12 / 115
第一章前編 異世界転生〜邪神討伐編
フィル解放編
しおりを挟むエンカジが見えてきた。
(ユエ)これは都市は都市でも、城塞都市よね。
(玲・アカギ)流石、迷宮を3つを抱えているだけあるな。
(椿・シナノ)ほんと、スタンビート、なにそれ美味しいの?みたい。
(雫・ヤマト)たしかに、そう簡単に落ちるようには見えんな。
(シア)それだけ警戒しないといけないってこと?
そんなに激しいの?
(なぎさ)あっ♡うっ♡激しっっっ♡(照)
(ティオ)姦って欲しいのか?なぎさ殿(微笑)
(シア)姦っちゃいますよ?なぎささん(ニヤリ)
(ユエ)今、姦ろうか?なぎさ(冷笑)
(なぎさ)まぁ、本気は置いといて(爆笑)どうする?
(ユエ)姦る(ニヤリ)
(なぎさ)いや、それじゃないって(大爆笑)
町行く?それとも直で迷宮?
(玲・アカギ)町だな。
(椿・シナノ)町で飲む。
(雫・ヤマト)の、飲みたいのか?椿。じゃない、町でギルドでマップを買う。ではないのか?
(フェロ)町でナンパだな。急精したい(笑)
(ティオ)闇雲に行ってものう。
(ユエ)直で迷宮って、なんでなの?
(シア)らしくないですよ?なぎささん。
(なぎさ)いや、ついでにマップ作ろうかな?と。
(一同)ああぁ~(納得)
(ティオ)それも良いが、とりあえずギルドに行こうではないか。
(椿・シナノ)ギルドで売ってるマップの確認して、ショボかったら作って売りましょう!
(シア)段々分かってきましたね!椿さん♪
(雫・ヤマト)椿………
(玲・アカギ)いいじゃないですか、雫姉。
(ミヤビ)このまま皆、染まっていくのかのう……(遠い目)
皆、準備を完了し、1階車庫へ。
(なぎさ)さぁ~て、どうする?何台かに分乗して行く?
(シア)いやいやいやいや、まだ無理ですって(汗)
(ユエ)いきなり突っ込んで、目立つのも嫌(焦)
(雫・ヤマト)つ、次の攻略の時までに完全修得するので、待ってくれ(焦)
(なぎさ)でも、椿さんが………
(椿・シナノ)♡♡♡♡♡♡♡
(雫・ヤマト)待て待て、椿!落ち着け!!(冷汗)
(なぎさ)じゃぁ~、新型15人乗りの魔動車!どう?
(シア)凄い!なんか無骨でカッコいい♡
(ティオ)どこにでも行ける!そんな気分にさせる風格よのう。
(なぎさ)4列シート、4人×3列と運転席列に3人、大径6輪駆動♪
ちとロマンを加えた15人乗り(笑)
全員乗り込み要塞都市エンカジへ向かう。
(シア)これ凄い!座席も広くなったし、乗り心地が凄くいい♪
(玲・アカギ)なんというか、ソファーがそのまま動いてる感じだ。
(椿・シナノ)見た目凸凹あるのに、なんか最小限の揺れしかこない。
(雫・ヤマト)まず馬車では考えられない乗り心地だな。どうなってるんだ?
(ティオ)なぎさ殿のチートは凄いのう。
(ユエ)なぎさ、GJ!
(ミヤビ)流石婿殿じゃ♪
もうみんな麻痺している。なんの疑問も持たずに都市に乗りつける。
普通に馬車の列に並んでるし。周りの視線も気にしない。
周りがザワつこうが、腰抜かそうが知ったことか。
そうこうしてるうちに順番がきた。
(門兵①)な、な、な、なんだこれは!!
(ユエ)はあぁ?馬車だけど。
(門兵①)そ、そうか……
(門兵②)いや、おかしいだろ!馬車なら馬がいるだろ!おい!しっかりしろ!!
(門兵③)俺、兵長呼んでくる!いや、ギルマスか?
(門兵②)両方だ!早く呼んで来い!!
(ティオ)新型の馬車じゃ。何か疑問でもあるかのう?
(門兵②)そんなわけあるかぁ~!!
ギルドマスターが到着した。兵長もやって来る。
(ギルドマスター:女)どうしたのだ?不気味な馬車とはどれだ?
(門兵②)そこです!そこにある、わけのわからない乗り物です!コイツらが乗ってました!
(ギルドマスター:女)どこだ?お前、何言ってる?
(兵長)なんだ?不気味な馬車ってどれだ?何も無いじゃないか!
(門兵②)そんな!ここです!これですよ!これ!!
門兵②が振り返ると、そこには……何も無い(爆)
(ギルドマスター:女)お前、ふざけてるのか?私は忙しいんだ(怒)
(兵長)貴様!また仕事中に酒飲んでただろ!!いい加減にしろ!!!(激怒)
(門兵②)飲んでません!一滴も飲んでませんよぉ~(涙目)
(兵長)嘘つけ!いい加減な仕事しゃがって!(大激怒)
(ギルドマスター:女)もう帰るぞ!そこの連中、通ってよし!
(門兵②)そ、そんなぁ~(涙)
(門兵①)なぁ、俺たち……
(門兵③)何も見てない、何も見なかった。
(門兵①)だな。
それでいいのかエンカジ!まぁ、世の中知らない方が幸せって事もあるよね。
しばらく行った所で、爆笑する一行。
(シア)あはははは(爆笑)めっちゃ可哀想(大爆笑)
(ティオ)なぎさ殿も残酷よのう(大爆笑)
(玲・アカギ)なんか偉そうな雑魚だったから、ぶはははは(大爆笑)
(椿・シナノ)ふひゃひゃひゃ(爆笑)もうお腹痛い(大爆笑)
(雫・ヤマト)おいおい、お前たち、ぶふふっ(爆笑)
(ユエ)なぎさ、GJ!(大爆笑)
(フェロ)うわぁ~えげつねぇ~泣ける(涙大爆笑)
(ミヤビ)・・・(ため息)
良い子はマネしないように…
そしてギルドに到着。早速、地図を購入する。
(なぎさ)問題は、どのぐらい正確か?よな。
(シア)あっ!私、聞いてきます。
(なぎさ)僕も行こう。
空いてる受付に早速行くなぎさとシア。
(シア)あのぅ~、ちょっと聞きたいんですが……
(ギルド職員:女)はい!なんでしょう?
あれ?見ない方たちですねぇ。初めてですか?
(シア)えっ?あぁ、初めてです。この地図の事なんですけど、どのくらい正確ですか?
(ギルド職員:女)はあぁ?
いや、正確も何も、うち所属の金ランクが作ったものなので、これ以上正確な地図は無いですよ?
(なぎさ)すまん。なにぶん初めて挑戦するんで、気になってね。
これ以外に他は無いと。例えば、まだ下があるとか。
(ギルド職員:女)うーん、そうですねぇ。確かにまだ下はありそうとは言ってました。
それっぽい入り口というか、扉があったと。
ただ、そこまでたどり着くのが限界だそうです。
水も食料ももたないと。
水魔法が使える魔導士も同行しましたが、帰りもあるので、魔力がもたないと言ってました。
全員金ランクのパーティーですから、ここまでが限界ですね。
まぁ、そこまで行かなくても充分稼げるので、危険を犯す必要は無いですよ。
帰って来れなきゃ換金できませんから。
(なぎさ)なるほど、貴重な情報ありがとう。
(冒険者:男)おい!新入り!挨拶が無いなぁ。ちょっと顔貸せや。
ちょっとザワつく。なんか異世界ギルドでよくある展開。同じなら笑いを取ろう。
(なぎさ)はあぁ~……テンプレですな……
顔貸してやるから、利子付けて返せよ(微笑)
(シア)ぶははははっ(爆笑)なぎささん、最高ぉ~(大爆笑)
周りも吹き出す。さっきの女性ギルド職員が、『あちゃー』ってな顔で見てます。
(冒険者:男)なんだと!テメー!!
(ユエ)なんかあったの?(氷笑)
(玲・アカギ)なんだ?鬱陶しいなぁ。(蔑む目)
(椿・シナノ)何々?めんどくさい事?殺っちゃう?ねぇ、殺っちゃっていい?(冷笑)
(雫・ヤマト)椿、それはどうかと(汗)まぁ、めんどくさいみたいだが(冷たい目)
(ティオ)なんじゃ?何処にでも身の程知らずが居るのう(氷のような目)
(フェロ)なぁ~んだ、もっとマシなツラかと思ったが、大したことねぇなぁ……
溜まってんのか?一発抜いてやろうか?(獲物を見る目)
予想外、いや予想以上の狂気の集団に腰を抜かす男冒険者。
周りは……そうです、そうですよねぇ……関わりたくないですよねぇ……
威勢よく喧嘩売ったものの、相手が悪かった。
凍りつく空気、何人かは固まって動けない。半泣きの者や失神している者まで居る。
(冒険者:男)あ、アンタら、何もんなんだ?普通じゃねぇ、普通じゃねぇよ!
(なぎさ以外)か弱き乙女ですが何か??
ひっくり返る周り、気持ちだけ。動くわけない、動けるわけがない。
最早、笑っていいのか、悪いのか、そんな命知らずは誰か居ないか目で探す。
(ユエ)笑えよ、お前(ゴミを見る目)
(冒険者:男)は、はっ、ははは、はははは(引き攣り)
すみませんでしたぁ~!!!!(号泣)
速攻で離脱。人間、あんなに速く走れるんだ。風魔法、使ってない?
(なぎさ)お騒がせしてすみませんでした。
マスター、これで皆んなにご馳走してあげて。
じゃ、行こうか。
深々と頭を下げ、金貨7枚渡すとギルドから出て行く。
(冒険者)アイツら一体何者?あの一瞬で発するオーラ、金ランクも敵わねぇ…
しかも、金貨7枚も平気で出せるって……
(魔導士:女)深く考えるな。私が魔力測定したが、全員測定不能だった。一瞬で振り切った(怖)
(冒険者一同)はあぁ???(恐)
地図を頼りに迷宮へ向かう。
(ユエ)なんで謝ったの?しかも奢るなんて!(静怒)
(なぎさ)考えてみ?あれだけやらかす相手が深々と頭を下げて、金貨7枚も平気で渡した。
さて、どう思うでしょうか?
(ティオ)普通に考えて、恐ろしいのう。
あれだけやらかしておいて、謝罪までした。
トドメの金貨7枚。
まず喧嘩売ろうなんて考えないのう。死にたい奴は知らんが(ニヤリ)
(シア)そうか!桁外れのパワーと財力!!力が全ての冒険者にとって、これほど恐ろしい相手はいない!!!
(雫・ヤマト)私たちの感覚だと、平民が王族に喧嘩売るようなものだな。
(玲・アカギ)瞬殺だな。
(椿・シナノ)瞬殺ですね。
(なぎさ)でだ、本題やが、どの迷宮から行く?地図より下があるなら、完全に運だと思うけど。
(ユエ)第一迷宮から行こう。マップも作るよね。
(なぎさ)行くなら当然作る。今までの分もあるぞ。ただし、行ったとこまでやけど。
(雫・ヤマト)私たちが封印されてた神殿は寂れてたから、役に立つと思うぞ。
それがあれば、冒険者も来るだろうし。
放置でスタンビートの危険性を残すよりいい。たまには討伐してたみたいだが。
あの町も更に栄えるかもしれないしな。
(シア)第一迷宮でビンゴなら、どうします?
(ティオ)引き上げでよいのではないかのう。
それこそ、依頼があってからでよいのではないか?
(玲・アカギ)そうだな。そこまでしてやる義理はないな。
(椿・シナノ)作った地図も、すぐ売らないですよね?
(雫・ヤマト)お前たち……まぁ、後でいいな。
(ミヤビ)・・・そこまで嫌わなくても……まぁ、仕方ないかのう……(涙目)
なんだかんだで第一迷宮到着。やはり、地図があるだけに賑わっている。
意外と活気がある。露店だけでなく、鍛冶屋、食事処、宿屋まである。武器、防具まである。
(なぎさ)活気づいてるなぁ。やっぱ、地図の威力か?
(シア)でも、魔物は外まで出てきたりしますよねぇ……大丈夫なのかな?
(ユエ)大丈夫じゃない?たんまり儲けて、危なくなったら逃げる。
で、また戻って来てやるんじゃない?
(ティオ)まぁ、そうじゃろうなぁ。いつでも捨てるつもりじゃろ。あまり金のかかる建物は無さそうじゃし。
(玲・アカギ)たしかに。儲かるなら、捨ててもいい感じの建物が多いな。
(椿・シナノ)いかにも管理人ですっていう建物が見当たらない。
(フェロ)娼館多いしな。
そんなこんなで攻略開始。何故かおとなしく素通りする。
(シア)殺らないんですか?
(ティオ)荷物になるだけじゃ。換金しても大した額にはならんじゃろ。
それなら、他の冒険者にくれてやった方が良かろう。
(なぎさ)いくらでもスペースあるが、低ランクの食い扶持奪うような、ゲスな真似はしたくないやん。
(玲・アカギ)たしかに。金貨7枚の価値が下がる。
(椿・シナノ)彼らも家族いるでしょうし。居ないか?
(雫・ヤマト)ま、まぁ、独り身とて生活があるからな。
(ユエ)労力の無駄。高い値のやつ狙う。
どんどん進んでいく。そろそろ限界が近いのか、それともここまで来る意味がないのか、冒険者が居なくなった。
(シア)そろそろ本番ですね。
(なぎさ)ほ、本番!(照)
(ユエ)ここで姦る?ねぇ、ここで姦られるのがいい?
(フェロ)私が姦ろうか?いや、姦らせろ!(エロ笑)
(なぎさ)嫌です。ウソです。って、そんなに姦りたいのか?見たやつ引くぞ(爆笑)
(ミヤビ)いつ魔物に襲われるか、いつ誰が来るか、なかなかそそるのう(微笑み)
(玲・アカギ)私たちが警護か?(微笑)
(椿・シナノ)なんか面白そう(ワクワク)
(雫・ヤマト)アンタらおかしいやろ(どん引き)
爆笑とドン引きが入り混じる空気の中、最後の扉まで来た。
(なぎさ)ここかぁ。地下7階の下に通じるかもしれない扉。
(シア)青、黄、赤、黒、銀、金、プラスα。金ランクも手こずった7階の下ね。
(ユエ)各階でランク分けされてるような感じだった。難易度もそうだけど。
(雫・ヤマト)棲み分け出来ていることはいいことだ。
(玲・アカギ)意外とマナーがいいのか?雫姉。
(椿・シナノ)だからか!自分のランクを見せつけたくて、喧嘩売ってきたとか。
(ティオ)無いとは言えんのう。しかし、彼奴は大したランクではなかろう。
(ミヤビ)ギルドバッチが見えたのじゃが、赤だったのう。って、妾らは登録しとらんぞ(焦)
(なぎさ)そんなん後でいいやろ。まぁ、換金の時、面倒くさいか。
(シア)獲物でランク付けてもらうってのはどうです?
(ユエ)それでいい。目的は解放だから。
扉を開けると、階段があった。上に行く。
(シア)えっ?下じゃないの?どういうこと?
(ユエ)一度上がって、みたいな?わからないけど。
(ティオ)ちょっと地図を見せてくれぬか?
ほう、やっぱりのう。
(玲・アカギ)どういう事だ?あぁ、なるほど。
(なぎさ)そういう事っすね。
建物の見た目にしては、地図が合わないと思った。
(椿・シナノ)どういう事です?
(なぎさ)隠し部屋かルート。
ここまで来れないと行けない場所よ。
(ティオ)部屋で終わるか、階段か階層か?ってとこじゃのう。
(ユエ)面白い。行こう。
(なぎさ)しかし、何故ここまで凝る必要がある?よほどの秘密があるのか?
(雫・ヤマト)分からない。情報だけだと、ここまでする必要があるのか?と。
(シア)また扉ですよ。開けます?
(ユエ)扉自体にはトラップは無い。封印も無い。
(シア)じゃ、開けます。
(なぎさ)??待て!シア!!
(シア)えっ?
いきなり光が飛んできた。光というより光線だ。
射線上に居るのは、シアとフェロ。
(なぎさ&ティオ)危ない!!
ティオはシアに、なぎさはフェロに飛びつく。
シアはティオと一緒に飛ばされ、ギリギリでかわす。
しかし、フェロとなぎさは少し離れていた。間に合わない!
なぎさはフェロを突き飛ばしたが、なぎさにはかわす時間が無かった。
(シア)なぎささん!!!
(雫・ヤマト)早く引きこめ!!
(玲・アカギ)ダメだ!雫姉!!
足と脇腹を光線が撃ち抜く。
片足は吹っ飛び、もう片方は辛うじて繋がっていたが……
モロに当たった脇腹は撃ち抜かれ、身体は真っ二つに切断された。
(ユエ)嫌ぁぁぁっ!!!
(ミヤビ)婿殿ぉぉぉっ!!!
(フェロ)う、ウソっ!私のため?私のせいで……(動揺)
(ティオ)フェロ殿、分かるか?なぎさ殿は身内には滅法甘い。命を捨ててまで守ろうとするのじゃ。
お主をどうでもいいと思っていたのなら、ここまで無茶はしなかっただろう… …
どれだけ仲間を大切に思っているか、分かったであろう。
そして、仲間を心底信頼しておる。我らが居れば、なんとかなるとな。
ミヤビ殿!何をしておる!早く"リボーン"をかけぬか!!
(ミヤビ)そ、そじゃった!婿殿、待っておれ!!(半泣)
【リボーン】
【リカバリー】
【テラヒール】
【エナジーチャージ】
まだあるか?何か忘れておらぬか?(オロオロ)
(ユエ)落ち着いて!ミヤビ!それでいいはず。
(シア)なぎささん(半泣)ごめんなさい(泣)私がもっと注意していれば(大泣)
空気が凍る。静まり返る。振り返ると扉は開いたままだった。
"扉には"トラップも封印も"無かった"
しかし、開けた瞬間"動く空気"に反応して、"サンダービーム"が発動する仕掛けが"室内に"施されてあった。
よく気付いた。よく反応した。下手したら全滅の可能性もあった。
しかし、流石にこの状態では回復に時間がかかる。意識も無い。
辛うじて息はしており、脈も弱いながらあった。
(雫・ヤマト)ここで回復を待とう。玲、椿、見張りを頼む。
(玲&椿)了解!
(ティオ)ここまで、ここまでするのじゃ、この部屋には何かある!
(シア)これで何もなかったら、神殿ごとぶっ潰す(泣怒)
(ユエ)バカじゃないの?ここに"フィル"が封印されてるんでしょ?
どんな手を使っても解放してやる!で、如何なる手段を使ってでも、仲間に引き込む!拒否権は無い!(静怒)
しばらくすると、なぎさの顔色が良くなってきた。
脈もしっかりしてきて、呼吸も整ってきた。
後は意識の回復を待つばかり。
(なぎさ)うっ!うーん……はっ!あっ!焦ったぁ~…死ぬかと思った。
(一同)一回死んでるよ!!!
(なぎさ)えっ?ウソ?瀕死じゃなくて?
(一同)・・・(絶句)
(ティオ)しかし、無茶するのう(ため息)
(シア)無茶苦茶ですよ!なぎささん!私が悪いんだけど(しょぼん)
(なぎさ)気にするな、シア。ちゃんと生きてるやろ(微笑)
(ユエ)滅茶苦茶心配したんだから!もうやめて(半泣)
(ミヤビ)婿殿ぉぉぉっ(号泣)
(なぎさ)いや、ごめん。でも、またあったら……やっちゃうなぁ……考えるより、身体が動いた。
だって、皆んながいるから、大丈夫っしょ(笑)
特に魔法のスペシャリスト、ユエ、ティオ、ミヤビが居るから、なんとかなるやろって。
それに、護衛なら三姉妹が居る!これほど心強い仲間はいないやん(照)
(雫・ヤマト)その期待は嬉しいが、あまり無茶しないでくれ。寿命が縮まる。
(玲・アカギ)そうだ、心臓に悪い。
(椿・シナノ)マジで固まったからね!自分でも情け無いぐらい(涙目)
(フェロ)・・・あのう……なぎさ?あ、ありがとう。助けてくれて。なんか私、なんというか……そのぉ~……
(なぎさ)ん?気にするな。一緒にいる仲間を助けるのは、当たり前やろ?(微笑)
(フェロ)う、うん、そのぉ~、私も仲間にしてくれてるの?
(ユエ)何言ってる。でなきゃ、助けるわけないでしょ!もう、なぎさ!なんでこんな奴、助けたの(静怒)
(フェロ)そ、そうですよねぇ~……ごめんなさい。もう消えます。これ以上、迷惑をかけられない。
(なぎさ)嫌なのか?一緒に居るの?
(フェロ)そ、そんなこと無いけど……私、一緒に居る資格無いよね。
(なぎさ)あのなぁ……資格が有るとか無いとか、誰が決めたん?"仲間はお互い助け合う"が当たり前やろ?
いちいち気にしてたら疲れるぞ?
(フェロ)じ、じゃあ、一緒に居てもいいのか?
(なぎさ)あぁ。ようこそ、私たちの仲間へってか(微笑)
(フェロ)なぎさぁ~!!ありがとうぅ~!!!(感涙)絶対後悔させないから!!(涙顔)
(ティオ)なぎさ殿は……(ため息)
(シア)でも、なぎささんらしいですぅ~(笑顔)
(ユエ)なぎさは甘い。でも、そういうところも好き(微笑み)
(ミヤビ)婿殿は甘いようで、見る目は確かじゃからのう(微笑)
(雫・ヤマト)負けてられないな、私たちも。
(玲・アカギ)信頼には応えるのが礼儀(ニヤリ)
(椿・シナノ)"三姉妹"の二つ名が、どういうものか見せてやるよ(微笑)
そうと決まれば話が早い。早速動き出す。
しかし、ちょっと気になることがある。
(なぎさ)この仕掛け、どう思う?
(ユエ)というと?
(なぎさ)部屋に空気が入れば作動するのか、扉と連動か?やな。
とりあえず、閉めてみよう。で、
(シア)両脇に退避、ですね。
(ユエ)やってみよう。
扉を閉じる。全員退避を確認して、開ける。
何も起こらない。
(なぎさ)じゃあ、これは?
風魔法を飛ばす。
(なぎさ) 【ウィンドカッター】
【ウィンドボム】
【トルネード】
風魔法を3種類、順番に打ち込む。
何も起こらない。
(なぎさ)人が居て、とか?
真ん中に立つ。何も起こらない。
そのまま、風魔法3連打。何も起こらない。
(なぎさ)一発限りと考えていいのか?室内に入ると何かくるとか?
室内に入る。風魔法3連打。何も起こらない。
(なぎさ)となると、入って閉める、か、その状態で風か…
(シア)なぎささん、独りは危ないです。
(なぎさ)そうやね。誰か一緒にやってみよう。残りは外で待機して。
でも、何か発動した時は、開けるのは要注意な。
(ティオ)ということは、いざという時、扉をぶち壊せる妾と、
(ミヤビ)"リボーン"が使える妾かユエ様じゃな。
(ユエ)私が行く。
(雫・ヤマト)護衛も忘れてないか?私と椿が行く。玲、外は頼んだ。
(シア)じゃあ、私は外で物理担当ですね。
中へは、なぎさ、ユエ、ティオ、雫、椿。待機組は、シア、ミヤビ、玲とフェロ。
メンバーは決まった。いざ、行かん。
なぎさ達が入る。シアと玲が扉を閉める。
(なぎさ)何も起こらないなぁ~。やるよ?いい?
(突入メンバー)了解!
(なぎさ) 【ウィンドカッター】
【ウィンドボム】
【トルネード】
(ティオ)何も起こらぬな…
(なぎさ)開けてみるか。
周囲を警戒しながら扉を開ける。何も起こらない。
そのまま部屋を出る。何も起こらない。
(シア)どうでした?
(ユエ)何も起こらない。ある意味、不気味。
一同頷く。
(シア)一発限りの致死攻撃、なの?
(ティオ)安心はできんが、そうかものう。
(フェロ)問題は、中に何があるか?ですよね。
(なぎさ)さてと、やりますか!そういえば、"ライト"にも反応しなかったなぁ。
(ユエ)固まって調べよう。変な仕掛けがあったらヤバいから。
(なぎさ)そうやな、その手でいこう。扉は開けたままで。
全員中に入る。隅々まで調べていく。
(シア)あれ?これ、なんかありますね。
(雫・ヤマト)紋章?家紋?見たこと無い印だ。
(なぎさ)ってことは、ま・さ・か の?
(一同)魔法陣!!
(なぎさ)調べてみよう。周りは警戒して!
(一同)了解!
(なぎさ)では、
【リサーチ】
うん、魔法陣やな。魔力を流すと作動する。何かが。
封印じゃないな。どういうこと?
(ユエ)他には無い?ダミーって可能性は?
(なぎさ)ないとは言えない。他探しても、無ければこれをやるしかない。
警戒しながら探索する。
(なぎさ)とりあえず、これもやってみる。
【サーチ】
うーん、何もヒットしないなぁ…
全員で、見落としがないか、隅々まで調べていく。
(ユエ)無いね。
(シア)やっぱりアレですか?
(雫・ヤマト)封印でない魔法陣というのが気になる。
(玲・アカギ)普通に考えたら、トラップよね。
(椿・シナノ)しかし、扉も階段もない。あるのはあの魔法陣のみ。やっぱりアレじゃない?
(なぎさ)やってみるか、周囲警戒発令(笑)転移魔法陣かもとか言ってみたり。
(シア)あるかも!と言ってみる(微笑)
(ユエ)だったら笑う(ニヤリ)
皆が周囲を警戒する中、なぎさが魔法陣に魔力を流す。
魔法陣が光り、周囲が眩しいほどになると、しばらくしてから光が治まる。
(ユエ)あは、あはは、あははははは(大爆笑)
(なぎさ)言ってみるもんですなぁ(爆笑)
(ティオ)ほんとじゃのう(爆笑)
(シア)ですよねぇ~って、ざっけんなぁぁぁぁっ!!!!(大激怒)
(玲・アカギ)飛ばされたな。ここはどこだ?
(玲・アカギ)でも、アレは?
(椿・シナノ)ダークエルフが入った巨大な水晶。
(なぎさ)半分当たり。でも、水晶じゃなく、ダイヤモンド。
史上、もっとも硬いとされる宝石。鉄にでも食い込む。
ダイヤモンドを使って、切ったり削ったりする場合もある。
(シア)そんな……それじゃぁ~……
(なぎさ)ただし、ここは異世界、ミスリルやアザンチウムもある。違う?
(雫・ヤマト)なら、切れると。
(なぎさ)多分な。しかし、あの世界と同じダイヤモンドなら、致命的な弱点がある。それは……
なぎさはどこにでもある、鉄製のハンマーを収納庫から取り出す。
(ティオ)鉄?か?
(なぎさ)いや違う。それは、"衝撃"や!!
鉄製のハンマーを振りかぶり、思いっきりそのダイヤモンドをぶっ叩く。
パリンと小さい音と共に、簡単に砕け散った。
中に封印されていた、ダークエルフが解放される。
(玲・アカギ)おっと!
玲が受けとめる。
(ミヤビ)婿殿の知識は半端ないのう。ラノベの知識に実世界の知識。関心するわ(驚嘆)
(椿・シナノ)しかし、問題はここからどう戻るか?だな。
(なぎさ)そこはねぇ~(ニヤリ)
(シア)でた!ラノベの知識!!
(なぎさ)分からん!(えっへん)
一同ズッコケる。それはもはや吉本もビックリなぐらい。
(一同)分からんのかい!!
(なぎさ)ウッソぉ~(爆笑)その辺に"転移魔法陣"無い?
(雫・ヤマト)いや、その、"その辺に剣無い?"みたいな、軽ぅ~いノリで言われても……
(玲・アカギ)軽いっすねぇ~……思わず言葉乱れたわ(爆)
(椿・シナノ)とりあえず、魔法陣、探しましょう。
(ユエ)なるほど、"転移"には"転移"ね。
(ティオ)たしかに、ここまでやるなら、ありうるのう。
手分けして魔法陣らしきものを探す。すると、またよく似た印が見つかる。
(シア)これは?これじゃないですか?
(なぎさ)どれ?あぁ…
【リサーチ】
あぁ、なるほど。
(雫・ヤマト)やっぱりか?
(なぎさ)そう、トラップやね。
(ユエ)おい!!
(なぎさ)す、滑った(しょぼん)
(シア)気にするの、そこ??
(ティオ)妾はそういうの、好きじゃよ(爆笑)
(玲・アカギ)いいんかい!
(なぎさ)転移魔法陣やけど、さっきのとはちょっと違う。
(ユエ)ってことは?
(フェロ)いきなり地上にどん!なんちゃって。
(なぎさ)あってもおかしくない。が、一癖あることも否定できない。
(ティオ)手が込みすぎるぐらい込んでるからのう。
(玲・アカギ)いきなりトラップルーム、とか?
(椿・シナノ)安心したところで、ドボンってな。
(なぎさ)気を引き締めて行こう!
(一同)了解!
魔法陣に魔力を流す。お決まりの光が皆を包む。
転移したのは地上でなく、薄暗い部屋の中。
(雫・ヤマト)来るか!!
(玲・アカギ)いや、来ないな。雫姉。
(椿・シナノ)来そうな雰囲気、バリバリですけね。
(シア)分かりませんよ!扉にまた印があります!!
(なぎさ)これは!!!いや、やめとこ。
(一同)やめるんかい!!!
(ユエ)また、開けたらトラップ発動?
(なぎさ)普通に外のはず、ちょっと警戒して、開けるから。
皆が警戒するなか、なぎさが扉を開ける。
太陽の光が眩しい。
(シア)ここは……
(なぎさ)迷宮の近く。入り口側の真っ反対。しかも微妙に離れているな。
(ユエ)ほんと微妙よね。
(シア)これなら、一層のこと『ここは……』ぐらい離れて欲しかったです……
ほんとに微妙。遠いようで近い。馬車に乗る程でもないけど、歩くには遠い。微妙に疲れる。
バテる程でもないが、行きたくないと思うには充分の距離。何この設定。
(玲・アカギ)まだこのダークエルフは目を覚さないんだが、大丈夫なのか?
(ユエ)ちょっと長い。なぜ?
(椿・シナノ)息はしてるから、意識が戻るのを待つだけみたいだな。
(なぎさ)よし、このままキャンパーに戻ろう。キャンパーの方がいざという時に対応しやすい。
来た時と同じように、魔動車に乗り込む。
(シア)私、一番後ろに、えーっと、フィルさん?だったっけ?と一緒に乗って様子見てますね。
(なぎさ)シア、頼んだ。で、ミヤビ、誰か説明しろよ。
(ミヤビ)あっ!そうじゃった。彼女はフィル様……のメイドじゃ(ニヤリ)
(ユエ)ミヤビ、面白くない(冷たい目)
(ティオ)このタイミングで言う事ではないのう(蔑む目)
(玲・アカギ)今、喧嘩売った?(ゴミを見る目)
(椿・シナノ)いくらなんでもなぁ(射殺す目)
(雫・ヤマト)なんというか……(ジト目)
(フェロ)シャレになってないよな(氷のような目)
(ミヤビ)えっ?えっ?えぇぇぇっ!!!そ、そんなぁ~(涙目)
フィル様じゃ、フィル様で合っておるのじゃ(号泣)
凍りついたような空気が車内を漂う。マズイぞミヤビ!どうする?ミヤビ。
(なぎさ)到着♪シア、どんな具合?
(シア)うーん、状態は安定してるんですが、意識はまだ……
(なぎさ)わかった。治癒室に運び込んでベッドに寝かせよう。
意識の戻らないフィルを治癒室に連れて行き、一旦リビングに集合する。
(なぎさ)さてと、今後の予定やけど。
(シア)なぎささん、私、フィルさんが目を覚ますまでついてますね。
(なぎさ)わかった、任せた。でも独りじゃアレなんで…
(ティオ)妾が交代しよう。
(ミヤビ)妾もじゃ。フィル様に、色々伝えなきゃいけないこともあるからのう。
(なぎさ)わかった、任せた。後はいつも通りに。次に備えよう。フィルが目覚めてからでいいのか?ミヤビ。
(ミヤビ)うーん、そうじゃのう……誰か残っていれば……いや、目覚めを待とう。
事情を説明せねばならぬから、その方がよいな。
(なぎさ)という事で、ここで休息にしよう。移動はその後にするか。
(ユエ)それがいい。ついでに第二、第三迷宮の地図作ろう。
依頼があれば売れる(ニヤリ)
(玲・アカギ)そうだな。運動も兼ねてやっちゃおうよ、雫姉。
(椿・シナノ)運動と実益ですね(微笑)
(雫・ヤマト)私は今回は遠慮する。
(玲&椿)マジ?!
(雫・ヤマト)休息も必要だ。それとせっかく"錬成"をもらったから、色々作ってみたい。
(なぎさ)早速作ってみる?
(雫・ヤマト)あぁ、剣を新調したいしな。
(フェロ)私は行く、何が出来るかちゃんと見極めたい。
(なぎさ)じゃ、暴れるメンバーは…ユエ、玲、椿、フェロで、計5人やね。
(ユエ)そう。だから今回はなぎさは無茶しない。
私となぎさがキーよ。魔法、特に神級まで簡単に使いこなせるの、なぎさしか居ないんだから。
(なぎさ)了解!
(椿・シナノ)じゃ、サクッとやりましょう、サクッと。
5人は魔動車に乗り、迷宮へ向かう。また違う魔動車で。
(ユエ)また変わった魔動車よね。
(なぎさ)あぁ、せっかくだから、人数に合わせて出し惜しみなしでいこうと。
これは4輪駆動でちょっとエレガントにしてみた。5人なんでちょっと狭いかもやけど。
(玲・アカギ)たしかに5人だとな。4人がちょうどいい感じだな。
(なぎさ)まぁな。一応5人乗りだけど、4人がいいな。まぁ、帰りは違うから、とりあえず試乗って感じやね(笑)
(椿・シナノ)帰りはまた違うの?それは楽しみだ。
第二迷宮に到着。サクッと行こうの言葉通り、ほんとにサクッとやっちゃった。
そりゃもう、まるで模擬戦のごとく、『お前ら雑魚に用はねぇ』と言わんばかりに。
地図にある7階層までサクッとクリア。
お決まりの扉……はなかった。しかし、魔法で隠されたアーチ型の入り口があった。
(なぎさ)さぁこの先は?
(ユエ)地下への階段……
(椿・シナノ)また違う構造なんだ。
地下への階段を降りていくと扉が現れた。
警戒MAX、しかし逃げ場が無い。
(なぎさ)どうするよ?
(ユエ)開ける……必要ある?
(椿・シナノ)無いな。
(フェロ)無いよね。
(なぎさ)じゃぁ~……開けよう(ニヤリ)
【聖璧】
最強のバリア、神級"聖璧"発動!一時的なら神の攻撃すら防ぐ!魔法も物理も。
鉄壁の防御で扉を開ける。何も起こらない。
(なぎさ) 【ウィンドカッター】
【ウィンドボム】
【トルネード】
【ファイアーボール】
【ファイアーアロー】
【ファイアーランス】
【ファイアーエリア】
【ファイアーボム】
【ウォーターボール】
【ウォーターアロー】
【ウォーターランス】
【ウォーターボム】
【ウォーターエリア】
【アースボール】
【アースアロー】
【アースボム】
【サンダーボール】
【サンダーアロー】
【サンダースピア】
【サンダーボム】
さ
(ユエ)もういいって!大丈夫だから!!
(なぎさ)そうっすか?
(椿・シナノ)やり過ぎですよ(ため息)
(フェロ)ま、まぁ、これで安全、ですよね?
(なぎさ)まぁ、多分。しかし、奥にまた扉だなぁ…
(フェロ)なんか地下室って感じの次にまた扉ですよね。
(ユエ)今度は封印されてるね。
(なぎさ)では…
(一同)しなくていい!
(なぎさ)えっ?封印解除だけど……
(一同)あぁ~……
封印を解除した。意外とあっさり解除出来た。
(なぎさ)ここまで来る割には簡単に解除出来たのがなんかなぁ……
(椿・シナノ)嫌な予感、させるよな。
(なぎさ)防御展開で開けるか。
【聖璧】
扉を開ける。何も起こらない。
それどころか、明かりが灯る。
そこには想像を絶する光景が広がっていた。
(フェロ)これって……
(なぎさ)お宝だな。隠し財産か?
(ユエ)凄い!これだけあれば、下手したら国買えるよ?
(椿・シナノ)罠はどうなんだ?
(なぎさ)ちょっと待って。
【サーチ】
無いな。
【リサーチ】
これは……全部本物や。間違いなくお宝やね。
(ユエ)この為の地下室だったんだね。でもどうして?
それに、どうやって運び込んだんだろう?
(椿・シナノ)秘密の通路がある。とか?
(なぎさ)転移魔法だよ、ここも。その出っ張りを押してみて。
(フェロ)これですか?
フェロが出っ張りを押す。壁が動いて部屋が現れた。真ん中に大きな魔法陣がある。
(ユエ)なるほど。それでここにお宝を運び込んだわけね。でも誰が?
(なぎさ)どこかと似てない?
(ユエ)!創造主の部屋!!この迷宮、人工的に作られたんだ。
(なぎさ)多分な。それだと他の迷宮はどうなんだろう?
まぁ、残りも攻略してから考えるか。
(フェロ)ですよね。フィルの封印も、そう考えると不自然ですよね。
(なぎさ)じゃ、行こうか。
魔法陣の部屋に入り、魔力を流す。もうわかりますよね。
そう、光って転移、そのとおり。
(椿・シナノ)なんというか……まぁ、一応言いますね、『こ、ここは……』
(ユエ)ですよねぇ……
(なぎさ)砂漠だよ、今度は。とりあえず魔動車出すわ。ナビで確認しよう。
(ユエ)ナビ?魔動車なのに?
今度はいわゆる"ジープ"のような魔動車を出す。
とりあえず乗り込み、現在地を確認。
(なぎさ)全部情報共有してるから、すぐわかる。
うわぁ……
(フェロ)どういう事?
(なぎさ)今度は滅茶苦茶離れてるよ。
それこそ、『こ、ここは……』やわ。
(椿・シナノ)はあぁ?そうなんですか?
(なぎさ)今計算させたけど、この世界の馬車で、大体10日ぐらい。
これ、知らずに転移したら、死ぬわ。しかも砂漠のど真ん中。
近くの集落まででも大体5日。
ある意味、致死性のトラップとも言える。逆方向の転移魔法陣は近くに無いし。
(ユエ)その転移魔法陣は?
(なぎさ)えーっと、あぁ、迷宮の近くの森の中、洞窟の奥やね。
(玲・アカギ)殺す気満々だな、おい。
(なぎさ)めんどくさいから、これで行こう、はいよ。
もはや自重無し。垂直離着陸型魔動飛行機。飛行機ですよ、飛行機!飛行船じゃなくて。しかも垂直離着陸型!
(玲・アカギ)こ、これは……
(ユエ)あの、これ何?なぎさ。
(なぎさ)ん?飛行機っていう、飛行船みたいに空飛ぶやつ。
移動に特化したから、小さいけど、早い。
これだとキャンパーまで1刻だね。
(椿・シナノ)はあぁ?馬車で10日の距離だぞ?いくらなんでも……
(なぎさ)大丈夫、もうめんどくさいからさっさと戻ろう。まだ1つあるし。
一同乗り込む。
(なぎさ)とりあえず、外見てみ。流石にこれの外や窓は開けれんけど、そこの魔石触ると見えるから。
青が横、赤が下が見えるようになってるから。
ユエが青を触る。
(ユエ)わぁ、綺麗。なんか雲の動きが早いね。
(玲・アカギ)赤いくよ?うわっ!!
(フェロ)凄い!って景色の流れ、早!!よく見えない。
(なぎさ)はーい、速度落とすね。で、加速するとよくわかる。
(ユエ)あぁ、見えた。なるほ……えっ?ええっ!流れ早!もう見えない(驚)
(椿・シナノ)遠くを見てると、なんとか分かりそうだが、この速さはどうなってるんだ?
あれ?遅くなった。
(なぎさ)着いたよ。今、着陸する。
(なぎさ以外)はあぁ?
到着した。誰がどうみても、到着した。あんなどでかい、わけわからん建物、この世界には無い。
(ユエ)ほんとに着いた。って、キャンパーってあんな形だったんだ!
(玲・アカギ)あぁ、上から見てるからよくわかる。って気にするとこ、そこ?!
(フェロ)桁外れのチートって聞いてはいたけど、なんなんこれ?!(驚)
(なぎさ)まあまあ、今日は帰って、明日、残りをやろう。
そういうと、キャンパーの真上に来た。で、段々降下していく。
(玲・アカギ)あぁ~とりあえず聞くけど、大丈夫なんだよな?
ニヤっと笑うなぎさ。キャンパーの屋上が開き、台座のようなものがせり上がってきた。
(椿・シナノ)あ、あのぅ~……あそこに着地するのですか?
(なぎさ)あぁ、そうやよ。
そういうと、台座に着陸した。と思ったら、台座が下がりだした。
台座が止まると、天井が閉じた。
(なぎさ)はい、到着♪風呂入ろうか?(笑)
(なぎさ以外)・・・・。
まぁ、いつものことですな。汗を流してリビングへ。
(シア)なぎささん、フィルさんなんだけど、まだ意識は無い状態です。
あっ!ご飯出来てますよ。とりあえず食事しましょう。
今日の事も教えてくださいね。
(なぎさ)了解!じゃあ食事にしよう。
リビングに続々と集まってくる。食事をしながら、話に花が咲く。
どうやら、フィルの様子は安定しているようだ。
あとは目を覚ますのを待つばかり。
食後のティータイム。
具体的な話をする。
(シア)そちらはどんな感じでした?
(なぎさ)そうだなぁ。構造的には第一迷宮とほぼ同じだったが、地下7階層に魔法で隠した入り口があった。
入り口からすぐ、下に行く階段があって、そこには封印してない扉があった。
扉の先は地下室、今度は封印付きの扉で、開けると部屋に宝の山。
でだ、その部屋に突起があって、押すと転移魔法陣のある部屋にいける。
その転移魔法陣が曲者でな……
(ユエ)外に転移するけど、砂漠のど真ん中。ちょうどここから馬車で10日の距離、一番近い集落まででも5日の距離。
(玲・アカギ)ある意味、死亡トラップだな。知らずにやると死ぬ。
(フェロ)なぎささんのチートが無ければヤバかった。
(なぎさ)部屋の感じからして、創造主の部屋っぽいねってな。
(椿・シナノ)そうそう、逆に地下室に転移するなら、迷宮近くの森の中、洞窟の奥にある転移魔法陣ってね。
(雫・ヤマト)お宝はどうしたんだ?
(なぎさ)もちろん(ニヤリ)
(ユエ)全部いただきました。なぎさの……
(なぎさ)ストレージの中。もし痛むもんがあったらヤバいから、ストレージに入れた。
(フェロ)ユエさんが、『国一つ買えるぐらい』って。
(ティオ)それはまた凄いのう。しっかりいただいたところが抜け目ないのう(笑)
(なぎさ)ボランティアじゃないからなぁ(笑)貰えるもんは……
(ユエ)貰うに決まってる(えっへん)
(ミヤビ)ユエ様……(遠い目)
いや、これからはそうでないといけぬか。
(シア)そうですよ。現実を見ましょう!
しかし、それにしては早かったですね。あっ!(察し)
(椿・シナノ)明日は残りの一つをやる。そうすれば、謎が解けるかもしれん。
(雫・ヤマト)謎?
(なぎさ)あぁ、謎。似て非なる迷宮。おかしな転移魔法陣。
なかなか目覚めないフィルと、封印の仕方。
なんかなぁって。
全部やったら、何かわかるかもって。わからんかも知れんけど。
(ティオ)単なる不思議?それにしては、魔法陣が気になるがのう。しかも転移じゃ、何かの意図を感じるが。
謎はまた考えよう。疲れた寝る。と迷宮組は寝ることにした。
フィルは治癒室に寝かせて、残りも風呂に入り寝る。
治癒室は24刻体制の自動監視看護システム。変化があれば、すぐ知らせる優れもの。
昼はさすがに気になるので交代で看護しても、夜はキツい。で、自動監視看護システムにお任せ。
便利だな、おい。
朝が来た。新しい朝が来た♪希望の朝♪かどうか知らんが、とにかく夜が明けた。
朝食を済ませ、昨日と同じメンバーで、最後の一つを調べに行く。
(シア)いってらっしゃいです。何か分かるといいですね。
(なぎさ)そうやなぁ。何かあったら分かるかもな。
で、雫さんは物作り?
(雫・ヤマト)えっ?あ、あぁ~ちょっとハマってな。魔動車にも手を出そうかと。
(なぎさ)雫さんの魔動車、楽しみにしてるよ。
(雫・ヤマト)お、おぉ……
(玲・アカギ)雫姉は凝り性でハマるタイプだからなぁ(ニヤリ)
(椿・シナノ)そうそう、無駄に器用だからね(微笑)
(雫・ヤマト)うっさいわ!
(ユエ)では、行こ。今日のはどれ?
(なぎさ)これだ!
(フェロ)?これって、あの6輪の4輪版?
(なぎさ)そう、もうネタ切れ(笑)ってか、2人用と、オープンタイプがあるけど、5人だから……
(なぎさ以外)あっ!
乗り込むと第三迷宮に向けて発進!
第三迷宮も負けず劣らず賑わっている。
やはり、安定して狩れるみたいだ。
一行は素通りして、先を目指す。
(なぎさ)あぁ~地下7階層までは、似たり寄ったりやなぁ。
(ユエ)階段とか、違いはあるけど、基本、同じよね。
(玲・アカギ)冒険者が多い訳だ。これだけ似てるとやりやすい。
(椿・シナノ)魔物のランクも似たり寄ったり、やりやすいよね。
(フェロ)"目的の獲物によって選ぶ"がセオリーか。ある意味、安定した生活が出来そうね。
(なぎさ)で、ここからっすね。
【サーチ】
…………
(ユエ)どう?
(なぎさ)あぁ~、非常に言いにくいが……何も無い。行き止まり。
(玲・アカギ)はあぁ?マジか?ちょっと見てくる。
(椿・シナノ)私も、こっち側見てくる。
(フェロ)じゃあ、私はこっち。
一斉に行き止まりの場所を隈なく調べる。何も無い。どう見ても、どう調べても、何も無い。
(玲・アカギ)マジで無い。
(椿・シナノ)こっちも無い。
(フェロ)何も無かった。
(なぎさ)まぁ、気づいていると思うが……何も無い、すなわち、お帰りは徒歩で。となるわな(涙目)
(なぎさ以外)あっ!………(ガクッ)
(玲・アカギ)来た道戻れと(涙目)
(椿・シナノ)ショートカット無し……(半泣)
(フェロ)歩いて帰れと(涙)
(ユエ)転移魔法陣で、地上のどっかに飛ばされた方がマシ!なぎさが居るから(泣)
(なぎさ)あぁ~、言いにくいけど……空でも海でも、とりあえず大丈夫やよ?
(なぎさ以外)言わないで!!(号泣)
今までで一番疲れたような、いや疲れ果てたようなオーラ全開で地上に戻る。
それは周りが何かあったと不安と困惑するぐらいの雰囲気で。
死んだ目で地上に戻ると、無言で魔動車に乗り、走り去る。
帰ってきた一行を見たシアが慌てる。
(シア)な、何があったんですか!!
(ユエ)いや、何も無い。
(シア)いやいや、ウソでしょ!
(椿・シナノ)何も無いよ(涙目)
(玲・アカギ)ただ、何も無い……何も無いから、地下7階層から"徒歩で"地上だ(ガクッ)
(シア)あっ!(察し)
(なぎさ)フィルさんの様子は?(死んだ目)
(シア)まだ目覚めてないですね。って、なぎささん、死んでますよ?
(なぎさ)風呂入って寝る。
(ユエ)私も。
(玲・アカギ)私も。
(椿・シナノ)私も。
(フェロ)私も。
ふらふらと風呂に向かう5人のゾンビ。そこまで疲れたのか?いや、ただ、SUN値がガリガリ削られただけか。
風呂から出ると、リラックスルームで死ぬ5人。
(シア)はいはい、しっかりしてくださいね!っていうか、転移魔法で地上に戻ればよかったんじゃ……
(迷宮組一同)あっ!……(ガクッ)
シア、それはある意味、トドメだ。やめてあげて、もうSUN値はマイナスよ!
(ティオ)おーい、フィル殿が目覚めたぞって、なんじゃ?どうしたのじゃ?
(シア)あぁ、迷宮攻略したけど、地下7階層までで何も無かったんだって。
(ティオ)何も無かったのなら、行幸ではないのか?まぁ謎は残るが……
(シア)ですから、何も無かったから、地下7階層から"徒歩で"地上までご帰還ですよ。
(ティオ)何故じゃ?転移魔法があるじゃろ?なぎさ殿もユエ殿も居たではないか?
ティオが追い打ちをかける。もはや見てられない。
(雫・ヤマト)おぉ、お帰りって、どうした?
(ティオ)いやな、地下7階層まで行ったら、行き止まりだったみたいじゃ。
で、何も無かったから、歩いて地上に戻ったそうじゃ。
(雫・ヤマト)??普通、そうでないのか?あっ!まさか、転……
(シア)やめてあげて!私が言うのも何だけど、気付かなかったみたい。
(雫・ヤマト)あっ!(察し)
(ミヤビ)おーい、フィル様が待っておるぞ、って?
(雫・ヤマト)迷宮は地下7階層で行き止まり。歩いてご帰還だと。
(ミヤビ)?婿殿とユエ様が居たのに?というか、攻略したなら、その場から転移でここに帰って来れないものか?
ちと、疑問に思うとったんじゃが……せめて、このキャンパーの目の前とか。
(迷宮組一同)・・・(ガクッ)
(シア)もうやめましょうよ!ある意味イジメですって!!あぁあ……みんな死にましたよ(はぁ~)
フィルが目覚めて待ってるだけに、回復を待ってるわけにはいかない。
(ミヤビ)せめて婿殿だけでも……
(シア)あぁっ!もう!!なぎささん!しっかりしてください!フィルさんが待ってますって!!
おい!コラ!さっさと来んと、今晩、ケツに腕突っ込んで朝まで犯すぞ!!!
(なぎさ)いやぁ~ん、お婿さんに行けなくなっちゃうぅ~♡ってウソです、行きます、行かせていただきます!(怖)
治癒室に行くと、目覚めたフィルがベッドに腰掛けていた。
シアが様子をチェックして、大丈夫と頷く。
(なぎさ)初めまして、私はなぎさと言います。隣りに居るのがシア、後ろに居るのがミヤビです。
よろしくお願いします。
まずは話を聞いてほしいんですが、大丈夫ですか?
(フィル)えっ?あ、はい、大丈夫です。
(なぎさ)いきなりですが、これを見てください。
【インデックス】
(フィル)・・・で、私は何をしたらいいの?
(なぎさ)?怒りとか、恨みとか無いですか?
僕は異世界からの転生者で、この世界の者では無いからアレだけど、
貴方はそうでないから、色々思うことがあるんじゃないかと。
(フィル)・・・わからない。私はこの世界の者なの?私は……誰?わからない。
(ミヤビ)記憶が無いのか。うーん……婿殿。
(なぎさ)いや、僕に言われてもなぁ……
(シア)覚えてないの?何があったとか、どんな事されたとか、名前は?
(フィル)……わからない……何があったの?私の名前?名前は……わからない……
(なぎさ)うーん……今から言う事、信じてもらえる?かな?
(フィル)……うん……
(なぎさ)まず、貴方の名前はフィルです。
そして、何故か宝石のような結晶の中に閉じ込められてました。
ここまで、大丈夫かな?
(フィル)……うん……私、フィルって名前なんだ……
結晶の中?閉じ込められてた?
(なぎさ)はいそうです。で、そこから連れ出しました。なんかごめん。
(フィル)なんで謝るの?出してくれたんでしょ?
(なぎさ)まぁ、勝手にやったから……
で、貴方のそばに"英雄、此処に封印す"って書かれた石碑があったんだけど、何か思い出さない?
(フィル)……英雄?……私が英雄?……わからない……
(なぎさ)そうかぁ……ま、いいや。
それでなんだけど、さっき見たの、手伝ってくれるかな?
(フィル)……いいの?私、何も思い出せないけど……
(なぎさ)それはいい、何かがきっかけで思い出すかもしれんし、別に無理して思い出す必要もないよ。
(フィル)……わかった、じゃあ、手伝うわ。これからよろしくです。
(なぎさ)こっちこそよろしく。色々下心満載やけどね(微笑)
(フィル)下心?
(シア)あのね、私たち、別にこの世界なんて、どーでもいいの。
でね、なぎささんは元の世界に戻る気は無いの。
こっちに来たら、なんか滅茶苦茶チートで、色んなことが出来るの。それが楽しいって。
で、私たちも、そのチートの恩恵を受けてるんだけど、ねっ、色々話してたら、この先色んなことが出来るねって。
それ、片っ端からやるのって、滅茶苦茶楽しいよね、今度は幸せな人生、送れるよね。って。
この先、まだまだありそだし、あるって言うから、ついていくって決めたの。
そしたら、こんな世界だけど必要だなってなって、"仕方ないからやってやるよ"っていう集団なの。
世界を救うとか、英雄になるとか、崇高なものじゃなくて、ただ"私たち、いい思いしようね"ってだけなんよ(笑)
そんなのだけど、いいかな?
(ミヤビ)あの……なんか、すまんです、ハイ……
(なぎさ)いや、それより、あんまハードル上げるなって、まぁ頑張るけど(汗)
(シア)まず、その例として、ここ案内するね。もう滅茶苦茶凄いんだから!
(フィル)うん、ありがと。色々楽しみにしていいの?
(シア)いいの、いいの、責任はぜーんぶ、なぎささんがとるから(ニヤリ)
(なぎさ)おい、ちょっと待て、そんな御無体な(涙)
まぁ、やれるだけやりますよ。
(フィル)ふふふっ(笑)仲良いんですね(笑顔)
その後、シアが車内を案内した。見るもの全てが新しいフィルにとって、凄い!としか言いようがなかったが、
楽しそうにしているフィルを見て、シアはなんか嬉しかった。もはやオカンの領域である(笑)
0
お気に入りに追加
90
あなたにおすすめの小説
小さなことから〜露出〜えみ〜
サイコロ
恋愛
私の露出…
毎日更新していこうと思います
よろしくおねがいします
感想等お待ちしております
取り入れて欲しい内容なども
書いてくださいね
よりみなさんにお近く
考えやすく
クラスメイトの美少女と無人島に流された件
桜井正宗
青春
修学旅行で離島へ向かう最中――悪天候に見舞われ、台風が直撃。船が沈没した。
高校二年の早坂 啓(はやさか てつ)は、気づくと砂浜で寝ていた。周囲を見渡すとクラスメイトで美少女の天音 愛(あまね まな)が隣に倒れていた。
どうやら、漂流して流されていたようだった。
帰ろうにも島は『無人島』。
しばらくは島で生きていくしかなくなった。天音と共に無人島サバイバルをしていくのだが……クラスの女子が次々に見つかり、やがてハーレムに。
男一人と女子十五人で……取り合いに発展!?
【完結】幼馴染にフラれて異世界ハーレム風呂で優しく癒されてますが、好感度アップに未練タラタラなのが役立ってるとは気付かず、世界を救いました。
三矢さくら
ファンタジー
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
実力を隠し「例え長男でも無能に家は継がせん。他家に養子に出す」と親父殿に言われたところまでは計算通りだったが、まさかハーレム生活になるとは
竹井ゴールド
ライト文芸
日本国内トップ5に入る異能力者の名家、東条院。
その宗家本流の嫡子に生まれた東条院青夜は子供の頃に実母に「16歳までに東条院の家を出ないと命を落とす事になる」と予言され、無能を演じ続け、父親や後妻、異母弟や異母妹、親族や許嫁に馬鹿にされながらも、念願適って中学卒業の春休みに東条院家から田中家に養子に出された。
青夜は4月が誕生日なのでギリギリ16歳までに家を出た訳だが。
その後がよろしくない。
青夜を引き取った田中家の義父、一狼は53歳ながら若い妻を持ち、4人の娘の父親でもあったからだ。
妻、21歳、一狼の8人目の妻、愛。
長女、25歳、皇宮警察の異能力部隊所属、弥生。
次女、22歳、田中流空手道場の師範代、葉月。
三女、19歳、離婚したフランス系アメリカ人の3人目の妻が産んだハーフ、アンジェリカ。
四女、17歳、死別した4人目の妻が産んだ中国系ハーフ、シャンリー。
この5人とも青夜は家族となり、
・・・何これ? 少し想定外なんだけど。
【2023/3/23、24hポイント26万4600pt突破】
【2023/7/11、累計ポイント550万pt突破】
【2023/6/5、お気に入り数2130突破】
【アルファポリスのみの投稿です】
【第6回ライト文芸大賞、22万7046pt、2位】
【2023/6/30、メールが来て出版申請、8/1、慰めメール】
【未完】
異世界でぺったんこさん!〜無限収納5段階活用で無双する〜
KeyBow
ファンタジー
間もなく50歳になる銀行マンのおっさんは、高校生達の異世界召喚に巻き込まれた。
何故か若返り、他の召喚者と同じ高校生位の年齢になっていた。
召喚したのは、魔王を討ち滅ぼす為だと伝えられる。自分で2つのスキルを選ぶ事が出来ると言われ、おっさんが選んだのは無限収納と飛翔!
しかし召喚した者達はスキルを制御する為の装飾品と偽り、隷属の首輪を装着しようとしていた・・・
いち早くその嘘に気が付いたおっさんが1人の少女を連れて逃亡を図る。
その後おっさんは無限収納の5段階活用で無双する!・・・はずだ。
上空に飛び、そこから大きな岩を落として押しつぶす。やがて救った少女は口癖のように言う。
またぺったんこですか?・・・
性的に襲われそうだったので、男であることを隠していたのに、女性の本能か男であることがバレたんですが。
狼狼3
ファンタジー
男女比1:1000という男が極端に少ない魔物や魔法のある異世界に、彼は転生してしまう。
街中を歩くのは女性、女性、女性、女性。街中を歩く男は滅多に居ない。森へ冒険に行こうとしても、襲われるのは魔物ではなく女性。女性は男が居ないか、いつも目を光らせている。
彼はそんな世界な為、男であることを隠して女として生きる。(フラグ)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる