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林王の領域
223話 過去編 冥王の不安
しおりを挟む部屋を出て行ったゴルは、セバスを連れ、ルイの部屋の前まで来ていた
「…ルイ!入るぞ!!」
部屋の前に着いたゴルは、ドアをノックせず、ドアを開けて部屋に入った
「ちょっ!ゴル様!駄目ですよ!せめてノックはして下さい!!」
ゴルの行動を見ていたセバスは、ゴルの行動を窘めながら、慌ててゴルの跡に続き、部屋に入った
「はぁ~…曽お祖父様、セバスさんの言う通りですよ、せめてノックはして下さい」
部屋の中で、お茶を飲んでいたルイは、いきなり入って来たゴルとセバスを見て、溜め息を吐きながらティーカップを机に置き、入って来たゴルの顔を見ながら、ノックをしずに入って来た事を注意した
「わっはっはっはっ!すまんなルイ!」
ルイに注意されたゴルは、反省した様子を見せず、笑いながらルイに謝った
「「はぁ~~」」
セバスとルイは、笑いながら謝るゴルの態度を見て、諦めた様子で深い溜め息を吐いた
「さてルイ!出発するぞ!!」
ゴルは、諦めた様子で溜め息を吐いている2人を気にせず、ルイの腕を掴み、ルイを引っ張りながら、部屋を出て行こうとし始めた
「はぃ?何処にですか!?」
いきなり腕を掴まれたルイは、ゴルの行動が理解できず、ゴルに引っ張られながら、何処に行くかを聞いた
「エルフの里じゃ!!」
ルイに何処に行くか聞かれたゴルは、ルイを引っ張ったままドアを開け、廊下を移動しながら、答えた
「エルフの里!?いったい何の為にですか!?」
「そんなのは、移動道中に話す!今は急いで出発するのが先じゃ!!」
ルイはゴルに引っ張られながら質問したが、ゴルは答える事なく、ルイを引っ張ったまま、速歩きで廊下を移動し続けた
「ゴル様!!まずは陛下の部屋に!!」
セバスは、急いで移動しているゴルに向かって、大声で声を掛けた
「…ちっ、面倒じゃが仕方ない、ルイ行くぞ!」
セバスの声を聞いたゴルは、外に向かって移動するのを止め、ルイを引っ張ったまま、嫌そうに冥王の部屋に向かい始めた
「はぁ~~」
ゴルに引っ張られているルイは、深い溜め息を吐きながら、諦めた様子でゴルに付いて行った
「ルイ様…」
セバスは、諦めた様子のルイを見て、憐れみながら2人の跡を追った
「…ゾル!入るぞ!!」
冥王の部屋の前に着いたゴルは、ノックをしずにドアを開けて部屋に入って行った
「「「はぁ~」」」
ゴルに引っ張られているルイと、その後ろを歩いていたセバスと、部屋の中で書類を見ていた冥王の3人は、ノックをしずに部屋に入ったゴルを見て、諦めた様子で溜め息を吐いた
「ゾルよ、儂は急いで出発したいのじゃが、いったい何の用で呼んだ?」
部屋に入ったゴルは、溜め息を吐いた冥王の前まで行き、威圧しながら質問した
「…お祖父様に用は無いですよ…私が用があるのは、ルイの方です」
ゴルに威圧されながら質問された冥王は、呆れた様子でゴルを見ながら答えた後、部屋に入って来たルイを見ながら答えた
「なんじゃそういう事か…ルイ、こっちに来い」
冥王の答えたを聞いたゴルは、何故冥王が呼んだか分かり、呆れた様子で冥王を見た後、後にいるルイの方を見て、手招きをしながらルイを呼んだ
「はい…父様…」
ルイは、ゴルに呼ばれ、ゴルの横に移動し、緊張した様子で冥王を見た
「…ルイ、この度の件は、お前が次期国王に成る為に必要な事を学ぶチャンスだ、本気で次期国王に成りたいのなら、お祖父様から、国王として必要な事を全力で学びなさい」
冥王は、緊張しているルイを、真剣な表情で見ながら話した
「っ、はい!頑張ります!!」
冥王の話しを聞いたルイは、緊張した様子のまま、力強く返事をした
「ああ、頑張りなさい…お祖父様、よろしくお願いします」
冥王は、椅子から立ち上がり、ルイの肩を叩きながら応援した後、ゴルの方を向き頭を下げた
「うむ!儂に任しておけ!!儂がルイを一人前の男にしてやる!!さぁ行くぞルイ!」
「は、はい!」
冥王に頭を下げられたゴルは、冥王を安心させる為に、力強く答えた後、ルイ共に部屋を出て行った
「…セバス、お主も一緒に行ってくれ、もしお祖父様が暴走したら、ルイにどのような影響が出るか…」
冥王は、部屋を出て行った後、部屋に残っていたセバスに、不安そうな表情で一緒に行く事を頼んだ
「分かりました、ルイ様に悪影響が出ないよう、しっかり見張って置きます!!」
冥王に頼まれたセバスは、急いで部屋を出て行き、ゴル達の跡を追い始めた
「セバス、頼むぞ、ルイに悪影響だけは与えない様しっかり見張ってくれ…」
冥王は、セバスが部屋を出て行った後、椅子に座り、不安そうな表情で空を見上げた
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