をあげる。
騎士達は臨戦体制を取ろうとするが、身体が動かない。
こちらに向けられている、叩きつけられている殺気に、
動いちゃダメだ、今動いたら、全員死ぬ!と本能が警鐘を鳴らす。
(なぎさ)で、まずはこの世界がどういう世界で、今どうなっているのか、説明してもらおうか?
(魔導士:女)は、はひっ!(恐怖)
(女王)せ、説明させていただきまふ(大泣)
その時、壁か光った。
(ユエ)なぎさ!大丈夫?!
(レム)助けに来たよ!
(ティオ)妾たちの婿に、なかなか楽しいことをしてくれたのう(怒)
(フィル)なぎさに手をだした。死ね。(静怒)
(椿・シナノ)ちょっと度が過ぎるんじゃない?(怒)
(玲・アカギ)騎士として、黙っている訳にはいかないな、雫姉(怒)
(雫・ヤマト)ああ、納得いく説明をしてもらおうか(怒)
(フェロ)知ってた?性的快楽も、度が過ぎたら、死ぬほど辛い拷問になるって。
サキュバスの私なら、簡単なことだけどね(怒)
(エルム)ヒールの使い手なら、私が最も得意よ。死ななければ、ちゃんと元どうりになるから、やっちゃおうか?(怒)
(エンジェ)いや、忘れてないか?蘇生魔法の使い手を。何回でも殺して大丈夫だ(激怒)
(リリー)スライムの私に物理は無効。全ての記憶を吸い取り、家族から目の前で処刑してあげようか?(激怒)
(近衛騎士団副団長シラン)
偶然ならともかく、人為的なら許せるわけがない!(激怒)
(一同)やめてぇぇぇっ!!!(泣叫ぶ)
なぎさ一人の殺気ですら動けなかったんだ。
それ以上の殺気を叩きつけられている。
しかも12人から。
何人かは死んだ。
あまりの恐怖に耐えられず、脳が、心臓が押し潰された。
まだ生きてるのは大したもんだ。
(女王)じ、状況をご説明します。いえ、説明させていただいてもよろしいでしょうか?
是非説明させてください、お願いします(大泣土下座)
女王の言葉と同時に一斉に武器を捨て、土下座した。
下ろすなんて出来ない、そんな死にたがりはここに居ない。
家宝だろうが、下賜されたものだろうが関係ない、とにかく捨てて、完全武装解除である。
(ユエ)で、何?(大激怒)
(女王)こ、この世界は人族と魔族が存在します。
今までも小競り合いはありましたが、
この度、全面戦争になりました。
もはや共存なんて有り得ない、どちらかが滅ぶまでの種を賭けた戦争です。
そして、古き言い伝えより、
『その時がくれば、勇者が異世界から現れて我ら人族を救ってくれるだろう。
それには必ず"勇者召喚の儀"を行うこと。
さすれば勇者は降臨し、救いの手を差し伸べることであろう。
その時は丁重にもてなし、"勇者の装備"を与えること。
さすれば、悪魔は消滅し、この世に安寧をもたらすであろう。』
と、
我々は、その言い伝えに従い、"勇者召喚の儀"をさせていただきました(震え声)
(ティオ)だから我らには罪は無いと申すのじゃな(静怒)
(女王)い、いえいえ、勇者に選ばれたお方には、多大なご迷惑をおかけすることになります。だ……
(雫・ヤマト)だから、用が済んだら飼い殺しと。
(玲・アカギ)いや、脅威になるから処刑だよ、雫姉。
(椿・シナノ)それだけ強大な力があるんだから、適当な理由を付けて封印じゃない?
(フェロ)どちらにしろ、碌なことにはならないよね(怒)
(エルム)元の世界に帰った者は?
(女王)そ、そこまでの記録はございません(震え声)
(近衛騎士団副団長シラン)
はあぁ?
(フィル)やっぱり殺す(静怒)
弓を構えるフィル、
ユエの右手には"雷竜"がスタンバイ。
剣を抜いた雫三姉妹とシラン。
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
ま、待ってください、お願いします。
この話を聞いて頂いた後に私の命を差し出しますので、どうかお待ちになってください。
(エンジェ)アンタは?
姐さん、完全に"女神"ってことを忘れてますよ?
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
イステリア王国近衛騎士団団長ベルガー・サーメンと申します。
(フェロ)で、そのザーメンが何(微笑み)
おい、今ここでボケても、誰もツッコまないぞ。
そんな命知らずが居たら、大したもんだ。
しかも、その微笑みが恐怖を倍増してるって。
(エンジェ)せっかくフェロがボケたんだ、笑えよ(笑顔)
(一同)は、はは、ははは、ははははは(号泣)
(ユエ)で、魔族側のは居るの?
(魔導士:女)は、はひっ!(震え)
(シア)言いたいことは?
(魔導士:女)そ、それでは、ご説明させていただきます(半泣)
こちらとしても、今まで小競り合いはありましたが、
今の魔王様が、"もうこの際、はっきり白黒つけようじゃないか!"と言う話になり、
全面戦争に突入しました。
たしかに中には戦争を望まない"穏健派"といいますか、"不干渉派"という派閥もありますが、少数派です。
ほとんどは交戦的な"開戦派"であり、なかでも魔王直属の四天王は1人を除いて"開戦派"です。
中でも2人は超が付く"過激派"で、覇権をかけてイステリアを滅亡させ、人族総奴隷化を掲げています。
たしかに開戦すれば、イステリアは"勇者召喚の儀"をやることは分かっておりました。
なので、四天王の1人であるビルヘイド様の部下である私が妨害に来たのです。
(ユエ)で、あなたは?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
は、はひっ!魔王軍第三部隊、ビルヘイド様の筆頭魔道士、キトラマリエと申します。
(レム)アンタなんかどうでもいい、どの派閥かって聞いてんだよ!!(激怒)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
は、はひっ!し、失礼いたしました、私は……
(ユエ)私は?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
か、か、か、か……過激派に所属し……
女魔道士の首が飛ぶ。
(女王)ひいぃぃぃぃぃっ!(泣叫ぶ)
(雫・ヤマト)シラン、慌てるなよ、落ち着け、なぁ皆んな(笑顔)
(一同)はひいぃぃぃぃぃっ!(絶叫)
(エンジェ)もう、シランは(笑)
【リボーン】
女魔道士は生き返った。
いや、そんな事に驚く者は居ない。
堂々と笑いながら居るユエ達への恐怖の方が勝ったのだ、しかも大差をつけて。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はっ!私は?
(なぎさ)一回死んだだけや、気にすんな(微笑み)
はあぁ?い、一回死んだだけ?
しかも気にするなって(恐怖)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
そ、そうですか……??
(近衛騎士団副団長シラン)
思わず手が出た。すまんな、首を飛ばして(ニヤリ)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
い、いえ、こちらこそ申し訳ございません。
こ、コイツ、分かってない。
首を飛ばされたんだ、斬殺されたんだ、もう思考停止している。
(シア)だれが"穏健派"というか、"不干渉派"なんです?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!マリア・テレシア様です。
あのお方は、元々"反魔王派"でもありますので、この度の戦争も反対されていました。
マリア様には妹君もおられます。
ミリア・テレシア様です。
彼女は魔王軍諜報部副長官をされてますから、情報には明るいと思います。
(なぎさ)だから、"召喚の儀"を妨害しろと。
肉塊にしても良いからって?
(ユエ達)はあぁ?(大激怒)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ひいいぃぃぃぃぃっ!
ち、違います。
副長官からはただ"妨害し失敗させろ"と、
それと"出来れば死人は出したくない"とも命令されました。
(なぎさ)だから、女体化?
(ユエ)どういうこと?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!勇者の装備は男用、女体化すれば装着できない。
さすれば、この戦争、勝てる、最悪でも引き分けられると。
(フェロ)で、イステリア王国を滅亡させ、人族総奴隷化ね。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!その通りでございます。
(フィル)なぎさを奴隷化?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
へっ?あっ!いえ、それは……
(ティオ)そうなるよのう(静怒)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
いえ、その……
(エルム)丁重にもてなします?
(エンジェ)んなわけ、無いわなぁ、あ"あ"っ!(激怒)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ひいぃぃぃっ!!(号泣)
申し訳ございません!!申し訳ございません!!!
申し訳ございません!!!!申し訳ございません!!!!!(泣叫ぶ)
もはやヤ○ザエンジェ、女神のカケラも存在しない。
(なぎさ)ユエ、ここには、この子以上に結界が張れる奴は居ないらしい。
(ユエ)そうなの?
(レム)どうなんだ、お前!
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
は、はひっ!この場に居る者で、わたし以上に魔法が使える者はおりません。
(雫・ヤマト)根拠は?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
わたしの魔力が一番多く、使える魔法も第7階梯まで使えるからです。
ここの連中は最高でも第5階梯、魔力も桁違いに低いです。
あれなら、今から一撃でコイツらを屠ってみせます!
(シア)そうですか。
(女王)ま、待ってください。
たしかに第5階梯が使える者は、此処には少数しか居ません。
(玲・アカギ)へぇ、他には居るんだな。
(女王)違います、他には居ません。ここに居るのは選りすぐりのエリート魔道士達です。
いくら第7階梯が使えるといえど相手は1人、
5人でかかれば、こちらにも勝機はあります。
そして今ここには、第5階梯の使い手は20人居ます!!
(ユエ)なるほどね。数で押すと。
(女王)はい、その通りでございます。
(雫・ヤマト)再度聞くが、それなら単発では負けるという事だな。
(女王)……はい、悔しいながら……。
(玲・アカギ)それなら、そこの女魔道士。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!マスター!!
何言ってんだ?コイツ。
という目で皆が見たが、本人は気づいてない。
もはやそんな事はどうでも良い。
とにかく逆らっちゃダメだ。
生存本能がそう叫ぶ。
(椿・シナノ)ちょっと結界張ってくれる?自分が出来る最高の結界をね。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!マスター。私の最高最強の結界を見てください!(輝く目)
気合いが入りまくって、後先考えずに、最大魔力での最強結界を張ってみせた。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
どうです?マスター!!
(シア)はっ!
その結界をシアが一撃で砕いた。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
へっ?…………
(一同)・・・(絶句)
(なぎさ)なるほど。
(ユエ)で、どうするの?
(なぎさ)どうする?
(シア)帰りましょう。皆んな待ってます。
(エンジェ)なぎさの例の話、マジに考えて、装置は完成した。
改良点はあるけど充分使える。
行き来も可能だ、切断も出来る。
二度と召喚出来なくすることも出来る。
(なぎさ)完成したんだ!
(エンジェ)ああ。後は速度と精度、それに小型化だな。
今回も特定に時間がかかった。もっと速く出来るはずだ。
(なぎさ)なるほど。レム、見物は夢では無いかもよ。
(レム)へっ?あっ!覚えててくれたんだ!(嬉)
(エンジェ)いや、まだ期待しないでくれ。
繋がるのと行き来できるのは別だ。
魔力の量によっては、繋げても行き来できるとは限らない。
(なぎさ)片道切符もあると。
(エンジェ)今はな、それだけに小型化を急いでいる。
持ち歩ければ、そっち側から片道にすれば帰って来れるでしょ?
(なぎさ)なるほど!流石はエンジェ!
(エンジェ)私を誰だと思ってるの(ニヤリ)
(なぎさ)ヤ○ザかマフ○ア(笑顔)
(エンジェ)ほぅ……な・ぎ・さ・ちゃん♡
(なぎさ)はい!なんでしょう!(笑)
(エンジェ)まぁ、魔素が無い場所には繋がらない。魔力が要るからな。
(なぎさ)そっか……
(シア)クソなアレに魔素は無かったですよね。
(なぎさ)あぁ。いよいよ帰らなくて良くなるから嬉しいよ。帰りたくもないからな。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
マスターはどんな辛い経験を……いえ、ごめんなさい(涙目)
(なぎさ)話からすると、アンタと似てるかもな。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
へっ?こ、これほどの力があるマスターが、私と同じ??
どれだけ恐ろしい世界ですか!
(なぎさ)魔素が無い、だから魔法が無い。
金がものを言うのは同じか。
生まれがってのも似てるか、
色んな国が沢山あって、いつもどっかの国同士で戦争してるか、内戦してる世界やね。
(一同)はあぁ?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
さ、殺伐すぎる。
(なぎさ)王政、独裁国家、軍事国家に民主制、色々あるが、
どうやっても生まれと金が強い。
それはなかなか覆せない。
(シア)でもそこで、お店を立ち上げたんですよね?
(ティオ)こっちの相場は分からんが、金貨1500枚の商いだったよのう。
(一同)はあぁ?(絶句)
(なぎさ)まぁ、でも単なる庶民出身だけに、名家の出には敵わない。
結果、買収されて終わり。全てを失った。もはや夢も希望も無い、ただ死んでいくだけ。
元々裕福では無かったし、その事でバカにされたり、虐められたりもした。
いつも周りは敵だらけ。
見返してやろうとしたが、あれが限界だった。
(一同)えぇぇぇっ!!(驚)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
マスター、弟子にしてください!!
なんか訳の分からない事を言い出した奴が出た。
(シア)で、どうするんです?なぎささん。
(なぎさ)どうするもなにも……
(ユエ)なぎさのやりたいようにすれば良い。
(なぎさ)全く話が見えん世界なんよね……
(ティオ)そうじゃのう……
(フィル)今度はなぎさが後悔しない。
(フェロ)なぎさはどうしたいの?
(なぎさ)うーん、とりあえず分かってるのは、現魔王がガンってこと?
でも、小競り合いは以前からあった。
で、お互いブチ切れたと。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
その通りです、マスター。
(なぎさ)・・・どっちもどっちやん。
(フェロ)よくあるパターンっすね。
(フィル)自業自得。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
マスター!!(半泣)
(なぎさ)で、アンタの国はなんて言うの?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
サタルニア魔王国です、マスター!
(なぎさ)そっちは?
(女王)イステリア王国です、よろしくお願いします!
これ、なんかの面接か?
(なぎさ)現魔王がガンって言ったけど、それはどうなん?
(女王)それはも……
(なぎさ)お前には聞いてない(冷たい目)
(女王)はい、申し訳ございません(しょぼん)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
そうですね……たしかに言われてみれば、独裁者で強権発動ばかりですね。
この戦争も魔王の独断ですし、強大な力を持ってますから、誰も逆らえないですよね。
お金も沢山持ってますから、おこぼれを預かれる者たちの擦り寄りは凄いです。
賄賂のやり取りも凄いですし、逆に賄賂を払えないと、相手にされないみたいな。
上がそれだから、役所や治安関係はもっと酷いです。
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
な、なんと酷い国だ!そんな国は……
(ユエ)黙れ!
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
はい(怖)
(なぎさ)そんな国は、なんだ?
制圧して属国化か?保護名目で?
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
い、いえ、庶民を助けないとと……(冷汗)
(なぎさ)勝手に召喚して、召喚された者がどうなったか記録もしない国が?
(女王)も、申し訳ございません(半泣)
(なぎさ)えーっと、名前は?
(女王)私は、イステリア王国女王……
(フィル)お前じゃない。
(女王)はい、ごめんなさい(泣)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
私は、キトラマリエです!よろしくお願いします、マスター!!
(なぎさ)じゃあ、キトラマリエさん。あなたはどうしたい?その魔王とか、この戦争。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
私、ですか?
(なぎさ)そう。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
私は……今の魔王には失脚して欲しいです。
過激派の話にも辟易してますし、賄賂が払えないとまともに相手にしない。
だから平民はいつも搾取され、金持ちは何をやっても許される。
治安も悪くなっていくし、食べていく為に盗みや殺人が毎年増えていく。
私に魔法の才能が無かったら、スラムで死んでいたかもしれない。
そんな国はダメだと思う。
たしかに私は賄賂を貰う側になった、でも、その上に動いてもらう為には賄賂が要る。
結局は右から左、富は一極集中、回り回って魔王様の総取りで、周りの腰巾着が甘い汁を吸ってると思う。
だから不満を晴らすのと、更なる富と奴隷を求めて戦争を始めたと考えてる。
こんな事言えば消されるから、分かっていても誰も言えないと思う。
戦争については終わらせたい。
お互い大きな被害が出る前に。
こんなの、いつもツケは庶民に払わされる。
勝っても負けても、庶民に待ってるのはどうせ増税。
イステリアも同じでしょ?
消耗した武器や備品の補充名目で。
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
な、なんと……
(シア)あなた、そんなに今、死にたい?(感情の消えた目)
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
も、申し訳ございません(怖)
(なぎさ)なら、その魔王を失脚させたとして、代わりは居るの?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!私は、マリア・テレシア様が良いと思います。
反魔王派の代表格、あの方ならと思います。
ただ、反魔王派は少数派です。そう簡単には……
(なぎさ)分かった、取り引きしよう。
こっちに来る気はない?引き換え条件として、その魔王を失脚どころか討伐して、
そのマリア・テレシアさんを新魔王に据える。
所謂、勇者召喚、魔王討伐、サタルニア魔王国の滅亡と新女王の建国による大改革。
(ユエ)なぎさ(ため息)
(ティオ)やれやれ(ため息)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!マスター!よろしくお願いします♡
でも、そんな事が可能なんでしょうか?
(なぎさ)やってみるのも面白いじゃない?
どうせ勇者召喚って、その魔王の討伐でしょ?違う?
(女王)はい!その通りです、勇者様!
(なぎさ)なら一石二鳥か。後はそのマリア・テレシアさん次第やね。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
あの方なら、必ず成し遂げてくれると思います、マスター!
(なぎさ)じゃあ、そういう事で、やっちゃいますか!
ユエ達はどうする?
それと皆んなには無事って伝えてくれる?
(ユエ)はいはい、わかりました(ため息)
(エンジェ)まぁ双方向で行き来できるから、繋げておくよ(ため息)
(フィル)なぎさ、お人好し(ため息)
(フェロ)ややこしくなったらアレだから、時々見に来るよ(ため息)
(レム)絶対無茶しないでね(ため息)
(なぎさ)で、勇者の装備は男用なんよね。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい、マスター。
(なぎさ)なら、大丈夫や、問題無い。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
は、はぁ。
(なぎさ)で、そっち側から誰が来るの?どうせ監視役が居るんでしょ?
(女王)か、監視役なんて……ただ、お世話役が必要かと。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
私が先導します、マスター!(輝く目)
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
私が同行いたします。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
私も同行いたします。
(イステリア王国筆頭魔道士:女 サナ・シナー)
私も同行いたします。
(なぎさ)多いなぁ。
(ユエ)私はベルガー・サーメンが要らないと思う。
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
そ、そんなぁ(半泣)
(なぎさ)いや、是非(ニヤリ)
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
はい!喜んで!!
アンタ、いつから居酒屋の店員に?
やはりこれも世界共通みたいだ(笑)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
えぇ~、マスター。
(なぎさ)あのな、…………(ニヤリ)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ぶっ!なるほど!流石マスター(ニヤッ)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
では、女体ということなので、これを。
これは我が国最強の鎧、必ずお役に立ちます。
(なぎさ)分かった。
なぎさが受け取り、広げて、床に叩きつける。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
なぜです?勇者様。
(なぎさ)これのどこが最強の鎧なんだよ!
(ユエ)ぶっ!(笑)
(シア)なぎささん、最高!それ、鎧ですよ、是非付けましょう(爆笑)
(フェロ)ある意味、最強じゃん(大爆笑)
(ティオ)これは良い、これは良いぞぉ~(爆笑)
(フィル)なぎさ、変態(笑顔)
(エルム)もはや痴女!(大爆笑)
(エンジェ)最高だ、最高最強だよ(大爆笑)
(雫・ヤマト)流石異世界。大丈夫だ、それがこの世界の最強鎧だ(大爆笑)
(玲・アカギ)せっかくの最強鎧だ、付けない理由は無いな(爆笑)
(椿・シナノ)凄い高性能ですよ!ある意味(爆笑)
(リリー)いいじゃん、いいじゃん、着ちゃおうよ(大爆笑)
(近衛騎士団副団長シラン)
なぎささんなら着れる!私は絶対無理だが(爆笑)
(レム)せっかくの異世界の最強鎧です。ちゃんと付けましょう(大爆笑)
それは、超ウルトラスーパーマイクロビキニ。
どこからどう見ても痴女仕様というか、もはや変態(爆笑)
乳首しか隠れないブラトップに下は履いてないも同然のTバック。
剃ってて良かったな、なぎさ(大爆笑)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
??何か変ですか?私も付けていますが。
ただ副団長なので、そのような国宝級ではありませんが。
そういうとマントを脱いだ。
たしかにそうだ!
なぎさに渡された物よりは大きい。
とはいえ、実際、二回りほど布面積が増えただけだった。
(ユエ達)マジだぁぁぁっ!!(驚)
(ユエ)ち、ちょっと鑑定してみよう。
【鑑定】
えっ?
(シア)マジ?です?これ?
(フェロ)嘘でしょ?
(エルム)副団長のは?
【鑑定】
は?
流石になぎさ製に比べればかなり劣るが、普通に考えて国宝級の数値が表示されている。
副団長のは、それよりも低性能だが、立場を考えると、最強の鎧を身につけている事になる。
(レム)なぎさ、それ、国宝級の最強鎧で間違いないよ!
(ユエ)ほら、これ見て。
(なぎさ)またまたぁ~、って、は?えっ?マジか……(驚)
(フィル)なぎさ、着る。
(なぎさ)そうなるよなぁ……
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
あのぅ~、変?ですか?
(雫・ヤマト)まぁ、異世界だからな。我々の常識は通用しない。
(玲・アカギ)たしかに。ネタだと思ったら本当だしな。
(椿・シナノ)良い経験になった。こんな事もあるんだ。
(エルム)こちらでは普通でも、今、私たちが居る世界では完全な犯罪。
(シア)どこからどう見ても、変態痴女です。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
へ、変態痴女?!
(フェロ)嘘だと思うなら来てみる?
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
い、いえ、遠慮いたします(真っ赤)
(レム)という事で、
(なぎさ)着てみよう、姫巫女様(笑顔)
(シア)ぬぐおあああぁぁぁぁぁっ!って、私?!
(なぎさ)是非(笑顔)
(シア)うぐぐぐぐ……
(なぎさ)だって国宝級の最強鎧やん(笑顔)
(シア)くっくっ、そのめちゃくちゃ良い笑顔、ムカつくわぁ~!!!
(なぎさ)フェロもご遠慮なく(笑顔)
(フェロ)うえっ!わ、私?!いや、鎧といえば"騎士"でしょ!ねぇ、雫(笑顔)
(雫・ヤマト)へっ?私?!いや、騎士にはノブレス・オブリージュというものがあってだな、
そうだ、良い機会だ!玲(ニヤリ)
(玲・アカギ) へっ?いやいやいやいや、それは酷い、雫姉(涙目)
(椿・シナノ)じゃあ、私、着てみよう(ワクワク)
(雫&玲)やめなさい!
(リリー)じゃ、私着るね。
(近衛騎士団副団長シラン)
そうか!リリーさんなら。
(リリー)後でシランもね(笑顔)
(近衛騎士団副団長シラン)
へっ?(真っ青)
そういうと、異世界最強鎧試着会が始まった。
おおっ!とか声が上がる。
(椿・シナノ)皆んなどう?ね?姉さん、似合ってる?(笑顔)
(玲・アカギ)あ、ああ、い、良いんじゃないか、ねぇ、雫姉(引き攣り)
(雫・ヤマト)そ、そうだな……なかなか似合ってると思うぞ(引き攣り)
(椿・シナノ)お姉ちゃん達のも見たい!(笑顔)
(雫&玲)許してくれ!(泣)
(レム)リリー、流石ですね。
(リリー)スライム舐めんな、変幻自在よ(笑顔)
(エルム)私も着てみようかな。
(エンジェ)仕方ない、女神の美しさを見せてやろう。
結局、なんだかんだで全員着た。
写真も撮った。もはやそれはゲリラ撮影会!
単体は当たり前、ツーショット、スリーショット、壁画や柱、置物など、使える物は片っ端から使いまくってポーズを決める。
しれっと混じっている女魔道士キトラマリエ。
良いのか?それで。
盛り上がるユエ達、
しれっと混じるサタルニア魔王国の女魔道士キトラマリエ。
どん引きするイステリア王国の面々。
(なぎさ)あー、なんかすみません(遠い目)
(女王)い、いえいえ、喜んでいただけて良かったです(引)
散々撮りまくって飽きたのか、ようやく撮影会が終わった。
(シア)今撮ったの、次来る時、持って来てあげるね。
旅の途中だろうから、カードサイズにしたやつね(笑顔)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ありがとうございます!お姉様。楽しみにしています!(笑顔)
(なぎさ)わぁー、めっちゃ良い笑顔。
(騎士:男)なぁ、俺たち何処と戦争してるんだ?
(魔導士:女)というか、そもそもなんで戦争してるの?
(魔導士:男)どうせどのみち、復興と補給名目の増税と給金引き下げの未来しかないよな……
(騎士:女)という事は、現魔王がガンか……簒奪による首の挿げ替えが当面の課題か。
(騎士:男)それが現実的かもな、それでダメなら戦争だ。
(魔導士:男)たしかにその方が費用は安い。
(魔導士:女)となると、勇者様にお任せするのが一番だな。
(騎士:女)早馬を走らせよう。
"勇者様が立ち寄られた時は、丁重におもてなしするように。
勇者様が魔王討伐に成功すれば、この戦争が終わるかもしれん"と。
(魔導士:女)あと、"早く終わるほど補充や復興名目の増税や給金引き下げは最小限で済む"ともね。
(騎士:男)違げぇ~ね。俺たちの生活がかかってるからな。
(宰相)女王様。
(女王)そうですね、その方が士気が上がるかもしれません。
財務大臣、どうですか?
(財務大臣)そうですね。全てが成功した場合、どれだけ丁重にもてなしても費用はおそろしく少なくなります。
復興まで含めても、国庫を惜しまなければ、増税無しで乗り切れますね。
どうやっても、毎日一個大隊にかかる費用を使い切ることは不可能ですし。
(宰相)たしかに、寄り先で領民全員に金貨2~3枚配れば話は別だが、それは有り得ない話だからな(笑)
(財務大臣)もう少し大丈夫ですよ。金貨1枚上乗せされたら無理ですが(笑)
(女王)決まりです。勇者様にお任せしましょう。
我々が出来ることは、邪魔しないことです。
(筆頭魔道士)第七階梯の結界を一撃で破る方々ですからね。
我々には到底不可能というか、人間技では無いですよ。
(宰相)この様な勇者に来ていただけるなんて、なんたる暁光。神に感謝せねば。
なんか知らないうちに話が決まる。
召喚成功の宴をやるのでと言われ、いや、成功なのか?
それで良いのかイステリア王国。
是非ユエ達もと言われたが、丁重に断った。
で、ユエ達は戻って行った。
『おお!!』という歓声が聞こえた。
(なぎさ)ここは……か、とりあえずご挨拶。
『此処はどこ?貴方達は?どういう事?』(棒読み)
一斉にズッコケる一同。
ここにも居た、吉本が(笑)
このノリは世界共通?(爆笑)
(女王)ううん!ようこそいらしてくださいました、勇者様。
(なぎさ)えっ?勇者?私が?どうして?(棒読み)
今度は一斉に膝から崩れた。
やっぱり吉本だ、ノリの良いやつら、好きだぜ(爆笑)
(女王)あのう、勇者様……
(なぎさ)なんでしょう(微笑み)
(女王)なっ!なっ!なっ!なっ!
(魔導士:女)はは、あっはっはっはっはー!
やったぞ!ザマァみろ!勇者召喚を失敗したな!
勇者の装備は男用だ、女では装着出来ぬ!
肉塊にしても良かったんだが、この方が絶望するだろう。
ここに居る魔道士をしばらく使い物にならないほどの魔力を注ぎ込んで、
やっと召喚出来たと思ったら、男じゃなく女。
しかも、前の世界では男だった。
いきなり召喚されたと思ったら、女にされて、使い物にならない出来損ないの召喚者。
気が狂うだろ?しかもお前は処刑される。
膨大な魔力を使った代償がこのザマよ!
まわりの怒りを叩きつけられ、慰み者にされた挙句に理不尽な処刑!
良かったなぁ、これで魔王様も安泰だわ。
この知らせと共に魔王軍は侵攻を開始する!
お前たち人間は、なす術なく蹂躙されるが良い!
それまで、散々絶望し、ソイツを痛ぶり、慰み者にし、処刑でもしていたら良い。
あははははははぁ~!!!
(なぎさ)うるさいなぁ、しかも長い。
人の服まで剥いといて、風邪ひいたらどうするんだよ、全く!(はぁ~)
(魔導士:女)どうした?気でも狂ったか?周りをよく見ろ、皆怒りに震えとるわ(笑)
(なぎさ)言いたいことはそれだけか?
(魔導士:女)はあぁ?お前、立場は分かっているのか?
お前には処刑される運命なんだぞ(爆笑)
(なぎさ)それは分かった、それ以外、言いたいことは?
(魔導士:女)お前、頭おかしいだろ?もう狂って……
一瞬風が吹いた。
周りは何が起こったか分からない。
何人か、レベルの高い者は見えていた。
召喚したこの女が、一瞬ブレたことを。
しかし、それがなんだ?
(魔導士:女)あはは、いきなり風が吹いたから、何かと思えば隙間風……へっ?
次の瞬間、女魔導士は手足が落ちてダルマになった。
裸のなぎさがゆっくりと近づく。
(魔導士:女)なっ!何?何が起こったの??
(なぎさ)何って、手足が斬り落とされたやろ?見て分からん?
(魔導士:女)へっ?誰?誰がやった?私は結界を張っていたのだぞ、私の結界を破れる者はここには居ない!
(なぎさ)ここには居ない?のか?そうか、良いこと聞いた。ありがとう、礼を言うわ。
(魔導士:女)はあぁ?ま、まさか、お前が?
(なぎさ)どうかな?
そう言うと、女魔道士の胴体が十字に斬れ、首だけになった。
(魔導士:女)ま、まさか、そんな。お前は今、動かなかった。ならどうして?なぜだ?訳がわからない!(叫ぶ)
(なぎさ)頭悪いなぁ~……大体、なんでそんな状態になってるのに生きているどころか喋られるんや??
(魔導士:女)へっ?
(なぎさ)流石、魔道士様。魔法で生きていられるんだ。凄ぉ~い!(棒読み)
(魔導士:女)えっ?あっ!いや、えっ?(焦)
なぎさがパチンと指を鳴らした。
一瞬にして、女魔道士の身体が元に戻る。
(魔導士:女)なんだ、幻影魔法か(苦が笑)
(なぎさ)どっちが?
(魔導士:女)えっ?それはさっきまでに決まっておるだろう。
でなければ、喋れる訳がない!しかも、生きてるではないか!
なんだ、幻影魔法か。とホッとする騎士達だが、魔道士達は真っ青だ。
幻影?嘘だ!幻影であれだけ鮮明に見せて騙すことは不可能。
しかも、相手は既に死んでいる。
(なぎさ)じゃあ、バカな私に教えてよ。貴方の素晴らしさを、どれくらいの地位でどんなことが出来るの?
(魔導士:女)そうか、仕方ないなぁ。特別教えてやるわ、冥土の土産に(笑)
私はキトラマリエ、魔王軍第三部隊の筆頭魔道士よ。
魔王軍四天王、ビルヘイド様の右腕。
普段は軍所属の魔道士を束ねる長よ。
(なぎさ)じゃあ、そのバリアントっ言うのは四天王で、率いているのが第三部隊ってこと?
(魔導士:女)誰がバリアントだ!ビルヘイド様だ!
その通り、魔王軍第三部隊を率いるのが……
(なぎさ)我らがブルマジャージと。
(魔導士:女)ビルヘイド様だ!!(はぁはぁ)
ブルマジャージって誰よ?(半泣)
(なぎさ)さぁ?(笑顔)
(魔導士:女)その笑顔、ムカつくわぁ~!!!
(なぎさ)まあまあ、そんなに怒るとシワが増えるよ?せっかく綺麗な顔してるのに(微笑み)
(魔導士:女)誰のせいだよ!!綺麗な顔にシワが……えっ?綺麗な顔?嘘?私?(照)
(なぎさ)そうだよ?気付かなかったん?
(魔導士:女)いや、幼い頃から『ブス』『汚物』と言われ続け、
絶対見返してやると唯一勝てる魔法を死ぬ気で極め、
四天王第三部隊の筆頭魔道士になれた時の周りの見る目。
まるで手のひらを返したように、『私たちと貴方は幼馴染の大親友よ!』と言わんばかりの態度には吐き気がしたわ。
今は、そのゴミ共を奴隷としてこき使っている。
おこぼれが欲しい奴らは、どんな無茶も理不尽も喜んで引き受けるわ。
でもね、その時の顔、特に目が物語ってるのよ、『なぜ私がこんな奴の為に』って屈辱に塗れ、いえ、
染まりまくって、浸かりまくった表情でね。
それがたまらないの、わかる?今までバカにし、蔑んだ連中が、どんな理不尽にも喜んで応える。
そうしなければ生きていけない、どんな悲惨な目にあうかわからない。
その恐怖と、自尊心を踏み躙られ屈辱に満ち満ちた表情、たまらないわ。
(なぎさ)それは良くわかる。
(魔導士:女)嘘つけ!今まで私がどんな目に合わされ、どんな事をされてきたか、分かるはずなどあり得ない。
勇者様なんて召喚されて、チヤホヤされることが確定した奴にはな!
だから、女体になるように、魔法陣に細工した。
これで使えない、なら、腹いせに処刑だ、ザマァ見ろ!
見逃すには耐えがたい損失、周りにどう説明するんだ?
出来る訳がない。
貴重な王宮魔道士を筆頭魔道士まで投入した召喚が失敗したんだ。
いくら自分達のミス、事前の確認不足としてもよ!
しかも今から確認したら、"こんな分かりやすい場所が書き換えられていたのか!"
となるように、二重の罠を仕掛けておいたからな!
(なぎさ)ふぅ~ん。でも、ボクには関係ないよね?
それに、ボクもそのクチやから、分かるんだよな。
ソイツら、皆殺しにしたいだろ?細切れにして。
もしくは、取れるものがあるなら根こそぎ奪い取って奴隷にし、
ソイツの大事なものを、ソイツの目の前で心ゆくまで潰し、絶望して狂い死ぬのを眺めていたいよな(微笑み)
死ぬより辛い、"頼むから殺してください"と懇願しても辞めず、
人格破綻して自分が誰か分からなくなって、狂いながら死んでいくのを見たいよな(狂笑)
(魔導士:女)えっ?あ、ああ、そ、そうよね、見たいといえば、見たいけど…いえ、その、そこまで残酷なことは…(どん引き)
(なぎさ)そんな程度?ボクは元の元、あのクソなアレのソレな連中には、そうしたいけどなぁ(ニヤリ)
ただ、こちらの力はクソなアレには持って行けないから復讐は出来ん。
しかし、情報は手に入れられたから、利用しまくって、こっちで優華に暮らしてたけどな(微笑み)
『バカとハサミは使いよう』って言葉があってね、
要するに『どんなクズでも使い方によっては役に立つ』って言ったら分かりやすいか、
ただねぇ……
『箸にも棒にもかからない』って言葉もあってね、
それは『どうにもならないグスはゴミ未満』っ言うと分かりやすいよね(笑)
(魔導士:女)ご、ゴミ未満?!(引)
(なぎさ)ゴミでも役に立つのもあるやん。
ゴミに見えてたけど、肥料になったり、燃料になったり。
そんなゴミと同列に扱うのって、ゴミ様に失礼やと思わんか?(笑顔)
(魔導士:女)ご、ゴミ様?!
あ、あんた、そのクソなアレ?で何があったの?どんな目に合ったの?(どん引き)
(なぎさ)そんな目だよ。だから来た時、これはチャンスと思った。
で、嫁たちに恵まれ、子供たちにも恵まれ、仲間にも恵まれ、手駒にも恵まれてたんだけどなぁ(冷たい目)
その場に緊張が、いや空気が凍りついた。
真っ青になっていた魔道士のなかには、泡を吹いて失神する者も出た。
此処に居る皆が思っている、"コイツはどっちの味方なんだ?"と。
最悪"どちらでもない"で、この場が処刑場になるなんてないよな?と。
騎士達は万が一を考えて、剣に手をかけようとして気付く。
"手が震えて剣が握れない"と。
(なぎさ)その幸せな生活を、しかも親子水入らずの時間に、子供たちの目の前で、これが起こった(射殺す目)
(女王)ひぃっ!!(恐怖)
射殺す目で見られた女王は、思わず悲鳴をあげる。
騎士達は臨戦体制を取ろうとするが、身体が動かない。
こちらに向けられている、叩きつけられている殺気に、
動いちゃダメだ、今動いたら、全員死ぬ!と本能が警鐘を鳴らす。
(なぎさ)で、まずはこの世界がどういう世界で、今どうなっているのか、説明してもらおうか?
(魔導士:女)は、はひっ!(恐怖)
(女王)せ、説明させていただきまふ(大泣)
その時、壁か光った。
(ユエ)なぎさ!大丈夫?!
(レム)助けに来たよ!
(ティオ)妾たちの婿に、なかなか楽しいことをしてくれたのう(怒)
(フィル)なぎさに手をだした。死ね。(静怒)
(椿・シナノ)ちょっと度が過ぎるんじゃない?(怒)
(玲・アカギ)騎士として、黙っている訳にはいかないな、雫姉(怒)
(雫・ヤマト)ああ、納得いく説明をしてもらおうか(怒)
(フェロ)知ってた?性的快楽も、度が過ぎたら、死ぬほど辛い拷問になるって。
サキュバスの私なら、簡単なことだけどね(怒)
(エルム)ヒールの使い手なら、私が最も得意よ。死ななければ、ちゃんと元どうりになるから、やっちゃおうか?(怒)
(エンジェ)いや、忘れてないか?蘇生魔法の使い手を。何回でも殺して大丈夫だ(激怒)
(リリー)スライムの私に物理は無効。全ての記憶を吸い取り、家族から目の前で処刑してあげようか?(激怒)
(近衛騎士団副団長シラン)
偶然ならともかく、人為的なら許せるわけがない!(激怒)
(一同)やめてぇぇぇっ!!!(泣叫ぶ)
なぎさ一人の殺気ですら動けなかったんだ。
それ以上の殺気を叩きつけられている。
しかも12人から。
何人かは死んだ。
あまりの恐怖に耐えられず、脳が、心臓が押し潰された。
まだ生きてるのは大したもんだ。
(女王)じ、状況をご説明します。いえ、説明させていただいてもよろしいでしょうか?
是非説明させてください、お願いします(大泣土下座)
女王の言葉と同時に一斉に武器を捨て、土下座した。
下ろすなんて出来ない、そんな死にたがりはここに居ない。
家宝だろうが、下賜されたものだろうが関係ない、とにかく捨てて、完全武装解除である。
(ユエ)で、何?(大激怒)
(女王)こ、この世界は人族と魔族が存在します。
今までも小競り合いはありましたが、
この度、全面戦争になりました。
もはや共存なんて有り得ない、どちらかが滅ぶまでの種を賭けた戦争です。
そして、古き言い伝えより、
『その時がくれば、勇者が異世界から現れて我ら人族を救ってくれるだろう。
それには必ず"勇者召喚の儀"を行うこと。
さすれば勇者は降臨し、救いの手を差し伸べることであろう。
その時は丁重にもてなし、"勇者の装備"を与えること。
さすれば、悪魔は消滅し、この世に安寧をもたらすであろう。』
と、
我々は、その言い伝えに従い、"勇者召喚の儀"をさせていただきました(震え声)
(ティオ)だから我らには罪は無いと申すのじゃな(静怒)
(女王)い、いえいえ、勇者に選ばれたお方には、多大なご迷惑をおかけすることになります。だ……
(雫・ヤマト)だから、用が済んだら飼い殺しと。
(玲・アカギ)いや、脅威になるから処刑だよ、雫姉。
(椿・シナノ)それだけ強大な力があるんだから、適当な理由を付けて封印じゃない?
(フェロ)どちらにしろ、碌なことにはならないよね(怒)
(エルム)元の世界に帰った者は?
(女王)そ、そこまでの記録はございません(震え声)
(近衛騎士団副団長シラン)
はあぁ?
(フィル)やっぱり殺す(静怒)
弓を構えるフィル、
ユエの右手には"雷竜"がスタンバイ。
剣を抜いた雫三姉妹とシラン。
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
ま、待ってください、お願いします。
この話を聞いて頂いた後に私の命を差し出しますので、どうかお待ちになってください。
(エンジェ)アンタは?
姐さん、完全に"女神"ってことを忘れてますよ?
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
イステリア王国近衛騎士団団長ベルガー・サーメンと申します。
(フェロ)で、そのザーメンが何(微笑み)
おい、今ここでボケても、誰もツッコまないぞ。
そんな命知らずが居たら、大したもんだ。
しかも、その微笑みが恐怖を倍増してるって。
(エンジェ)せっかくフェロがボケたんだ、笑えよ(笑顔)
(一同)は、はは、ははは、ははははは(号泣)
(ユエ)で、魔族側のは居るの?
(魔導士:女)は、はひっ!(震え)
(シア)言いたいことは?
(魔導士:女)そ、それでは、ご説明させていただきます(半泣)
こちらとしても、今まで小競り合いはありましたが、
今の魔王様が、"もうこの際、はっきり白黒つけようじゃないか!"と言う話になり、
全面戦争に突入しました。
たしかに中には戦争を望まない"穏健派"といいますか、"不干渉派"という派閥もありますが、少数派です。
ほとんどは交戦的な"開戦派"であり、なかでも魔王直属の四天王は1人を除いて"開戦派"です。
中でも2人は超が付く"過激派"で、覇権をかけてイステリアを滅亡させ、人族総奴隷化を掲げています。
たしかに開戦すれば、イステリアは"勇者召喚の儀"をやることは分かっておりました。
なので、四天王の1人であるビルヘイド様の部下である私が妨害に来たのです。
(ユエ)で、あなたは?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
は、はひっ!魔王軍第三部隊、ビルヘイド様の筆頭魔道士、キトラマリエと申します。
(レム)アンタなんかどうでもいい、どの派閥かって聞いてんだよ!!(激怒)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
は、はひっ!し、失礼いたしました、私は……
(ユエ)私は?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
か、か、か、か……過激派に所属し……
女魔道士の首が飛ぶ。
(女王)ひいぃぃぃぃぃっ!(泣叫ぶ)
(雫・ヤマト)シラン、慌てるなよ、落ち着け、なぁ皆んな(笑顔)
(一同)はひいぃぃぃぃぃっ!(絶叫)
(エンジェ)もう、シランは(笑)
【リボーン】
女魔道士は生き返った。
いや、そんな事に驚く者は居ない。
堂々と笑いながら居るユエ達への恐怖の方が勝ったのだ、しかも大差をつけて。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はっ!私は?
(なぎさ)一回死んだだけや、気にすんな(微笑み)
はあぁ?い、一回死んだだけ?
しかも気にするなって(恐怖)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
そ、そうですか……??
(近衛騎士団副団長シラン)
思わず手が出た。すまんな、首を飛ばして(ニヤリ)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
い、いえ、こちらこそ申し訳ございません。
こ、コイツ、分かってない。
首を飛ばされたんだ、斬殺されたんだ、もう思考停止している。
(シア)だれが"穏健派"というか、"不干渉派"なんです?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!マリア・テレシア様です。
あのお方は、元々"反魔王派"でもありますので、この度の戦争も反対されていました。
マリア様には妹君もおられます。
ミリア・テレシア様です。
彼女は魔王軍諜報部副長官をされてますから、情報には明るいと思います。
(なぎさ)だから、"召喚の儀"を妨害しろと。
肉塊にしても良いからって?
(ユエ達)はあぁ?(大激怒)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ひいいぃぃぃぃぃっ!
ち、違います。
副長官からはただ"妨害し失敗させろ"と、
それと"出来れば死人は出したくない"とも命令されました。
(なぎさ)だから、女体化?
(ユエ)どういうこと?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!勇者の装備は男用、女体化すれば装着できない。
さすれば、この戦争、勝てる、最悪でも引き分けられると。
(フェロ)で、イステリア王国を滅亡させ、人族総奴隷化ね。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!その通りでございます。
(フィル)なぎさを奴隷化?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
へっ?あっ!いえ、それは……
(ティオ)そうなるよのう(静怒)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
いえ、その……
(エルム)丁重にもてなします?
(エンジェ)んなわけ、無いわなぁ、あ"あ"っ!(激怒)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ひいぃぃぃっ!!(号泣)
申し訳ございません!!申し訳ございません!!!
申し訳ございません!!!!申し訳ございません!!!!!(泣叫ぶ)
もはやヤ○ザエンジェ、女神のカケラも存在しない。
(なぎさ)ユエ、ここには、この子以上に結界が張れる奴は居ないらしい。
(ユエ)そうなの?
(レム)どうなんだ、お前!
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
は、はひっ!この場に居る者で、わたし以上に魔法が使える者はおりません。
(雫・ヤマト)根拠は?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
わたしの魔力が一番多く、使える魔法も第7階梯まで使えるからです。
ここの連中は最高でも第5階梯、魔力も桁違いに低いです。
あれなら、今から一撃でコイツらを屠ってみせます!
(シア)そうですか。
(女王)ま、待ってください。
たしかに第5階梯が使える者は、此処には少数しか居ません。
(玲・アカギ)へぇ、他には居るんだな。
(女王)違います、他には居ません。ここに居るのは選りすぐりのエリート魔道士達です。
いくら第7階梯が使えるといえど相手は1人、
5人でかかれば、こちらにも勝機はあります。
そして今ここには、第5階梯の使い手は20人居ます!!
(ユエ)なるほどね。数で押すと。
(女王)はい、その通りでございます。
(雫・ヤマト)再度聞くが、それなら単発では負けるという事だな。
(女王)……はい、悔しいながら……。
(玲・アカギ)それなら、そこの女魔道士。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!マスター!!
何言ってんだ?コイツ。
という目で皆が見たが、本人は気づいてない。
もはやそんな事はどうでも良い。
とにかく逆らっちゃダメだ。
生存本能がそう叫ぶ。
(椿・シナノ)ちょっと結界張ってくれる?自分が出来る最高の結界をね。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!マスター。私の最高最強の結界を見てください!(輝く目)
気合いが入りまくって、後先考えずに、最大魔力での最強結界を張ってみせた。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
どうです?マスター!!
(シア)はっ!
その結界をシアが一撃で砕いた。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
へっ?…………
(一同)・・・(絶句)
(なぎさ)なるほど。
(ユエ)で、どうするの?
(なぎさ)どうする?
(シア)帰りましょう。皆んな待ってます。
(エンジェ)なぎさの例の話、マジに考えて、装置は完成した。
改良点はあるけど充分使える。
行き来も可能だ、切断も出来る。
二度と召喚出来なくすることも出来る。
(なぎさ)完成したんだ!
(エンジェ)ああ。後は速度と精度、それに小型化だな。
今回も特定に時間がかかった。もっと速く出来るはずだ。
(なぎさ)なるほど。レム、見物は夢では無いかもよ。
(レム)へっ?あっ!覚えててくれたんだ!(嬉)
(エンジェ)いや、まだ期待しないでくれ。
繋がるのと行き来できるのは別だ。
魔力の量によっては、繋げても行き来できるとは限らない。
(なぎさ)片道切符もあると。
(エンジェ)今はな、それだけに小型化を急いでいる。
持ち歩ければ、そっち側から片道にすれば帰って来れるでしょ?
(なぎさ)なるほど!流石はエンジェ!
(エンジェ)私を誰だと思ってるの(ニヤリ)
(なぎさ)ヤ○ザかマフ○ア(笑顔)
(エンジェ)ほぅ……な・ぎ・さ・ちゃん♡
(なぎさ)はい!なんでしょう!(笑)
(エンジェ)まぁ、魔素が無い場所には繋がらない。魔力が要るからな。
(なぎさ)そっか……
(シア)クソなアレに魔素は無かったですよね。
(なぎさ)あぁ。いよいよ帰らなくて良くなるから嬉しいよ。帰りたくもないからな。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
マスターはどんな辛い経験を……いえ、ごめんなさい(涙目)
(なぎさ)話からすると、アンタと似てるかもな。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
へっ?こ、これほどの力があるマスターが、私と同じ??
どれだけ恐ろしい世界ですか!
(なぎさ)魔素が無い、だから魔法が無い。
金がものを言うのは同じか。
生まれがってのも似てるか、
色んな国が沢山あって、いつもどっかの国同士で戦争してるか、内戦してる世界やね。
(一同)はあぁ?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
さ、殺伐すぎる。
(なぎさ)王政、独裁国家、軍事国家に民主制、色々あるが、
どうやっても生まれと金が強い。
それはなかなか覆せない。
(シア)でもそこで、お店を立ち上げたんですよね?
(ティオ)こっちの相場は分からんが、金貨1500枚の商いだったよのう。
(一同)はあぁ?(絶句)
(なぎさ)まぁ、でも単なる庶民出身だけに、名家の出には敵わない。
結果、買収されて終わり。全てを失った。もはや夢も希望も無い、ただ死んでいくだけ。
元々裕福では無かったし、その事でバカにされたり、虐められたりもした。
いつも周りは敵だらけ。
見返してやろうとしたが、あれが限界だった。
(一同)えぇぇぇっ!!(驚)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
マスター、弟子にしてください!!
なんか訳の分からない事を言い出した奴が出た。
(シア)で、どうするんです?なぎささん。
(なぎさ)どうするもなにも……
(ユエ)なぎさのやりたいようにすれば良い。
(なぎさ)全く話が見えん世界なんよね……
(ティオ)そうじゃのう……
(フィル)今度はなぎさが後悔しない。
(フェロ)なぎさはどうしたいの?
(なぎさ)うーん、とりあえず分かってるのは、現魔王がガンってこと?
でも、小競り合いは以前からあった。
で、お互いブチ切れたと。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
その通りです、マスター。
(なぎさ)・・・どっちもどっちやん。
(フェロ)よくあるパターンっすね。
(フィル)自業自得。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
マスター!!(半泣)
(なぎさ)で、アンタの国はなんて言うの?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
サタルニア魔王国です、マスター!
(なぎさ)そっちは?
(女王)イステリア王国です、よろしくお願いします!
これ、なんかの面接か?
(なぎさ)現魔王がガンって言ったけど、それはどうなん?
(女王)それはも……
(なぎさ)お前には聞いてない(冷たい目)
(女王)はい、申し訳ございません(しょぼん)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
そうですね……たしかに言われてみれば、独裁者で強権発動ばかりですね。
この戦争も魔王の独断ですし、強大な力を持ってますから、誰も逆らえないですよね。
お金も沢山持ってますから、おこぼれを預かれる者たちの擦り寄りは凄いです。
賄賂のやり取りも凄いですし、逆に賄賂を払えないと、相手にされないみたいな。
上がそれだから、役所や治安関係はもっと酷いです。
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
な、なんと酷い国だ!そんな国は……
(ユエ)黙れ!
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
はい(怖)
(なぎさ)そんな国は、なんだ?
制圧して属国化か?保護名目で?
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
い、いえ、庶民を助けないとと……(冷汗)
(なぎさ)勝手に召喚して、召喚された者がどうなったか記録もしない国が?
(女王)も、申し訳ございません(半泣)
(なぎさ)えーっと、名前は?
(女王)私は、イステリア王国女王……
(フィル)お前じゃない。
(女王)はい、ごめんなさい(泣)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
私は、キトラマリエです!よろしくお願いします、マスター!!
(なぎさ)じゃあ、キトラマリエさん。あなたはどうしたい?その魔王とか、この戦争。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
私、ですか?
(なぎさ)そう。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
私は……今の魔王には失脚して欲しいです。
過激派の話にも辟易してますし、賄賂が払えないとまともに相手にしない。
だから平民はいつも搾取され、金持ちは何をやっても許される。
治安も悪くなっていくし、食べていく為に盗みや殺人が毎年増えていく。
私に魔法の才能が無かったら、スラムで死んでいたかもしれない。
そんな国はダメだと思う。
たしかに私は賄賂を貰う側になった、でも、その上に動いてもらう為には賄賂が要る。
結局は右から左、富は一極集中、回り回って魔王様の総取りで、周りの腰巾着が甘い汁を吸ってると思う。
だから不満を晴らすのと、更なる富と奴隷を求めて戦争を始めたと考えてる。
こんな事言えば消されるから、分かっていても誰も言えないと思う。
戦争については終わらせたい。
お互い大きな被害が出る前に。
こんなの、いつもツケは庶民に払わされる。
勝っても負けても、庶民に待ってるのはどうせ増税。
イステリアも同じでしょ?
消耗した武器や備品の補充名目で。
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
な、なんと……
(シア)あなた、そんなに今、死にたい?(感情の消えた目)
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
も、申し訳ございません(怖)
(なぎさ)なら、その魔王を失脚させたとして、代わりは居るの?
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!私は、マリア・テレシア様が良いと思います。
反魔王派の代表格、あの方ならと思います。
ただ、反魔王派は少数派です。そう簡単には……
(なぎさ)分かった、取り引きしよう。
こっちに来る気はない?引き換え条件として、その魔王を失脚どころか討伐して、
そのマリア・テレシアさんを新魔王に据える。
所謂、勇者召喚、魔王討伐、サタルニア魔王国の滅亡と新女王の建国による大改革。
(ユエ)なぎさ(ため息)
(ティオ)やれやれ(ため息)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい!マスター!よろしくお願いします♡
でも、そんな事が可能なんでしょうか?
(なぎさ)やってみるのも面白いじゃない?
どうせ勇者召喚って、その魔王の討伐でしょ?違う?
(女王)はい!その通りです、勇者様!
(なぎさ)なら一石二鳥か。後はそのマリア・テレシアさん次第やね。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
あの方なら、必ず成し遂げてくれると思います、マスター!
(なぎさ)じゃあ、そういう事で、やっちゃいますか!
ユエ達はどうする?
それと皆んなには無事って伝えてくれる?
(ユエ)はいはい、わかりました(ため息)
(エンジェ)まぁ双方向で行き来できるから、繋げておくよ(ため息)
(フィル)なぎさ、お人好し(ため息)
(フェロ)ややこしくなったらアレだから、時々見に来るよ(ため息)
(レム)絶対無茶しないでね(ため息)
(なぎさ)で、勇者の装備は男用なんよね。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
はい、マスター。
(なぎさ)なら、大丈夫や、問題無い。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
は、はぁ。
(なぎさ)で、そっち側から誰が来るの?どうせ監視役が居るんでしょ?
(女王)か、監視役なんて……ただ、お世話役が必要かと。
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
私が先導します、マスター!(輝く目)
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
私が同行いたします。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
私も同行いたします。
(イステリア王国筆頭魔道士:女 サナ・シナー)
私も同行いたします。
(なぎさ)多いなぁ。
(ユエ)私はベルガー・サーメンが要らないと思う。
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
そ、そんなぁ(半泣)
(なぎさ)いや、是非(ニヤリ)
(イステリア王国近衛騎士団団長:男 ベルガー・サーメン)
はい!喜んで!!
アンタ、いつから居酒屋の店員に?
やはりこれも世界共通みたいだ(笑)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
えぇ~、マスター。
(なぎさ)あのな、…………(ニヤリ)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ぶっ!なるほど!流石マスター(ニヤッ)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
では、女体ということなので、これを。
これは我が国最強の鎧、必ずお役に立ちます。
(なぎさ)分かった。
なぎさが受け取り、広げて、床に叩きつける。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
なぜです?勇者様。
(なぎさ)これのどこが最強の鎧なんだよ!
(ユエ)ぶっ!(笑)
(シア)なぎささん、最高!それ、鎧ですよ、是非付けましょう(爆笑)
(フェロ)ある意味、最強じゃん(大爆笑)
(ティオ)これは良い、これは良いぞぉ~(爆笑)
(フィル)なぎさ、変態(笑顔)
(エルム)もはや痴女!(大爆笑)
(エンジェ)最高だ、最高最強だよ(大爆笑)
(雫・ヤマト)流石異世界。大丈夫だ、それがこの世界の最強鎧だ(大爆笑)
(玲・アカギ)せっかくの最強鎧だ、付けない理由は無いな(爆笑)
(椿・シナノ)凄い高性能ですよ!ある意味(爆笑)
(リリー)いいじゃん、いいじゃん、着ちゃおうよ(大爆笑)
(近衛騎士団副団長シラン)
なぎささんなら着れる!私は絶対無理だが(爆笑)
(レム)せっかくの異世界の最強鎧です。ちゃんと付けましょう(大爆笑)
それは、超ウルトラスーパーマイクロビキニ。
どこからどう見ても痴女仕様というか、もはや変態(爆笑)
乳首しか隠れないブラトップに下は履いてないも同然のTバック。
剃ってて良かったな、なぎさ(大爆笑)
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
??何か変ですか?私も付けていますが。
ただ副団長なので、そのような国宝級ではありませんが。
そういうとマントを脱いだ。
たしかにそうだ!
なぎさに渡された物よりは大きい。
とはいえ、実際、二回りほど布面積が増えただけだった。
(ユエ達)マジだぁぁぁっ!!(驚)
(ユエ)ち、ちょっと鑑定してみよう。
【鑑定】
えっ?
(シア)マジ?です?これ?
(フェロ)嘘でしょ?
(エルム)副団長のは?
【鑑定】
は?
流石になぎさ製に比べればかなり劣るが、普通に考えて国宝級の数値が表示されている。
副団長のは、それよりも低性能だが、立場を考えると、最強の鎧を身につけている事になる。
(レム)なぎさ、それ、国宝級の最強鎧で間違いないよ!
(ユエ)ほら、これ見て。
(なぎさ)またまたぁ~、って、は?えっ?マジか……(驚)
(フィル)なぎさ、着る。
(なぎさ)そうなるよなぁ……
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
あのぅ~、変?ですか?
(雫・ヤマト)まぁ、異世界だからな。我々の常識は通用しない。
(玲・アカギ)たしかに。ネタだと思ったら本当だしな。
(椿・シナノ)良い経験になった。こんな事もあるんだ。
(エルム)こちらでは普通でも、今、私たちが居る世界では完全な犯罪。
(シア)どこからどう見ても、変態痴女です。
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
へ、変態痴女?!
(フェロ)嘘だと思うなら来てみる?
(イステリア王国近衛騎士団副団長:女 ソラ・シャーナ)
い、いえ、遠慮いたします(真っ赤)
(レム)という事で、
(なぎさ)着てみよう、姫巫女様(笑顔)
(シア)ぬぐおあああぁぁぁぁぁっ!って、私?!
(なぎさ)是非(笑顔)
(シア)うぐぐぐぐ……
(なぎさ)だって国宝級の最強鎧やん(笑顔)
(シア)くっくっ、そのめちゃくちゃ良い笑顔、ムカつくわぁ~!!!
(なぎさ)フェロもご遠慮なく(笑顔)
(フェロ)うえっ!わ、私?!いや、鎧といえば"騎士"でしょ!ねぇ、雫(笑顔)
(雫・ヤマト)へっ?私?!いや、騎士にはノブレス・オブリージュというものがあってだな、
そうだ、良い機会だ!玲(ニヤリ)
(玲・アカギ) へっ?いやいやいやいや、それは酷い、雫姉(涙目)
(椿・シナノ)じゃあ、私、着てみよう(ワクワク)
(雫&玲)やめなさい!
(リリー)じゃ、私着るね。
(近衛騎士団副団長シラン)
そうか!リリーさんなら。
(リリー)後でシランもね(笑顔)
(近衛騎士団副団長シラン)
へっ?(真っ青)
そういうと、異世界最強鎧試着会が始まった。
おおっ!とか声が上がる。
(椿・シナノ)皆んなどう?ね?姉さん、似合ってる?(笑顔)
(玲・アカギ)あ、ああ、い、良いんじゃないか、ねぇ、雫姉(引き攣り)
(雫・ヤマト)そ、そうだな……なかなか似合ってると思うぞ(引き攣り)
(椿・シナノ)お姉ちゃん達のも見たい!(笑顔)
(雫&玲)許してくれ!(泣)
(レム)リリー、流石ですね。
(リリー)スライム舐めんな、変幻自在よ(笑顔)
(エルム)私も着てみようかな。
(エンジェ)仕方ない、女神の美しさを見せてやろう。
結局、なんだかんだで全員着た。
写真も撮った。もはやそれはゲリラ撮影会!
単体は当たり前、ツーショット、スリーショット、壁画や柱、置物など、使える物は片っ端から使いまくってポーズを決める。
しれっと混じっている女魔道士キトラマリエ。
良いのか?それで。
盛り上がるユエ達、
しれっと混じるサタルニア魔王国の女魔道士キトラマリエ。
どん引きするイステリア王国の面々。
(なぎさ)あー、なんかすみません(遠い目)
(女王)い、いえいえ、喜んでいただけて良かったです(引)
散々撮りまくって飽きたのか、ようやく撮影会が終わった。
(シア)今撮ったの、次来る時、持って来てあげるね。
旅の途中だろうから、カードサイズにしたやつね(笑顔)
(サタルニア魔王国魔道士 ふたなり サキュバス キトラマリエ)
ありがとうございます!お姉様。楽しみにしています!(笑顔)
(なぎさ)わぁー、めっちゃ良い笑顔。
(騎士:男)なぁ、俺たち何処と戦争してるんだ?
(魔導士:女)というか、そもそもなんで戦争してるの?
(魔導士:男)どうせどのみち、復興と補給名目の増税と給金引き下げの未来しかないよな……
(騎士:女)という事は、現魔王がガンか……簒奪による首の挿げ替えが当面の課題か。
(騎士:男)それが現実的かもな、それでダメなら戦争だ。
(魔導士:男)たしかにその方が費用は安い。
(魔導士:女)となると、勇者様にお任せするのが一番だな。
(騎士:女)早馬を走らせよう。
"勇者様が立ち寄られた時は、丁重におもてなしするように。
勇者様が魔王討伐に成功すれば、この戦争が終わるかもしれん"と。
(魔導士:女)あと、"早く終わるほど補充や復興名目の増税や給金引き下げは最小限で済む"ともね。
(騎士:男)違げぇ~ね。俺たちの生活がかかってるからな。
(宰相)女王様。
(女王)そうですね、その方が士気が上がるかもしれません。
財務大臣、どうですか?
(財務大臣)そうですね。全てが成功した場合、どれだけ丁重にもてなしても費用はおそろしく少なくなります。
復興まで含めても、国庫を惜しまなければ、増税無しで乗り切れますね。
どうやっても、毎日一個大隊にかかる費用を使い切ることは不可能ですし。
(宰相)たしかに、寄り先で領民全員に金貨2~3枚配れば話は別だが、それは有り得ない話だからな(笑)
(財務大臣)もう少し大丈夫ですよ。金貨1枚上乗せされたら無理ですが(笑)
(女王)決まりです。勇者様にお任せしましょう。
我々が出来ることは、邪魔しないことです。
(筆頭魔道士)第七階梯の結界を一撃で破る方々ですからね。
我々には到底不可能というか、人間技では無いですよ。
(宰相)この様な勇者に来ていただけるなんて、なんたる暁光。神に感謝せねば。
なんか知らないうちに話が決まる。
召喚成功の宴をやるのでと言われ、いや、成功なのか?
それで良いのかイステリア王国。
是非ユエ達もと言われたが、丁重に断った。
で、ユエ達は戻って行った。
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