異世界転生漫遊記

しょう

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林王の領域

233話 過去編 エルフに起きた出来事

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医療テントを出たゴルは、兵士達が建てたテント中に入り、椅子に座りながら、ハルスが来るのを待った

「ゴル様、失礼します」

暫くすると、ハルスが1人でゴルのテントに入って来た

「ハルス、そこの椅子に座ってくれ」

ゴルは、テントに入って来たハルスに、自身の前にある椅子を指差しながら、座る様伝えた

「はい」

ハルスは、ゴルが指差した椅子まで行き、そのまま座った

「さて…単刀直入に聞くが、いったい何が起こっておる?」

ハルスが椅子に座ると、直ぐにゴルは真剣な表情で質問した

「はい…」

ゴルに質問されたハルスは、真剣な表情で何が起こっているのかを話し始めた

「半年程前、魔法を使う生き物達が、突然森に現れ始めました…最初は、私達エルフの兵だけで対応出来たのですが…1ヶ月もしない内に兵では対応出来なくなり、騎士が対応する事に成りました…そして3ヶ月前、対応していた騎士達が、全滅する事件が起きました…騎士達を全滅させた生き物は、ゴル様達が倒したベビより弱い、火の魔法を使う熊でした…そこで私はハーデス家に手紙を送り、その後、私自ら火の魔法を使う熊を討伐に向かいました…そして3日掛け弱らせたのですが、いきなりゴル様達が倒したベビが現れ、弱った熊を食い殺し、私に全治1ヶ月の怪我を負わせた後、森の中に消えて行き、ここ1ヶ月程、私達は、あのヘビを探し続けていました…」

ハルスは、半年の間に起きた事を、悔しそうに話した

「成る程…(半年か、不味いな…早く原因を突き止めなければ…下手をすると、あのヘビクラスの生き物が、大量発生する事になる…っ~)」

ハルスの話を聞いたゴルは、倒した巨大なベビが、大量発生する場面を想像し、顔色を悪くさせた

「(急いで事に当たらねば!)ハルス!負傷者の治療が終わり次第!直ぐにエルフの国に行くぞ!」

顔色を悪くさせていたゴルは、焦った様子で椅子から立ち上がり、直ぐにエルフの国に向かう事を伝えた

「っ!は、はい!分かりました!」

ハルスは、ゴルの焦った様子を見て、自身が想像しているより、大変な事が起きていることに気付き、緊張し様子で返事をした

「ではハルス、悪いがお主はルイの手伝いをしてやってくれ!儂はさっさと足を治しに向かう!」

ハルスの返事を聞いたゴルは、ハルスにルイの手伝いを頼みながら、踵を治す為に、医療テントに向った

「分かりました!」

ハルスは返事をした後、ルイを手伝う為に、テントを出て行った


「おい!今直ぐ儂の足を治せ!」

テントを出たゴルは、医療テントの中に入るなり、軍医に向かって、足を治すよう命令した

「っ!ゴル様!しかし…」

ゴルに命令された軍医は、いきなり医療テントに入って来て、自分の足を治すよう命令してきたゴルに驚きながらも、自身が治療している負傷者を見て、悩んだ表情を浮かべた

「っ!すまんな!儂は其奴の後でよい!」

軍医の表情を見たゴルは、軍医が何に悩んでいるか気付き、軍医に謝った後、近くの椅子に座った

「分かりました!!」

ゴルに謝られた軍医は、急いで負傷者を治療し始めた



「ゴル様、お待たせしました、直ぐに治療に入ります!」

ゴルが椅子に座って待っていると、負傷者の治療を終えた軍医が、ゴルの前まで来て、ゴルの踵を治療し始めた

「うむ、よろしく頼んだぞ」

ゴルは、軍医が治療する間、大人しく椅子に座り、治療が終わるのを待った

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