異世界転生漫遊記

しょう

文字の大きさ
上 下
222 / 275
林王の領域

214話 冥王VS林王 6

しおりを挟む

「(…っ!引き摺り込んだ!このまま奥まで!!)」

冥王を地中に引き摺り込んだ林王は、冥王が逃げられないよう【木蔓】を操作し、地中奥深くまで引っ張り始めた

「(っ!不味い!このままでは負ける!!)」

林王に、地中奥深くまで引っ張られている冥王は、なんとか脱出しようと、身体を動かそうとしたが、地中に居るせいで全く身体を動かせずにいた

「(私の勝ちです!!)」

林王は、地中に居るせいで、全く身動きが出来なくなった冥王を感知し、勝利を確信した

「(仕方ない、あの力を使うしかないのぅ…林王、恨むなよ)【死(デス)】」

林王が勝利を確信した瞬間、冥王は地中から脱出する為に、嫌嫌【死(デス)】を使った

【死(デス)】は、名前の通り、この世に存在する全ての物質を滅ぼす魔法
魔法範囲は魔力を使った量で決まる
魔獣の祖の血を浴びた冥王が、魔獣になった時に手に入れた魔法

冥王が【死(デス)】を使うと、冥王を縛り付けている【木蔓】が枯れていき、塵に変わり、周りの土も砂に変わっていった

「(っ!【木蔓】が消えた!?)」

冥王が【死(デス)】を使った瞬間、林王は冥王を縛り付けた【木蔓】が消えたのを感じ取った

「(…まさかあの魔法を!?っ!止めなくては!!)」

冥王が何をしたか理解した林王は、慌てて冥王がいる場所に移動し始めた

「(ほっほっほっ、これなら簡単に地上に出られるのぅ)」

林王が冥王の下へ向かっている間、冥王は【火炎大蛇】を生み出し、【火炎大蛇】に捕まりながら、【死(デス)】によって砂になった地中を移動していた

「(っ!既にここまで!急がなくては!!)」

冥王の下へ向かっている林王は、砂になった地中を見て、移動スピードを上げた



「…よし!脱出じゃ!…【火炎大蛇】よ、ご苦労であった」

【火炎大蛇】に捕まって、地上に出た冥王は、地上まで運んでくれた【火炎大蛇】を撫でながら、魔法を解除した

「…やってくれましたね!冥王様!」

冥王が【火炎大蛇】を解除して直ぐ、林王は地中から飛び出し、冥王を睨み付けた

「ふっ、こうなったのは、儂を地中に閉じ込めようとした、お主が悪い」

林王に睨み付けられた冥王は、睨み付けてくる林王を鼻で笑い、広範囲が砂漠と化した大地を見ながら、砂漠になった原因は、林王にあると伝えた

「っ~!…はぁ~、どうしましょう…」

冥王の悪気の無い態度に、腹を立てた林王だが、直ぐに諦めた表情を浮かべた後、困った表情で砂漠と化した大地を見た

「そんな事より、儂との決着は付けんでいいのか?」

冥王は、困った表情で砂漠を見ている林王に、勝負の決着を付けなくてもいいのかと質問した

「っ!そんな事よりじゃ、ありません!どうするんですか!この砂漠!!」

冥王の質問を聞いた林王は、砂漠から目を逸らし、砂漠と化した大地を指差しながら、怒りの籠った目で、冥王を睨み付けた

「うっ…それは…っ!そうじゃ!お主なら元に戻せるじゃろ?」

怒りの籠った目で睨み付けられた冥王は、林王の怒りを感じ取り、少し申し訳無さそうにしたが、林王が使う植物の魔法なら、元に戻す事が出来るのではないかと思い、林王を見ながら質問した

「無理です…私の植物を操る力は、大地が生きていないと、使う事は出来ないのです」

冥王の質問に、林王は悲しい表情を浮かべながら答えた



追伸
一応冥王VS林王は終わりです!

しおりを挟む
感想 64

あなたにおすすめの小説

現実だと思っていたら、異世界だった件

ながれ
ファンタジー
スメラギ ヤスト 17歳 ♂ はどこにでもいる普通の高校生だった。 いつものように学校に通い、学食を食べた後に居眠りしていると、 不意に全然知らない場所で目覚めることになった。 そこで知ったのは、自分が今まで生活していた現実が、 実は現実じゃなかったという新事実! しかし目覚めた現実世界では人間が今にも滅びそうな状況だった。 スキル「魔物作成」を使いこなし、宿敵クレインに立ち向かう。 細々としかし力強く生きている人々と、ちょっと変わった倫理観。 思春期の少年は戸惑いながらも成長していく。

チート狩り

京谷 榊
ファンタジー
 世界、宇宙そのほとんどが解明されていないこの世の中で。魔術、魔法、特殊能力、人外種族、異世界その全てが詰まった広大な宇宙に、ある信念を持った謎だらけの主人公が仲間を連れて行き着く先とは…。  それは、この宇宙にある全ての謎が解き明かされるアドベンチャー物語。

社畜から卒業したんだから異世界を自由に謳歌します

湯崎noa
ファンタジー
ブラック企業に入社して10年が経つ〈宮島〉は、当たり前の様な連続徹夜に心身ともに疲労していた。  そんな時に中高の同級生と再開し、その同級生への相談を行ったところ会社を辞める決意をした。  しかし!! その日の帰り道に全身の力が抜け、線路に倒れ込んでしまった。  そのまま呆気なく宮島の命は尽きてしまう。  この死亡は神様の手違いによるものだった!?  神様からの全力の謝罪を受けて、特殊スキル〈コピー〉を授かり第二の人生を送る事になる。  せっかくブラック企業を卒業して、異世界転生するのだから全力で謳歌してやろうじゃないか!! ※カクヨム、小説家になろう、ノベルバでも連載中

異世界に転生したら?(改)

まさ
ファンタジー
事故で死んでしまった主人公のマサムネ(奥田 政宗)は41歳、独身、彼女無し、最近の楽しみと言えば、従兄弟から借りて読んだラノベにハマり、今ではアパートの部屋に数十冊の『転生』系小説、通称『ラノベ』がところ狭しと重なっていた。 そして今日も残業の帰り道、脳内で転生したら、あーしよ、こーしよと現実逃避よろしくで想像しながら歩いていた。 物語はまさに、その時に起きる! 横断歩道を歩き目的他のアパートまで、もうすぐ、、、だったのに居眠り運転のトラックに轢かれ、意識を失った。 そして再び意識を取り戻した時、目の前に女神がいた。 ◇ 5年前の作品の改稿板になります。 少し(?)年数があって文章がおかしい所があるかもですが、素人の作品。 生暖かい目で見て下されば幸いです。

ハズレスキル【分解】が超絶当たりだった件~仲間たちから捨てられたけど、拾ったゴミスキルを優良スキルに作り変えて何でも解決する~

名無し
ファンタジー
お前の代わりなんざいくらでもいる。パーティーリーダーからそう宣告され、あっさり捨てられた主人公フォード。彼のスキル【分解】は、所有物を瞬時にバラバラにして持ち運びやすくする程度の効果だと思われていたが、なんとスキルにも適用されるもので、【分解】したスキルなら幾らでも所有できるというチートスキルであった。捨てられているゴミスキルを【分解】することで有用なスキルに作り変えていくうち、彼はなんでも解決屋を開くことを思いつき、底辺冒険者から成り上がっていく。

異世界転生してしまったがさすがにこれはおかしい

増月ヒラナ
ファンタジー
不慮の事故により死んだ主人公 神田玲。 目覚めたら見知らぬ光景が広がっていた 3歳になるころ、母に催促されステータスを確認したところ いくらなんでもこれはおかしいだろ!

辺境領主は大貴族に成り上がる! チート知識でのびのび領地経営します

潮ノ海月@書籍発売中
ファンタジー
旧題:転生貴族の領地経営~チート知識を活用して、辺境領主は成り上がる! トールデント帝国と国境を接していたフレンハイム子爵領の領主バルトハイドは、突如、侵攻を開始した帝国軍から領地を守るためにルッセン砦で迎撃に向かうが、守り切れず戦死してしまう。 領主バルトハイドが戦争で死亡した事で、唯一の後継者であったアクスが跡目を継ぐことになってしまう。 アクスの前世は日本人であり、争いごとが極端に苦手であったが、領民を守るために立ち上がることを決意する。 だが、兵士の証言からしてラッセル砦を陥落させた帝国軍の数は10倍以上であることが明らかになってしまう 完全に手詰まりの中で、アクスは日本人として暮らしてきた知識を活用し、さらには領都から避難してきた獣人や亜人を仲間に引き入れ秘策を練る。 果たしてアクスは帝国軍に勝利できるのか!? これは転生貴族アクスが領地経営に奮闘し、大貴族へ成りあがる物語。

死んでないのに異世界に転生させられた

三日月コウヤ
ファンタジー
今村大河(いまむらたいが)は中学3年生になった日に神から丁寧な説明とチート能力を貰う…事はなく勝手な神の個人的な事情に巻き込まれて異世界へと行く羽目になった。しかし転生されて早々に死にかけて、与えられたスキルによっても苦労させられるのであった。 なんでも出来るスキル(確定で出来るとは言ってない) *冒険者になるまでと本格的に冒険者活動を始めるまで、メインヒロインの登場などが結構後の方になります。それら含めて全体的にストーリーの進行速度がかなり遅いですがご了承ください。 *カクヨム、アルファポリスでも投降しております

処理中です...