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第1話
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~早速できてなくてスマン…~
あれから5年。俺は5歳になった。
「ぐわあ!」
「次。」
「では。」
「はあ!」
「ぐ!」
「次。」
「うおお!」
「次。」
俺はあれから特に体づくりを重点的にやった。勉強面は必要ないが体ばっかりは鍛えなくてはいけない。おかげで余程の刺客や暗殺者でなければ自分一人でも十分に対応できるようになった。少しづつ政務にも口を出して行きたいが…。
「何かきっかけが欲しいなぁ。」
正体を明かすべきか悩んでいるところもある。
「うーん。あ、あれにするか。」
備中ぐわ・千歯こき・唐箕。これを使おう。
「よし。木をもってこい。」
まあそこまで難しいものでもないからさっさと2日程で完成させた。
「よし。義将のところに行ってみるか。」
斯波 義将。現在管領を務めているやつだ。これから先もずっと幕府を支えてくれる。
「入るぞ。」
「天峯丸様。どうなさいましたか?」
「よいしょ。これを持ってきたんだ。ちょっとみてくれ。」
「これはなんでしょうか。」
「これは農業に使うものだ。」
「農業ですと。」
「ああ。名前は決めていないがこれは畑などを効率的に耕せるようにしたものだ。あえて隙間を作ることでより深くまで突き刺せるようになっている。次にこれが稲穂から籾殻を一気に摂ることができるものだ。最後が中で風を作り、稲穂から中身の入っている籾殻を仕分けるものだ。」
「これを全てご自分でお造りになったのですか!?」
「ああ。実践して見せよう。まずは従来のやり方。」
付き人がやってみる。なかなか終わらない。
「次はこの3つを使ったやり方。」
すぐに終わってその差は歴然としている。
「なんと!?これは革命ですぞ!」
「ああ。それからいくつか築いたことがあってな。」
「他にもですか。」
「今は荏胡麻油が主流となっているが菜の花を使った菜種油の方が明るくていいぞ。それからこれはイワシを日光で固めたものなんだがこれが肥料に使えるぞ。菜種油を作るときに残った搾りかすも肥料になるぞ。」
「本当に、素晴らしい!全て今すぐ公方様にお伝えいたしましょう!」
「頼むぞ。それで、上手くいったらなんだが俺が色々なものを作れるスペースと予算、それから俺も政に参加させてくれないか?」
「うーむ。やってみましょう。どこまで行くかはわかりませんが、少なくともこれによって増えた幕府の収益は天峯丸様の懐へ入るようにはいたしますのでどうかご安心を。それでは。」
すげぇな。嵐のようにいってしまったぜ。あ、古刀の話をするのを忘れた。あれがあるのとないのではめちゃくちゃ変わるからな。現代にはなくてもこの時代ならまだ書面上に残されていないだけであったかもしれないからな。
「まあ、いっか。」
あれから5年。俺は5歳になった。
「ぐわあ!」
「次。」
「では。」
「はあ!」
「ぐ!」
「次。」
「うおお!」
「次。」
俺はあれから特に体づくりを重点的にやった。勉強面は必要ないが体ばっかりは鍛えなくてはいけない。おかげで余程の刺客や暗殺者でなければ自分一人でも十分に対応できるようになった。少しづつ政務にも口を出して行きたいが…。
「何かきっかけが欲しいなぁ。」
正体を明かすべきか悩んでいるところもある。
「うーん。あ、あれにするか。」
備中ぐわ・千歯こき・唐箕。これを使おう。
「よし。木をもってこい。」
まあそこまで難しいものでもないからさっさと2日程で完成させた。
「よし。義将のところに行ってみるか。」
斯波 義将。現在管領を務めているやつだ。これから先もずっと幕府を支えてくれる。
「入るぞ。」
「天峯丸様。どうなさいましたか?」
「よいしょ。これを持ってきたんだ。ちょっとみてくれ。」
「これはなんでしょうか。」
「これは農業に使うものだ。」
「農業ですと。」
「ああ。名前は決めていないがこれは畑などを効率的に耕せるようにしたものだ。あえて隙間を作ることでより深くまで突き刺せるようになっている。次にこれが稲穂から籾殻を一気に摂ることができるものだ。最後が中で風を作り、稲穂から中身の入っている籾殻を仕分けるものだ。」
「これを全てご自分でお造りになったのですか!?」
「ああ。実践して見せよう。まずは従来のやり方。」
付き人がやってみる。なかなか終わらない。
「次はこの3つを使ったやり方。」
すぐに終わってその差は歴然としている。
「なんと!?これは革命ですぞ!」
「ああ。それからいくつか築いたことがあってな。」
「他にもですか。」
「今は荏胡麻油が主流となっているが菜の花を使った菜種油の方が明るくていいぞ。それからこれはイワシを日光で固めたものなんだがこれが肥料に使えるぞ。菜種油を作るときに残った搾りかすも肥料になるぞ。」
「本当に、素晴らしい!全て今すぐ公方様にお伝えいたしましょう!」
「頼むぞ。それで、上手くいったらなんだが俺が色々なものを作れるスペースと予算、それから俺も政に参加させてくれないか?」
「うーむ。やってみましょう。どこまで行くかはわかりませんが、少なくともこれによって増えた幕府の収益は天峯丸様の懐へ入るようにはいたしますのでどうかご安心を。それでは。」
すげぇな。嵐のようにいってしまったぜ。あ、古刀の話をするのを忘れた。あれがあるのとないのではめちゃくちゃ変わるからな。現代にはなくてもこの時代ならまだ書面上に残されていないだけであったかもしれないからな。
「まあ、いっか。」
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