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球技大会で活躍する妹を見つめる兄
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球技大会の日になった。一部の熱狂的な大会信者が盛り上がる中、遼はいつも通り冷めた顔で運営業務に携わった。試合に出る生徒の入出場管理だ。
全員が三分以上出場することになっていたから、選手交代時刻を厳密に記載して、生徒一人一人の出場時間を算出する。そうした業務が必要だったので、審判だとか生徒の誘導だとか運営業務に多くの人手が必要になり、そちらに時間をとられる生徒の方が多かった。
遼は二年A組の予選第一試合前半に出ただけで運営にまわった。遼が出た時間帯は一年F組が相手だったが一対一で終わり、最終的には二対三で負けた。その後、三年生が相手の試合には勝ったようだが予選は敗退する結果となった。しかしそれはA組としては想定内だった。
予選の運営業務は一試合分だけで良かった。審判ではないので、選手交代がなければほとんど仕事はない。だからのんびりと観戦できた。そして選手交代もあまりなかった。
時間が余ったので、妹の星が出る二年H組の試合を観に行った。
星のチーム六人(星川、鮫島、星と女子三人のうちから五人出る)は予選二試合とも後半に出るとのことだったが、星自身は前半にも助っ人として出ていた。ずっと出突っ張りになる。たかが七分ハーフの二試合など星にとっては何でもないことだった。
遼が観戦した試合は一年B組が相手だった。星の二年H組はゴレイロとフィクソが男子で、そのフィクソがあの眼鏡男だった。名前は覚えていない。
男子のシュートは得点として認められないルールになっていたから、女子を四人フィールドに揃える場合に比べて得点力は落ちると星に教わっていたのだが、この時の二年H組はそうでもなかった。
星が中心となって女子二人との連携もうまくとれていた。そして眼鏡男が謎の動きを見せた。いつの間にか良い位置にいてパスの中継役をこなしている。星のパスをワンタッチで星に返す芸当をいとも簡単にやってのけた。何より位置取りが絶妙なのだ。
ボールに触れている時間が極端に短い。ほとんどドリブルらしきことをせず、すぐに味方にパスを渡す中継役に徹していた。その素早い動きに相手チームは翻弄されていた。
「あいつ、すごいな」遼は思わず呟いていた。
「星ちゃんはポイントゲッターだよね」いつの間にか隣に来ていた小山内が言った。
星のことを言ったのではないのだが、小山内は星しか見ていないようだ。それより気安く「星ちゃん」と言うな。
口に出さず横目で睨んだつもりだったが小山内は全く気づかなかった。
前半は二対〇で終え、後半は星川や鮫島がいる星チームが出てきた。しかし鮫島は三分出たらすぐに引っ込み、女子四人態勢になった。星が言う超攻撃的布陣。星とその友人三名。驚くほど動きが良かった。
星にマークが集まるのを利用して自在にパスをまわし、星なしでシュートまでもっていった。その結果最終的に五対〇で試合は終わった。これで予定通りベスト8に入った。
「このままずっと星ちゃんの試合を観るのかい?」小山内が訊いた。
「どうかな」遼は惚けた。
正直、小山内にまとわりつかれるのも鬱陶しい。
「ボクはバスケの応援に行ってくるよ」
A組バスケチームは決勝トーナメントに進出したようだ。小山内はその応援に行くという。
遼はフットサルの方でもう一試合分裏方を務めることにした。
決勝トーナメントの運営業務はトーナメントに進めなかったクラスの者がすることになり、敗退したクラスの生徒の中からくじ引きで決められていた。遼はそこに裏方手伝いとして名乗りをあげたのだった。
観戦したがる生徒も多かったから遼の運営参加は簡単に認められた。
そして遼は運営席から星が出る試合を観た。準々決勝、準決勝とも二年H組は圧勝した。
星たちの得点力が凄かっただけでなく、星川と鮫島が交代で務めたゴレイロが無失点をずっと続けていた。
空手をしていた鮫島はどんなシュートもはじき飛ばし、星川は悠然とシュートをキャッチした。
もちろん星たちフィールドプレイヤーが簡単にシュートを打たせなかったのも圧勝の要因だった。
そして決勝戦を迎えた。相手は一年E組だったが、こちらもずっと無失点で来ていた。しかもゴレイロは女子だ。
その女子は男子並みに上背があった。身長にして百七十くらいはあったのではないか。
その女子ゴレイロが手刀や足蹴りでシュートをすべてはじき返すのだ。それはまるで鮫島のようだった。
女子のシュート力ではゴールインは無理なのではないか。かろうじて星なら可能性もあったが星をマークする相手女子も相当動きが良かった。
「あの一年、フットサル経験者だぜ」という声が聞こえた。
「メチャ美人じゃん」
「香月妹に負けてねえぞ」
フットサル技術にしろルックスにしろ、その一年生女子は星に引けをとらないと遼も思った。むしろ少しキツい美貌は遼のタイプでもある。それでも妹を応援することに変わりはなかった。
「一年E組女子はフットサル経験者が三人もいるらしい」
「何で女子の部活作らないかな」
「キーパーは剣道部らしいぞ」
「でかいな」
二年生男子は勝手なことを言っていた。名前は知らない。遼は顔を覚えているだけだ。
互いに決め手を欠いていた。星川がゴレイロを務めていたが、その動きに余裕が見られ、いかにフットサル経験者を揃えていたとしても得点できそうな気配がなかった。
スコアレスのまま後半も残り時間がわずかとなっていた。
観戦している生徒が一年生を応援し始めた。
「星川が完璧すぎるんだよ」
「点をとらせてやれよ」二年生の間でもそういう声が上がるようになった。
星を応援している遼も、星川の鉄壁守備に若干の嫌悪を抱いた。
星川は周囲の声が聞こえているのにも関わらず、背景にお花畑があるような優雅な動きで、一年生女子のシュートを悉く阻んだ。
「あれはやりすぎだな」遼はつい洩らしていた。
一年生だけでなく、三年生が一年E組を応援し、二年生の一部も一年を応援していた。星がいる二年H組は完全アウェイの様相となった。
「なんで?」という星の声が聞こえた気がした。遼にしか聞こえなかった呟きだ。
星がボールを奪った瞬間に観戦者の溜め息のようなものが聞こえたのだ。星にとってはまさかのヒール役。
二年H組がヒール役になったのは、そこに星川や鮫島がいたからだと割り切れるほど星は図太くなかった。そして一瞬の気の迷いからボールを奪い返された。
奪ったのは一年E組の主力女子だ。そのまま凄いスピードで上がった。
星も後を追う。
美貌の一年女子は、信じられないようなフェイントでディフェンスをかわすとゴールの星川めがけてシュートを放った。
「入ってえええ!」
彼女の叫びが聞こえたのは星川がボールを弾いた後だった。
ボールは軌道を変えたがゴール隅のネットに突き刺さった。均衡が破れた。
残り時間は数秒だと誰もがわかっていた。
「まだ行ける!」
星はボールを自分で持ち上がり、かなり距離があるにも関わらず強引にシュートを放った。
しかしそれは相手ゴレイロの出した足に弾かれ、それで試合終了となった。
一年E組が一対〇で二年H組を下して優勝を決めた瞬間だった。
終了の挨拶の後、星はその場にしゃがみこんで立ち上がれなくなった。
女子三人が囲んで慰める。横で鮫島が星川に向かって悪態をついていた。
「お前、一年に花もたせただろ」
「ボクは全力でブレイしてたよ。相手のシュートが凄かったんだ」
「嘘つけ!」
「あたしのせいだあああ!」星が顔を上げ、泣き叫んだ。
女子三人が慰めるがその場から動かない。
ああなったらすぐには元に戻らない。仕方がないから遼は星のところに足を向けた。
遼が近寄ると、そこにいた女子三人が「お願い」と言うような顔をした。
「いつまでも座りこんで、みっともないぞ」遼はいつもの調子で星に声をかけた。「お前は頑張ったじゃないか」
「でも、ぐやじいー」鼻水もすすっている。
「どっちが勝ってもおかしくない試合だった。結果はたまたまだよ」
「ボールとられたー」
アウェイだったからな、とは言わなかった。
「あの一年女子が上手かっただけだろ。フットサル経験者らしいじゃないか。片手間にやっている者では勝てないよ」
「そんなごどいっだっでー」
「キミは悪くないよ、香月さん」星川が割り込んできた。「ボクのミスさ。さあ表彰式もあるし、まずは立とう。そして上を向くんだ。ボクたちは頑張った。褒められこそすれ、責められることはない」
何だこいつは? 遼は眉をひそめた。鮫島が呆れている。
それでも、星川がさりげなく差し出した手を星は掴んで立ち上がった。
そこへ例の眼鏡男がいつの間にかやって来て星にペットボトルの水を差し出した。
「ありがとう、鮎沢くん」星は涙目を細めた。
「こいつの点数稼ぎすげえな」鮫島が目を瞠った。
「最後みんなもっていかれたね」星川が悠然と言う。
「いや、お前らもおかしいだろ」遼はつっこんでいた。
何はともあれ、星はクラスメイトに恵まれていると遼は思った。そしてヒール役にされていた二年H組は、準優勝に終わったことと、星の涙によって見事に讃えられる立場に回復した。
「もってるな、お前は」
「何が?」
「いや、何でもない」
「バスケの決勝だぜ」生徒たちが体育館に移動している。
決勝戦は両方観戦できるように時間差が設けられていた。遼は行く気がなかったが、二年A組が決勝進出したため観に行かざるを得ない雰囲気になっていた。
星を慰め、星たち二年H組フットサルチームの面々とともに遅れて体育館を訪れると、そこもまた大歓声が巻き起こっていた。
全員が三分以上出場することになっていたから、選手交代時刻を厳密に記載して、生徒一人一人の出場時間を算出する。そうした業務が必要だったので、審判だとか生徒の誘導だとか運営業務に多くの人手が必要になり、そちらに時間をとられる生徒の方が多かった。
遼は二年A組の予選第一試合前半に出ただけで運営にまわった。遼が出た時間帯は一年F組が相手だったが一対一で終わり、最終的には二対三で負けた。その後、三年生が相手の試合には勝ったようだが予選は敗退する結果となった。しかしそれはA組としては想定内だった。
予選の運営業務は一試合分だけで良かった。審判ではないので、選手交代がなければほとんど仕事はない。だからのんびりと観戦できた。そして選手交代もあまりなかった。
時間が余ったので、妹の星が出る二年H組の試合を観に行った。
星のチーム六人(星川、鮫島、星と女子三人のうちから五人出る)は予選二試合とも後半に出るとのことだったが、星自身は前半にも助っ人として出ていた。ずっと出突っ張りになる。たかが七分ハーフの二試合など星にとっては何でもないことだった。
遼が観戦した試合は一年B組が相手だった。星の二年H組はゴレイロとフィクソが男子で、そのフィクソがあの眼鏡男だった。名前は覚えていない。
男子のシュートは得点として認められないルールになっていたから、女子を四人フィールドに揃える場合に比べて得点力は落ちると星に教わっていたのだが、この時の二年H組はそうでもなかった。
星が中心となって女子二人との連携もうまくとれていた。そして眼鏡男が謎の動きを見せた。いつの間にか良い位置にいてパスの中継役をこなしている。星のパスをワンタッチで星に返す芸当をいとも簡単にやってのけた。何より位置取りが絶妙なのだ。
ボールに触れている時間が極端に短い。ほとんどドリブルらしきことをせず、すぐに味方にパスを渡す中継役に徹していた。その素早い動きに相手チームは翻弄されていた。
「あいつ、すごいな」遼は思わず呟いていた。
「星ちゃんはポイントゲッターだよね」いつの間にか隣に来ていた小山内が言った。
星のことを言ったのではないのだが、小山内は星しか見ていないようだ。それより気安く「星ちゃん」と言うな。
口に出さず横目で睨んだつもりだったが小山内は全く気づかなかった。
前半は二対〇で終え、後半は星川や鮫島がいる星チームが出てきた。しかし鮫島は三分出たらすぐに引っ込み、女子四人態勢になった。星が言う超攻撃的布陣。星とその友人三名。驚くほど動きが良かった。
星にマークが集まるのを利用して自在にパスをまわし、星なしでシュートまでもっていった。その結果最終的に五対〇で試合は終わった。これで予定通りベスト8に入った。
「このままずっと星ちゃんの試合を観るのかい?」小山内が訊いた。
「どうかな」遼は惚けた。
正直、小山内にまとわりつかれるのも鬱陶しい。
「ボクはバスケの応援に行ってくるよ」
A組バスケチームは決勝トーナメントに進出したようだ。小山内はその応援に行くという。
遼はフットサルの方でもう一試合分裏方を務めることにした。
決勝トーナメントの運営業務はトーナメントに進めなかったクラスの者がすることになり、敗退したクラスの生徒の中からくじ引きで決められていた。遼はそこに裏方手伝いとして名乗りをあげたのだった。
観戦したがる生徒も多かったから遼の運営参加は簡単に認められた。
そして遼は運営席から星が出る試合を観た。準々決勝、準決勝とも二年H組は圧勝した。
星たちの得点力が凄かっただけでなく、星川と鮫島が交代で務めたゴレイロが無失点をずっと続けていた。
空手をしていた鮫島はどんなシュートもはじき飛ばし、星川は悠然とシュートをキャッチした。
もちろん星たちフィールドプレイヤーが簡単にシュートを打たせなかったのも圧勝の要因だった。
そして決勝戦を迎えた。相手は一年E組だったが、こちらもずっと無失点で来ていた。しかもゴレイロは女子だ。
その女子は男子並みに上背があった。身長にして百七十くらいはあったのではないか。
その女子ゴレイロが手刀や足蹴りでシュートをすべてはじき返すのだ。それはまるで鮫島のようだった。
女子のシュート力ではゴールインは無理なのではないか。かろうじて星なら可能性もあったが星をマークする相手女子も相当動きが良かった。
「あの一年、フットサル経験者だぜ」という声が聞こえた。
「メチャ美人じゃん」
「香月妹に負けてねえぞ」
フットサル技術にしろルックスにしろ、その一年生女子は星に引けをとらないと遼も思った。むしろ少しキツい美貌は遼のタイプでもある。それでも妹を応援することに変わりはなかった。
「一年E組女子はフットサル経験者が三人もいるらしい」
「何で女子の部活作らないかな」
「キーパーは剣道部らしいぞ」
「でかいな」
二年生男子は勝手なことを言っていた。名前は知らない。遼は顔を覚えているだけだ。
互いに決め手を欠いていた。星川がゴレイロを務めていたが、その動きに余裕が見られ、いかにフットサル経験者を揃えていたとしても得点できそうな気配がなかった。
スコアレスのまま後半も残り時間がわずかとなっていた。
観戦している生徒が一年生を応援し始めた。
「星川が完璧すぎるんだよ」
「点をとらせてやれよ」二年生の間でもそういう声が上がるようになった。
星を応援している遼も、星川の鉄壁守備に若干の嫌悪を抱いた。
星川は周囲の声が聞こえているのにも関わらず、背景にお花畑があるような優雅な動きで、一年生女子のシュートを悉く阻んだ。
「あれはやりすぎだな」遼はつい洩らしていた。
一年生だけでなく、三年生が一年E組を応援し、二年生の一部も一年を応援していた。星がいる二年H組は完全アウェイの様相となった。
「なんで?」という星の声が聞こえた気がした。遼にしか聞こえなかった呟きだ。
星がボールを奪った瞬間に観戦者の溜め息のようなものが聞こえたのだ。星にとってはまさかのヒール役。
二年H組がヒール役になったのは、そこに星川や鮫島がいたからだと割り切れるほど星は図太くなかった。そして一瞬の気の迷いからボールを奪い返された。
奪ったのは一年E組の主力女子だ。そのまま凄いスピードで上がった。
星も後を追う。
美貌の一年女子は、信じられないようなフェイントでディフェンスをかわすとゴールの星川めがけてシュートを放った。
「入ってえええ!」
彼女の叫びが聞こえたのは星川がボールを弾いた後だった。
ボールは軌道を変えたがゴール隅のネットに突き刺さった。均衡が破れた。
残り時間は数秒だと誰もがわかっていた。
「まだ行ける!」
星はボールを自分で持ち上がり、かなり距離があるにも関わらず強引にシュートを放った。
しかしそれは相手ゴレイロの出した足に弾かれ、それで試合終了となった。
一年E組が一対〇で二年H組を下して優勝を決めた瞬間だった。
終了の挨拶の後、星はその場にしゃがみこんで立ち上がれなくなった。
女子三人が囲んで慰める。横で鮫島が星川に向かって悪態をついていた。
「お前、一年に花もたせただろ」
「ボクは全力でブレイしてたよ。相手のシュートが凄かったんだ」
「嘘つけ!」
「あたしのせいだあああ!」星が顔を上げ、泣き叫んだ。
女子三人が慰めるがその場から動かない。
ああなったらすぐには元に戻らない。仕方がないから遼は星のところに足を向けた。
遼が近寄ると、そこにいた女子三人が「お願い」と言うような顔をした。
「いつまでも座りこんで、みっともないぞ」遼はいつもの調子で星に声をかけた。「お前は頑張ったじゃないか」
「でも、ぐやじいー」鼻水もすすっている。
「どっちが勝ってもおかしくない試合だった。結果はたまたまだよ」
「ボールとられたー」
アウェイだったからな、とは言わなかった。
「あの一年女子が上手かっただけだろ。フットサル経験者らしいじゃないか。片手間にやっている者では勝てないよ」
「そんなごどいっだっでー」
「キミは悪くないよ、香月さん」星川が割り込んできた。「ボクのミスさ。さあ表彰式もあるし、まずは立とう。そして上を向くんだ。ボクたちは頑張った。褒められこそすれ、責められることはない」
何だこいつは? 遼は眉をひそめた。鮫島が呆れている。
それでも、星川がさりげなく差し出した手を星は掴んで立ち上がった。
そこへ例の眼鏡男がいつの間にかやって来て星にペットボトルの水を差し出した。
「ありがとう、鮎沢くん」星は涙目を細めた。
「こいつの点数稼ぎすげえな」鮫島が目を瞠った。
「最後みんなもっていかれたね」星川が悠然と言う。
「いや、お前らもおかしいだろ」遼はつっこんでいた。
何はともあれ、星はクラスメイトに恵まれていると遼は思った。そしてヒール役にされていた二年H組は、準優勝に終わったことと、星の涙によって見事に讃えられる立場に回復した。
「もってるな、お前は」
「何が?」
「いや、何でもない」
「バスケの決勝だぜ」生徒たちが体育館に移動している。
決勝戦は両方観戦できるように時間差が設けられていた。遼は行く気がなかったが、二年A組が決勝進出したため観に行かざるを得ない雰囲気になっていた。
星を慰め、星たち二年H組フットサルチームの面々とともに遅れて体育館を訪れると、そこもまた大歓声が巻き起こっていた。
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