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故郷 佐原編
道場で祖父は語る
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父方の叔父なる人物がなぜ家に来たのか、火花は気になったがバイト中は忘れていた。どうにかふだん通りにこなして家に帰ってきたのは九時頃だった。
遅い晩飯を食べようとすると、従兄の雷人が来て「じいちゃんが道場で待っている」といつにも増して仏頂面で言った。
「何事だよ」
ぶつぶつ言いながら帰ってきた時の格好で離れ近くの道場を訪れた。
中は静まり返っているようだ。
「そういうことかよ」火花は緊張した。
入口の扉を開ける前に靴を脱いだ。
足が冷たい。扉をそっと開ける。ゆっくりと。
室内の明かりは煌々と点っていたが、人影は視野に入らなかった。
上だと火花が思った瞬間、「キエエエーイッ!」の叫びとともに黒い影が落ちてきた。
ダッシュして前へ跳び、前転して振り返った。
祖父の蹴りが飛んでくる。顔を狙っているはずだから掻い潜ろうと頭を低くした。
しかし飛んできた足が低い。
「じいちゃん、足、上がらないのかよ!」火花は後ろへ飛んで、どうにかかわした。
しかし祖父の攻撃は続く。
火花は起き上がることもできず、床の上を転がりながら避け続けた。
方や祖父はゴキブリを踏み潰すかのように足を落とし続けた。それはまるで地団駄を踏んでいるかのようだ。
避けきれることがわかっていて容赦なく踏みつける。気を抜いたら潰される。
壁が近づいてきた。追い詰められる。
壁に足がついたのと祖父の足が床についたのが同時だった。
火花は床についたばかりの祖父の軸足を手で押さえ、さながらつっかえ棒のように床に手、壁に足をつけて踏ん張った。そして宙に浮いた祖父の反対側の足が振り下ろされるタイミングで壁を蹴った。
火花の足が祖父の頭を襲う。祖父は後ろにのけ反った。
火花は祖父の軸足を押さえたまま体を捻って後転させた。そしてそのまま祖父の首を両足で挟み込んだ。
二人して倒れ込む。火花はどうにか祖父を押さえ込むことに成功した。
「じいちゃん、酔っぱらってるだろ?」
「思ったよりお前の脚が長かったな。避けられると思ったんじゃが」
「踏みつけで遊んでるからだよ。ガチでやって俺が敵うわけないだろ」実際その通りだ。
なんでもアリの格闘で祖父に敵う者はこの鮎沢家にはいなかった。かろうじて雷人が剣道で勝てるくらいだ。
亡くなった祖母がレスリングで祖父を負かしていたと叔父から聞いているが、それはそれで信じられない話だった。
床に胡座をかいて二人向き合った。
「肩と腰が痛い。あとで揉んでくれ」
「ざけるなよ、じいちゃん」火花は呆れた。
「しかしこれではあの男に勝てんな」
「夕方黒塗りの高級車で来たおっさんか?」
「お前の父親の双子の弟じゃ」
「え? 双子?」
「父親が生きとったらあんな感じになったんじゃろ」
「目付き悪いな」
「お前もじゃ」
「あれでも医者じゃ。大きな病院をいくつも持つ財団の理事でもある」
「見えねえ」
「その父親、お前から見て父方のじいさんがあまり具合が良くないらしい」
「会ったことないな、もう一人のじいちゃん」
「お前が成人するまで会わない約束だった」
「なんでまた」
「お前を引き取るときにいろいろあってな。そういう約束をしてしまった。二親のいないこどもの面倒を誰がみるのか、誰がまっとうな人間に育てるのか、大変じゃった。結局お前はうちで引き取った」
「母方を尊重したのか?」
「いや向こうにもお前のきょうだいが引き取られ育てられておる。わしにとっては孫じゃが会ったことはない。成人したときにみんなで集まろうという話になっていたのだが」
「ちょっと待って、俺にきょうだいがいるのか?」
「同じ日に生まれたきょうだいじゃ」
自分に双子の兄か弟がいるのか、と火花はその姿を思い浮かべて複雑な気持ちになった。
「ヤンキーみたいなのになってるのかな」
「引き取ったのは向こうの家だぞ。こんな貧乏大工でなくて、医者の一家だ」
「うち、貧乏大工なのか?」
客観的に見て我が家は豪邸の部類に入る、と火花は思っている。貧しい家に住んでいる同級生も知っている。
我が家が貧乏なら向こうの家はどれだけ裕福なのだ。
「たぶん、あの男みたいな人間になっている、かもな」そう言って祖父は不気味に笑った。
「それで、あの男に勝てんな、とはどういう意味?」
「あっちの家は医者が揃っているが、じいさんは医者ではなかった。百八十はある大男でな。柔道をやっておった」
「その割に今日来たおっさんは普通の体格だったな」
「まあ母親に似たんじゃろう。しかし武道はなかなかのもので、鏡花とはどこかの大会で知り合ったようじゃ。双子の彼氏を連れてきたときはわしも度肝を抜かされたぞ」
「双子の彼氏?」
「あっちはあっちで、双子の兄弟が鏡花をめぐって真剣勝負をしておった」
「俺の母ちゃん、モテたんだな」火花は呑気なことを言った。
「当たり前じゃ、わしの娘だぞ。神宮の巫女の舞いもやったし、近隣では知らぬ人がいないくらいの娘だった」
その娘を今までいなかったことにしていたのか、と火花は呆れた。
「わしの目の前で勝負して勝った方に娘を渡すと言ってやったら、本当に三本勝負をしやがった。それを見ていた鏡花はもっと肝がすわっていたがの」
「俺の母ちゃんもイカれてたんだな」
「バカを言え。わしの娘は世界一じゃ」
「はいはい」
「何はともあれ、あちらのじいさんは、すぐに死ぬわけではないけれど、お前が二十歳になるまで生きられないらしい。だから一度会ってやってくれ、ということだった」祖父はそこで少し斜め上を向いた。
それで火花は、祖父がまだ何か隠していると思った。しかし問い詰めて口を割る人間でないこともわかっていたので敢えて訊きはしなかった。
「会うのは構わないけど、今さら、何だかなって感じだ」
「会っておいた方がエエぞ。相続の話もあるようだ」
「相続?」
「じいさんの妻がすでに他界しておるらしいから、通常、じいさんが亡くなったら法定相続人であるあの男が相続する。お前の父親は亡くなっとるから孫のお前には渡らない。お前は生まれたときは東矢火花だったが今ではわしの養子じゃ。そのことをじいさんは憂えていて、遺言を書くつもりのようじゃ。お前にもいくらかわたるようにな」
「いくらか?」
「額は知らん。しかし条件があってな。お前がじいさんの事業を手伝うならそれ相当の額にするつもりらしい」
「じいさんの事業って?」
「財団の仕事だから病院関係だ」
「医者になれってこと?」
「必ずしも医者でなくても事業の手伝いはできるらしいがな」
「なんだかな」
「急に言われても困るだろ。とりあえずは一度会ってやれ。話はそれからじゃ」
「よく考えさせてくれよ。今は答えられない」
生まれたときは東矢火花だなんて初めて聞いた。それだけでも非現実なのに相続の話、事業を手伝う話とは、話が大きすぎて消化不良を起こす、と火花は思った。
「じいさんがそういう意思を持っていたとして、あの男はどう思っておるかな。俺に勝たないと許さんとか言いそうじゃ」
「それで勝てないとか言ってたのか。それってじいちゃんの思いこみじゃね?」
「あいつらもイカれておるからの」
「どうだかな」イカれているのはこちらだと火花は思っていた。「俺、腹減ったから飯食うわ」
「腹が減っては戦ができぬ、からのう」祖父はガハハと笑った。
遅い晩飯を食べようとすると、従兄の雷人が来て「じいちゃんが道場で待っている」といつにも増して仏頂面で言った。
「何事だよ」
ぶつぶつ言いながら帰ってきた時の格好で離れ近くの道場を訪れた。
中は静まり返っているようだ。
「そういうことかよ」火花は緊張した。
入口の扉を開ける前に靴を脱いだ。
足が冷たい。扉をそっと開ける。ゆっくりと。
室内の明かりは煌々と点っていたが、人影は視野に入らなかった。
上だと火花が思った瞬間、「キエエエーイッ!」の叫びとともに黒い影が落ちてきた。
ダッシュして前へ跳び、前転して振り返った。
祖父の蹴りが飛んでくる。顔を狙っているはずだから掻い潜ろうと頭を低くした。
しかし飛んできた足が低い。
「じいちゃん、足、上がらないのかよ!」火花は後ろへ飛んで、どうにかかわした。
しかし祖父の攻撃は続く。
火花は起き上がることもできず、床の上を転がりながら避け続けた。
方や祖父はゴキブリを踏み潰すかのように足を落とし続けた。それはまるで地団駄を踏んでいるかのようだ。
避けきれることがわかっていて容赦なく踏みつける。気を抜いたら潰される。
壁が近づいてきた。追い詰められる。
壁に足がついたのと祖父の足が床についたのが同時だった。
火花は床についたばかりの祖父の軸足を手で押さえ、さながらつっかえ棒のように床に手、壁に足をつけて踏ん張った。そして宙に浮いた祖父の反対側の足が振り下ろされるタイミングで壁を蹴った。
火花の足が祖父の頭を襲う。祖父は後ろにのけ反った。
火花は祖父の軸足を押さえたまま体を捻って後転させた。そしてそのまま祖父の首を両足で挟み込んだ。
二人して倒れ込む。火花はどうにか祖父を押さえ込むことに成功した。
「じいちゃん、酔っぱらってるだろ?」
「思ったよりお前の脚が長かったな。避けられると思ったんじゃが」
「踏みつけで遊んでるからだよ。ガチでやって俺が敵うわけないだろ」実際その通りだ。
なんでもアリの格闘で祖父に敵う者はこの鮎沢家にはいなかった。かろうじて雷人が剣道で勝てるくらいだ。
亡くなった祖母がレスリングで祖父を負かしていたと叔父から聞いているが、それはそれで信じられない話だった。
床に胡座をかいて二人向き合った。
「肩と腰が痛い。あとで揉んでくれ」
「ざけるなよ、じいちゃん」火花は呆れた。
「しかしこれではあの男に勝てんな」
「夕方黒塗りの高級車で来たおっさんか?」
「お前の父親の双子の弟じゃ」
「え? 双子?」
「父親が生きとったらあんな感じになったんじゃろ」
「目付き悪いな」
「お前もじゃ」
「あれでも医者じゃ。大きな病院をいくつも持つ財団の理事でもある」
「見えねえ」
「その父親、お前から見て父方のじいさんがあまり具合が良くないらしい」
「会ったことないな、もう一人のじいちゃん」
「お前が成人するまで会わない約束だった」
「なんでまた」
「お前を引き取るときにいろいろあってな。そういう約束をしてしまった。二親のいないこどもの面倒を誰がみるのか、誰がまっとうな人間に育てるのか、大変じゃった。結局お前はうちで引き取った」
「母方を尊重したのか?」
「いや向こうにもお前のきょうだいが引き取られ育てられておる。わしにとっては孫じゃが会ったことはない。成人したときにみんなで集まろうという話になっていたのだが」
「ちょっと待って、俺にきょうだいがいるのか?」
「同じ日に生まれたきょうだいじゃ」
自分に双子の兄か弟がいるのか、と火花はその姿を思い浮かべて複雑な気持ちになった。
「ヤンキーみたいなのになってるのかな」
「引き取ったのは向こうの家だぞ。こんな貧乏大工でなくて、医者の一家だ」
「うち、貧乏大工なのか?」
客観的に見て我が家は豪邸の部類に入る、と火花は思っている。貧しい家に住んでいる同級生も知っている。
我が家が貧乏なら向こうの家はどれだけ裕福なのだ。
「たぶん、あの男みたいな人間になっている、かもな」そう言って祖父は不気味に笑った。
「それで、あの男に勝てんな、とはどういう意味?」
「あっちの家は医者が揃っているが、じいさんは医者ではなかった。百八十はある大男でな。柔道をやっておった」
「その割に今日来たおっさんは普通の体格だったな」
「まあ母親に似たんじゃろう。しかし武道はなかなかのもので、鏡花とはどこかの大会で知り合ったようじゃ。双子の彼氏を連れてきたときはわしも度肝を抜かされたぞ」
「双子の彼氏?」
「あっちはあっちで、双子の兄弟が鏡花をめぐって真剣勝負をしておった」
「俺の母ちゃん、モテたんだな」火花は呑気なことを言った。
「当たり前じゃ、わしの娘だぞ。神宮の巫女の舞いもやったし、近隣では知らぬ人がいないくらいの娘だった」
その娘を今までいなかったことにしていたのか、と火花は呆れた。
「わしの目の前で勝負して勝った方に娘を渡すと言ってやったら、本当に三本勝負をしやがった。それを見ていた鏡花はもっと肝がすわっていたがの」
「俺の母ちゃんもイカれてたんだな」
「バカを言え。わしの娘は世界一じゃ」
「はいはい」
「何はともあれ、あちらのじいさんは、すぐに死ぬわけではないけれど、お前が二十歳になるまで生きられないらしい。だから一度会ってやってくれ、ということだった」祖父はそこで少し斜め上を向いた。
それで火花は、祖父がまだ何か隠していると思った。しかし問い詰めて口を割る人間でないこともわかっていたので敢えて訊きはしなかった。
「会うのは構わないけど、今さら、何だかなって感じだ」
「会っておいた方がエエぞ。相続の話もあるようだ」
「相続?」
「じいさんの妻がすでに他界しておるらしいから、通常、じいさんが亡くなったら法定相続人であるあの男が相続する。お前の父親は亡くなっとるから孫のお前には渡らない。お前は生まれたときは東矢火花だったが今ではわしの養子じゃ。そのことをじいさんは憂えていて、遺言を書くつもりのようじゃ。お前にもいくらかわたるようにな」
「いくらか?」
「額は知らん。しかし条件があってな。お前がじいさんの事業を手伝うならそれ相当の額にするつもりらしい」
「じいさんの事業って?」
「財団の仕事だから病院関係だ」
「医者になれってこと?」
「必ずしも医者でなくても事業の手伝いはできるらしいがな」
「なんだかな」
「急に言われても困るだろ。とりあえずは一度会ってやれ。話はそれからじゃ」
「よく考えさせてくれよ。今は答えられない」
生まれたときは東矢火花だなんて初めて聞いた。それだけでも非現実なのに相続の話、事業を手伝う話とは、話が大きすぎて消化不良を起こす、と火花は思った。
「じいさんがそういう意思を持っていたとして、あの男はどう思っておるかな。俺に勝たないと許さんとか言いそうじゃ」
「それで勝てないとか言ってたのか。それってじいちゃんの思いこみじゃね?」
「あいつらもイカれておるからの」
「どうだかな」イカれているのはこちらだと火花は思っていた。「俺、腹減ったから飯食うわ」
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