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林王の領域
246話 過去編 新たな発見
しおりを挟む床に散らかった紙を回収していたセバスとルーティアは、全ての紙を回収し終わった後、のんびりと雑談しながら緑茶を飲んでいた
「ずずっ…ふぅ~…この緑茶?という飲み物は、初めて飲みましたが…この渋みが癖になりますね」
「ふふふ、気に入ってもらえた様で、嬉しい限りです…エルフにとって緑茶は、幼少の頃から飲み慣れた物ですが、外から来る方には、この渋みが苦手な方が多いので…」
「確かに普段から紅茶や水を飲む人なら、この渋みは飲み慣れないでしょう」
「ええ」
コンコン「セバス殿、発見がありましたので、お伝えに参りました」
セバスとルーティアが、緑茶について話していると、ルビィが扉をノックし、恐る恐るセバスに話し掛けた
「…ルビィ、入りなさい」
ルビィの声を聞いたルーティアが、セバスの顔を見ると、セバスは無言で頷き、それを見たルーティアは、ルビィに部屋に入るよう伝えた
「っ!ルーティアお姉様!」
ルーティアの声を聞いたルビィは、ルーティアがセバスの部屋にいる事に驚き、慌てて扉を開けた
「ルーティアお姉様!何故セバス殿の部屋に!?」
扉を開けたルビィは、部屋に入るなり、ルーティアに一直線に詰め寄り、ルーティアの肩を掴み、力強く揺らしながら質問した
「ちょっ…ルビィ…止めて…揺らさ…ないで…」
ルビィに力強く揺らされたルーティアは、首を前後に揺らしながら、苦しそうにルビィを止めた
「あっ!ごめんなさい!」
ルビィは、苦しそうにしているルーティアを見て、慌てて肩から手を離した
「はぁ~、まったくこの子ったら…」
ルーティアは、呆れた様子で溜め息を吐いた後、揺らされたせいで乱れた髪を直しながら、少し怒った様子でルビィを見た
「ごめんなさい…」
怒った様子のルーティアを見たルビィは、反省した様子でルーティアに謝った
「それで、何を発見したの?」
乱れた髪を整え終えたルーティアは、反省した様子のルビィを見ながら質問した
「え?」
ルビィは、ルーティアの質問の意味が分からず、不思議そうに首を傾げた
「はぁ~…ルビィ、貴方さっき、発見があったからお伝えに来ましたって、言ってたじゃない」
ルーティアは、ルビィの様子に呆れながら、ルビィが部屋に入る前に言っていた言葉を話した
「あっ!そうです!…聞いてください!セバス殿!…ゴル様が亡くなった付近を散策していていた騎士が!ゴル様の腕を発見したと!報告が入りました!」
ルーティアの話しを聞いたルビィは、部屋に来た目的を思い出し、セバスの方に振り返りながら、ゴルの腕が発見された事を伝えた
「っ!本当ですか!?」
黙ってルーティアとルビィのやり取りを見ていたセバスは、ルビィの話しを聞き、驚いた様子で椅子から立ち上がり、ルビィに詰め寄った
「は、はい!」
セバスに詰め寄られたルビィは、少し緊張した様子で返事をした
「っ~…ルーティア様!申し訳ありませんが!失礼させていただきます!!」
ルビィの返事を聞いたセバスは、ルーティアに謝った後、嬉しそうにしながら、慌てて部屋を出て行った
「っ!セバス様!私も行きます!」
部屋を出て行ったセバスを見ていたルーティアは、慌ててセバスの跡を追い始めた
「ちょ…お姉様!待ってください!」
部屋に1人残されたルビィは、慌ててルーティアの跡を追った
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