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客間に到着して
意識のあるシャルをベッドに
丁寧に降ろして ベッドサイドに腰掛けるリチャード

「シャル?顔をよく見せてくれないかい
頭が痛い?」

(((アンタが痛い)))

「あの……」
恐る恐るシャルがリチャードに話しかける

「どうしたんだい?お姫様
どこか痛いところはない?胸が苦しいとか 私が医者なら直に見てあげるんだけど」

(((『『変態め!!』』)))

「ん?何か聞こえたような……?」

「あの…リチャード様
申し訳ありません このような事になって 私は大丈夫ですので……」

コンコン

「入れ」

「失礼いたします ご病人の方がいらっしゃるとお聞きしました」
お医者さんがやって来た

「こちらのベッドの姫を見てほしい
先程倒れたのだ」

「畏まりました」
少しご年配の優しそうなお医者さん

ベッドの側により
「失礼いたしますね
お手をおかしくださいますかな」

シャルが手を差し出し
お医者さんは脈をとる

「ふむ」

覗き込むリチャード

「コホン」
レイモンドが咳払いをするも
動かない

「リチャード様 お医者様のお邪魔になるかもしれませぬ 少しお下がりされたほうが宜しいかと」

「あ あぁそうだな」

素直に下がる

「今度はお口を少し開けていただけますかな?」

「はい」
少しだけ口をあけると
じーっと見たお医者さんが
「はい 結構です」

と伝えて ノートに書いていく

「どうなのだ?」

リチャードの方を見て立ち上がりながら
「少し脈が早いようでした
他には何も悪い所は御座いません
何かに驚かれたかてしょうか?」

(((驚きましたね~)))

「あっ…あの おっしゃる通り…少し…」
シャルが小さい声で答える
顔も真っ赤になって
その様子を見て ニッコリするお医者さん
「ほう 今は少しお慣れになったでしょうかな?」
「はい…少しですが……慣れました」

「それは結構ですな 
お嬢様はいたって健康でございます
視力も健康ですし 精神も健康でございます ご心配には及びません」

「そうか!良かった!」
一安心のリチャード

「では 私は失礼いたします」
お医者さんの退場

「ありがとうございました」
ベッドの上からシャルがお礼を言う


「アイラ お送りしてくれ」
レイモンドがアイラに指示を出し
「畏まりました こちらにとうぞ」
と お医者さんを案内していく


「シャルが何ともなくて良かった」
直に手を取り両手で包み込む

「ニャァ」
すくっと猫がベッドに上がり込みシャルに甘える

「あ…あの…リチャード様
本当に今日は申し訳御座いません」
握られた手をすっと引いて

手を引かれた事にちょっとショックのリチャード
「いいや 私が少し性急過ぎたのだろう
こちらこそすまなかった」
頭を下げて謝る

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