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第一章後編 ハイリヒ王国復興編

ハイリヒ、フェアベルゲン会談編

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 やっとハイリヒ王国団があと3日で到着するらしい。
 リリーの情報では、その数約5万人。また連れて来ましたなぁ……
 どう頑張っても威力外交は無理だと思うが、形式美なら仕方ないわな。

(なぎさ)テーゼ族長、ハイリヒ王国団が後3日で到着するみたいですよ。
    総数5万人の形式美ですね。
    なら、こちらも形式美をやりますかね?
    でないと、ハイリヒで勘違いする貴族連中が出たら面倒くさいので。

(兎人族 テーゼ族長)
      どうされるのですか?

(シア)ハイリヒ王国団はここに来るように連絡してますから(笑)

(なぎさ)じゃあ、やりますか(笑)
 

 そういうと、ストレージから出ました、100階建てのベースキャンプ。
 それも3基連結させたのを8棟。
 1基にバルカン砲とミサイルランチャーが各400基、むき出しで搭載。威圧感ハンパない。
 その前に10台の武装魔動車、20台の武装魔動バイク、15両の魔動戦車、12台の魔動高機動車、5台の魔動特殊車両、
 7機の魔動戦闘機、3機の魔動輸送機、固定マシンガン140丁、固定砲台27門、ミサイル50発。
 一体どこと戦争するんですか?
 近くに居た人達は度肝を抜かれた。

(なぎさ)シア、こんな感じで足りるかな?

(シア)ぶはっ!OKです。これ、5万人が失神しますよ(爆笑)

(兎人族 テーゼ族長)
      なっ、なっ、なっ、なっ……

(シア)これで勘違い野郎は出てこない確率がかなり上がりましたよ(笑)テーゼ族長(爆笑)

(兎人族 テーゼ族長)
      そ、そうですね。これで喧嘩を売る人は、頭がおかしいと思います。

(シア)形式美はねぇ……

(兎人族 テーゼ族長)
      たしかに交渉を有利に進める為には必要ですし、威信もありますから下手なことは出来ませんが……

(なぎさ)という事だから、これがフェアベルゲンの形式美という事で(爆笑)

(兎人族 テーゼ族長)
      なんだか、ハイリヒ王国団が可哀想になってきました。

 
 ハイリヒ王国団、約5万人が到着した。到着したのだが……
 約5万人が膝から崩れ落ちた。

 
(リリアナ女王)わ、私、何かなぎさ様を怒らせるようなことをしました?
       ねぇ、誰か教えて。
       というか、誰か怒らせるようなことをしてないでしょうね!

(近衛騎士団団長シューマン)
      い、いや、何もしていない。していないはず。シラン!何か知ってるか?

(近衛騎士団副団長シラン)
      流石なぎさ様!神の降臨です(悦びに満ちた目)

(近衛騎士団団長シューマン)
      ダメだ、コイツ(大涙)

 
 なぎさとシアが魔動バイクでやってきた。
 思わず駆け寄る3人。

 
(近衛騎士団副団長シラン)
      流石、なぎさ様!ご降臨されたのですね(輝く目)

(近衛騎士団団長シューマン)
      ちょっと黙ってくれ、シラン。
      なぎさ様、これはどういう……
      あの、我々に何か落ち度がありましたでしょうか?

(なぎさ)いや、別に何もないよ?

(リリアナ女王)よ、よかった(半泣)何かやらかしたのかもと……

(シア)ハイリヒ王国の形式美にフェアベルゲンの形式美でお迎えしたまでですよ(笑)

(近衛騎士団団長シューマン)
      ・・・・(絶句)

(近衛騎士団副団長シラン)
      流石です!なぎさ様。

 
 おい、シラン……まぁいいか(ため息)
 ある意味フェアベルゲンをバカにしていた者もいた。
 奴隷量産地区と蔑んでいた者も居た。
 しかし、しかしだ、こんなの見たら、考え方を嫌でも変えさせられる。
 これはダメだ、下手をしたら殺される、いや潰される。この世界から消滅させられる。

(なぎさ)では、行きましょう。今後の話をしなければ。

(リリアナ女王)は、はひ!

 
 ハイリヒ王国団からは、リリアナ女王、シューマン、シラン、リコイル、テトルの5人。
 フェアベルゲンからは、シア、テーゼ、シラヌイ、シュリの4人。
 仲裁役は、なぎさ、ユエ、ティオ、レム、フィル、フェロ、雫三姉妹、ミヤビ、エンジェの11人って多いな、おい。
 これ、事実上、5対15になってないか?

(なぎさ)では、今後のことについての話し合いを始めましょう。
    まず、今残っている国は、ハイリヒ王国と、ここフェアベルゲン自治区のみ。
    空白地帯をそのままにしておいて、無法地帯になってもよくない。
    で、どうしますか?
    まず、フェアベルゲン自治区テーゼ族長。

(兎人族 テーゼ族長)
      はい!私どもは、さほど自治区を広げる気はありません。
      フェアベルゲン西部と隣接している旧サスティナ帝国の穀倉地帯のみいただければ、
      その他はハイリヒ王国の方で統治してくだされば良いと考えています。

(なぎさ)ハイリヒ王国の方はどうでしょうか?

(宰相 リコイル)
      では、私が。私たちは空白地帯を半分づつ統治すればと考えていたのですが……
      本当にそれだけで良いのですか?

(兎人族 テーゼ族長)
      はい。広すぎる領土は統治も大変です。我々の出来る範囲で統治したい。

(宰相 リコイル)
      分かりました。旧サスティナ帝国の穀倉地帯はフェアベルゲン自治区にお任せし、
      我々は残りの統治を致します。
      誓って無法地帯にしないことをお約束します。
      しかし、助力をお願いした時は協力していただけると助かります。

(兎人族 テーゼ族長)
      分かりました。その時は協力することを、お約束いたします。

(なぎさ)次に両国の今後の関係はどうしますか?

(兎人族 テーゼ族長)
      私たちは、消極的ですが、交流を始めたいと思います。

(宰相 リコイル)
      私たちはせっかくなので、良好な関係を築き、積極的に交流を始めたいのですが。

(兎人族 テーゼ族長)
      それは嬉しいお誘いですが、やはり奴隷のことがあります。
      今まで奴隷狩りにあったり、他国で虐げられた過去がありますので、
      なかなか積極的にとは……
      たしかに外へ出て行きたいという者もおりますが……

(宰相 リコイル)
      なるほど。奴隷の件ですが、我がハイリヒでは、奴隷は犯罪奴隷以外は基本居なくなります。
      これは国をあげての政策なので、必ずやります。
      どうしても奴隷で居たいという奇特な方以外は廃止します。
      それは聞いておられますでしょうか?

(シア)それは私たちからもう説明してあります。
   その上で、やはり積極的な交流は……という事です。
   フェアベルゲン自治区は迷宮の管理人と森の守護者としての宿命を先祖代々守って来ました。
   なので、あまり自治区の中には外部の人を入れたくないのが本音です。
   その事を汲んで頂きたいのです。だから、消極的にです。
   こちらも出て行きたい者のみしか出て行きません。
   ただ、交易は始めたいとは思っています。それはどうですか?

(宰相 リコイル)
      交易に関しては大歓迎です。
      お互い有益な交易をし、共に発展していければと考えています。

(兎人族 テーゼ族長)
      では、交易は始めるということでやっていきたいと思います。

(なぎさ)他に何か決める事はありますか?

(宰相 リコイル)
      ひとつございます。
      それはなぎさ様のお立場なのですが、どのようにお考えでしょうか。

(なぎさ)私ですか?というか、私たちですね。
    私たちはそうですね……第三者的な立場で行こうかと考えています。
    ハイリヒ王国の復興と発展の事もあります。
    フェアベルゲンは妻、シアの故郷ですし、ギルドの事もあります。自分達の商売もあります。
    どちらか一方に肩入れするのではなく、第三者的な立ち位置が良いと考えてます。
    ただ、私たちも感情がありますから、そこはご理解いただけますようお願いします(ニヤリ)

(リリアナ女王)は、はひ!ご理解します。させていただきます。だから、よろしくお願いします。
       だから、だから、絶対見捨てないでぐだざい(半泣)

(兎人族 テーゼ族長)
      ・・・(絶句)

 
 これで話は終わった。これからが大変だな。

(シア)終わりましたね、なぎささん。

(なぎさ)あぁ、終わったな。しかし、これからが大変だぞ?

(シア)あはは。でもなんとかしちゃうんでしょ?(笑)

(なぎさ)過労死します(涙目)
    で、何処から手を出すかな。
    わかってるけど(微笑)

(シア)奴隷のことでしょ?(微笑)

(なぎさ)だな。リリーが手回しをしてくれている。

(シア)買取り価格ですね。安過ぎず、ふっかけてこられず、ですね。

(なぎさ)あぁ。やるか(ニヤリ)

(シア)その前に終戦宣言です。明日からお祭り騒ぎですよ。

(なぎさ)まぁ、ハイリヒ王国団が帰国しないと始められないから……

(シア)ゆっくり楽しみましょ?あ・な・た♡

 
 その日のうちにテーゼにより終戦宣言が行われた。
 皆、望みが叶った事に大喜びし、早速お祭りの準備にかかる。

(獣人:少女①)あっ!なぎさ様。何か嫌いな食べ物とかあります?

(なぎさ)えーっと、どんな物があるの?

(獣人:少女①)そうですねぇ……虫とか(笑)

(なぎさ)うぇっ!おえっ!うぶっ、げろろろ……おえっ!(涙目)

(獣人:少女①)う、嘘です!嘘ですから!そんなものありません!本当です!
       ごめんなさい!ごめんなさい!ごめんなさい!
       ど、どうしよ(涙)誰か!誰か来て!早く誰か来て!お願い、早く誰か来て!!(半泣)

(獣人:少女②)何々、どうしたの?って、何やったの!なぎさ様、なぎさ様!大丈夫ですか?
       誰か手を貸して!

(シア)どうしたの?って、なぎささん?どうしたんです?何があったの?

(獣人:少女①)私です。私が悪いんです(涙目)
       なぎさ様に嫌いな食べ物を聞いた時、どんな物があるか聞かれて。
       ふざけて虫って答えたんです(涙目)
       そうしたら、こんなことになってしまって(半泣)

(シア)あぁ……虫、大嫌いだもんね、なぎささん。

(獣人:少女②)アンタ何やってんの!なんていうことを……

(兎人族 シラヌイ)
      どうした?って、えぇっ!なぎさ様!どうされたんですか?!

 
 獣人少女①が説明し、こっぴどく怒られる。

(なぎさ)うっぷ、シラヌイ、待って、待って!ふざけただけやから、そう怒らないでやって。
    ちょっとビックリしたのと、超かなり苦手なんで、ごめん、ちょっと耐えれんかった(苦笑)

(兎人族 シラヌイ)
      いやしかし、いくらなんでも……

(なぎさ)いいって、いいって。もう忘れて。心配かけたね(微笑み)

(獣人:少女①)うわぁ~ん!なぎさ様ぁ~、ごめんなさぁ~い!!(号泣)

 
 獣人少女①が号泣しながらなぎさに抱きついた。

(なぎさ)泣くな、泣くな、いいから、いいから(微笑み)

 
 獣人少女①がなぎさ狂信者になるのに時間はかからなかった。
 それからというもの、なぎさの後をまるで従者のように付き従い、なぎさは困惑するのであった。
 ちなみに、なぎさ達の世話役として、フェアベルゲン代表のメンバーを決める際、
 代表に志願し、なぎさ専属を熱望した為、専属に選ばれたのは言うまでもない。
 でなければ、命を断ちそうな勢いだったので、周りがどん引きしたというのが実情であったりなかったり。

 お祭りが始まる。初日は皆、広場に集まり宴が催された。
 テーゼ族長の挨拶が終わると、乾杯をし宴が始まった。

(シア)なぎささぁ~ん、飲んでるぅ~?あははは(酔笑)

(なぎさ)うわっ!酒臭ぇ~。

(ユエ)どんなけ飲んだの?シア(ため息)

(シア)うぅ~ん?わかんなぁ~い。あはは(酔笑)

(ティオ)シア殿が酒乱とは、意外じゃな(苦笑)

(シア)えへへぇ~、酒乱じゃないよぉ~、づぁってぇ~、お酒弱いもぉ~ん。うひひ(酔笑)

(フェロ)ダメだこりゃ(ため息)

(フィル)シアは弱い。浮かれ過ぎて飲みまくってるだけ。

(雫・ヤマト)ま、マジか!

(玲・アカギ)これ、後がヤバいやつだ。

(椿・シナノ)知らんよ、ほんと(ため息)

(リリー)弱いんですか?飲み比べで10人負かしてますよ?(焦)

(なぎさ)はあぁ?

(エルム)ちょっと止めた方が良くない?

(ユエ)放っておこう、後が楽しみだ。死ななきゃいい。ってか、死んでも大丈夫(微笑)

(ユエ以外)鬼畜だ!
 

 宴の方は盛り上がりまくっていた。みんなが笑顔で酒を交わし、談笑している。
 楽しそうに踊っている者もいる。

(兎人族 シラヌイ)
      なぎさ様方、楽しんでいただけてますでしょうか?

(なぎさ)あぁ。やっぱり、笑顔っていいなぁ。幸せそうで、見ている方も幸せになる。

(シア)なぎさすわぁ~ん、ぬぁにカッコつけてんずぇっすくわぁ~。はへへへ(酔笑)

(リリー)・・・・。

(フェロ)あのぅ、なんかすみません(汗)

(兎人族 シラヌイ)
      い、いえいえ、そんな……こちらこそ、何かすみません(焦)

(シア)もう、なぬ#@&¥☆%$*〒々<〆☆*々・○〒8=33☆¥×$。ひゃははは(酔笑)げっぷ。

 
 もはや言葉になっていないが、大丈夫か?シア。
 どんなけ飲んでんだ?

(獣人:女)シア様ぁ~、今度は私が相手ですぃ。勝たせもらいますからねぇ、あひゃひゃひゃ(酔笑)

(シア)にぁぬぃ~、じ@+%☆¥×<$♪#々○〆@&&@〒☆。きゃははは(酔笑)うぉっぷ。

 
 まだ飲むのか?
 ふらふらと千鳥足で向かって行った。

(なぎさ)シラヌイ、ちょっと聞くけど、シアは今何人目なん?

(兎人族 シラヌイ)
      私のわかる範囲では……今ので27人目かと(汗)ちなみに連勝中です。

(なぎさ)・・・・知ーらね。自称"酒は弱い"らしいが。

(兎人族 シラヌイ)
      えっ?言い伝えでは『お酒には滅法強く、フェアベルゲンの大人達で勝てた者は居ない』とありましたが……

(なぎさ)なーんだ、じゃあ大丈夫か、心配させやがって(笑)

 
 もはや無敵のシア。対戦相手を次々打ち負かし、勝利の雄叫びをあげていた。
 で、そのまま倒れるように、その場で寝た(おい)

(獣人:女①)あるれぇ~、シア様ぁ~、こんな@&☆\¥○%〒$々。きゃはははははは(酔笑)

(獣人:女②)すおぉ~でちゅ&<44$%〒々$*→♪。ふひひひひひ(酔笑)

(獣人:女③)風邪ひいちゅあ〒☆々%×○〆%♪。にゃははははは(酔笑)

(獣人:女④)よいしょ!う×〒$%☆〒$℃☆♪。ひゃははははは(酔笑)

(なぎさ)なぁ、シラヌイ。いつもこんな感じ?(笑)

(兎人族 シラヌイ)
      いやその……ハイ(ガクッ)

(なぎさ)いや、いいんじゃない?楽しければ(笑)

 
 シアはそのまま獣人の女性4人に担がれて連れていかれた。
 明日朝、知らんよ、シア(笑)いや、笑っちゃいかん、笑っちゃ(爆笑)
 翌朝、広場は凄い事になっていた。
 死屍累々とはこの事か(笑)
 シラヌイの案内で、シアの拉致られた家にいく。

(なぎさ)ちょっと待って。
      【シャットダウン】

(兎人族 シラヌイ)
      どうされたんです?

(なぎさ)いやちょっと、嫌な予感がしたから(苦笑)
 

 やっぱりな!予感的中。
 凄い事になっていた。
 5人とも部屋の中で寝ていた。
 ぐちゃぐちゃになって。
 コイツら、寝ゲロやってる。
 のたうち回ったみたいで、5人ともゲロ塗れ。
 どう見ても、どれが誰のゲロか区別がつかない。
 デロデロのドロドロのぐちゃぐちゃになって雑魚寝していた。

(なぎさ)やっぱりな、だと思った。魔法かけといて良かったでしょ(苦笑)

(兎人族 シラヌイ)
      は、はぁ、たしかに。魔法が効いているのに、吐きそうになるのは何故しょう(苦笑)

(ユエ)光景が光景だからね(苦笑)

(なぎさ)ミヤビ、ちょっと起こしてきて、ほいっ!(笑)

(ミヤビ)えっ?うわぁ~、待つのじゃ、待つのじゃ!!って、ビックリした!!(焦)

(なぎさ)投げた方が良かった?そういうの、好きでしょ(爆笑)

(ミヤビ)なんでじゃ!そんな趣味はないのじゃ(涙目)

(フェロ)そういう性癖?引くわぁ~(爆笑)

(ミヤビ)違ぁぁぁう!!(半泣)

(ユエ)新しい扉、開こうよ(爆笑)

(ミヤビ)嫌じゃぁ~!!(泣)

 
 周りは爆笑、本人絶叫。

(兎人族 シラヌイ)
      な、なぎさ様(笑)いつもこんな……(爆笑)

(雫・ヤマト)我々にはいつも通りだな(爆笑)

(エルム)これだから、たまんないのよ(爆笑)

(シア)う"ーん"、お"え"っ、ぎも"ぢわ"り"ぃ~。うっぷ!お"え"ぇ~。

(なぎさ)大丈夫ですか?姫巫女様(笑)

(シア)えっ?あっ!いや、だ、大丈夫です!どうしま……

(シア以外)ブッ!あは、あははははは(大爆笑)

(シア)なっ!ひ、酷いで、うぶっ、おうっ、おえぇぇぇぇ~(半泣)

(なぎさ)うわぁ、酷ぇ~。そこ寝てるやん、しかも顔。

(シア)えっ?あっ!しまった!ごめん、大丈夫うっぷ、お、おぇぇぇぇっ(涙目)

(ユエ)だから、そこ、寝てるひとの顔!

(獣人:女③)うっ!ごぼっ、ぐはっ、お、おえぇぇぇぇ~、ぐぼっ、かはっ、ぶはっ、お、おえぇ~。
      げほげほげほ、うっ、おえっ、おろろろぉ~。

(獣人:女②)うーん……おっ、おぇっ、げぼっ、おえぇぇぇっ。

(獣人:女①)ふにゅ?う、ううえっ、げろろろろぉ~。

(獣人:女④)う、ううっ、あっ…な、なぎさ様!シラヌイ様!もう……おぇっ、おぷっ、げろろろろぉ~(涙目)

(獣人:女①)えっ?なぎさ様?おうっ、うぷっ、おえぇぇぇっ(涙目)

(獣人:女②)な、なぎさ、うぷっ、おげっ、ぐぼぼぼぼぼぉ~(涙目)

(シア)だ、大丈夫うっ、げぼっ、おぇぇぇぇっ(涙目)

(なぎさ)だから、顔だって!お前、その人になんか恨みでもあるんか?(ため息)

(獣人:女③)げほげほげほ、うおえぇぇぇっ、ヒューヒュー、な、おえっ、ぎ、ぶばばばばっ(涙目)

(なぎさ)みんないいから、落ち着け。まず、その二日酔い、なんとかしようか(ため息)

(ユエ)もう、タチの悪い演目だよ、みんな落ち着いて。

 
 もう吐きながら、涙を流しながら、言いたいことはわかったから、とりあえず落ち着け。

(なぎさ)とりあえず、手を貸してあげて、ミヤビ、ほいっ(笑)

(ミヤビ)わっ!って婿、なあぁぁぁっ。

(ユエ)おめでとう、新しい扉開いたね、ミヤビ(涙笑)

(フェロ)臭いがない分、その感触がたまんなぁ~いってか(爆笑)

(ミヤビ)ぬがぁ~(号泣)

(なぎさ)という事で、
      【リカバリー】
    どう?マシになった?かな?ダメかな?
    これ、万能じゃないから、病気や状態異常には効くんだけど、性的快感や媚薬には効かないからね。
    二日酔いは、わかんないんだ、効かなかったら、ごめん。

(獣人:女①)いえいえ、そんなお気遣いは、うっ、おぷっ、おえぇ~。

(なぎさ)ありゃぁ~、二日酔いもダメかぁ……

(シア)えっ?そ、そんなぁ~、なぎささん(涙)おうっ、ぶふっ、おぇぇぇっ(涙目)

(なぎさ)とりあえず、着替え、いや、お風呂の方がいい。
    それと、はい、これ水、とりあえずうがいして。口ゆすいだら、水飲もう。
    それから、服脱いで一旦顔とか拭こう。その後これ着て。
    シラヌイさん、どこかに家一軒分の広さがある場所無い?
    お風呂ユニット出すから。

(兎人族 シラヌイ)
      はい!えっと……はい、あります。こちらへ。

(なぎさ)あっと、みんなを待とう。

(シア)お、お待たせ。みんな来たよ。うっぷ。

(なぎさ)じゃ、お願い。

(兎人族 シラヌイ)
      はい!

 
 シラヌイの案内で、開けた場所に着く。

(なぎさ)はいよ!ゆっくり入って綺麗にしといで。

(シア)ありがとうです、なぎささん(嬉)

(獣人:女①②③④)ありがとうございます(輝く目)
 

 5人はお風呂ユニットに入って行き、シアの説明で使う……はずなんだが……

(兎人族 シラヌイ)
      あちゃー(ため息)

(なぎさ)どうした?

(兎人族 シラヌイ)
      いや、その、中でもなんというか、その……

(なぎさ)わかった。ちょっと手伝って。シア入るぞ!

(兎人族 シラヌイ)
      えっ?は、はい。
 

 なぎさとシラヌイが入り、グダグダになっている5人を順番に洗って、湯船に浸けて、身体を拭いて、
 風通しのいい場所の仮眠用ベッドにバスローブを着せ、タオルケットを被せて寝かせた。

(なぎさ)ふぅ。これで目覚めたら、スッキリしてる、といいなぁ……

(兎人族 シラヌイ)
      大丈夫ですよ。ここまでしていただき、ありがとうございます。

(なぎさ)いえいえ、じゃ、僕らも入って一旦休みましょう。

(兎人族 シラヌイ)
      はい♪
 

 一仕事終わった後のお風呂はやはりいい。
 しかも朝風呂、最高やん。
 面倒な掃除はクリーン魔法で一発。
 魔法最高!魔法万歳!

(シア)うーん、あっ、痛たたたたぁ~(涙目)
   あれっ?

(獣人:女④)うーん、う?あれ?ここは……

(獣人:女②)うん?えっ?ウソっ……ねぇ、起きて、起きて!

(獣人:女①)うんんんん、う?えっ?なんで?ちょっと、ちょっと!

(獣人:女③)うーん、なにぃ~い?なんで?どうして?えっ?

(シア)なんだろ?これ?えーっと?
   『起きたら、これ飲んでね。二日酔いに効くと思う。多分。
   お風呂ユニット置いとくから、入り直してスッキリしたら?byなぎさ』
   えっ?

(獣人:女①)な、な、な、な。

(獣人:女③)なぎさ様が?えっ?ウソ?やだ!どうしよう(涙目)

(獣人:女②)マズい、マズい、マズい、マズい。ど、どうしよう(大焦)やっちゃったよ、うわぁ~(真っ青)

(獣人:女④)ちょっと来て!これ、着替えまであるし、この服は確か……

(獣人:女①②③)昨日着てた服!

(獣人:女①)しかも洗濯されて、乾かしてある(真っ青)

(獣人:女②)短い人生だった……私、今日死ぬ(遠い目)

(獣人:女③)大丈夫、私たちも一緒だから(涙目)族長、ブチギレてるよ。自害します、許してください(遠い目)

(獣人:女①④)うん(泣笑)

(シア)ちょ、ちょっと待って、ちょっと待って!なぎささぁ~ん!なぎささぁ~ん!!
   誰か居ない?なぎささん呼んできてぇ~!!!

(獣人:女①)シア様、辞めてください。私たちはもう、なぎさ様にあわせる顔がありません(涙目)
      せめてこの場で静かに最期を迎えさせてください(大涙)

(なぎさ)ん?どうした?あぁ、目が覚めた?二日酔いは?それ飲んでくれた?

(シア)えっ?わ、忘れてた!みんな、早く飲もう。

(獣人:女①②③④)……はい……

(なぎさ) どう?少しはマシかな?

(シア)あれ?頭痛が……これ凄い!めちゃくちゃスッキリした。ダルさもムカつきも消えた!

 
 4人とも頷く。

(なぎさ)それは良かった。これ凄いな、ここで教えてもらった二日酔いの薬やよ。

(シア)えっ?そんなの……あっ!あった、あった!そう言えば、そんなのあった!今もあるんだ!!
   でも、こんなに効いたかな?凄い進化してるよ、これ!

(獣人:女①②③④)なぎさ様……

(なぎさ)どした?あまり効いてない?

(獣人:女①)いえ、もの凄くスッキリしました。

(獣人:女①②③④)申し訳ありませんでしたぁ~!!!

(獣人:女②)この醜態、我々の命をもって償わ……

(なぎさ)せてもらいます??(冷たい目)

(獣人:女②)あっ、えっ、その……

(なぎさ)あのね、たかが二日酔いで何言ってるん?んなバカなこと考えないで、お風呂入り直したら?スッキリするよ(微笑み)

(獣人:女①②③④)なぎさ様ぁ~!!(キラキラした目)

 
 なぎさの促しで、シアが4人とお風呂に入り直す。
 中では見た事がない装備に盛り上がり、シアが説明していた。
 なぎさは風呂上がりのドリンクをセットして、その場を立ち去った。
 他はというと、なるほどと、こりゃ今日は使い物にならないなぁと。
 まぁね、ハメ外せるときは、外した方がいいからね(笑)
 あのシラヌイですら、アレだもん。

(なぎさ)凄い光景だ(笑)でも幸せそうでなにより。はい、シラヌイ、シュリ。

(兎人族 シラヌイ)
      も、申し訳ありません。

(兎人族 シュリ)
      ごめんなさいです。

(なぎさ)いやいや、宴は楽しむもの、いい薬があるんだから、いいやん。

(ユエ)なぎさはそういう人だから(笑)

(なぎさ)どういう意味?

(ユエ)いや、なんでもない(微笑)

(兎人族 シラヌイ)
      明日からもお祭りです。今度は屋台とかが出ます。
      フェアベルゲンの味を堪能していただけたらと思います。

(なぎさ)ほう、それは楽しみだなぁ。

(兎人族 シュリ)
      なぎささんは交易とか、フェアベルゲンを出たい若者とか支援してくださるとか。

(兎人族 シラヌイ)
      シュリ!

(なぎさ)まぁまぁ。そうだよ?まぁ希望があればね。
    シュリは興味あるん?

(兎人族 シュリ)
      はい、興味はあるんですが、怖くて。ある意味見聞を広める為に。

(なぎさ)本音は?

(兎人族 シュリ)
      王都で遊びたい!あっ!(自爆)

(兎人族 シラヌイ)
      シュリ!!

(なぎさ)それなら、こちらから何人か来るって話だったよね?

(兎人族 シラヌイ)
      はあ、まあ……

(なぎさ)じゃあ、一緒に来る?族長が許可したら。

(兎人族 シュリ)
      いいんですか!

(兎人族 シラヌイ)
      シュリ!(ため息)

(なぎさ)シラヌイは護衛担当で来るんだよね?

(兎人族 シラヌイ)
      へっ?

(なぎさ)違うのか?

(兎人族 シラヌイ)
      い、いえいえ、私が護衛担当です!何人か行くので、リーダーが必要ですから!

(兎人族 シュリ)
      本当?姉さん?(ジト目)

(兎人族 シラヌイ)
      ほ、本当だ!シュリも行くなら護衛は増やさなきゃならんな(焦)

(ユエ)ぶっ!もう、なぎさ(ため息)

(シア)本当ですよ、なぎささん(呆) 

 
 翌日から屋台とかが出て、よく知ってる"お祭り"という雰囲気になった。
 なぎさは最終的に、全ての屋台を回り、フェアベルゲンの味を堪能した。
 また、娯楽も楽しみ、商売に繋がるような物がないかとか、
 娯楽文化はどのようなものか、見て回った。
 そうこうしてるうちに、出発の日がやってきた。
 シラヌイ率いる護衛部隊と、なぎさ達の身の回りの世話をするシュリの部隊がそろう。
 族長、よく許可したなぁ、おい。

(兎人族 テーゼ族長)
      では、しばしのお別れですが、いつでも来られてください。大歓迎いたしますので。
      というか、もう、第二の故郷と思っていただけたら幸いに思います。

(なぎさ)ありがとう。ちょくちょく来たいと思ってますので、よろしくお願いします。
    で、族長、よく二人の同行を許可しましたね(笑)

(兎人族 テーゼ族長)
      はぁ、いや、二人から同行を許可しなかったら、親子の縁を切ると言われまして、その……

(なぎさ)あぁ……まぁ、絶対守りますから安心してください。
    色々やりますから、楽しんで幸せに生活してくれたら嬉しいですね。

(兎人族 テーゼ族長)
      なぎさ様(感涙)

(なぎさ)では、行ってきます(微笑み)

(兎人族 テーゼ族長)
      なぎさ様ぁ~(感涙)い、行ってらっしゃいませ(感泣)

 
 魔動飛行船に乗り、ハイリヒ王国に向けて飛び立った。
 いつものごとく、船内では大騒ぎ。
 しかし、この程度で騒いでいたら、キャンパーやベースキャンプのデカいのをみたら、卒倒しないか心配だ。
 まぁ楽しみでもあるがって素晴らしく鬼畜ぅ(笑)

(シア)ね、凄いでしょ(笑)この先もやるから、みんなで幸せに暮らそうね(笑顔)

(獣人一同)はい!(輝く目)

(兎人族 シラヌイ)
      本当に良いのですか?なんか怖いぐらいなんですが。

(兎人族 シュリ)
      なぎさ達!一生お支えします♡

(シア)良いよ、なんで?なぎささんってそういう人なのです。
   なんていうか、身内には極甘なんです。

(レム)おや、シラヌイさん。聞いちゃいましたよ。
   私の話をしましょうか。私は知っての通り鬼族です。
   自分で言うのもアレですが、パワーで勝てるものなら勝ってみてください。まず無理でしょう。
   私は昔、なぎささんを滅茶苦茶に壊してしまいました。
   あの時ほど自分のパワーを恨んだことはありません。
   ところが、なぎささんは私が安心出来るように、
   身体中の骨をミスリルとアザンチウムの合金に入れ替えてくれたんです。
   バカでしょ?そんなことしたら、普通死んじゃいますよ?
   でも、ボクはみんなを信じてるから不安は無かった。
   レムが安心出来る方が大切だろ。と。(涙目)
   そういう人なんです。その時、私は誓いました。
   なぎさを幸せにするのは私だ。私がなぎさを守ってみせる!って。

(兎人族 シラヌイ)
      なっ、なっ、なんて無茶苦茶な話。
      そう言えば、私たちの時も自分の命を顧みない戦い方で……

(シア)その時はまだ、なぎささんはフェアベルゲンについては何も知らなかったんですよ?
   ただ、私の故郷って言うだけで、そこまでやる人なんです。
   だから……(涙笑顔)

(獣人一同)なぎさ様(キラキラした目)

 
 なぎさ狂信者軍団爆誕!あぁあ、どうするんですか?なぎささん(笑)

(ユエ)ちょっと疑問だったんだけど。
   選抜メンバーは何故女性ばかりなの?中には少女も居るじゃない。

(猫人族 ユナ)それはやはり、身の回りの世話をするなら女性でしょ。

(ユエ)それはまぁ、そうだよね。でも護衛までなんで?

(獣人:女②)男なんて口ばっかりです。いざとなれば腰抜けですよ!
      偉そうに御託並べるくせに、ここぞって時には役に立たない。
      そんな奴らがなぎさ様方の護衛?バカも度が過ぎれば笑えない。
      そんなフェアベルゲンの恥を同行なんて、出来る訳が無いじゃないですか!

(ユエ)あ、あぁ、そうなんだ(大汗)

(猫人族 ユナ)私は志願です。なぎさ様にはご恩があります。せめてものご恩返しにと。

(フェロ)あ、あぁ、それは……

(猫人族 ユナ)なぎさ様が嫌うこと、ですよね?
       でも私、その時誓ったんです。なぎさ様に一生お使えすると。
       嫌われてもいい、自己満足です。でも、私が一番やりたい事なんです(訴える目)

(ユエ)あ、いや、そういう事なら大丈夫だと思う、いや、大丈夫だよ。私も力になるから(滝汗)
   えと、名前は?まず、それから覚えてもらいましょうよ。

(猫人族 ユナ)はい!ユナ、ユナです!猫人族のユナです!よろしくお願いします!

(ユエ)あ、はい、では、なぎさのところへ行こうか(汗)

 ユエがユナを連れてなぎさのところにやって来た。

(なぎさ)ん?どうしたん?

(ユエ)あ、その、なぎさ、この子、覚えてる?

(なぎさ)へっ?えーっと、あ!宴の準備の時の、で、よく一緒に居て怒られてた。

(猫人族 ユナ)お、覚えてくださってたのですか、なぎさ様!

(なぎさ)あぁ、なんかみんなに怒られて可哀想な事したなぁって。

(ユナ)なぎさ様!(号泣)

(なぎさ)どうしたん?ビックリした。

(猫人族 ユナ)嬉しいんです。めちゃくちゃ嬉しいんです。今死んでもいいほど嬉しいんですぅ~(号泣)

(なぎさ)あ、あはは、とりあえず、その物騒なこと言うのはやめようか(汗)

(猫人族 ユナ)私、ユナって言います。なぎさ様の専属奴隷です!

(なぎさ)や、だから、その物騒なこと言うのやめて。専属なのね、じゃあよろしくねユナさん(微笑み)

(猫人族 ユナ)は、はひ、よ、よろしくお願いしますぅ~……(気絶)

(なぎさ)・・・。

(ユエ)だ、大丈夫よ、すぐ慣れるよ。と思う、多分、きっと、であって欲しい……

(シア)何人か付けた方が良くないですか?この子怖い(汗)

(ユエ)でもリコルが居たでしょ。

(シア)これからやる事を考えるに……こっちは数で押した方が良くないですか?
   黙らせやすいかも知れません。しかもリコルは私たちの専属であって、なぎささん単体の専属じゃないですし。

(ユエ)あぁ、それはあるかもね。じゃあ、やっちゃいますか。

 
 ユエとシアはなぎさ専属部隊を作ることにした。
 これから行う奴隷解放、その先駆けとして、ある意味象徴となっているなぎさの専属部隊がほとんどが獣人。
 このインパクトはデカい。普通に接して普通に一緒にいる。これだけでも違う。
 その上、寝食を共にするとなると、更に違いが浮き彫りになる。
 高度な教育を受けた愛玩奴隷、それはどれくらいの数が居るだろうか?
 また、それと接触した時、根本的な違いが相手にはわかる。そうするとスカウトしやすい。
 そこを崩せたら、他の奴隷たちは今までの不満から、雪崩れるように解放を求める。
 だろう、多分、きっと、であって欲しい、と思いたい。
 出来るだけ自主的に解放を願い、買い上げやすい状況に持ち込みたいのが狙い。
 上手くいくだろうか?いって欲しい、と願う。知らんけど。
 まず取り掛かったのが人選であることは言うまでもなく、次です次。
 なぎさに名前を覚えさせて、名前で呼ばせる。

(シア)なぎささんって……

(ユエ)名前覚えるの苦手だよ。

(シア)ですよねぇ(ため息)

(ユエ)どうやって覚えさせるか、だよ(はぁ~)

(シア)なぎささん、やっちゃってるんですよ……

(ユエ)何を(ため息)

(シア)宴の翌朝。私、無茶苦茶だったじゃないですか……

(ユエ)あぁ、なんか結構手厚く介抱してあげたらしいよね。

(シア)で、狂信者が4人、爆誕しました(ため息)

(ユエ)あぁ……あの人たちは(ため息)

(シア)外せないです(ため息)

(ユエ)ですよねぇ(はぁ~)

(シア)しかも名前が

(ユエ)名前が?嫌な予感がする。

(シア)はい、①シズクアストラ②アナスタシア③ナジヌタニア④クレオスマヤヒ なんですよねぇ(ため息)

(ユエ)・・・・無理(はぁ~)

(シア)ですよねぇ(ため息)

(フェロ)二人で辛気臭い顔してどうした?

(シア)あ、フェロさん。

(ユエ)なぎさ呼んで来て、ちょっとねぇ……

(フェロ)あぁ、わかった。

 
 なぎさを呼びに行くフェロ。

(なぎさ)何?なんかあったんか?

(ユエ)今話してたんだけど、なぎさの専属部隊作ろうって話になってるんよね。

(なぎさ)??なんで??

(シア)これからやる奴隷解放の為ですよ。
   象徴的存在のなぎささんの専属部隊がほとんどが獣人ってインパクトありません?
   しかも、当然普通に接するでしょ?

(なぎさ)当たり前やけど?

(ユエ)高度な教育を受けた、愛玩奴隷をそれで切り崩せたら、残りは雪崩れてくれないかなぁって。

(シア)やっぱり自分たちから解放を求めてくれないと意味ないじゃないですか、
   自分達も動いてくれたら、持ち主も動かざるを得なくなって、スムーズに事が運ぶかなぁと。

(フェロ)なるほど、奴隷じゃなくパートナーですよと見せつけるんだ。

(ユエ)で、それに必要というか、まぁそうでなくても大事なことなんだけど……

(シア)ちゃんと名前もしくは愛称で呼ぶという事です。
   やはり名前や愛称で呼ばれると嬉しいし、今回みたいな場合、インパクトがあるかな?とか考えてみたり。

(フェロ)それはいいかもね。で、身近な人はさん付けはしない。これ大事だよ?
    やっぱり、さん付けはいいようで、身近な人になればなるほど壁を感じてしまうから。

(なぎさ)あぁ、ごめん。でもみんなそれでいいの?

(フェロ)当たり前でしょ、みんな嫁だよ?周りも奥方様って呼んでるんだからね!

(なぎさ)ハイ……ん?シアは?

(シア)私?私は……なんでだろう?

(なぎさ)おい。

(シア)うーん、癖かな?私は誰でも"さん付け"でしょ?ティオさんが"殿付け"なのと同じだよ。

(なぎさ)あっ!

(シア)なぎささんの場合、人によって変わるでしょ?それすると壁を感じる人が出てくるんですよ。

(なぎさ)じゃあ、みんな呼び捨てでいいの?雫三姉妹を呼び捨てしたら、切り捨てられそうで怖いんだけど。

(シア)大丈夫ですよ(笑)なんなら私から言っときますよ?

(なぎさ)シア様、貴方は神です(輝く目)

(シア)もう、なぎささんったらぁ~(笑)

(なぎさ)って事は、専属のみんなは呼び捨てという事に?

(ユエ)そうね、その方がいい。親しみを感じてくれるんじゃない?

(なぎさ)わかった。じゃあ、リコルとリトナは"さん付け"で(微笑)

(シア)ブッ!それいいかも。どちらかというと、あぁ、でも……

(ユエ)使い潰すなら、呼び捨ての方がいい。"親しみの"じゃなくて、"上下関係の"で。

(シア)接し方というか雰囲気で分かるし、嫌ならもっと擦り寄ってくるから使いやすいです。

(ユエ)なぎさ見てたら、ユナ達には"仲間"リトナ達には露骨じゃないけどどちらかと言えば"駒"って感じの接し方よね?

(フェロ)あ、それ感じてた。何かあるっていうか、あったの?

(なぎさ)いや別に。ってか、そんな風に見える?

(シア)うーん、そう見えなくもないですよ?どっか打算的な感じがするんです。

(エルム)あれでしょ?悪気は無いけど、人間不信があるんじゃない?色々あったって聞いたし。
    その記憶が自然と態度に見え隠れしてるんじゃない?って見てる。

(ユエ)ただそれが良い方向に効いてるから、そのままで良いよ。
   鬱陶しい貴族らが居るから、それを察知しているシューマンやリリアナは気が気でないしね。
   民衆に対しては、打算、下心アリアリでいいしね、でないと儲からない。
   露骨じゃないから、上手く誘導出来そう。
   ギルドとの交渉でもそうでしょ?
   あそこでお人好し全開したら、とことん絞り取られる未来しか無いでしょ。
   だから今のままでいい。
   下にはお人好し風に、上には打算。それがいい。

(なぎさ)あはは(汗)お手柔らかに。
    まぁ、権力にお人好しはロクな事にならないしね。
    上手く立ち回って儲けたい。それがボクらの幸せに繋がるしね。やり甲斐もあるだろうし。

(フェロ)よくわかってるやん(笑)

(ユエ)で、早速なんだけど、今、専属に付いてる子の名前と種族は?

(なぎさ)はい!ユナ、猫人族の少女です、ユエ先生!

(ユエ)よく出来ました。今から一発姦りましょう。

(なぎさ)はい!先生!って、おい!

(シア)で、ここからが問題です。今日から、更に4人専属に付きます。
   ①豹人族のシズクアストラ
   ②狐人族のアナスタシア
   ③熊人族のナジヌタニア
   ④蛇人族のクレオスマヤヒ
   覚えましたか?

(なぎさ)ぶっ!し、シズスタニヒ??あ、アリスタシア?な、ナジオタニラ?クレアラマオス??

(シア)全部間違っとるわぁ!!!はぁはぁはぁはぁ。

(なぎさ)ちょっ、ちょっと待って。たしか、猫人族と牛?馬?えーっと……

(シア)そこも違うわぁぁぁぁっ!!!!

(ユエ)覚えてないの?シアの二日酔いの時の。

(なぎさ)あ、あぁ~、それなら、豹人族と狐人族と熊人族と蛇人族の人でしょ?

(シア)合ってるけど、覚えた理由がムカつくわぁ!!!!!しかもスラスラ出てくるし!

(なぎさ)勝手なイメージやけど、この紙の名前見ながらやと、
    豹人族がシズクアストラ
    狐人族がアナスタシア
    熊人族がナジヌタニア
    蛇人族がクレオスマヤヒ
   って感じなんやけど、どうかな?
   名前はしっかりせんと、ぐちゃぐちゃになりそう。

(シア)なんで合うねん!もうわけわからんよぅ~(号泣)

 
 その後4人を呼び、今日から専属として動いてもらう事を伝える。

(豹人族 シズクアストラ)
      せ、専属!わ、私たちが選ばれたんですか?あんな失態したのにいいんですか?

(シア)関係ないよ。なぎさもその方がよく覚えてるし、知ってる方が私たちも安心だしね(笑顔)

(狐人族 アナスタシア)
      失態してよかった(半泣)

 
 おい、それはどうかと思うぞ。

(熊人族 ナジヌタニア)
      せ、専属という事は、一日中一緒にいてもいいんですよね?か、買い物とか(キラキラした目)

(シア)えっ?あぁまぁ、プライベートな動きをする時は、補佐としてみんなには同行してもらうけど。

(蛇人族 クレオスマヤヒ)
      朝起こしたり、お着替えとか、お風呂とか、おやすみのお手伝いとか(輝く目)

(ユエ)あ、あぁ、朝弱いから、予定がある時は起こして欲しいけど。
   予定の無い時はゆっくり寝させてあげて。いつも無茶するから。

(豹人族 シズクアストラ)
      と、ということは、寝顔を見てもいいんですよね!(よだれ)

(熊人族 ナジヌタニア)
      わ、私、力あるから、べ、ベッドまでお姫様抱っこで運んでもいいですよね(鼻血)

(蛇人族 クレオスマヤヒ)
      お、お着替えを手伝っていいという事は、お身体を触ってももいいんですよね(はぁはぁ)

(狐人族 アナスタシア)
      わ、私、マッサージ得意なので、お疲れの時はマッサージしても(ふぅふぅ)

(蛇人族 クレオスマヤヒ)
      わ、私の洗体は凄く好評なので、させていただきリラックスしていただいても(目血走り)

(熊人族 ナジヌタニア)
      お、お眠りになる前のせ、整体もさせていただましても(鼻流血)

 
 興奮過ぎて、噛んでるやつも居るぞ(笑)
 
(シア)あ、いや、その、あの、なんというか、その……ユエさん(半泣)

(4人)身の回りのお世話ですもんね!!(超興奮)

(ユエ)も、もう、好きにしていいから、しっかりストレス取ってあげて(恐怖)

(4人)はい!喜んで!!
 

 いいのか?それで。完全に生け贄になってないか?何が起こっても知らないよ?(笑)
 笑っちゃいかん、笑っちゃ(爆笑)

(エンジェ)ぶっ!ごめん、気にしないで(涙笑)

 
 げんなりしたシアが、なぎさのところに行く。
 よかったな、なぎさ。何が起こったか、見てなくて(笑)

(なぎさ)どうしたん、シア?

(シア)なんでもないから気にしないで。
   で、例の4人が身の回りの色々な、ほんと、色々なお世話をするから、
   全部嫌がらず受けてね。ほんと色々なお世話するから。
   ユエさんは快諾してるから気にしなくていいから。絶対気にしないでよ(涙目)
   だからしっかり身を任せて、身の回りの世話をさせるんですよ。絶対ですよ。
   拒否したらダメですからね!(涙)

(なぎさ)あ、あぁわかった。もう1人居るけど、その子はどうしたらいい?

(シア)もう1人居たぁぁぁっ!!
   その子についても同じ!絶対拒否しないこと!いいですね!!(半泣)

(なぎさ)は、はい(怖)

 
 シアはユエにもう1人居たことを伝え、ユエは冷や汗をかきながら了承した。
 なぎさ、うらやま……ゲフォゲフォゲフォ……これから大変だな(笑)
 その日、4人と顔合わせをした。
 そして到着したら、王宮内に設置してあるベースキャンプで生活することを伝える。
 ベースキャンプについて色々質問をしたり、そこでの生活を想像したりしていた。
 個別に部屋もあり、部屋の中は自分好みに改造してくれるとか、お風呂があるとか、
 大浴場もあり、サウナとかいうのもあるとか、お風呂はあの時使ったのと同じだとか。
 個別と大浴場では大きさが違うから、個別は小さいけど装備は同じとか、
 変わったお風呂があって面白いとか、食事を楽しみにしててとか。
 もはや楽しみしかない。
 翌朝到着するから荷物をまとめておくように、今日は大丈夫だからゆっくり休んで明日に備えるように言われる。
 その気遣いに感動してお礼を言いながら泣き出す4人。
 なぎさは困惑しながらも労ったのが、トドメを刺す事になるとは思わなかったらしい。
 そりゃそうだ、まさか狂信者が使徒に格上げされるとは。

 翌朝、ハイリヒ王国に到着する、騒ぎに巻き込まれたくないから直接庭に降りると連絡し、着陸スペースに降りる。
 リリアナとメイド長のリトナ、シューマン率いる近衛騎士団が出迎える。
 飛行船からなぎさ達が降りて来たのを見て、固まった。
 なぎさ達を真ん中に守るように控える獣人たち。怖いを通り越して殺気がバシバシ伝わってくる。
 特になぎさには、どう見ても専属と見られる5人が居る。この5人の殺気が特に半端ない。

(リリアナ女王)あっ、あっ、あっ……

(ユエ)どうしたの?リリアナ女王様?

(近衛騎士団団長シューマン)
      あ、あの、この方々は?

(シア)えっ?あぁ、フェアベルゲン代表の従者です。わかりやすくしましたので、武器はごめんなさい。
   武器を持っている人達が護衛担当、そうでない人達が身の回りのお世話担当です。
   身の回り担当の人は秘書も兼ねてます。よろしくお願いします。

(獣人一同)よろしくお願いします!

(近衛騎士団団長シューマン)
      は、はぁ、こちらこそよろしくお願いします。

(近衛騎士団副団長シラン)
      流石なぎさ様、王の風格も備えています(輝く目)

(狐人族 アナスタシア)
      あのう……あの方って……(ボソっ)

(なぎさ)近衛騎士団の副団長、剣聖シランなんだけど、ちょっと残念な感じになっちゃったというか、
    なんでああなったんだろう?(ボソっ)

 
 よく言うよ、アンタらの扱いがアレだから、一度幼児退行させたやろ!
 レムかリリーと合流する時に。

(豹人族 シズクアストラ)
      なんか見てて、痛いというか……(ボソっ)

(熊人族 ナジヌタニア)
      可哀想というか……(ボソっ)

(蛇人族 クレオスマヤヒ)
      壊れちゃってるというか……(ボソっ)

(ユナ)そんな面影が無いような……(ボソっ)

(なぎさ)温かく見てあげて、生温かくじゃなくて、腕は確かだから(ボソっ)

(5人)分かりました、なぎさ様(ボソっ)

 
 それからベースキャンプに戻る前になぎさだけリリアナと話をしに行く。
 5人も付いて行こうとするが、ひとまず荷物を片付けてから、ベースキャンプで待つように説得する。
 とりあえずの話ですぐ帰って来るからと。
 その間にシアに中を案内してもらって、どの部屋にするかも決めといてと。
 まるで神のお言葉と言わんばかりに片膝を付いて頭を下げて聞く姿に、周りはどん引きする。
 騎士団よ、お前らが思うか?
 リリアナも引き攣り、シューマンもどん引きする。リトナなんて真っ青になっていた。
 シランは更に目を輝かせていたが……

(なぎさ)では、手短かですけど、とりあえずの計画の話をやっちゃいましょう。
    後からもう一度、来ますので(汗)

(リリアナ女王)そ、そうですね、取り返しのつかないことが起こる前に、やらせていただきたいです(冷汗)

 
 王宮メイド長のリトナが走る、いやそこまでせんでも。
 速攻、宰相と財務大臣が会議室に走ってくる。
 だから王宮内だって。
 メイド達が何事かと見てるから。

(なぎさ)では早速なんだけど、復興と同時に奴隷の解放をやろうと思います。
    貴族達も今回の件で、資金繰りが大変な人も居るかと勝手に思ってますから、
    買い上げて、それを各々の復興支援の足しにしたらどうかと。
    契約が必要な方には契約書も作りますけど、どうでしょうか?

(財務大臣 マヤノ)
      なぎさ様、そこまでしていただいてよろしいのでしょうか?
      たしかにその方が貴族達も財務上は助かると思いますし、
      こちらからの復興支援金を抑えることが出来ますが……

(なぎさ)構わないよ。売り捌いた資金もあるから、大丈夫。

(宰相 リコイル)
      では、早速通達を出します。
      予告はしてありますから、金額は決まっています。
      私も責任を持って査定してありますし、諜報部も徹底的に調査していますので、漏れはないかと。

(なぎさ)分かりました、早速取り掛かりましょう。
    大々的な何かはやるんですか?

(宰相 リコイル)
      はい、まず、貴族達を全員招集します。
      その時に、全ての奴隷を連れて来るように通達してありますから。
      そこで女王様から解放宣言をし、その後の事をなぎさ様から通知して頂こうとかと。

(なぎさ)分かりました。それでいきましょう。その方が早いですね。

(宰相 リコイル)
      はい、女王からの勅命、そしてなぎさ様からの発表とあれば従うと。
      国家の改革、女王の肝入り、そして英雄なぎさ様からのとなれば、
      従わなければ、国家反逆罪となりますから、そんなバカは居ないでしょう。
      居れば処罰すれば良いだけのこと、我が国の復興発展を妨害した罪は、万死に値しますから。

(なぎさ)いや、ボク、関係なくね?

(宰相 リコイル)
      何をおっしゃいます!我が国を救った英雄、しかも女王の王配であるなぎさ様に楯突くなど、
      その辺の貴族如きがやっていいわけがない。領地ごとぶっ潰します。

 
 凄まじく物騒だな、おい。

(財務大臣 マヤノ)
      また、この度の戦争に協力しなかった貴族は、領地、財産没収の上、家の取り潰しが決定しております。
      反女王派の一掃と、武勲を上げた者への褒賞にはもってこいです。
      復興資金にも使えますし。

(なぎさ)ま、まぁ、たしかに。
    で、復興発展の資金についてはどんな風にする?

(財務大臣 マヤノ)
      はい、なぎさ様より提案がありました方法でお願いしたいと思います。
      お約束通り、増税無しでいきますので、我が国がなぎさ様からお借りするという形で。
      それに当たり、契約書を作成いたしました。
      ①我が国が絶対裏切らない事。
      ②必ず全額と利息はお支払いする事。
      ③利息につきましては、年50%をお支払いする事。

(なぎさ)はあぁ?年50%?

(財務大臣 マヤノ)
      申し訳ございません。我々ではこれが精一杯の誠意です(半泣)

(なぎさ)違う!そんな高金利で財政を回す事が出来るのか?
    王宮勤めのメイド達や騎士達、その他の支える者たちの給金は?
    王宮との取り引きが生業の商人達は?
    治安維持費は?王宮その他の維持費は?
    無理でしょ?違う?増税無しでも給金下げたら意味ないよ?

(宰相 リコイル)
      な、なぎさ様(涙目)
      そ、そんな事までお気にされていたのですか(涙)
      も、申し訳ない。誠に、誠に申し訳ない。
      我々はこのご恩にどうやって報いれば良いのか……

(なぎさ)じゃあ、まず、王配の給金は全額カットで。
    それと……

(リリアナ女王)ダメです!それだけはダメです!我が国の威信にかけて、王配としての給金は受け取っていただきます。
       それは何があっても引き下がれません!
       受け取っていただけないなら、この国を献上致します。

(なぎさ)ちょ、ちょっと待って、ちょっと待って。わかった、わかったから、いただきますから、そんなことは無しで(冷汗)

(リリアナ女王)で、肝心の利息なのですが、受け取らないは絶対無しで!これは女王の勅命です。
       私、命断ちますよ。そんな女王なんて、生きる価値も無い!

(なぎさ)は、はい(引き攣り)
    では、5%で。

(リリアナ女王)ダメです!財務大臣!

(財務大臣 マヤノ)
      もちろん!ならば40%!これでもなんとか大丈夫です!

(なぎさ)復興資金や褒賞もあるんですよ?それに災害とか飢饉とかあったらどうするんですか。
    じゃあ、10%

(宰相 リコイル)
      私の権限で30%!財務大臣!

(財務大臣 マヤノ)
      大丈夫です。全く問題ありません!

(なぎさ)本当に?本当に大丈夫なん?国難級の災害でも?今回ぐらいの喰らっても?備蓄とかも充分出来て?

(財務大臣 マヤノ)
      はい!大丈夫です。これだけあれば、充分対応出来ます!してみせます!!

(なぎさ)はぁ……わかった、わかりました。してみせますってのが気になるけど。
    其方の立場もわかりますから、じゃあ、年利30%で。
    元本が高額だから、凄い金額になるよ?しかも発展もするんでしょ?
    かなり未来的な設備を投入する予定だから、しかも他領が多分羨むぐらいの。

(財務大臣 マヤノ)
      あっ!……

(なぎさ)でしょ?維持費は抑えるけど、領土が極端にデカくならない?
    その分、凄い事になるよ?予想がつかないもん。
    統治はやはり?

(宰相 リコイル)
      ち、直轄地です。

(なぎさ)ほらぁ~(ため息)だから言ったやん。

(リリアナ女王)なんとかならないのか!

(財務大臣 マヤノ)
      増税無しですから、なんと言いますか、そのぅ~……

(宰相 リコイル)
      では、せめて25%で回せないのか!
      領土が増えるという事は、そこも収入源になるのだぞ!

(財務大臣 マヤノ)
      申し訳ございません。
        
(宰相 リコイル)
      では、どれくらいなら、全ての条件を満たせるのか!

(財務大臣 マヤノ)
      なぎさ様からの全ての条件を満たすとなると…………
      23.7%です。これなら、全ての条件を満たせる自信があります!

(なぎさ)では、端数はややこしくて嫌だから、20…………

(財務大臣 マヤノ)
      私が管理します!させて頂きます。大丈夫です、任せてください、お願いします(半泣)

(宰相 リコイル)
      20、今、20%って言いかけましたよね?それはダメです!絶対ダメです!
      宰相の威信にかけて、絶対ダメです!

(なぎさ)は、はぁ、分かりました。
    ただし、発展させる上で、それが原因で遅れるのは嫌なので、その時は相談すると約束してください。
    せっかくやるんです。とことんやりましょう。
    文化的なことは商人が絡むので小出ししますが、インフラは小出し無しでいきたいですから。

(リリアナ女王)ちなみにどんなのか、今、考えていることを聞かせてくれますでしょうか?

(なぎさ)とりあえず、道路街道整備、上下水道の設置、公衆衛生の向上、街灯設置、農業改革。
    林業、漁業もあるならそれも。
    こんなところですかね?必要無ければ他を考えます。

(宰相 リコイル)
      な、な、な、なんと。

(リリアナ女王)ちなみに上下水道とは?

(なぎさ)汚水を流す設備が下水道です。これでトイレや洗い場の衛生面が向上します。
    主に川や海、運河流すんですが、そこはちょっと手を加えて汚れないようにします。
    上水道は、井戸の代わりになるものです。
    部屋に居ながらある装置を触ると、いつでも飲める水が出ます。
    これは洗い物関係にも使えるようにしますから、衛生面も向上します。
    井戸汲み不要になりますね。干ばつが無ければ。
    なので、井戸水も綺麗に出来るところはしますし、新たな井戸も探します。
    ひょっとしたら、井戸や湧水だからこその名水が見つかるかも知れません。
    やってみる価値はあると考えています。
    それと並行して、技術者の育成ですね。自分達で管理修理できて、開発も出来るようになれば、
    私たちに何かあった場合でも、未来永劫使い続ける事が出来ますから。

(リリアナ女王)そんな!何かはありません!国を挙げて守ります!ですよね、シューマン!

(近衛騎士団団長シューマン)
      はっ!我が家名、我が近衛騎士団の名に誓って守り抜きます!
      その様な悲しい心配はなさらないでください。

(宰相 リコイル)
      そこまで我が国の事を(涙)
      何が何でも何かは起こりません!起こさせません!この国に誓って!(泣)

(なぎさ)ありがとうございます。凄くやり甲斐があります。

 
 話はとりあえず終わった。
 では、復興発展と行きますか!
 やり甲斐はありそうた。
 そう思いながら、ベースキャンプに戻る。
 中では大変な事になってるとは知らずに(笑)


 


 
 
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