56 / 111
若い衆に声を掛けられ酒を呑む (アカイ19)
しおりを挟む
シノブが頭が痛い、ということで朝一番の出発は見送られた。どうやら二日酔いらしい。
「私はお酒には弱くはなかったはずなんだけど、どうやら呪いの関係でこんなことになってしまって」
気を病むシノブを一人にさせて俺は町に出ることとした。ここは山間の辺境の地であるとのことでシノブの話によれば、追手もここまでわざわざ手を伸ばしてやって来てはいないだろうことから出歩きには最適だとのこと。
よって俺は町をぶらりとしたあとに、ここでひとつ……と俺は良い感じな雰囲気を醸し出している趣のある居酒屋に入ることとした。こんな早くからやっているのが良い。暖簾をくぐるとお馴染みの居酒屋の匂いと音がする。俺が好きな匂いだ。しかもまだ汚されていない清涼な聖域みたいなのも気に入った。良い匂いがする店は良い店、そして音もいつもの居酒屋のものでありうるさ過ぎず静か過ぎずとそこにもまた頷いた。店員が現れ席に案内されそこに座ると俺は言った。
「一本お願いします」
「かしこまりました」
なにが一本かは分からない。まぁどこの世界でもとりあえず通じるだろうし今のは通じたからそれでいいだろう。お銚子が一本かまたはコップで一杯がくるはずだ。きっとそうだ、うん。それよりも、と俺は困った。メニューが読めない。ひらがなっぽいのだがかなり崩れており読み難い。俺はそんなに好き嫌いはないが、食べられるが苦手なものはあるにはある。もしも分からず頼んだ品がその地雷であったらと思うと困る。
店員さんに聞くか? いやでもあの店員は若い年下の男だった。だから字が読めないとか言い難い。こいつはいい年なのにこの程度も読めないとか馬鹿なのかな? ほんとにお前は高卒? 学力的に中卒だろ? と思われ舐めた態度に変わるのは避けたいところ。俺は別に自分は賢いとは微塵たりとも思ったことはない。学生の頃から散々お前は馬鹿だとテストの点数で教えられてきたからそんな自惚れは、ない。だからこそもう馬鹿にされたくはない。自分で馬鹿だと宣伝なんてしたくはないんだ。俺は今まで辱めをジッと堪えてきたんだ。もうこれ以上俺を傷つけに来るんじゃない! 馬鹿は馬鹿にされることに関しては敏感なんだからな! 馬鹿に対しては賢いと言え! だからやめろ恥をかかせるな! そうであるから聞かない!
自信たっぷりにこれとこれをくださいと言うだけだ。なに構いやしない。馬鹿にされないためなら俺は苦いものを我慢して食べよう。全ては己の誇りのために! まぁ考えてみるとこの行為自身が愚か極まる俺の苦い人生を象徴しているようであるような気もするな。素直に聞いたり頼ったりすればいいのに変に意地を張って無理して我慢して一人で勝手に苦しんでさ。しかもすぐに俺のせいじゃないお前らのせいでこうなったとか人のせいにして逆恨みとかして困ったやつだ。挙句の果てには俺の苦労に価値をつけてくれ褒めてくれと求めたりし。なにいってんだよこいつだねアハハッ。冗談は顔だけにしろよまったくもぉ。まぁ俺はこうやって客観的に自己分析ができている分だけ他の連中に比べたらマシだね、うん。
「これとこれがここの名物みたいですね」
いつもの物思いに耽っていると隣に座った誰かが俺に対して話しかけきた。えっなに? 知り合い? じゃないな。俺はこの世界に知り合いは全然いないし。見るとシュっとした格好が良い男がそこにいた。クラスの女子に絶対にモテるタイプの優男系だ。陸上競技をしていそうなスポーツマン的な体型で俺よりも年下の20代半ばか?
微笑みながらこちらの返事を待っている。やだなぁ、俺って居酒屋で隣の人に話しかけられるの苦手なんだよ。こっちは一人で楽しみたいのに寂しがりやなおっさんにああだこうだと言われたりなにか聞かれたりして。いや若いのに話しかけられたのは初めてか。なんだよ? 俺を騙そうとか考えているんじゃないのかこいつは? これ買えとか集いがあるとか言ってきたらどうする?
「お客様、一本お持ち致しました!」
店員が俺と若い衆の間に一本の酒瓶を置いていった。馴染みのある四合瓶の720mlぐらいの酒瓶だ。えっ? この世界の一本はこれのことになるのか?
「おお豪快ですね。この酒を一本まるまる飲もうだなんて」
若い衆が驚きの声をあげる。なんだと? 強いのこれ? しまったどうする? 持ち帰れるか? なんて聞いてお客さんそれは困りますよなんて返されて恥は掻きたくないし、だからといって残してキープとか二度と来ない店でそんなことはしたくない。かといって呑み過ぎてへべれけになってシノブの元に帰ったら軽蔑を買う。どうする? どうする? どうするよ俺?
「どうかね? 一杯?」
俺はごく自然に酒瓶を手に取り若い衆に勧めた。
「いいんですか? ありがたいことです」
よくやったぞ俺! と俺は俺を褒めた。そうだこれがベストだ。無知故にミスったがこうやって機転を利かしてあたかもお前のためでもあったんだぞと恩を着せることができる。これで誰も店員もこの優男もまさか俺が間違えてボトルを頼んだなど想像もできまいて。
年下の男に無駄に馬鹿にされてたまるか! そんなのは前世で沢山だ! 若くてちょっと頭が良いからって俺をバカにしやがってよぉ! お前も将来だらしのないオヤジになるんだから覚えておけよ! おっさんを馬鹿にしたことが自分に返ってくるんだからな! 因果応報!
「こんなにたくさん良いんですか? 悪いですね」
俺は透明な液体をコップの縁まで入れ確かめる。よしこれは氷や水で割るタイプではないんだな。そういう酒なら途中で何か言うし店員も聞いてくるしそれを置いていくだろう。だから、これでOK。
「なにお近づきの証だ。それよりさっきの名物というのは?」
ごく普通の流れで聞けたぞと満足していると若い衆が言った。
「川魚の洗いのようですね」
泥臭い奴が来たかぁ~と俺は弱さと落胆を悟られないように鷹揚に頷いた。そもそも魚はあまり好きではないんだよね。生臭いし骨多いし。以前本当の魚を食わせてやるとか山岡みたいのに無理矢理食べさせられたが、あれはマズかったなぁ。
「ではそれでいこうか」
「おっいきますか。なら僕が頼みますね。しかしすみません、初対面なのにこんなによくしてもらっちゃって」
若い衆は頭を下げながら俺のグラスに酒を注いだ。いい気分だ、年下に恐縮させるのはいつだって気持ちが良い。いつも虐げられているしね。
「いやいやいいんだ。これも何かの縁、さっ乾杯しよう」
互いにコップを少し掲げて俺は酒を口にいい感じのスピードで流し込んだ。そう良い感じの早さでなければならない。恐る恐るとか勢いよくとかはいけない。ビビッていたり焦っていたりしているのを気取られたりしないようにだ。アルコールの刺激でむせたりしたら恥をかいてしまう。だからこの早さがベストだが、さてその味は。
「旨いな」
「旨いですね。ごちそうさまです」
果実酒だった。枇杷系の味で甘くて飲みやすいタイプの。ああ良かった、甘い酒は得意だ。いくらでも飲んでこの若いのを驚かせることができるだろう。しかし、と俺は思った。こやつは何者だ? 隣の席に座った男に対して「あんたなにしてる人?」とか無遠慮に聞くのはマナー違反になる。無職ですと返されたら空気が澱むし会社員ですとか普通のことを返されてもあれだし、待ってましたその言葉とばかりに大企業の名前を出されたらイラつくしで、そういうのだから駄目なんだ。そしてこういう場では名前を聞くのもあまりよくはない。いっときの俺とお前の仲を楽しむというやり方もあるのだから。だけど、と俺は思う。いまの自分は心配しないといけない身。まさか警察とか追手とか! そうであったらこのあとは事情聴取的なやり取りが来て!
「実のところ妹がこちらにおりまして会いに行く途中なのです。もうそこにいるのですが、ちょっと会いづらいのでこうして一杯呑んで気合いをいれようとしていたところでして」
なんだいきなり身の上話を始めたぞ。そういうことか、わかるよ。俺も初対面の人と会う時は酒飲んだりして人見知りを麻痺させようとするし。
「へぇ。仲が悪いのか」
「良くはない方ですね。あいつは気が強くて人の言うことを聞かないんですよ。会えば喧嘩でこれからも喧嘩でしょうね。考えるだけで憂鬱な気分でリラックスするためにこうして話しかけて、申し訳ないです」
「いい、いい、構わない」
ほらもう一杯のめよと酒瓶を持ち上げると若い衆は頭を下げながらコップを差し出した。
「私はお酒には弱くはなかったはずなんだけど、どうやら呪いの関係でこんなことになってしまって」
気を病むシノブを一人にさせて俺は町に出ることとした。ここは山間の辺境の地であるとのことでシノブの話によれば、追手もここまでわざわざ手を伸ばしてやって来てはいないだろうことから出歩きには最適だとのこと。
よって俺は町をぶらりとしたあとに、ここでひとつ……と俺は良い感じな雰囲気を醸し出している趣のある居酒屋に入ることとした。こんな早くからやっているのが良い。暖簾をくぐるとお馴染みの居酒屋の匂いと音がする。俺が好きな匂いだ。しかもまだ汚されていない清涼な聖域みたいなのも気に入った。良い匂いがする店は良い店、そして音もいつもの居酒屋のものでありうるさ過ぎず静か過ぎずとそこにもまた頷いた。店員が現れ席に案内されそこに座ると俺は言った。
「一本お願いします」
「かしこまりました」
なにが一本かは分からない。まぁどこの世界でもとりあえず通じるだろうし今のは通じたからそれでいいだろう。お銚子が一本かまたはコップで一杯がくるはずだ。きっとそうだ、うん。それよりも、と俺は困った。メニューが読めない。ひらがなっぽいのだがかなり崩れており読み難い。俺はそんなに好き嫌いはないが、食べられるが苦手なものはあるにはある。もしも分からず頼んだ品がその地雷であったらと思うと困る。
店員さんに聞くか? いやでもあの店員は若い年下の男だった。だから字が読めないとか言い難い。こいつはいい年なのにこの程度も読めないとか馬鹿なのかな? ほんとにお前は高卒? 学力的に中卒だろ? と思われ舐めた態度に変わるのは避けたいところ。俺は別に自分は賢いとは微塵たりとも思ったことはない。学生の頃から散々お前は馬鹿だとテストの点数で教えられてきたからそんな自惚れは、ない。だからこそもう馬鹿にされたくはない。自分で馬鹿だと宣伝なんてしたくはないんだ。俺は今まで辱めをジッと堪えてきたんだ。もうこれ以上俺を傷つけに来るんじゃない! 馬鹿は馬鹿にされることに関しては敏感なんだからな! 馬鹿に対しては賢いと言え! だからやめろ恥をかかせるな! そうであるから聞かない!
自信たっぷりにこれとこれをくださいと言うだけだ。なに構いやしない。馬鹿にされないためなら俺は苦いものを我慢して食べよう。全ては己の誇りのために! まぁ考えてみるとこの行為自身が愚か極まる俺の苦い人生を象徴しているようであるような気もするな。素直に聞いたり頼ったりすればいいのに変に意地を張って無理して我慢して一人で勝手に苦しんでさ。しかもすぐに俺のせいじゃないお前らのせいでこうなったとか人のせいにして逆恨みとかして困ったやつだ。挙句の果てには俺の苦労に価値をつけてくれ褒めてくれと求めたりし。なにいってんだよこいつだねアハハッ。冗談は顔だけにしろよまったくもぉ。まぁ俺はこうやって客観的に自己分析ができている分だけ他の連中に比べたらマシだね、うん。
「これとこれがここの名物みたいですね」
いつもの物思いに耽っていると隣に座った誰かが俺に対して話しかけきた。えっなに? 知り合い? じゃないな。俺はこの世界に知り合いは全然いないし。見るとシュっとした格好が良い男がそこにいた。クラスの女子に絶対にモテるタイプの優男系だ。陸上競技をしていそうなスポーツマン的な体型で俺よりも年下の20代半ばか?
微笑みながらこちらの返事を待っている。やだなぁ、俺って居酒屋で隣の人に話しかけられるの苦手なんだよ。こっちは一人で楽しみたいのに寂しがりやなおっさんにああだこうだと言われたりなにか聞かれたりして。いや若いのに話しかけられたのは初めてか。なんだよ? 俺を騙そうとか考えているんじゃないのかこいつは? これ買えとか集いがあるとか言ってきたらどうする?
「お客様、一本お持ち致しました!」
店員が俺と若い衆の間に一本の酒瓶を置いていった。馴染みのある四合瓶の720mlぐらいの酒瓶だ。えっ? この世界の一本はこれのことになるのか?
「おお豪快ですね。この酒を一本まるまる飲もうだなんて」
若い衆が驚きの声をあげる。なんだと? 強いのこれ? しまったどうする? 持ち帰れるか? なんて聞いてお客さんそれは困りますよなんて返されて恥は掻きたくないし、だからといって残してキープとか二度と来ない店でそんなことはしたくない。かといって呑み過ぎてへべれけになってシノブの元に帰ったら軽蔑を買う。どうする? どうする? どうするよ俺?
「どうかね? 一杯?」
俺はごく自然に酒瓶を手に取り若い衆に勧めた。
「いいんですか? ありがたいことです」
よくやったぞ俺! と俺は俺を褒めた。そうだこれがベストだ。無知故にミスったがこうやって機転を利かしてあたかもお前のためでもあったんだぞと恩を着せることができる。これで誰も店員もこの優男もまさか俺が間違えてボトルを頼んだなど想像もできまいて。
年下の男に無駄に馬鹿にされてたまるか! そんなのは前世で沢山だ! 若くてちょっと頭が良いからって俺をバカにしやがってよぉ! お前も将来だらしのないオヤジになるんだから覚えておけよ! おっさんを馬鹿にしたことが自分に返ってくるんだからな! 因果応報!
「こんなにたくさん良いんですか? 悪いですね」
俺は透明な液体をコップの縁まで入れ確かめる。よしこれは氷や水で割るタイプではないんだな。そういう酒なら途中で何か言うし店員も聞いてくるしそれを置いていくだろう。だから、これでOK。
「なにお近づきの証だ。それよりさっきの名物というのは?」
ごく普通の流れで聞けたぞと満足していると若い衆が言った。
「川魚の洗いのようですね」
泥臭い奴が来たかぁ~と俺は弱さと落胆を悟られないように鷹揚に頷いた。そもそも魚はあまり好きではないんだよね。生臭いし骨多いし。以前本当の魚を食わせてやるとか山岡みたいのに無理矢理食べさせられたが、あれはマズかったなぁ。
「ではそれでいこうか」
「おっいきますか。なら僕が頼みますね。しかしすみません、初対面なのにこんなによくしてもらっちゃって」
若い衆は頭を下げながら俺のグラスに酒を注いだ。いい気分だ、年下に恐縮させるのはいつだって気持ちが良い。いつも虐げられているしね。
「いやいやいいんだ。これも何かの縁、さっ乾杯しよう」
互いにコップを少し掲げて俺は酒を口にいい感じのスピードで流し込んだ。そう良い感じの早さでなければならない。恐る恐るとか勢いよくとかはいけない。ビビッていたり焦っていたりしているのを気取られたりしないようにだ。アルコールの刺激でむせたりしたら恥をかいてしまう。だからこの早さがベストだが、さてその味は。
「旨いな」
「旨いですね。ごちそうさまです」
果実酒だった。枇杷系の味で甘くて飲みやすいタイプの。ああ良かった、甘い酒は得意だ。いくらでも飲んでこの若いのを驚かせることができるだろう。しかし、と俺は思った。こやつは何者だ? 隣の席に座った男に対して「あんたなにしてる人?」とか無遠慮に聞くのはマナー違反になる。無職ですと返されたら空気が澱むし会社員ですとか普通のことを返されてもあれだし、待ってましたその言葉とばかりに大企業の名前を出されたらイラつくしで、そういうのだから駄目なんだ。そしてこういう場では名前を聞くのもあまりよくはない。いっときの俺とお前の仲を楽しむというやり方もあるのだから。だけど、と俺は思う。いまの自分は心配しないといけない身。まさか警察とか追手とか! そうであったらこのあとは事情聴取的なやり取りが来て!
「実のところ妹がこちらにおりまして会いに行く途中なのです。もうそこにいるのですが、ちょっと会いづらいのでこうして一杯呑んで気合いをいれようとしていたところでして」
なんだいきなり身の上話を始めたぞ。そういうことか、わかるよ。俺も初対面の人と会う時は酒飲んだりして人見知りを麻痺させようとするし。
「へぇ。仲が悪いのか」
「良くはない方ですね。あいつは気が強くて人の言うことを聞かないんですよ。会えば喧嘩でこれからも喧嘩でしょうね。考えるだけで憂鬱な気分でリラックスするためにこうして話しかけて、申し訳ないです」
「いい、いい、構わない」
ほらもう一杯のめよと酒瓶を持ち上げると若い衆は頭を下げながらコップを差し出した。
0
お気に入りに追加
8
あなたにおすすめの小説
マイナー18禁乙女ゲームのヒロインになりました
東 万里央(あずま まりお)
恋愛
十六歳になったその日の朝、私は鏡の前で思い出した。この世界はなんちゃってルネサンス時代を舞台とした、18禁乙女ゲーム「愛欲のボルジア」だと言うことに……。私はそのヒロイン・ルクレツィアに転生していたのだ。
攻略対象のイケメンは五人。ヤンデレ鬼畜兄貴のチェーザレに男の娘のジョバンニ。フェロモン侍従のペドロに影の薄いアルフォンソ。大穴の変人両刀のレオナルド……。ハハッ、ロクなヤツがいやしねえ! こうなれば修道女ルートを目指してやる!
そんな感じで涙目で爆走するルクレツィアたんのお話し。
運命の歯車が壊れるとき
和泉鷹央
恋愛
戦争に行くから、君とは結婚できない。
恋人にそう告げられた時、子爵令嬢ジゼルは運命の歯車が傾いで壊れていく音を、耳にした。
他の投稿サイトでも掲載しております。
王太子の子を孕まされてました
杏仁豆腐
恋愛
遊び人の王太子に無理やり犯され『私の子を孕んでくれ』と言われ……。しかし王太子には既に婚約者が……侍女だった私がその後執拗な虐めを受けるので、仕返しをしたいと思っています。
※不定期更新予定です。一話完結型です。苛め、暴力表現、性描写の表現がありますのでR指定しました。宜しくお願い致します。ノリノリの場合は大量更新したいなと思っております。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
旦那様の不倫相手は幼馴染
ちゃむふー
恋愛
私の旦那様は素晴らしい方です。
政略結婚ではございますが、
結婚してから1年間、私にとても優しくしてくださいました。
結婚してすぐに高熱を出してしまい、数ヶ月は床に伏せってしまっていた私ですが、元気になったので、心配してくださった旦那様にお礼の品を自分で選びたく、城下町にお忍びで買い物へ出かけた所見てしまったのです。
旦那様と、旦那様の幼馴染のカレン様が腕を組んで歩いている所を、、、。
【完結】生贄になった婚約者と間に合わなかった王子
ゴールデンフィッシュメダル
恋愛
フィーは第二王子レイフの婚約者である。
しかし、仲が良かったのも今は昔。
レイフはフィーとのお茶会をすっぽかすようになり、夜会にエスコートしてくれたのはデビューの時だけだった。
いつしか、レイフはフィーに嫌われていると噂がながれるようになった。
それでも、フィーは信じていた。
レイフは魔法の研究に熱心なだけだと。
しかし、ある夜会で研究室の同僚をエスコートしている姿を見てこころが折れてしまう。
そして、フィーは国守樹の乙女になることを決意する。
国守樹の乙女、それは樹に喰らわれる生贄だった。
一宿一飯の恩義で竜伯爵様に抱かれたら、なぜか監禁されちゃいました!
当麻月菜
恋愛
宮坂 朱音(みやさか あかね)は、電車に跳ねられる寸前に異世界転移した。そして異世界人を保護する役目を担う竜伯爵の元でお世話になることになった。
しかしある日の晩、竜伯爵当主であり、朱音の保護者であり、ひそかに恋心を抱いているデュアロスが瀕死の状態で屋敷に戻ってきた。
彼は強い媚薬を盛られて苦しんでいたのだ。
このまま一晩ナニをしなければ、死んでしまうと知って、朱音は一宿一飯の恩義と、淡い恋心からデュアロスにその身を捧げた。
しかしそこから、なぜだかわからないけれど監禁生活が始まってしまい……。
好きだからこそ身を捧げた異世界女性と、強い覚悟を持って異世界女性を抱いた男が異世界婚をするまでの、しょーもないアレコレですれ違う二人の恋のおはなし。
※いつもコメントありがとうございます!現在、返信が遅れて申し訳ありません(o*。_。)oペコッ 甘口も辛口もどれもありがたく読ませていただいてます(*´ω`*)
※他のサイトにも重複投稿しています。
王子を身籠りました
青の雀
恋愛
婚約者である王太子から、毒を盛って殺そうとした冤罪をかけられ収監されるが、その時すでに王太子の子供を身籠っていたセレンティー。
王太子に黙って、出産するも子供の容姿が王家特有の金髪金眼だった。
再び、王太子が毒を盛られ、死にかけた時、我が子と対面するが…というお話。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる