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第一章後編 ハイリヒ王国復興編
ハイリヒ王国復興発展編②
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フェアベルゲンを出発し、街道整備を開始する。
旧サスティナ帝国からの再開だ。
(ユエ)旧サスティナ帝国内は広いから、ちょっと時間かかるよね。
(なぎさ)横に長いからなぁ、酪農地帯は気をつけて引かないとな。
(エンジェ)これだけ広いと浄化も大変だよ。
(エルム)ここが出発点だけにかなり根深いから、特に念入りにやらないとだしね。
特に帝都サスティナの汚染が酷い。
地下でもやらかしてくれてるだけに、かなり深くまで浄化しないと後々に影響が出たらマズい。
帝都だけで四日かかった。
その後も念入りに浄化した。
"雪崩れ込んで来ての"じゃないだけに"染みついている"といった感じ。
なんだかんだで旧サスティナ帝国たけで二十日かかってしまったが、まぁまぁの遅れで済んだ。
まぁ、しっかりやらないとだから、急ぐ必要はない。
王都組からの連絡は無いだけに、其方は順調にみたいだ。
ここで問題が発生した。
自由都市アロンソはどうするか。
無視しておいて、要請があればやる。
後から足すぐらいは、大して時間はかからない。
好意でやれば、あれもこれもと足元見てくる可能性は否定できない。
キノア・アロンソはやり手だけに要注意人物だ。
(なぎさ)どうする?
(エルム)流石のなぎさも二の足を踏むか(笑)
(なぎさ)あぁ、要注意人物やろ(微笑)
しかし、ギルドはどうなんだ?ってのがあるんだよなぁ……
(ユエ)たしかに"冒険者の事を考えると"なんでしょ?
(エンジェ)難しいところだなぁ……
(なぎさ)ギルドの後ろ盾で要請を出させて、費用は要相談とする?
割り増しで取りたいし(ニヤリ)
(エルム)わぁ~、悪い顔してるなぁ(笑)
(エンジェ)嫌ってるでしょ、キノア・アロンソを(笑)
(ユエ)まぁ、あれだけ態度デカかったら、好きにはなれないよね。
私は賛成するわ。かなりの資産家だろうしね(ニヤリ)
(エルム)ボリます?費用(ニヤリ)
(エンジェ)それでいくか(ニヤリ)
あぁあ、商売敵になったぞ、キノア・アロンソ。
みんな素晴らしく打算的だ(笑)
話はまとまった。
自由都市アロンソをある意味露骨に避けるように引く。
いかにも"要請したら繋げてやるよ!"と言わんばかりに(笑)
笑っちゃいかん、笑っちゃ(爆笑)
(エンジェ)キノアの反応が楽しみだな(笑)
(エルム)"いつでも繋げれるんだけどなぁ"感アリアリだもんね(笑)
(ユエ)"えっ?要るの?"と言わんばかりだね(笑)
(なぎさ)"繋げて欲しい?ねぇねぇ繋げて欲しい"感を出してみました(笑)
(エンジェ)"どんな気持ち?ねぇねぇどんな気持ち?"ってか(笑)
地団駄踏みそうたな(笑)
後は町同士を繋いでいく。
後から宿場町が出来てもいいように、無駄なく計算されて引かれていく。
素晴らしく完璧だ。もはや言葉も無い。
どうする?キノア・アロンソ、自費でやるのか?キノア・アロンソ、時間かかるぞ、キノア・アロンソ(笑)
(エルム)ちょっと気になるんだけど……
迂回したりしてるけど、かなり余裕持って迂回してるところと、
町なら余裕だけど、他に比べたら余裕無いなぁって思うところがあるのは何故?
(なぎさ)あぁ、それはね、将来的な見込みも込めてなんよ。
(ユエ)将来的な見込み?
(なぎさ)そう、その場所に列車。
魔力で動くから、魔動列車を引く予定だから。
街道みたいな専用通路を作り、馬車の長い荷馬車部分を繋げて走るんよ。
これにより、物流が画期的に変わる。
早く、一度に沢山の荷物が運べる。馬車部分も繋ぐから人も運べる。
馬車と棲み分ける為に、価格は高く設定するけど、大店なら安くなる程度の値段にね。
早くって事は、今まで諦めてた品物も運べる。それに大量輸送向き。
人の場合は貴族や金持ちの旅を想定してるから、辻馬車も今まで通り商売出来るようにするけどね。
行商だから運べる物もあるから、行商も生き残れるし、冒険者の護衛依頼もある程度守る。
到着してから、町の店までの護衛は必要でしょ?
列車内では食事も提供して料金も取る、荷主から。
拒否する場合、冒険者にその費用を払うことを依頼に記載を義務付ける。
手取りは減るが列車専用特別料理をとるか、少し増えるけど手取りを取るかを選べるようにしたらって考えてる。
そこはギルドと相談かな。
日数が減っても、数がこなせるようになるから、荷物の行き来も激しくなればいいなぁと。
(エンジェ)アンタには恐れ入るよ。上手くやれば、かなり儲かるかもな(ニヤリ)
とりあえず一周して来た。
最後の一本を王都に繋ぐ。
(なぎさ)ふぅ、終わった。
(シア)なんだかんだで二か月近くかかったよね。
(エルム)旧サスティナ帝国がエグかったからねぇ。
(エンジェ)町一カ所あたりは早いが本数が多くて時間かかったしね。
(なぎさ)まぁね、町中はもうかなり決まってだけど、町間が何本か要るからね。
神殿、迷宮まではギルドと相談やな。スタンピート対策が必要だし。
(ユエ)最短で繋げばいいって訳にはいかないよね。
(なぎさ)派遣契約はどうなったかな?
(エンジェ)まぁ、とりあえず休もうか。預かってきたのがあったじゃん。
(なぎさ)そうだった。皆んな喜んでくれたら、嬉しいな。
リリアナにも持って行って売り込むか。
(ユエ)なぎさ、休め!拒否権は無い。
(なぎさ)ハイ(怖)
周りの監視付きで2週間、強制的に休まされる。
暇なんで、錬成で遊んでいた。
お酒を持って行くと皆んな大喜びで、早速宴が開催された。
(シラヌイ)なぎさ様、これは!
(なぎさ)フェアベルゲンのお酒だよ。フェアベルゲンにも相談に行ったから。
こっちで売れそうなら、フェアベルゲンの特産品として売ろうって。
(シュリ)じゃあ、これが公益品第一号ですか?
(なぎさ)分からんけど、まずはリリアナに売り込んでみる。
品質的に良いなら、高値がつく貴族に売り込みボッタクろうかと(ニヤリ)
庶民向けはコスパを考えて安くしたいから、みんなと要相談って思ってる。
せっかくのフェアベルゲンの品物だから、安売りはしたくない。
(シア)なぎささん、ありがとう。
(なぎさ)で、どんな感じ?
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
そうですね、これは比較的量産出来るお酒ですね。
(熊人族 ナジヌタニア)
族長、ケチったな。もっと上がありますよ。ただし、量産向きではないですね。
(狐人族 アナスタシア)
これだと宴用です。大量に飲むから、量産品を使います。
それでも普段よりはいいお酒ですね。
(豹人族 シズクアストラ)
普段私たちが飲むのは、これより安いお酒ですね。
だから、これは中級ですよ。ねぇシュリさん(ジト目)
(兎人族 シュリ)
なんかごめんなさい。お父さんったら何考えてるの!(怒)
(兎人族 シラヌイ)
私からも謝らせて下さい。申し訳ございません(静怒)
(なぎさ)ま、まぁ、人数多いから。真ん中ぐらいのグレードなら、ある意味反応を見やすい……です、よ……(汗)
(豹人族 シズクアストラ)
甘いです!なぎさ様。
(狐人族 アナスタシア)
そうですよ!ここは怒るところです!
(なぎさ)……ハイ(怖)
(兎人族 シュリ)
私、ちょっと荷物見て来ます、これは一族の恥です!
(兎人族 シラヌイ)
私はちょっとフェアベルゲンに戻って殴ってくる。
(なぎさ)わぁ~、待て待て待て!ひょっとしたら僕の引きが悪かっただけで、入っている……かも……なんかごめん(冷汗)
走って行ったシュリの方向から、ムキぃ~!!コロス、絶対コロス!!
という叫び声が聞こえた。
シラヌイが走って行ったが、剣を抜いて戻ってきた。
おいおいおいおい、待て待て待て待て。
(兎人族 シラヌイ)
なぎさ様!今すぐ戻ります(激怒)
(なぎさ)ちょっと待て!中身はどうだったの(怖)
(兎人族 シュリ)
中身は中級と下級、それと果実酒です。もうあんな親、死んでいいです。殺してきます(大激怒)
(なぎさ)だから待てって、なにもいきなり上級出す必要ないから。
(一同)甘いです!なぎさ様!
(なぎさ)ちょっと待って、ちょっと聞いて。
これ以上があるんだよね。それは量産出来ない。これで合ってる?
(熊人族 ナジヌタニア)
はい、そうです(怒)
(なぎさ)量産出来ない理由は?
(狐人族 アナスタシア)
それは、上級と言えば、その年の最高の出来の材料を使うからです。
数に限りがあるので、来賓用に使います。
(なぎさ)それだけ?製法が違うとか、手間がかかるとかじゃないの?
(豹人族 シズクアストラ)
製法は同じですね。ただ、材料の質が違う為に扱いは慎重になります。
味はかなり変わってきます、熟練の酒造が丹精込めて、手間暇かけて作りますから。
(なぎさ)なるほど、中級、下級はどんな感じ?
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
中級は量産なので、酒造が作りますが、手間暇まではかけません。
また、上級の絞りカスも混ぜるので、味はいいんですが、それなりです。
下級はもう酒造見習いが作るので、味、香り共に落ちます。
中級が作れるようになれば一人前、という感じでしょうか。
(なぎさ)果実酒は?
(狐人族 アナスタシア)
果実酒は子供用です。どこの家庭でも作れる水みたいなものですね。
発酵はさせるのでお酒みたいですが、酔うほどではないです。
あっ!……
(なぎさ)なんか、ごめん(涙目)
という事は、例えば果実酒と下級を大衆向けに安く、
中級を貴族向けにボレたらよくないか?
で、フェアベルゲンブランドが知れ渡った頃に、満を持して上級貴族向けに上級を更に高値で売りつける。
こんな販売戦略は?口コミは大事やん。
その為にも、フェアベルゲン産であること、
そしてほんのちょっとの贅沢が出来るブランド品であることを大衆にアピールし、
その上があると、貴族や金持ちに売り込み、知れ渡ったら、至高の高級品として……
(一同)上級を出す。
(なぎさ)一部の大貴族だけが嗜める、最高級品として。
(シア)天才ですか?それ最高ですよ。
(熊人族 ナジヌタニア)
数少ない上級はフェアベルゲンから消える事なく。
(狐人族 アナスタシア)
がっぽり儲ける。
(なぎさ)出来れば、穀倉地帯が手に入ったんだから、数を増やして欲しい。
ついでに野菜や果物なども品質で勝てるなら、フェアベルゲンブランドとして売る。
また、それを使ったフェアベルゲン料理の店なんか出せたらいいよね。
高めのお店はフェアベルゲン産のみで、安めは客層に応じて混ぜる。
最安値の大衆食堂は、ハイリヒ産のみで料理と味はフェアベルゲン。
フェアベルゲン料理の入門編みたいな、手軽に楽しめるレベル。
上があるとなると、記念日なんかの特別な日にはワングレード上げれるみたいなランクを付けて。
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
なぎさ神様!それ、やりましょう。
(なぎさ)か、神?!じゃあ、シア、中層階級とそのちょい下をターゲットに料理作って。
まずは市場調査、その評判がカギや!受け入れられたら化ける。
それと、ハイリヒ産とフェアベルゲン産の違いも頼む。シアの舌が一番正確やん。
(シア)はいな!任せなさいです!!
(豹人族 シズクアストラ)
じゃあ、私は早急に野菜や果物、あと料理に使う肉や魚とか手配します。
(兎人族 シュリ)
早馬を用意します!
(なぎさ)ちょっと待って、移動はユエが居る。言ってくる。
なぎさはユエのところへ行き、経緯を説明する。
(ユエ)はぁ……宴の時ぐらい休みなさいよ。
(なぎさ)いや、その宴で盛り上がったから、お願い。
(ユエ)仕方ないわね、明日行ってくるから、メンバーには用意するように言っといてね。
(なぎさ)わかった、ありがとう。
戻ってみると、あぁ、やっちゃってるなぁ……明日大丈夫かなぁ……
(なぎさ)みんな、明日、ユエが一緒に行くから用意しておくようにって……大丈夫か?
(豹人族 シズクアストラ)
ぷはぁ~、あっ!にゃぎしゃしゃまぁ~。
私やりまちゅ、やりまちゅよぉ~!
使えちょうな材料、片っ端しゅいからぶん取ってきまちゅ、期待してくだちゃいねぇ~♡いひひひっ(酔笑)
(熊人族 ナジヌタニア)
なぎさ様!!!!
(なぎさ)は、はひ!(ビクッ)
(熊人族 ナジヌタニア)
私は!なぎさ様と!共に歩み!そのご期待に!常に!お応えすることが!
私の!使命であり!お仕えする!所存で!あります!
私の!命は!なぎさ様と!共にあり!その役目を!果たすことが!至上の!喜びで!あります!!
ゴン!!ぐうぅ~、すうぅ~、ぐうぅ~、すびぃ~…………
(なぎさ)・・・・。
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
にゃぎしゃしゃまぁ~、知ってまふぅ?蛇人族って、丸呑みが得意にゃんでちゅよぉ~。
にゃぎしゃしゃまを食べちゃっていいでふかぁ?ふふふ♡
食~べちゃうじょ♡にゃははは(エロ笑)げっぷ。
うっちょでぇ~ちゅ、でぇ~も食べたいにゃ♡きゃははははは(酔笑)
(狐人族 アナスタシア)
なぎさ様ぁ~、酔っちゃったぁ~♡酔ったコン♡にゃぁ~んて言いましぇんよぅ~うふふ♡
狐は狐でもぉ~言いまちぇん♡それともぉ~、コン♡って言った方が可愛いでしゅか?にゃはは♡(酔笑)
(なぎさ)・・・・。
みんな、明日、ユエにシバかれてくれ。
痛い目見ているなぎさは全く飲まない。
(なぎさ)そう言えば、痛い目みたい時、吐きまくったら、なんかお酒が抜けたって言うか、二日酔い治ったのはなんで?
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
ふぁい?おちゃけって、しょうゆうもにょでつよぉ~、ふひひ(酔笑)
(なぎさ)ごめん、明日聞くわ。
例によって例の如く、凄い事になってるなぁ~おい。
別に風呂もあるし、クリーン魔法もあるから全然大丈夫だけどね。
床だから固くて冷たいでしょ?
ちょっと床暖房入れとくね。
今度、床に人工芝貼って、クッション入れとくわ。
いや、掃除しやすさなら、ゴムか。
ゴムねぇ~、ハイリヒにあるかなぁ……
いや、持ってるわ。魔動車のタイヤ。
ってことは、あるじゃん材料。早速錬成しとこ。
あっ!服とか作れるやん。なんか、エロい(照)
(シア)な・ぎ・さ・ちゃん♡なんか考えてたよね♡
さぁ、吐いてもらおうかな?何考えてたんです?
(なぎさ)そんなに?そんなにわかりやすい?
(シア)だって……今、言いましたよね(笑)
(なぎさ)ガーン……
(シア)で、なんです?
(なぎさ)いやね、のぼせない程度に軽く床暖房入れたけど……固いでしょ?
人工芝にクッション入れようかと思ったんだけど、
掃除しやすさを考えたら、ゴム張りの方がいいかなと。
(シア)またぁ~、コイツら冷たく固い床で充分ですよ。
飲みまくって、潰れまくって、吐くんですから。
(なぎさ)辛辣!いいやん、向こうでは芝や土とかの上やん。家なら居心地よかったし、
体に良くないよ。
(シア)甘いですねぇ~、なぎささん(ため息)
(なぎさ)いいやん、みんなよくやってるし。
(ユエ)またなんか言ってるんでしょ、なぎさ。
(なぎさ)いや、宴の場所の床、改良したいなぁって。
(シア)で、ゴム張りにしたら、掃除しやすさもあるなってですよ。
(フェロ)何々。なぎさがゴム好きって(笑)あっ!当たりだった(笑)
(なぎさ)なっ、なっ、なっ、なっ……(照)
(フェロ)ほらね(笑)今度、服とか作ろうか(笑)いや作る、決めた(微笑)
(ティオ)なんじゃ、なんじゃ、なぎさ殿にゴム纏わせて姦るのか?なかなか楽しみじゃのう。
着物も作れるのか?
(フェロ)もちろん。着物に水着、ドレスとか(笑)
(フィル)ウエディングドレス、着せたい。
(なぎさ以外)いいねぇ!!(爆笑)
しれっと凄いのぶち込みましたね、フィルさん。楽しみだけど(照)
(雫・ヤマト)甲冑はどうだ、フルメイルなんて(笑)
(なぎさ以外)いい!!(爆笑)
(フェロ)フルメイルなんて、体型いじれるよ、胸作ろう(涙爆笑)
(玲・アカギ)お尻大きくして、エロい体型にして?(涙大爆笑)
(椿・シナノ)エロい女体、いいねぇ(涙大爆笑)
(エンジェ)よかったな、なぎさ(涙笑)みんなにおもちゃにされて(涙爆笑)
(なぎさ)よくない、こともないわ(爆笑)
(フェロ)絶対やろう!それで姦ろう(涙大爆笑)
(なぎさ)って、涙流してまで笑う?笑いすぎやん(笑)
こちらはこちらで、凄い話題で盛り上がっていた。
(ユエ)じゃあ、解散して寝ましょうか。もう潰れてるし(笑)
(なぎさ)そ・う・や・ね、しかし、この子ら大丈夫かなぁ~……
(シア)放っときゃいいです、大丈夫です。いつものことです。そこは昔と変わってないです(笑)
(なぎさ)はい。
そして、なぎさ達は各々の部屋に戻った。
部屋に戻ったなぎさは、明日に向けてベッドで横になっていた。
襲撃を受けて拉致られるまでは。
当たり前のようにカギを開けるリリー。わーい、スライムって便利ぃ~。
ユエが電撃飛ばして、動けないとこにフェロが媚薬をぶち込む。
シアが袋詰めして、レムが担いで部屋を出る。
わーお、見事な連携、全く無駄が無い!
MI:6もびっくり!!
その後、姦り部屋で狂乱の宴が朝まで行われるのであった。
最近忙しくて溜まってたんだって(笑)
あぁ~たぁ~らしい、朝が来た♪地獄の朝(笑)
へろへろのなぎさ。
艶々ななぎさ以外。
いつも通り、なぎさに魔法をぶち込み体調万全に。
で、宴の場に行ってみると……死屍累々。
例の6人もゲロ塗れ。
(なぎさ)なぁ、シラヌイもシュリも……なんやなぁ……(遠い目)
(シア)彼女らも獣人ですから……ねぇ……(遠い目)
(なぎさ)ゆっくり寝かせてあげよう、お風呂も入らないとやし。
(ユエ) 【サンダーエリア】
(兎人族 シラヌイ)
ふぎゅっ!
(兎人族 シュリ)
んきゃ!
(狐人族 アナスタシア)
んひっ!
(豹人族 シズクアストラ)
ふんぎゃ!
(熊人族 ナジヌタニア)ぎゃんっ!
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
きゅひっ♡
わぁ~い、ユエさんエグい。
電撃飛ばして強制起床。
(6人)おぶっ!おえぇぇぇっ!!
そうなるわな。そりゃそうだ。
ユエさん鬼畜♡
(なぎさ)・・・・ユエさん……
(ユエ)今日行くんでしょ、準備って言ったよね。
(シア)手間省けてよかったです。
(なぎさ)ソウデスカ……(怖)
(ユエ) 【ウォーター……
(なぎさ)わぁ~!待て待て、待って!!せめてお風呂ぐらいは待ってあげてよ!
(6人)なぎさ様ぁ~!!(半泣)
(なぎさ)あっ!……
半泣きで泣きつく6人。
ゲロ塗れのままで。
(なぎさ)お風呂……行こうか(遠い目)
(6人)あっ!……(察し)
あ!
お風呂で体を洗っていて、思い出した。
(なぎさ)ねぇ、お酒でこうなるやん。
(兎人族 シラヌイ)
は、はぁ、申し訳ございません。
(なぎさ)いや、それはいいんよ。楽しめる時に楽しめる範囲で思いっきりやれば。
(熊人族 ナジヌタニア)
いいんですか?いいんだ……
(なぎさ)この前、一緒に吐きまくったやん。
あれだけ酷い二日酔いやったのに、吐きまくったら、スッキリしたやん。
いや、そういう意味じゃなく、体から抜けたっていうか、なんというか……
(狐人族 アナスタシア)
この前?いえ、別人ですよ?
私たち似てますから、慣れないうちは見分けがつかないかもしれません(微笑み)
(なぎさ)え、それはごめんなさい……
(豹人族 シズクアストラ)
いえいえ、獣人を見たことなかったんですから、当然ですよ。
気になさらないでください(笑顔)
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
そう言えば昨日……
でも、お酒ってそういうものですよ?なぎさ様。
(なぎさ)うーん、上手く言えないけど、こう、なんていうか……
ダルさが残って、頭が痛重くて、半日憂鬱で後悔する。
みたいなのが無いって言うか……
一度なった事があって、最悪やったんやけど、
あれだけ吐く状態やったのに、スッと抜けたなぁって。
ちなみに"吐くまで飲んだら死ぬ"って言われてたんよ?極端に弱いから。
(狐人族 アナスタシア)
は、吐くまで飲んだら死ぬ?!そんなに弱かったのですね(冷汗)
(兎人族 シュリ)
それは多分、お酒が違うのかも知れません。
お父さんには内緒にしてたんですけど、外のお酒を飲んだことがあるんです。
穀倉地帯の人で仲良かった人が居て、その人とお酒を飲んだんです。
危ないので外には出てませんが、境界のところでお茶会感覚で。
(なぎさ)お茶会感覚で酒飲むのね(汗)
(兎人族 シュリ)
あはっ(テッペロ♡)
でなんですが、その時は流石に倒れるまでお酒は飲みません。
だからかなり酒量は抑えました。歩けましたし。
でも、翌朝です。なぎさ様の言われたような感じになり、
かなり苦しみましたから、盛られたと思ってました。
しかし、違ったんです。
その辺りの担当者に聞くと、"洗礼"と言われました(笑)
人族の酒を飲むとそうなる。最初は知らずに大変な目にあったって。
慣れたら意外と悪くはないが、量は気をつけないとって。
なぎさ様が私たちのお酒を飲んで、この状態だったのなら、お酒自体が違うのではと思います。
(なぎさ)なるほどね。果実酒で、だったけど、今度、お酒でやってみよう。
味が良くあんなに抜けが早いのが、フェアベルゲンのお酒なら、ヒットするかもしれん。
今度飲み潰れよう、介抱は頼む。
この結果次第で売り込むポイントが増えれば、人気が出る可能性が高い。
それなら、大量に飲むことが出来る価格帯の下級でやってみよう。
その結果次第で中級もやろう。
上級はいい。最高価格帯にするんだから、嗜むぐらいしか飲まんだろう(笑)
(熊人族 ナジヌタニア)
いや、そこまで高価にするんですか?なぎさ様。
(なぎさ)希少品にしたい。フェアベルゲンのが無くなるとか足りなくなるようなことは避けたい。
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
でもぉ~、せっかくなら、ねぇ……
(なぎさ)!あぁ、じゃあ、それも試してみよう。
それも持ってきてくれる?
ただし、調査はこの7人で、いや、シアも含めた8人だけでな(微笑み)
(6人)やったぁ~!!!
(シア)何が"やったぁ~!!"なんです?遅いから見に来ましたよ。
(なぎさ)お酒の話。ちょっと疑問があって。
(シア)ひょっとして"抜け"のことですか?それはですね、お酒が……
(なぎさ)STOP!シア。それを今度、調査しようと言ってたんよ。
『上級』も含めて。最高3回吐くほど潰れなきゃあかんけどね。
(シア)ほぉ~……
(なぎさ)いや、シアさん。お酒自体の味はどっちがってのは好みがあるからアレやけど……
(シア)味はいいですよ、私も外のお酒、飲みましたから、意外と沢山。
そりゃもう商人が行き来してましたから、はい。
結構な量、飲みましたよ、はい。
味には自信がありますし、当時と変わってないみたいなので、勝てるとは思ってます。
人族側の好みが変わって無ければですが……
で、潰れる必要とは??
(なぎさ)"吐くほど飲んだら死ぬ"と忠告されてたのに、それぐらい飲んでしまって、
翌朝、酷い二日酔い。
(シア)バカですか?(イラッ)
(なぎさ)果実酒を果実水と間違えて……だって、子供たちが飲んでいたんやし。
で、ここから、
寝ながら吐くほど潰れて、翌朝も吐きまくり。
しかし、吐きまくったら、スッと抜けたみたいに楽になった。
その後に何か残るってことがなかったから、
お酒自体の特性からくるものなら、セールスポイントに出来る。
深酒しても、翌朝大丈夫と。
逆らわず、思いっきり吐けば、スッと抜けます。ってね。
酒好きにしたら、飛びつくんじゃない?
思いっきり飲んでも、簡単に抜けるって。
そうなれば、売り上げ量が増えると思わん?
諦めてた連中も心配しないで飲めるんやし。
(シア)ま、まぁ、それはそうですね。それなら心配い……
(なぎさ)シア、それを調査するの、身をもって。
シアも含めた8人で。
シアはもうアレなら、上級の時だけにしとく?
(シア)じ、上級も飲み潰れ……ゲフォゲフォゲフォ……調査するんです?
その調査は今後の商売には必要ですね。
分かりました、お手伝いしますです!
ちなみにお風呂場の隣りの部屋を準備しておきますね(ニヤリ)
(なぎさ)ユナさんどうしよう。
(シア)専属だから呼びますよ、果実酒、いや、果実水やジュースの味見してもらおうかな。
(なぎさ)それなら、ジュースをお酒と混ぜて飲むってのがあるんよ。
カクテルって聞いたことある?
(シア)カクテルは知らないですけど、お酒と混ぜては時々やってました。
(なぎさ)それ!それ、やってもらおう。果実酒と何混ぜたら美味しいか。
子供が飲む種類が増えるやん。
(シア)フェアベルゲンにも売り込むっすね。
(なぎさ)あぁ、売り込む。
で、そこで出来たカクテルをフェアベルゲン産の新酒として売り込む(笑)
(兎人族 シラヌイ)
しかし、それだとなぎさ様が……
(なぎさ)だから、混ぜる材料になるジュースや果物とかを売るやん。それで儲かる。
ちなみに、こちらの物は市場には出さない。
変わった錬成方法で出来るやつなんで。
いつも食べてるやつがそれ。
それをカクテルにしたのはフェアベルゲン。
だからフェアベルゲン産の新酒でしょ?
後出しするから、ゆっくり色々試そう。
(シア)かなりこじつけ感がありますけど……
(なぎさ)それなら、材料に他領から仕入れた物が混じった段階で、その領地産と言えなくなる。どんなに技術があっても。
委託したなら他領産になるけど、委託してなかったら……でしょ?
気になるなら、フェアベルゲン製造酒にしたら?
材料を取り寄せ、フェアベルゲンが製造しました。と。
それなら納得する?信用問題になりそうなら、謳い文句は任せるけど。
新しいブランド立ち上げるとか。
(シア)そうですねぇ、たしかにフェアベルゲンのお酒が必須で、それが無いと成り立たない品ではありますよね。
ちょっと相談します。
しかし、かなりこだわりますよね。
(なぎさ)まぁ、ハイリヒ、特にアロンソからボリたい(笑)
それをフェアベルゲンの為に使いたい。
ハイリヒは放っておいても発展する。こちらが手を入れるので。
だけど、その為にフェアベルゲンを下に見るような事にはなってほしくないから。
発展の差から自然と下に見る傾向が懸念されるから。
(シア)たしかに獣人というだけで便利な道具と見下してましたよね。なるほど。
(兎人族 シラヌイ)
そこまで考えてくださるのですか……
(なぎさ)テーゼ族長が言ってくれたから"第二の故郷として"って、故郷はバカにされたくない。
(獣人一同)なぎさ様……
(なぎさ)じゃあ準備しようか。早くしないとユエの電撃がくるかも(笑)
速攻で準備をして、ユエのところへ行く。
軽く電撃でお仕置きされた後、輸送機に乗り、フェアベルゲンに向かった。
(シア)なぎささん、あまりフェアベルゲンに肩入れしないでくださいね。
ハイリヒが、フェアベルゲンを警戒してもいけませんし。
下手にスパイ容疑をかけられたりしたらダメですから。
(なぎさ)そうやねぇ……その加減はシアに任せるから、制御して。
なんかねぇ……うーん、なんかアロンソの事もあるから、引っかかって。
(シア)ダメですよ、ハイリヒ王国はミヤビさんのお気に入りじゃないですか。
たしかに一部の貴族の事もありますけど、それはリリアナさんが適切に処理しているじゃないですか。
多数の貴族や騎士、庶民は、なぎささんの味方ですよ。というか英雄ですよ、私たち。
前のアレを引きずってませんか?ここは大丈夫ですよ?今は。
アレになったら、私たちで総力あげて潰すって誓ったじゃないですか、安心してください(微笑み)
(なぎさ)そう、そうやね。ありがとう、シア。
では……
(シア)なぎささん、休め!
(なぎさ)・・・はい。
休んでる間に、何をどうするか、とか考えていた。
3日後、ユエ達が帰ってきた。
(ユエ)なぎさ、帰ってきたよ。や・す・ん・で・た・よ・ね?(射殺す目)
(なぎさ)ハ、ハイ、休んでました(怖)
(ユエ)シア、ほんと?
(シア)はい。何か言いかけたから、拒否して強制的に休ませましたよ(苦笑)
(ユエ)なら、いい(笑)
じゃあ、報告するね。
まず、野菜等は一通り持ってきた。
シラヌイ達はお酒もぶん取ってて、テーゼは泣いてた(笑)
後、何故かシラヌイとシュリがテーゼをシメてた(笑)
増産については考えるって、出来上がった作物の質にもよるからって。
(なぎさ)まぁ、そうだよな。
(ユエ)それと、2人連れてきた。本人も来たいって言うし。
おいで。
(なぎさ)あっ!久しぶり(笑顔)
(蛇人族 マラ・オスマヤヒ)
覚えてくださってたんですか!なぎさ様!(嬉)
私、マラオスマヤヒと言います。クレオスマヤヒの妹です。
(犬人族 タニラ・ストラス)
タニラストラスと言います。覚えてくださっていて、ありがとうございます(嬉)
(なぎさ)みんな、あの日の仲間やもんね(笑)
(蛇人族 マラオスマヤヒ)
もう、なぎさ様ったらぁ~(笑)
(犬人族 タニラストラス)
それは忘れてくださいよう(笑)
それからシアが案内をして、まずなぎさの近くの部屋に行く。
錬成で部屋を繋いで、中をカスタマイズしていく。
二人は目を輝かせ、その光景を見ていた。
なぎさがやってきた。
(なぎさ)どんな感じ?何か足りない物ある?
(犬人族 タニラストラス)
これ、私の部屋なんですか?(輝く目)
(なぎさ)そうだよ、要る物言ってくれたら錬成で作れるから言ってね。
細かいデザインは絵に描いてくれたら助かるけど、話しながらも作るから色々作ろう(笑顔)
マラオスマヤヒさんは、お姉さんの隣りにしたかったけど、ごめんね。
ユナさんの近くになるけど、アレなら言って。
同じぐらいの子と一緒の方がいいかなと思ったのと、間に入れるのはちょっと時間かかるんで、とりあえずで。
(蛇人族 マラオスマヤヒ)
いえ、これがいいです。お姉ちゃんの近くだと喧嘩しそうだから(笑)
それに、私のことは、マラとお呼びください。
(犬人族 タニラストラス)
私もぉ~。
(なぎさ)マラって?(笑)
(犬人族 タニラストラス)
違いますよぉ~(笑)タニラとお呼びください。
(なぎさ)わかった、これからよろしく。マラさん、タニラさん。
(犬人族 タニラストラス)
さん付けはちょっと……
(蛇人族 マラオスマヤヒ)
そうですねぇ、なんか壁を感じてしまうから、寂しいというか……
(なぎさ)わかった、じゃあ、マラちゃん、タニラちゃんで。
呼び捨てはなんか嫌だし、嫁たちが呼び捨てって言うから、普通に呼び捨てしたら、シバかれるかもやし(笑)
(シア)誰がシバくんです?なぎささん。
(なぎさ)いや、さん付けはって言うけど、呼び捨てしたら、シバくでしょ?
(シア)いえ、その方が親しみあっていいと思います。とりあえず、一発シバくけど(笑)
(なぎさ)なんでやねん!(笑)
(シア)通過儀礼です!(笑)
(なぎさ)じゃあ、仕方ないかぁ……あ?ちょっと待て(笑)
爆笑しながら、部屋を作り、繋げていく。
そこで
(シア)なにやってるんです?
(なぎさ)集まる部屋の奥に、宴会場と大きいお風呂を作ってんの。
あの場所でもいいけど、部屋飲みする場合もあるやん。
それと、専属ってのは知れ渡るやん、周りの目も気にしながらってのは息が詰まるよ。
これがあれば息抜きができるやん。
(シア)まぁ、失態晒すよりいいですよね。
(なぎさ)でしょ?
(シア)なんだかんだで甘いですね、身内には極甘です(ため息)
(なぎさ)いいやん、楽しくいこうよ(笑)
(シア)はいはい(笑)
これでフェアベルゲンの事は一段落か、
ハイリヒの事に取り掛かろう。
(なぎさ)今日は休んで、明日リリアナに会いに行ってくる。
今後の事を話し合わなアカンし。
誰が来る?
(シア)それはやっぱりユエさんでしょ、後は誰かいります?
(なぎさ)シアにも来て欲しいな、フェアベルゲン代表として進捗状況やどんな事をやるか、知っていて欲しい。
(シア)分かりました。それなら諜報機関のリリーさんや交渉役にティオさんなんてどうです?
(なぎさ)そうやね、その方が心強い。7人も来るだろうし。
(蛇人族 マラオスマヤヒ)
はい、同伴します。議事録とかは、お姉ちゃん達が得意だと思いますし。
(シア)それ以外はどうします?
(なぎさ)相談してほしい。今、派遣のことがあるから。
もう、一般枠は募集してるの?
(シア)雫さんの話だと、そろそろ出来るって言ってました。どうします?
(なぎさ)任せる。ベースキャンプの増設が必要ならやって。
一般枠は、基本自宅から。
寮が要るなら、王宮の外の目の届く範囲ということで。
当然、グレードは下げる。
フェアベルゲンからの希望者は王宮内の方で、皆んなと同じで。
やはり気になる、まだ解放直接なんで勘違いするのが居るだろう。
僕らの庇護下というのを徹底周知したいから。
先々商売するのも居るだろうし。
(シア)分かりました。もう、甘いなぁ。
(なぎさ)先々不都合が出そう?
(シア)まぁ、大丈夫だと思います。ユエさんにも相談しときますね。
(なぎさ)お願い。
そう言うと、なぎさは自室に、マラとタニラはシアに案内の続きを聞く為について行った。
明日は何から話すか考えていた。
やる事は山積み、どこまで許可するのかわからないし、どこまでしていいのかもわからない。
多分、インフラが先だろう。そう考えるなぎさだった。
爽やかな朝が来た、違う意味で。なんか……まぁいい。
7人から、濃厚なサービスを受け、起こされ、着替えさされる。
(なぎさ)わっ!びっくりした。どうしたの皆んな?
(狐人族 アナスタシア)
み、みんなで、寝顔を堪能させていただきました(鼻息)
(熊人族 ナジヌタニア)
で、では、お着替えをいたします。わ、私が起こして運ばせていただきます(血走り目)
(なぎさ)いやいやいやいや、自分で起きるから(怖)
(豹人族 シズクアストラ)
い、いえ、大事なお身体に、傷がついてはいけませんので(鼻血)
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
お、お着替えは、お手伝いさせていただきますので(鼻息)
(なぎさ)怖ぇ~よ(涙目)
朝食をとりに、食堂へ行く。
大食堂を覗いてみると、皆美味しそうに談笑しながら食べていた。
(兎人族 シュリ)
あっ!なぎさ様、おはようございます。
(なぎさ)おはよう。
(兎人族 シュリ)
いつも思ってたんですけど、ここの食事がめちゃくちゃ美味しいです。
異世界料理とか食べたことの無い料理もいっぱいありますし、とにかくメニューが豊富です。
いつもどれにしようか迷ってしまうぐらいです(嬉)
(なぎさ)それは良かった。喜んでくれてなにより。
おすすめメニューがあるでしょ?
あの組み合わせは、バランスよく食べれるように計算されてるから、参考にしたらいいよ。
(兎人族 シュリ)
そうなんですか!たしかに色々あって、上手く考えられてるなぁって思ってました。
(なぎさ)やっぱ、身体が資本だからね(微笑み)
(兎人族 シュリ)
はい!(笑顔)
朝食を終えた後、リリアナへの面会を取り付ける。
昼食の後に会議室で会うことになった。
(ユエ)何から手をつけるの?
(なぎさ)そこなんだよ、やっぱインフラだよな、上下水道やろね。
(シア)どんなのか、楽しみにしてますね。
(なぎさ)あぁ、とりあえず、王宮内と考えている。
外はまだ、家や道がまだでしょ。
(シア)あれ?そこは手を出さないのですね。
(なぎさ)好みがあるし、思い入れもあるだろうから、あえて手は出さない。
整地したところは手を出すつもりやけど。
まず、そこを統治する者が要るやん、それにはちょっと意見しようかとは思う。
(ユエ)まぁ、押しつけられなきゃいいけど。
(なぎさ)それは無いでしょ、ギルドがあるし。
時間が来た。
(なぎさ)誰が来てくれるの?
(ユエ)私とシアの他には、ティオ、雫、エンジェ、リリー。
他の皆んなは、派遣をやってくれてる。
専属7人も連れて行くでしょ(笑)
(なぎさ)連れて行くというか……
(シア)絶対付いてくる(微笑)
まぁ人数いると、ある意味ね。
(ユエ)たしかに。
そろそろ時間か。と集合してきた。
当然のように、7人も控えている。
(なぎさ)じゃ、行こうか。
王宮に入り、会議室に向かう。
流石に14人は目立っていた。
会議室に入ると、5人が待っていた。
リリアナ女王
宰相 リコイル
財務大臣 マヤノ
近衛騎士団団長シューマン
近衛騎士団副団長シラン
シランは役に立つのか?
しかしこれ、バランス悪くない?
威圧感ハンパないと思うぞ。
ほらぁ~、5人とも引き攣ってるやん。
(リリアナ女王)こ、今度は何をやられるおつもりでしょうか?
(なぎさ)今度は上下水道をやろうと思います。手始めに王宮内を。
(リリアナ女王)王宮内を?それだけですか?
(なぎさ)はい、まずは上下水道というものを知っていただこうかと。
(宰相 リコイル)
それはいいんですが、何故?
(なぎさ)体験して、どれくらい便利で価値があるかを知ってもらおうかと。
外はそれからでいいかと。まだ道や建物の修復が終わってないですから後からでもいいかと。
完成後のものをちょっと弄ると思いますが、そこはご理解していただきたい。
(近衛騎士団団長シューマン)
それは先にやらなくても?
(なぎさ)理想はそうなんですが、壊れてない建物も結構ありますし、
建物自体に思い入れがあるかもしれないですから、その後からの設置にしようかと。
また、壊れてない地域は、利用価値があると判断された場合、取り掛かろうかと思うので、王都の地図が欲しいです。
設置の際は、立ち会ってもらえたら、変なトラブルや疑惑を持たれなくて助かります。
(宰相 リコイル)
疑惑もなにも、なぎさ様を怪しむ者などおりません。
そのような不届き者は我々が排除いたします。
(なぎさ)ありがとうございます。
(近衛騎士団副団長シラン)
私が警護に付きます。そのような不届き者は、私が切り捨てます!
(なぎさ)あぁ、シューマン団長、お願いしても?
(近衛騎士団団長シューマン)
はい、シランだと危険ですから(ため息)
(近衛騎士団副団長シラン)
なぎさ様!(半泣)
(なぎさ)いや、アンタは止めても来るでしょ?そのストッパーもいるから(ため息)
早速、工事に取り掛かる。
王宮へは噴水があるだけあって、川から水を引き、運河を通して川に戻していた。
そこで途中から分岐し、王宮内に引き込んだ。
調理場や各部屋、そしてトイレの設置。
調理場には、利便性を考え、細かく分岐した。
蛇口を付け、魔石を付け、温水、常温水、冷水が出るようにした。
各部屋も同じ仕様、そしてトイレの設置。
便座にも魔石をあしらい、温便座仕様にした。
下水は逆に何ヶ所かに収束し運河へ繋ぐ。
ここでも魔法が活躍する。
魔法陣を描き、上水は通過した後は除菌までされる完全仕様。
そのまますぐ飲めるが蛇口にも魔法陣を彫り、もう一度除菌除去するように念を入れる。
噴水にも上水道を引いたので、飲む事も出来るが外なので限界がある。
下水はその逆、何ヶ所かの収束したところに魔法陣を彫る。
通過すると飲める水になる完全環境汚染対策をし、臭いや不純物を取り除く。
ついでに運河と川の接合部にも彫り込み、河川汚染対策をする。
下水は自然落下で流せるが、上水はそうはいかない。
各部屋や必要部に送るため、転移魔法陣を刻む。
これで高い場所まで水が行き届き、完成する。
上下水道は、余分な不純物の侵入や臭い対策の為、四角い筒の様なもので囲んだなかを流れるようにした。
トイレなど、臭いが気になりそうな場所には、消臭の魔法陣を刻んでおいた。
これで多分、完璧!後は整備出来る技術者を育てるだけ。
3日かけて完成させた力作!足りないところは後で改善しよう。
さてと、リリアナを呼びに行くか。どんな反応するかな(笑)
(なぎさ)リリアナ女王様、完成しました。不備があれば、要改善ということで。
(リリアナ女王)どんな風になった?楽しみだ。
(なぎさ)まずはこれから、宰相様、その出っ張りは蛇口といいます。触ってください。水が出ます。
撫でると量と強さの調節ができます。手前から奥へが増え、奥から手前が減ります。
一回触ると出、二回触ると止まります。
(宰相 リコイル)
は、はぁ、こうですか?あっ!水が出る!
こ、これは、水量が自由自在ではないか!
(なぎさ)では、止めてください。次に赤い魔石を触ってください。
触っていて、手間から奥が温度が上がり、逆は温度が下がります。
水を出してから、触ってください。
(宰相 リコイル)
おぉ!これは、温水だ!温水が出てる!
(なぎさ)火傷防止のため、一定温度以上は上がらなくしてありますが、やはり気はつけてください。
これも二回触ると止まり、常温水に戻ります。
次は、青い魔石ですね。
(宰相 リコイル)
まさか冷水、しかも霜焼け防止。
(なぎさ)当たりです(笑)やってみてください。
(宰相 リコイル)
うわぁ、凄い!これは凄い!
(なぎさ)で、この水は、このまま飲めます。
(一同)えっ?
(なぎさ)蛇口のところに魔法陣が刻んでありますよね。建物に引き込む直前と、念の為、蛇口に刻んでおきました。
これがゴミなどの不純物の完全除去と殺菌作用が付与してあるので、このまま飲めます。
最上階も同じです。転移魔法で運んでますから、全階同じ仕様です。もちろん、調理場も。
ちなみに庭の噴水の水も同じなんですが、やはり外ですから限界があるので、まぁ緊急用というか、
一度沸かした方がいいですね。
(リリアナ女王)なっ!なっ!なっ!なっ!
(財務大臣 マヤノ)
す、凄い!これは凄い!素晴らしい!!
(近衛騎士団団長シューマン)
全てという事は……
(なぎさ)全てです。必要な場所全て。部屋もトイレも庭も宿舎も。とにかく水が要るであろう場所全て。
足りなければ言ってください。そこへも引きます。
とりあえずは永久保証で壊れません。が、ゆくゆくは解除します。
(宰相 リコイル)
な、何故ですか?
(なぎさ)技術者を育てるんです。これの修理、管理出来る技術者を。
そうすれば、未来永劫使えるじゃないですか。
魔法が破られたり、私たちに何かあれば、一度壊れてしまえば直せない、じゃ、意味がないですから。
(近衛騎士団団長シューマン)
なぎさ様たちの魔法が破られる、想像もつきません。
それに、何かは無いです、絶対に!
(なぎさ)ありがとう。しかし、邪神のわけわからん戦争があったばかり、未来はわからん。
それに、私は異世界からの転生者。
いつ何時、また巻き込まれて飛ばされるとも限らないでしょ?
全員飛ばされでもしたら、どうにもならないやん。
(リリアナ女王)そこまで考えてくださるのですか、そこまで対策を打ってくださるのですか(感嘆)
(なぎさ)まぁ、やるならとことんやっておきたい。後悔しないように(微笑み)
一同、ひざまづき、首を垂れる。
おいおい、また始まった。
(なぎさ)ま、まぁ、これからどんどんやるんだし、そんなことしてたらキリがないよ?
(一同)ははぁ。御心のままに!
この流れでトイレと上下水道の説明をする。
もはや神!想像を絶する光景に、狂信者を飛び越え使徒になる。
大丈夫か?この国。
(財務大臣 マヤノ)
なぎさ様、この場で誠に申し訳ございませんが、開発費用の方は……
一同固まる。これだけの設置、見た事もない装置。どんな金額を言われてもおかしくない。
(なぎさ)えっ?開発費用?約束は覚えてるよね?
(財務大臣 マヤノ)
はい、増税無しと。
(なぎさ)これ、王都内全てに引くから……あと、新しい領地とか。
(財務大臣 マヤノ)
はい(ゴクリ)
(なぎさ)お任せします。無理の無いようにね(微笑み)
一同、再び固まる。
これだけのもの、いくらふっかけられても何も言えない。
何も言えないほどの凄いものが、費用はお任せ?しかも無理の無いように?
ありえない、そんなことはありえない。夢を見ているのか?
膝から崩れ落ちた、もはや立っていられない。
特に財務大臣は涙を流して感謝した。
(なぎさ)おーい、大丈夫?
で、これ、とっかかってもいい?
それと、技術者って話を出したから言うけど、学校作りたいんですよ。
専門の学校。
○メイド学校
○執事学校
○秘書学校
○農業学校
○漁業学校
○林業学校
○技師・工房学校
○技術者学校
○商人学校
○冒険者学校
○娼婦学校
それと識字率が低いでしょ、
読み・書き・計算を教える学習塾
貴族、庶民向けだけど。基本、全寮制で。貴族は通いも可だけど。
貴族はノブレス・オブリージュをすること。出来ないなら退学で。
授業料等は無料、ただし落第、退学有り。
あと、約束の孤児院の直轄化。
とりあえず、ここまでやりたい。
後は、治癒院の直轄化による、料金の低価格化。
入院用の病院、老人ばかり集めて看取るまで世話する老人院を作りたいけど、それはまた後で。
予算がそこまで回らないから(苦笑)
(宰相 リコイル)
娼婦学校というのは?
(なぎさ)そのまま、娼婦の育成学校。
学校にしたのは、娼婦の地位向上。
当然、読み・書き・計算は教えるが、特例として簿記を教える。
ある意味、行くところが無く身を落とすなら、それを救いたい。
簿記が出来れば見受け話も出やすいかもだし、即戦力になる。家計から商売まで。
あくまで想像だけど。一発逆転が狙えたらいいなぁと。
ただし、簿記目当ての入学は厳しく取り締まる。
条件として現場5年以下の見受けは基本認めない。
5年以下で見受けする場合は、徹底した調査があると規制する。
どうかな?あくまで、こうかな?みたいなことなんで、間違っているかもしれん。
後、喫緊の仕事として、公衆衛生の向上ね。
石鹸があるから、それをばら撒く。
3ランクに分けて、実用のみから、香り、潤い作用まで入れた高級品まで。
他にも、身体用、髪用もあるけど、それは後々に。
(財務大臣 マヤノ)
一気にいくのですね、そんなに急ぐ理由はあるのですか?
(なぎさ)うーん、資金のあるうちにやれるだけやっちゃうかと。
後々回収できるお金は運営費に回すから、なんとかなるかなとか、
商売始めるし、あれなら国から借りて相殺するとか、なんとかなるかなと(笑)
(近衛騎士団副団長シラン)
なぎさ様、そこまで無茶を……
(なぎさ)いや、まぁ、余計なお世話じゃなかったらだけど、もしそれで喜んでくれるならやりたいなと。
それにギルドに売り捌くのもね、あまりやると値崩れ起こしたらヤバいしね。
(宰相 リコイル)
そこまで気を使われるのですか……
(なぎさ)で、どうしましょう?
(リリアナ女王)国をあげて協力いたします。
早速取り掛かってください。土地も用意します。
ゆくゆくは国営化しますので、やっちゃってください。
(なぎさ)分かりました、信頼できる講師がいたら紹介してくれると助かります。
(宰相 リコイル)
分かりました。厳選しておきます。
では、早速取り掛かろう。
とりあえず上下水道か。
王宮で3日なら、王都全域ならどれくらいかかるかな?
(なぎさ)ユエ。
(ユエ)あ"あ"っ!
(なぎさ)えっ?なんで?(怖)
(シア)甘すぎですよ、なんでそこまでやるんです?
(なぎさ)喜んでくれるかなぁと。それと単純にやりたい。
(ティオ)しかしのう(ため息)
(なぎさ)いや、フェアベルゲンにも上下水道は引きたいとは思ってるよ?
後、学習塾。でも、それは相談しないとやし……
自然の中にあるから、どうしたらいいかなと。
(シア)なんか、フェアベルゲンは慎重というか、すごく大事にしてくれるよね。
(なぎさ)やっぱりね、
(雫・ヤマト)シア殿の故郷だから、か。愛されてるなぁ~シア殿(笑)
(シア)えっ?え、えぇ、まぁ(照)
(なぎさ)いや、自然豊かやから(笑顔)
(シア)うわぁ、意味深なフリといて、ムカつくわぁ!!その笑顔!!(笑)
(リリアナ女王達)・・・・。
(なぎさ)では、早速取り掛かります。
ただ上下水道は、ちょっと日数がかかると思います。
(宰相 リコイル)
もちろん。無理せずゆっくり進めてください。
こちらも出来る限り、資金を集めますので。
(なぎさ)分かりました。
(ユエ)最低半年はかかるよ、わかった!なぎさ!
(なぎさ)・・・ハイ(怖)
(シア)喜んでくれるとなると、夢中になって不眠不休でやりかねないですからね!
(なぎさ)なんか、すいません(涙)
完全に尻に敷かれているなぎさ。
どこか可哀想な目で見ているリリアナ達。
ということで、決まった。まずは公衆衛生の向上、上下水道の完備。
旧サスティナ帝国からの再開だ。
(ユエ)旧サスティナ帝国内は広いから、ちょっと時間かかるよね。
(なぎさ)横に長いからなぁ、酪農地帯は気をつけて引かないとな。
(エンジェ)これだけ広いと浄化も大変だよ。
(エルム)ここが出発点だけにかなり根深いから、特に念入りにやらないとだしね。
特に帝都サスティナの汚染が酷い。
地下でもやらかしてくれてるだけに、かなり深くまで浄化しないと後々に影響が出たらマズい。
帝都だけで四日かかった。
その後も念入りに浄化した。
"雪崩れ込んで来ての"じゃないだけに"染みついている"といった感じ。
なんだかんだで旧サスティナ帝国たけで二十日かかってしまったが、まぁまぁの遅れで済んだ。
まぁ、しっかりやらないとだから、急ぐ必要はない。
王都組からの連絡は無いだけに、其方は順調にみたいだ。
ここで問題が発生した。
自由都市アロンソはどうするか。
無視しておいて、要請があればやる。
後から足すぐらいは、大して時間はかからない。
好意でやれば、あれもこれもと足元見てくる可能性は否定できない。
キノア・アロンソはやり手だけに要注意人物だ。
(なぎさ)どうする?
(エルム)流石のなぎさも二の足を踏むか(笑)
(なぎさ)あぁ、要注意人物やろ(微笑)
しかし、ギルドはどうなんだ?ってのがあるんだよなぁ……
(ユエ)たしかに"冒険者の事を考えると"なんでしょ?
(エンジェ)難しいところだなぁ……
(なぎさ)ギルドの後ろ盾で要請を出させて、費用は要相談とする?
割り増しで取りたいし(ニヤリ)
(エルム)わぁ~、悪い顔してるなぁ(笑)
(エンジェ)嫌ってるでしょ、キノア・アロンソを(笑)
(ユエ)まぁ、あれだけ態度デカかったら、好きにはなれないよね。
私は賛成するわ。かなりの資産家だろうしね(ニヤリ)
(エルム)ボリます?費用(ニヤリ)
(エンジェ)それでいくか(ニヤリ)
あぁあ、商売敵になったぞ、キノア・アロンソ。
みんな素晴らしく打算的だ(笑)
話はまとまった。
自由都市アロンソをある意味露骨に避けるように引く。
いかにも"要請したら繋げてやるよ!"と言わんばかりに(笑)
笑っちゃいかん、笑っちゃ(爆笑)
(エンジェ)キノアの反応が楽しみだな(笑)
(エルム)"いつでも繋げれるんだけどなぁ"感アリアリだもんね(笑)
(ユエ)"えっ?要るの?"と言わんばかりだね(笑)
(なぎさ)"繋げて欲しい?ねぇねぇ繋げて欲しい"感を出してみました(笑)
(エンジェ)"どんな気持ち?ねぇねぇどんな気持ち?"ってか(笑)
地団駄踏みそうたな(笑)
後は町同士を繋いでいく。
後から宿場町が出来てもいいように、無駄なく計算されて引かれていく。
素晴らしく完璧だ。もはや言葉も無い。
どうする?キノア・アロンソ、自費でやるのか?キノア・アロンソ、時間かかるぞ、キノア・アロンソ(笑)
(エルム)ちょっと気になるんだけど……
迂回したりしてるけど、かなり余裕持って迂回してるところと、
町なら余裕だけど、他に比べたら余裕無いなぁって思うところがあるのは何故?
(なぎさ)あぁ、それはね、将来的な見込みも込めてなんよ。
(ユエ)将来的な見込み?
(なぎさ)そう、その場所に列車。
魔力で動くから、魔動列車を引く予定だから。
街道みたいな専用通路を作り、馬車の長い荷馬車部分を繋げて走るんよ。
これにより、物流が画期的に変わる。
早く、一度に沢山の荷物が運べる。馬車部分も繋ぐから人も運べる。
馬車と棲み分ける為に、価格は高く設定するけど、大店なら安くなる程度の値段にね。
早くって事は、今まで諦めてた品物も運べる。それに大量輸送向き。
人の場合は貴族や金持ちの旅を想定してるから、辻馬車も今まで通り商売出来るようにするけどね。
行商だから運べる物もあるから、行商も生き残れるし、冒険者の護衛依頼もある程度守る。
到着してから、町の店までの護衛は必要でしょ?
列車内では食事も提供して料金も取る、荷主から。
拒否する場合、冒険者にその費用を払うことを依頼に記載を義務付ける。
手取りは減るが列車専用特別料理をとるか、少し増えるけど手取りを取るかを選べるようにしたらって考えてる。
そこはギルドと相談かな。
日数が減っても、数がこなせるようになるから、荷物の行き来も激しくなればいいなぁと。
(エンジェ)アンタには恐れ入るよ。上手くやれば、かなり儲かるかもな(ニヤリ)
とりあえず一周して来た。
最後の一本を王都に繋ぐ。
(なぎさ)ふぅ、終わった。
(シア)なんだかんだで二か月近くかかったよね。
(エルム)旧サスティナ帝国がエグかったからねぇ。
(エンジェ)町一カ所あたりは早いが本数が多くて時間かかったしね。
(なぎさ)まぁね、町中はもうかなり決まってだけど、町間が何本か要るからね。
神殿、迷宮まではギルドと相談やな。スタンピート対策が必要だし。
(ユエ)最短で繋げばいいって訳にはいかないよね。
(なぎさ)派遣契約はどうなったかな?
(エンジェ)まぁ、とりあえず休もうか。預かってきたのがあったじゃん。
(なぎさ)そうだった。皆んな喜んでくれたら、嬉しいな。
リリアナにも持って行って売り込むか。
(ユエ)なぎさ、休め!拒否権は無い。
(なぎさ)ハイ(怖)
周りの監視付きで2週間、強制的に休まされる。
暇なんで、錬成で遊んでいた。
お酒を持って行くと皆んな大喜びで、早速宴が開催された。
(シラヌイ)なぎさ様、これは!
(なぎさ)フェアベルゲンのお酒だよ。フェアベルゲンにも相談に行ったから。
こっちで売れそうなら、フェアベルゲンの特産品として売ろうって。
(シュリ)じゃあ、これが公益品第一号ですか?
(なぎさ)分からんけど、まずはリリアナに売り込んでみる。
品質的に良いなら、高値がつく貴族に売り込みボッタクろうかと(ニヤリ)
庶民向けはコスパを考えて安くしたいから、みんなと要相談って思ってる。
せっかくのフェアベルゲンの品物だから、安売りはしたくない。
(シア)なぎささん、ありがとう。
(なぎさ)で、どんな感じ?
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
そうですね、これは比較的量産出来るお酒ですね。
(熊人族 ナジヌタニア)
族長、ケチったな。もっと上がありますよ。ただし、量産向きではないですね。
(狐人族 アナスタシア)
これだと宴用です。大量に飲むから、量産品を使います。
それでも普段よりはいいお酒ですね。
(豹人族 シズクアストラ)
普段私たちが飲むのは、これより安いお酒ですね。
だから、これは中級ですよ。ねぇシュリさん(ジト目)
(兎人族 シュリ)
なんかごめんなさい。お父さんったら何考えてるの!(怒)
(兎人族 シラヌイ)
私からも謝らせて下さい。申し訳ございません(静怒)
(なぎさ)ま、まぁ、人数多いから。真ん中ぐらいのグレードなら、ある意味反応を見やすい……です、よ……(汗)
(豹人族 シズクアストラ)
甘いです!なぎさ様。
(狐人族 アナスタシア)
そうですよ!ここは怒るところです!
(なぎさ)……ハイ(怖)
(兎人族 シュリ)
私、ちょっと荷物見て来ます、これは一族の恥です!
(兎人族 シラヌイ)
私はちょっとフェアベルゲンに戻って殴ってくる。
(なぎさ)わぁ~、待て待て待て!ひょっとしたら僕の引きが悪かっただけで、入っている……かも……なんかごめん(冷汗)
走って行ったシュリの方向から、ムキぃ~!!コロス、絶対コロス!!
という叫び声が聞こえた。
シラヌイが走って行ったが、剣を抜いて戻ってきた。
おいおいおいおい、待て待て待て待て。
(兎人族 シラヌイ)
なぎさ様!今すぐ戻ります(激怒)
(なぎさ)ちょっと待て!中身はどうだったの(怖)
(兎人族 シュリ)
中身は中級と下級、それと果実酒です。もうあんな親、死んでいいです。殺してきます(大激怒)
(なぎさ)だから待てって、なにもいきなり上級出す必要ないから。
(一同)甘いです!なぎさ様!
(なぎさ)ちょっと待って、ちょっと聞いて。
これ以上があるんだよね。それは量産出来ない。これで合ってる?
(熊人族 ナジヌタニア)
はい、そうです(怒)
(なぎさ)量産出来ない理由は?
(狐人族 アナスタシア)
それは、上級と言えば、その年の最高の出来の材料を使うからです。
数に限りがあるので、来賓用に使います。
(なぎさ)それだけ?製法が違うとか、手間がかかるとかじゃないの?
(豹人族 シズクアストラ)
製法は同じですね。ただ、材料の質が違う為に扱いは慎重になります。
味はかなり変わってきます、熟練の酒造が丹精込めて、手間暇かけて作りますから。
(なぎさ)なるほど、中級、下級はどんな感じ?
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
中級は量産なので、酒造が作りますが、手間暇まではかけません。
また、上級の絞りカスも混ぜるので、味はいいんですが、それなりです。
下級はもう酒造見習いが作るので、味、香り共に落ちます。
中級が作れるようになれば一人前、という感じでしょうか。
(なぎさ)果実酒は?
(狐人族 アナスタシア)
果実酒は子供用です。どこの家庭でも作れる水みたいなものですね。
発酵はさせるのでお酒みたいですが、酔うほどではないです。
あっ!……
(なぎさ)なんか、ごめん(涙目)
という事は、例えば果実酒と下級を大衆向けに安く、
中級を貴族向けにボレたらよくないか?
で、フェアベルゲンブランドが知れ渡った頃に、満を持して上級貴族向けに上級を更に高値で売りつける。
こんな販売戦略は?口コミは大事やん。
その為にも、フェアベルゲン産であること、
そしてほんのちょっとの贅沢が出来るブランド品であることを大衆にアピールし、
その上があると、貴族や金持ちに売り込み、知れ渡ったら、至高の高級品として……
(一同)上級を出す。
(なぎさ)一部の大貴族だけが嗜める、最高級品として。
(シア)天才ですか?それ最高ですよ。
(熊人族 ナジヌタニア)
数少ない上級はフェアベルゲンから消える事なく。
(狐人族 アナスタシア)
がっぽり儲ける。
(なぎさ)出来れば、穀倉地帯が手に入ったんだから、数を増やして欲しい。
ついでに野菜や果物なども品質で勝てるなら、フェアベルゲンブランドとして売る。
また、それを使ったフェアベルゲン料理の店なんか出せたらいいよね。
高めのお店はフェアベルゲン産のみで、安めは客層に応じて混ぜる。
最安値の大衆食堂は、ハイリヒ産のみで料理と味はフェアベルゲン。
フェアベルゲン料理の入門編みたいな、手軽に楽しめるレベル。
上があるとなると、記念日なんかの特別な日にはワングレード上げれるみたいなランクを付けて。
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
なぎさ神様!それ、やりましょう。
(なぎさ)か、神?!じゃあ、シア、中層階級とそのちょい下をターゲットに料理作って。
まずは市場調査、その評判がカギや!受け入れられたら化ける。
それと、ハイリヒ産とフェアベルゲン産の違いも頼む。シアの舌が一番正確やん。
(シア)はいな!任せなさいです!!
(豹人族 シズクアストラ)
じゃあ、私は早急に野菜や果物、あと料理に使う肉や魚とか手配します。
(兎人族 シュリ)
早馬を用意します!
(なぎさ)ちょっと待って、移動はユエが居る。言ってくる。
なぎさはユエのところへ行き、経緯を説明する。
(ユエ)はぁ……宴の時ぐらい休みなさいよ。
(なぎさ)いや、その宴で盛り上がったから、お願い。
(ユエ)仕方ないわね、明日行ってくるから、メンバーには用意するように言っといてね。
(なぎさ)わかった、ありがとう。
戻ってみると、あぁ、やっちゃってるなぁ……明日大丈夫かなぁ……
(なぎさ)みんな、明日、ユエが一緒に行くから用意しておくようにって……大丈夫か?
(豹人族 シズクアストラ)
ぷはぁ~、あっ!にゃぎしゃしゃまぁ~。
私やりまちゅ、やりまちゅよぉ~!
使えちょうな材料、片っ端しゅいからぶん取ってきまちゅ、期待してくだちゃいねぇ~♡いひひひっ(酔笑)
(熊人族 ナジヌタニア)
なぎさ様!!!!
(なぎさ)は、はひ!(ビクッ)
(熊人族 ナジヌタニア)
私は!なぎさ様と!共に歩み!そのご期待に!常に!お応えすることが!
私の!使命であり!お仕えする!所存で!あります!
私の!命は!なぎさ様と!共にあり!その役目を!果たすことが!至上の!喜びで!あります!!
ゴン!!ぐうぅ~、すうぅ~、ぐうぅ~、すびぃ~…………
(なぎさ)・・・・。
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
にゃぎしゃしゃまぁ~、知ってまふぅ?蛇人族って、丸呑みが得意にゃんでちゅよぉ~。
にゃぎしゃしゃまを食べちゃっていいでふかぁ?ふふふ♡
食~べちゃうじょ♡にゃははは(エロ笑)げっぷ。
うっちょでぇ~ちゅ、でぇ~も食べたいにゃ♡きゃははははは(酔笑)
(狐人族 アナスタシア)
なぎさ様ぁ~、酔っちゃったぁ~♡酔ったコン♡にゃぁ~んて言いましぇんよぅ~うふふ♡
狐は狐でもぉ~言いまちぇん♡それともぉ~、コン♡って言った方が可愛いでしゅか?にゃはは♡(酔笑)
(なぎさ)・・・・。
みんな、明日、ユエにシバかれてくれ。
痛い目見ているなぎさは全く飲まない。
(なぎさ)そう言えば、痛い目みたい時、吐きまくったら、なんかお酒が抜けたって言うか、二日酔い治ったのはなんで?
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
ふぁい?おちゃけって、しょうゆうもにょでつよぉ~、ふひひ(酔笑)
(なぎさ)ごめん、明日聞くわ。
例によって例の如く、凄い事になってるなぁ~おい。
別に風呂もあるし、クリーン魔法もあるから全然大丈夫だけどね。
床だから固くて冷たいでしょ?
ちょっと床暖房入れとくね。
今度、床に人工芝貼って、クッション入れとくわ。
いや、掃除しやすさなら、ゴムか。
ゴムねぇ~、ハイリヒにあるかなぁ……
いや、持ってるわ。魔動車のタイヤ。
ってことは、あるじゃん材料。早速錬成しとこ。
あっ!服とか作れるやん。なんか、エロい(照)
(シア)な・ぎ・さ・ちゃん♡なんか考えてたよね♡
さぁ、吐いてもらおうかな?何考えてたんです?
(なぎさ)そんなに?そんなにわかりやすい?
(シア)だって……今、言いましたよね(笑)
(なぎさ)ガーン……
(シア)で、なんです?
(なぎさ)いやね、のぼせない程度に軽く床暖房入れたけど……固いでしょ?
人工芝にクッション入れようかと思ったんだけど、
掃除しやすさを考えたら、ゴム張りの方がいいかなと。
(シア)またぁ~、コイツら冷たく固い床で充分ですよ。
飲みまくって、潰れまくって、吐くんですから。
(なぎさ)辛辣!いいやん、向こうでは芝や土とかの上やん。家なら居心地よかったし、
体に良くないよ。
(シア)甘いですねぇ~、なぎささん(ため息)
(なぎさ)いいやん、みんなよくやってるし。
(ユエ)またなんか言ってるんでしょ、なぎさ。
(なぎさ)いや、宴の場所の床、改良したいなぁって。
(シア)で、ゴム張りにしたら、掃除しやすさもあるなってですよ。
(フェロ)何々。なぎさがゴム好きって(笑)あっ!当たりだった(笑)
(なぎさ)なっ、なっ、なっ、なっ……(照)
(フェロ)ほらね(笑)今度、服とか作ろうか(笑)いや作る、決めた(微笑)
(ティオ)なんじゃ、なんじゃ、なぎさ殿にゴム纏わせて姦るのか?なかなか楽しみじゃのう。
着物も作れるのか?
(フェロ)もちろん。着物に水着、ドレスとか(笑)
(フィル)ウエディングドレス、着せたい。
(なぎさ以外)いいねぇ!!(爆笑)
しれっと凄いのぶち込みましたね、フィルさん。楽しみだけど(照)
(雫・ヤマト)甲冑はどうだ、フルメイルなんて(笑)
(なぎさ以外)いい!!(爆笑)
(フェロ)フルメイルなんて、体型いじれるよ、胸作ろう(涙爆笑)
(玲・アカギ)お尻大きくして、エロい体型にして?(涙大爆笑)
(椿・シナノ)エロい女体、いいねぇ(涙大爆笑)
(エンジェ)よかったな、なぎさ(涙笑)みんなにおもちゃにされて(涙爆笑)
(なぎさ)よくない、こともないわ(爆笑)
(フェロ)絶対やろう!それで姦ろう(涙大爆笑)
(なぎさ)って、涙流してまで笑う?笑いすぎやん(笑)
こちらはこちらで、凄い話題で盛り上がっていた。
(ユエ)じゃあ、解散して寝ましょうか。もう潰れてるし(笑)
(なぎさ)そ・う・や・ね、しかし、この子ら大丈夫かなぁ~……
(シア)放っときゃいいです、大丈夫です。いつものことです。そこは昔と変わってないです(笑)
(なぎさ)はい。
そして、なぎさ達は各々の部屋に戻った。
部屋に戻ったなぎさは、明日に向けてベッドで横になっていた。
襲撃を受けて拉致られるまでは。
当たり前のようにカギを開けるリリー。わーい、スライムって便利ぃ~。
ユエが電撃飛ばして、動けないとこにフェロが媚薬をぶち込む。
シアが袋詰めして、レムが担いで部屋を出る。
わーお、見事な連携、全く無駄が無い!
MI:6もびっくり!!
その後、姦り部屋で狂乱の宴が朝まで行われるのであった。
最近忙しくて溜まってたんだって(笑)
あぁ~たぁ~らしい、朝が来た♪地獄の朝(笑)
へろへろのなぎさ。
艶々ななぎさ以外。
いつも通り、なぎさに魔法をぶち込み体調万全に。
で、宴の場に行ってみると……死屍累々。
例の6人もゲロ塗れ。
(なぎさ)なぁ、シラヌイもシュリも……なんやなぁ……(遠い目)
(シア)彼女らも獣人ですから……ねぇ……(遠い目)
(なぎさ)ゆっくり寝かせてあげよう、お風呂も入らないとやし。
(ユエ) 【サンダーエリア】
(兎人族 シラヌイ)
ふぎゅっ!
(兎人族 シュリ)
んきゃ!
(狐人族 アナスタシア)
んひっ!
(豹人族 シズクアストラ)
ふんぎゃ!
(熊人族 ナジヌタニア)ぎゃんっ!
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
きゅひっ♡
わぁ~い、ユエさんエグい。
電撃飛ばして強制起床。
(6人)おぶっ!おえぇぇぇっ!!
そうなるわな。そりゃそうだ。
ユエさん鬼畜♡
(なぎさ)・・・・ユエさん……
(ユエ)今日行くんでしょ、準備って言ったよね。
(シア)手間省けてよかったです。
(なぎさ)ソウデスカ……(怖)
(ユエ) 【ウォーター……
(なぎさ)わぁ~!待て待て、待って!!せめてお風呂ぐらいは待ってあげてよ!
(6人)なぎさ様ぁ~!!(半泣)
(なぎさ)あっ!……
半泣きで泣きつく6人。
ゲロ塗れのままで。
(なぎさ)お風呂……行こうか(遠い目)
(6人)あっ!……(察し)
あ!
お風呂で体を洗っていて、思い出した。
(なぎさ)ねぇ、お酒でこうなるやん。
(兎人族 シラヌイ)
は、はぁ、申し訳ございません。
(なぎさ)いや、それはいいんよ。楽しめる時に楽しめる範囲で思いっきりやれば。
(熊人族 ナジヌタニア)
いいんですか?いいんだ……
(なぎさ)この前、一緒に吐きまくったやん。
あれだけ酷い二日酔いやったのに、吐きまくったら、スッキリしたやん。
いや、そういう意味じゃなく、体から抜けたっていうか、なんというか……
(狐人族 アナスタシア)
この前?いえ、別人ですよ?
私たち似てますから、慣れないうちは見分けがつかないかもしれません(微笑み)
(なぎさ)え、それはごめんなさい……
(豹人族 シズクアストラ)
いえいえ、獣人を見たことなかったんですから、当然ですよ。
気になさらないでください(笑顔)
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
そう言えば昨日……
でも、お酒ってそういうものですよ?なぎさ様。
(なぎさ)うーん、上手く言えないけど、こう、なんていうか……
ダルさが残って、頭が痛重くて、半日憂鬱で後悔する。
みたいなのが無いって言うか……
一度なった事があって、最悪やったんやけど、
あれだけ吐く状態やったのに、スッと抜けたなぁって。
ちなみに"吐くまで飲んだら死ぬ"って言われてたんよ?極端に弱いから。
(狐人族 アナスタシア)
は、吐くまで飲んだら死ぬ?!そんなに弱かったのですね(冷汗)
(兎人族 シュリ)
それは多分、お酒が違うのかも知れません。
お父さんには内緒にしてたんですけど、外のお酒を飲んだことがあるんです。
穀倉地帯の人で仲良かった人が居て、その人とお酒を飲んだんです。
危ないので外には出てませんが、境界のところでお茶会感覚で。
(なぎさ)お茶会感覚で酒飲むのね(汗)
(兎人族 シュリ)
あはっ(テッペロ♡)
でなんですが、その時は流石に倒れるまでお酒は飲みません。
だからかなり酒量は抑えました。歩けましたし。
でも、翌朝です。なぎさ様の言われたような感じになり、
かなり苦しみましたから、盛られたと思ってました。
しかし、違ったんです。
その辺りの担当者に聞くと、"洗礼"と言われました(笑)
人族の酒を飲むとそうなる。最初は知らずに大変な目にあったって。
慣れたら意外と悪くはないが、量は気をつけないとって。
なぎさ様が私たちのお酒を飲んで、この状態だったのなら、お酒自体が違うのではと思います。
(なぎさ)なるほどね。果実酒で、だったけど、今度、お酒でやってみよう。
味が良くあんなに抜けが早いのが、フェアベルゲンのお酒なら、ヒットするかもしれん。
今度飲み潰れよう、介抱は頼む。
この結果次第で売り込むポイントが増えれば、人気が出る可能性が高い。
それなら、大量に飲むことが出来る価格帯の下級でやってみよう。
その結果次第で中級もやろう。
上級はいい。最高価格帯にするんだから、嗜むぐらいしか飲まんだろう(笑)
(熊人族 ナジヌタニア)
いや、そこまで高価にするんですか?なぎさ様。
(なぎさ)希少品にしたい。フェアベルゲンのが無くなるとか足りなくなるようなことは避けたい。
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
でもぉ~、せっかくなら、ねぇ……
(なぎさ)!あぁ、じゃあ、それも試してみよう。
それも持ってきてくれる?
ただし、調査はこの7人で、いや、シアも含めた8人だけでな(微笑み)
(6人)やったぁ~!!!
(シア)何が"やったぁ~!!"なんです?遅いから見に来ましたよ。
(なぎさ)お酒の話。ちょっと疑問があって。
(シア)ひょっとして"抜け"のことですか?それはですね、お酒が……
(なぎさ)STOP!シア。それを今度、調査しようと言ってたんよ。
『上級』も含めて。最高3回吐くほど潰れなきゃあかんけどね。
(シア)ほぉ~……
(なぎさ)いや、シアさん。お酒自体の味はどっちがってのは好みがあるからアレやけど……
(シア)味はいいですよ、私も外のお酒、飲みましたから、意外と沢山。
そりゃもう商人が行き来してましたから、はい。
結構な量、飲みましたよ、はい。
味には自信がありますし、当時と変わってないみたいなので、勝てるとは思ってます。
人族側の好みが変わって無ければですが……
で、潰れる必要とは??
(なぎさ)"吐くほど飲んだら死ぬ"と忠告されてたのに、それぐらい飲んでしまって、
翌朝、酷い二日酔い。
(シア)バカですか?(イラッ)
(なぎさ)果実酒を果実水と間違えて……だって、子供たちが飲んでいたんやし。
で、ここから、
寝ながら吐くほど潰れて、翌朝も吐きまくり。
しかし、吐きまくったら、スッと抜けたみたいに楽になった。
その後に何か残るってことがなかったから、
お酒自体の特性からくるものなら、セールスポイントに出来る。
深酒しても、翌朝大丈夫と。
逆らわず、思いっきり吐けば、スッと抜けます。ってね。
酒好きにしたら、飛びつくんじゃない?
思いっきり飲んでも、簡単に抜けるって。
そうなれば、売り上げ量が増えると思わん?
諦めてた連中も心配しないで飲めるんやし。
(シア)ま、まぁ、それはそうですね。それなら心配い……
(なぎさ)シア、それを調査するの、身をもって。
シアも含めた8人で。
シアはもうアレなら、上級の時だけにしとく?
(シア)じ、上級も飲み潰れ……ゲフォゲフォゲフォ……調査するんです?
その調査は今後の商売には必要ですね。
分かりました、お手伝いしますです!
ちなみにお風呂場の隣りの部屋を準備しておきますね(ニヤリ)
(なぎさ)ユナさんどうしよう。
(シア)専属だから呼びますよ、果実酒、いや、果実水やジュースの味見してもらおうかな。
(なぎさ)それなら、ジュースをお酒と混ぜて飲むってのがあるんよ。
カクテルって聞いたことある?
(シア)カクテルは知らないですけど、お酒と混ぜては時々やってました。
(なぎさ)それ!それ、やってもらおう。果実酒と何混ぜたら美味しいか。
子供が飲む種類が増えるやん。
(シア)フェアベルゲンにも売り込むっすね。
(なぎさ)あぁ、売り込む。
で、そこで出来たカクテルをフェアベルゲン産の新酒として売り込む(笑)
(兎人族 シラヌイ)
しかし、それだとなぎさ様が……
(なぎさ)だから、混ぜる材料になるジュースや果物とかを売るやん。それで儲かる。
ちなみに、こちらの物は市場には出さない。
変わった錬成方法で出来るやつなんで。
いつも食べてるやつがそれ。
それをカクテルにしたのはフェアベルゲン。
だからフェアベルゲン産の新酒でしょ?
後出しするから、ゆっくり色々試そう。
(シア)かなりこじつけ感がありますけど……
(なぎさ)それなら、材料に他領から仕入れた物が混じった段階で、その領地産と言えなくなる。どんなに技術があっても。
委託したなら他領産になるけど、委託してなかったら……でしょ?
気になるなら、フェアベルゲン製造酒にしたら?
材料を取り寄せ、フェアベルゲンが製造しました。と。
それなら納得する?信用問題になりそうなら、謳い文句は任せるけど。
新しいブランド立ち上げるとか。
(シア)そうですねぇ、たしかにフェアベルゲンのお酒が必須で、それが無いと成り立たない品ではありますよね。
ちょっと相談します。
しかし、かなりこだわりますよね。
(なぎさ)まぁ、ハイリヒ、特にアロンソからボリたい(笑)
それをフェアベルゲンの為に使いたい。
ハイリヒは放っておいても発展する。こちらが手を入れるので。
だけど、その為にフェアベルゲンを下に見るような事にはなってほしくないから。
発展の差から自然と下に見る傾向が懸念されるから。
(シア)たしかに獣人というだけで便利な道具と見下してましたよね。なるほど。
(兎人族 シラヌイ)
そこまで考えてくださるのですか……
(なぎさ)テーゼ族長が言ってくれたから"第二の故郷として"って、故郷はバカにされたくない。
(獣人一同)なぎさ様……
(なぎさ)じゃあ準備しようか。早くしないとユエの電撃がくるかも(笑)
速攻で準備をして、ユエのところへ行く。
軽く電撃でお仕置きされた後、輸送機に乗り、フェアベルゲンに向かった。
(シア)なぎささん、あまりフェアベルゲンに肩入れしないでくださいね。
ハイリヒが、フェアベルゲンを警戒してもいけませんし。
下手にスパイ容疑をかけられたりしたらダメですから。
(なぎさ)そうやねぇ……その加減はシアに任せるから、制御して。
なんかねぇ……うーん、なんかアロンソの事もあるから、引っかかって。
(シア)ダメですよ、ハイリヒ王国はミヤビさんのお気に入りじゃないですか。
たしかに一部の貴族の事もありますけど、それはリリアナさんが適切に処理しているじゃないですか。
多数の貴族や騎士、庶民は、なぎささんの味方ですよ。というか英雄ですよ、私たち。
前のアレを引きずってませんか?ここは大丈夫ですよ?今は。
アレになったら、私たちで総力あげて潰すって誓ったじゃないですか、安心してください(微笑み)
(なぎさ)そう、そうやね。ありがとう、シア。
では……
(シア)なぎささん、休め!
(なぎさ)・・・はい。
休んでる間に、何をどうするか、とか考えていた。
3日後、ユエ達が帰ってきた。
(ユエ)なぎさ、帰ってきたよ。や・す・ん・で・た・よ・ね?(射殺す目)
(なぎさ)ハ、ハイ、休んでました(怖)
(ユエ)シア、ほんと?
(シア)はい。何か言いかけたから、拒否して強制的に休ませましたよ(苦笑)
(ユエ)なら、いい(笑)
じゃあ、報告するね。
まず、野菜等は一通り持ってきた。
シラヌイ達はお酒もぶん取ってて、テーゼは泣いてた(笑)
後、何故かシラヌイとシュリがテーゼをシメてた(笑)
増産については考えるって、出来上がった作物の質にもよるからって。
(なぎさ)まぁ、そうだよな。
(ユエ)それと、2人連れてきた。本人も来たいって言うし。
おいで。
(なぎさ)あっ!久しぶり(笑顔)
(蛇人族 マラ・オスマヤヒ)
覚えてくださってたんですか!なぎさ様!(嬉)
私、マラオスマヤヒと言います。クレオスマヤヒの妹です。
(犬人族 タニラ・ストラス)
タニラストラスと言います。覚えてくださっていて、ありがとうございます(嬉)
(なぎさ)みんな、あの日の仲間やもんね(笑)
(蛇人族 マラオスマヤヒ)
もう、なぎさ様ったらぁ~(笑)
(犬人族 タニラストラス)
それは忘れてくださいよう(笑)
それからシアが案内をして、まずなぎさの近くの部屋に行く。
錬成で部屋を繋いで、中をカスタマイズしていく。
二人は目を輝かせ、その光景を見ていた。
なぎさがやってきた。
(なぎさ)どんな感じ?何か足りない物ある?
(犬人族 タニラストラス)
これ、私の部屋なんですか?(輝く目)
(なぎさ)そうだよ、要る物言ってくれたら錬成で作れるから言ってね。
細かいデザインは絵に描いてくれたら助かるけど、話しながらも作るから色々作ろう(笑顔)
マラオスマヤヒさんは、お姉さんの隣りにしたかったけど、ごめんね。
ユナさんの近くになるけど、アレなら言って。
同じぐらいの子と一緒の方がいいかなと思ったのと、間に入れるのはちょっと時間かかるんで、とりあえずで。
(蛇人族 マラオスマヤヒ)
いえ、これがいいです。お姉ちゃんの近くだと喧嘩しそうだから(笑)
それに、私のことは、マラとお呼びください。
(犬人族 タニラストラス)
私もぉ~。
(なぎさ)マラって?(笑)
(犬人族 タニラストラス)
違いますよぉ~(笑)タニラとお呼びください。
(なぎさ)わかった、これからよろしく。マラさん、タニラさん。
(犬人族 タニラストラス)
さん付けはちょっと……
(蛇人族 マラオスマヤヒ)
そうですねぇ、なんか壁を感じてしまうから、寂しいというか……
(なぎさ)わかった、じゃあ、マラちゃん、タニラちゃんで。
呼び捨てはなんか嫌だし、嫁たちが呼び捨てって言うから、普通に呼び捨てしたら、シバかれるかもやし(笑)
(シア)誰がシバくんです?なぎささん。
(なぎさ)いや、さん付けはって言うけど、呼び捨てしたら、シバくでしょ?
(シア)いえ、その方が親しみあっていいと思います。とりあえず、一発シバくけど(笑)
(なぎさ)なんでやねん!(笑)
(シア)通過儀礼です!(笑)
(なぎさ)じゃあ、仕方ないかぁ……あ?ちょっと待て(笑)
爆笑しながら、部屋を作り、繋げていく。
そこで
(シア)なにやってるんです?
(なぎさ)集まる部屋の奥に、宴会場と大きいお風呂を作ってんの。
あの場所でもいいけど、部屋飲みする場合もあるやん。
それと、専属ってのは知れ渡るやん、周りの目も気にしながらってのは息が詰まるよ。
これがあれば息抜きができるやん。
(シア)まぁ、失態晒すよりいいですよね。
(なぎさ)でしょ?
(シア)なんだかんだで甘いですね、身内には極甘です(ため息)
(なぎさ)いいやん、楽しくいこうよ(笑)
(シア)はいはい(笑)
これでフェアベルゲンの事は一段落か、
ハイリヒの事に取り掛かろう。
(なぎさ)今日は休んで、明日リリアナに会いに行ってくる。
今後の事を話し合わなアカンし。
誰が来る?
(シア)それはやっぱりユエさんでしょ、後は誰かいります?
(なぎさ)シアにも来て欲しいな、フェアベルゲン代表として進捗状況やどんな事をやるか、知っていて欲しい。
(シア)分かりました。それなら諜報機関のリリーさんや交渉役にティオさんなんてどうです?
(なぎさ)そうやね、その方が心強い。7人も来るだろうし。
(蛇人族 マラオスマヤヒ)
はい、同伴します。議事録とかは、お姉ちゃん達が得意だと思いますし。
(シア)それ以外はどうします?
(なぎさ)相談してほしい。今、派遣のことがあるから。
もう、一般枠は募集してるの?
(シア)雫さんの話だと、そろそろ出来るって言ってました。どうします?
(なぎさ)任せる。ベースキャンプの増設が必要ならやって。
一般枠は、基本自宅から。
寮が要るなら、王宮の外の目の届く範囲ということで。
当然、グレードは下げる。
フェアベルゲンからの希望者は王宮内の方で、皆んなと同じで。
やはり気になる、まだ解放直接なんで勘違いするのが居るだろう。
僕らの庇護下というのを徹底周知したいから。
先々商売するのも居るだろうし。
(シア)分かりました。もう、甘いなぁ。
(なぎさ)先々不都合が出そう?
(シア)まぁ、大丈夫だと思います。ユエさんにも相談しときますね。
(なぎさ)お願い。
そう言うと、なぎさは自室に、マラとタニラはシアに案内の続きを聞く為について行った。
明日は何から話すか考えていた。
やる事は山積み、どこまで許可するのかわからないし、どこまでしていいのかもわからない。
多分、インフラが先だろう。そう考えるなぎさだった。
爽やかな朝が来た、違う意味で。なんか……まぁいい。
7人から、濃厚なサービスを受け、起こされ、着替えさされる。
(なぎさ)わっ!びっくりした。どうしたの皆んな?
(狐人族 アナスタシア)
み、みんなで、寝顔を堪能させていただきました(鼻息)
(熊人族 ナジヌタニア)
で、では、お着替えをいたします。わ、私が起こして運ばせていただきます(血走り目)
(なぎさ)いやいやいやいや、自分で起きるから(怖)
(豹人族 シズクアストラ)
い、いえ、大事なお身体に、傷がついてはいけませんので(鼻血)
(蛇人族 クレオスマヤヒ)
お、お着替えは、お手伝いさせていただきますので(鼻息)
(なぎさ)怖ぇ~よ(涙目)
朝食をとりに、食堂へ行く。
大食堂を覗いてみると、皆美味しそうに談笑しながら食べていた。
(兎人族 シュリ)
あっ!なぎさ様、おはようございます。
(なぎさ)おはよう。
(兎人族 シュリ)
いつも思ってたんですけど、ここの食事がめちゃくちゃ美味しいです。
異世界料理とか食べたことの無い料理もいっぱいありますし、とにかくメニューが豊富です。
いつもどれにしようか迷ってしまうぐらいです(嬉)
(なぎさ)それは良かった。喜んでくれてなにより。
おすすめメニューがあるでしょ?
あの組み合わせは、バランスよく食べれるように計算されてるから、参考にしたらいいよ。
(兎人族 シュリ)
そうなんですか!たしかに色々あって、上手く考えられてるなぁって思ってました。
(なぎさ)やっぱ、身体が資本だからね(微笑み)
(兎人族 シュリ)
はい!(笑顔)
朝食を終えた後、リリアナへの面会を取り付ける。
昼食の後に会議室で会うことになった。
(ユエ)何から手をつけるの?
(なぎさ)そこなんだよ、やっぱインフラだよな、上下水道やろね。
(シア)どんなのか、楽しみにしてますね。
(なぎさ)あぁ、とりあえず、王宮内と考えている。
外はまだ、家や道がまだでしょ。
(シア)あれ?そこは手を出さないのですね。
(なぎさ)好みがあるし、思い入れもあるだろうから、あえて手は出さない。
整地したところは手を出すつもりやけど。
まず、そこを統治する者が要るやん、それにはちょっと意見しようかとは思う。
(ユエ)まぁ、押しつけられなきゃいいけど。
(なぎさ)それは無いでしょ、ギルドがあるし。
時間が来た。
(なぎさ)誰が来てくれるの?
(ユエ)私とシアの他には、ティオ、雫、エンジェ、リリー。
他の皆んなは、派遣をやってくれてる。
専属7人も連れて行くでしょ(笑)
(なぎさ)連れて行くというか……
(シア)絶対付いてくる(微笑)
まぁ人数いると、ある意味ね。
(ユエ)たしかに。
そろそろ時間か。と集合してきた。
当然のように、7人も控えている。
(なぎさ)じゃ、行こうか。
王宮に入り、会議室に向かう。
流石に14人は目立っていた。
会議室に入ると、5人が待っていた。
リリアナ女王
宰相 リコイル
財務大臣 マヤノ
近衛騎士団団長シューマン
近衛騎士団副団長シラン
シランは役に立つのか?
しかしこれ、バランス悪くない?
威圧感ハンパないと思うぞ。
ほらぁ~、5人とも引き攣ってるやん。
(リリアナ女王)こ、今度は何をやられるおつもりでしょうか?
(なぎさ)今度は上下水道をやろうと思います。手始めに王宮内を。
(リリアナ女王)王宮内を?それだけですか?
(なぎさ)はい、まずは上下水道というものを知っていただこうかと。
(宰相 リコイル)
それはいいんですが、何故?
(なぎさ)体験して、どれくらい便利で価値があるかを知ってもらおうかと。
外はそれからでいいかと。まだ道や建物の修復が終わってないですから後からでもいいかと。
完成後のものをちょっと弄ると思いますが、そこはご理解していただきたい。
(近衛騎士団団長シューマン)
それは先にやらなくても?
(なぎさ)理想はそうなんですが、壊れてない建物も結構ありますし、
建物自体に思い入れがあるかもしれないですから、その後からの設置にしようかと。
また、壊れてない地域は、利用価値があると判断された場合、取り掛かろうかと思うので、王都の地図が欲しいです。
設置の際は、立ち会ってもらえたら、変なトラブルや疑惑を持たれなくて助かります。
(宰相 リコイル)
疑惑もなにも、なぎさ様を怪しむ者などおりません。
そのような不届き者は我々が排除いたします。
(なぎさ)ありがとうございます。
(近衛騎士団副団長シラン)
私が警護に付きます。そのような不届き者は、私が切り捨てます!
(なぎさ)あぁ、シューマン団長、お願いしても?
(近衛騎士団団長シューマン)
はい、シランだと危険ですから(ため息)
(近衛騎士団副団長シラン)
なぎさ様!(半泣)
(なぎさ)いや、アンタは止めても来るでしょ?そのストッパーもいるから(ため息)
早速、工事に取り掛かる。
王宮へは噴水があるだけあって、川から水を引き、運河を通して川に戻していた。
そこで途中から分岐し、王宮内に引き込んだ。
調理場や各部屋、そしてトイレの設置。
調理場には、利便性を考え、細かく分岐した。
蛇口を付け、魔石を付け、温水、常温水、冷水が出るようにした。
各部屋も同じ仕様、そしてトイレの設置。
便座にも魔石をあしらい、温便座仕様にした。
下水は逆に何ヶ所かに収束し運河へ繋ぐ。
ここでも魔法が活躍する。
魔法陣を描き、上水は通過した後は除菌までされる完全仕様。
そのまますぐ飲めるが蛇口にも魔法陣を彫り、もう一度除菌除去するように念を入れる。
噴水にも上水道を引いたので、飲む事も出来るが外なので限界がある。
下水はその逆、何ヶ所かの収束したところに魔法陣を彫る。
通過すると飲める水になる完全環境汚染対策をし、臭いや不純物を取り除く。
ついでに運河と川の接合部にも彫り込み、河川汚染対策をする。
下水は自然落下で流せるが、上水はそうはいかない。
各部屋や必要部に送るため、転移魔法陣を刻む。
これで高い場所まで水が行き届き、完成する。
上下水道は、余分な不純物の侵入や臭い対策の為、四角い筒の様なもので囲んだなかを流れるようにした。
トイレなど、臭いが気になりそうな場所には、消臭の魔法陣を刻んでおいた。
これで多分、完璧!後は整備出来る技術者を育てるだけ。
3日かけて完成させた力作!足りないところは後で改善しよう。
さてと、リリアナを呼びに行くか。どんな反応するかな(笑)
(なぎさ)リリアナ女王様、完成しました。不備があれば、要改善ということで。
(リリアナ女王)どんな風になった?楽しみだ。
(なぎさ)まずはこれから、宰相様、その出っ張りは蛇口といいます。触ってください。水が出ます。
撫でると量と強さの調節ができます。手前から奥へが増え、奥から手前が減ります。
一回触ると出、二回触ると止まります。
(宰相 リコイル)
は、はぁ、こうですか?あっ!水が出る!
こ、これは、水量が自由自在ではないか!
(なぎさ)では、止めてください。次に赤い魔石を触ってください。
触っていて、手間から奥が温度が上がり、逆は温度が下がります。
水を出してから、触ってください。
(宰相 リコイル)
おぉ!これは、温水だ!温水が出てる!
(なぎさ)火傷防止のため、一定温度以上は上がらなくしてありますが、やはり気はつけてください。
これも二回触ると止まり、常温水に戻ります。
次は、青い魔石ですね。
(宰相 リコイル)
まさか冷水、しかも霜焼け防止。
(なぎさ)当たりです(笑)やってみてください。
(宰相 リコイル)
うわぁ、凄い!これは凄い!
(なぎさ)で、この水は、このまま飲めます。
(一同)えっ?
(なぎさ)蛇口のところに魔法陣が刻んでありますよね。建物に引き込む直前と、念の為、蛇口に刻んでおきました。
これがゴミなどの不純物の完全除去と殺菌作用が付与してあるので、このまま飲めます。
最上階も同じです。転移魔法で運んでますから、全階同じ仕様です。もちろん、調理場も。
ちなみに庭の噴水の水も同じなんですが、やはり外ですから限界があるので、まぁ緊急用というか、
一度沸かした方がいいですね。
(リリアナ女王)なっ!なっ!なっ!なっ!
(財務大臣 マヤノ)
す、凄い!これは凄い!素晴らしい!!
(近衛騎士団団長シューマン)
全てという事は……
(なぎさ)全てです。必要な場所全て。部屋もトイレも庭も宿舎も。とにかく水が要るであろう場所全て。
足りなければ言ってください。そこへも引きます。
とりあえずは永久保証で壊れません。が、ゆくゆくは解除します。
(宰相 リコイル)
な、何故ですか?
(なぎさ)技術者を育てるんです。これの修理、管理出来る技術者を。
そうすれば、未来永劫使えるじゃないですか。
魔法が破られたり、私たちに何かあれば、一度壊れてしまえば直せない、じゃ、意味がないですから。
(近衛騎士団団長シューマン)
なぎさ様たちの魔法が破られる、想像もつきません。
それに、何かは無いです、絶対に!
(なぎさ)ありがとう。しかし、邪神のわけわからん戦争があったばかり、未来はわからん。
それに、私は異世界からの転生者。
いつ何時、また巻き込まれて飛ばされるとも限らないでしょ?
全員飛ばされでもしたら、どうにもならないやん。
(リリアナ女王)そこまで考えてくださるのですか、そこまで対策を打ってくださるのですか(感嘆)
(なぎさ)まぁ、やるならとことんやっておきたい。後悔しないように(微笑み)
一同、ひざまづき、首を垂れる。
おいおい、また始まった。
(なぎさ)ま、まぁ、これからどんどんやるんだし、そんなことしてたらキリがないよ?
(一同)ははぁ。御心のままに!
この流れでトイレと上下水道の説明をする。
もはや神!想像を絶する光景に、狂信者を飛び越え使徒になる。
大丈夫か?この国。
(財務大臣 マヤノ)
なぎさ様、この場で誠に申し訳ございませんが、開発費用の方は……
一同固まる。これだけの設置、見た事もない装置。どんな金額を言われてもおかしくない。
(なぎさ)えっ?開発費用?約束は覚えてるよね?
(財務大臣 マヤノ)
はい、増税無しと。
(なぎさ)これ、王都内全てに引くから……あと、新しい領地とか。
(財務大臣 マヤノ)
はい(ゴクリ)
(なぎさ)お任せします。無理の無いようにね(微笑み)
一同、再び固まる。
これだけのもの、いくらふっかけられても何も言えない。
何も言えないほどの凄いものが、費用はお任せ?しかも無理の無いように?
ありえない、そんなことはありえない。夢を見ているのか?
膝から崩れ落ちた、もはや立っていられない。
特に財務大臣は涙を流して感謝した。
(なぎさ)おーい、大丈夫?
で、これ、とっかかってもいい?
それと、技術者って話を出したから言うけど、学校作りたいんですよ。
専門の学校。
○メイド学校
○執事学校
○秘書学校
○農業学校
○漁業学校
○林業学校
○技師・工房学校
○技術者学校
○商人学校
○冒険者学校
○娼婦学校
それと識字率が低いでしょ、
読み・書き・計算を教える学習塾
貴族、庶民向けだけど。基本、全寮制で。貴族は通いも可だけど。
貴族はノブレス・オブリージュをすること。出来ないなら退学で。
授業料等は無料、ただし落第、退学有り。
あと、約束の孤児院の直轄化。
とりあえず、ここまでやりたい。
後は、治癒院の直轄化による、料金の低価格化。
入院用の病院、老人ばかり集めて看取るまで世話する老人院を作りたいけど、それはまた後で。
予算がそこまで回らないから(苦笑)
(宰相 リコイル)
娼婦学校というのは?
(なぎさ)そのまま、娼婦の育成学校。
学校にしたのは、娼婦の地位向上。
当然、読み・書き・計算は教えるが、特例として簿記を教える。
ある意味、行くところが無く身を落とすなら、それを救いたい。
簿記が出来れば見受け話も出やすいかもだし、即戦力になる。家計から商売まで。
あくまで想像だけど。一発逆転が狙えたらいいなぁと。
ただし、簿記目当ての入学は厳しく取り締まる。
条件として現場5年以下の見受けは基本認めない。
5年以下で見受けする場合は、徹底した調査があると規制する。
どうかな?あくまで、こうかな?みたいなことなんで、間違っているかもしれん。
後、喫緊の仕事として、公衆衛生の向上ね。
石鹸があるから、それをばら撒く。
3ランクに分けて、実用のみから、香り、潤い作用まで入れた高級品まで。
他にも、身体用、髪用もあるけど、それは後々に。
(財務大臣 マヤノ)
一気にいくのですね、そんなに急ぐ理由はあるのですか?
(なぎさ)うーん、資金のあるうちにやれるだけやっちゃうかと。
後々回収できるお金は運営費に回すから、なんとかなるかなとか、
商売始めるし、あれなら国から借りて相殺するとか、なんとかなるかなと(笑)
(近衛騎士団副団長シラン)
なぎさ様、そこまで無茶を……
(なぎさ)いや、まぁ、余計なお世話じゃなかったらだけど、もしそれで喜んでくれるならやりたいなと。
それにギルドに売り捌くのもね、あまりやると値崩れ起こしたらヤバいしね。
(宰相 リコイル)
そこまで気を使われるのですか……
(なぎさ)で、どうしましょう?
(リリアナ女王)国をあげて協力いたします。
早速取り掛かってください。土地も用意します。
ゆくゆくは国営化しますので、やっちゃってください。
(なぎさ)分かりました、信頼できる講師がいたら紹介してくれると助かります。
(宰相 リコイル)
分かりました。厳選しておきます。
では、早速取り掛かろう。
とりあえず上下水道か。
王宮で3日なら、王都全域ならどれくらいかかるかな?
(なぎさ)ユエ。
(ユエ)あ"あ"っ!
(なぎさ)えっ?なんで?(怖)
(シア)甘すぎですよ、なんでそこまでやるんです?
(なぎさ)喜んでくれるかなぁと。それと単純にやりたい。
(ティオ)しかしのう(ため息)
(なぎさ)いや、フェアベルゲンにも上下水道は引きたいとは思ってるよ?
後、学習塾。でも、それは相談しないとやし……
自然の中にあるから、どうしたらいいかなと。
(シア)なんか、フェアベルゲンは慎重というか、すごく大事にしてくれるよね。
(なぎさ)やっぱりね、
(雫・ヤマト)シア殿の故郷だから、か。愛されてるなぁ~シア殿(笑)
(シア)えっ?え、えぇ、まぁ(照)
(なぎさ)いや、自然豊かやから(笑顔)
(シア)うわぁ、意味深なフリといて、ムカつくわぁ!!その笑顔!!(笑)
(リリアナ女王達)・・・・。
(なぎさ)では、早速取り掛かります。
ただ上下水道は、ちょっと日数がかかると思います。
(宰相 リコイル)
もちろん。無理せずゆっくり進めてください。
こちらも出来る限り、資金を集めますので。
(なぎさ)分かりました。
(ユエ)最低半年はかかるよ、わかった!なぎさ!
(なぎさ)・・・ハイ(怖)
(シア)喜んでくれるとなると、夢中になって不眠不休でやりかねないですからね!
(なぎさ)なんか、すいません(涙)
完全に尻に敷かれているなぎさ。
どこか可哀想な目で見ているリリアナ達。
ということで、決まった。まずは公衆衛生の向上、上下水道の完備。
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