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部屋に戻って着替えを済ませて
夕食迄に時間があるので
いつも座学の復習と次の予習まで必ず
やるシャル

途中手を止めて
「サーちゃんディーちゃん
明日ね 男爵様以外の方とダンスの練習をすることになったの」

『『シャル うれしい?』』

「うーん ちょっと怖いかな?
いや……だいぶ怖いかも……」

『シャルを怖がらせる奴はやっつける!』
『シャルが嫌な奴はやっつける!』
二人の精霊がシャルの周りを飛びながら
息巻いている

「あ!二人共大丈夫だよ!
意地悪されたんじゃないから
大丈夫!」

『ホントに?』
『シャル大丈夫なの?』

「うんうん ありがとうね
いつも二人共 嬉しいよ!」

『シャルの心が暖かくなったときの
魔力はとっても美味しい』
『うんうん
だから シャルにはいつも 心が暖かくなっててほしい』

「そうなのね じゃあ いつも美味しい魔力を提供出来るように ニコニコしとくね」

『『うん!』』

「さあ そろそろ夕食かな?」
部屋を出て食堂へと向かう





とある豪勢な屋敷の1室

「やっと やっとだ………」

『そうだな 我も愛し子に会える』

「私のシャーロットに手を出すなよ」

『そうは言っても
我の愛し子はシャーロットだから
仕方ないではないか
その方こそ 愛し子に手を出すでないぞ』

「シャーロットは私のものだ!」

『我の愛し子だ!』

「ふん!」
『ふん!』

『しかし ロゼリア達を陥れた者たちの事は分かったのか?』

「うむ 叔父上達が亡くなって15年が経つ 証拠も人も少しずつ分からなくなってきているが 黒幕は検討がついているからな」

『あの時我がついていれば…』

「仕方あるまい 私はまだ幼く何も出来ない その方は 封じの鎖に繫がれていたのだから」

『シャーロットだけでも
乳母が連れ出してくれた 
ロゼリアがあの時 「シャーロットの為のお守りよ」と言ってペンダントの石に魔力を込めていたが あれがあったおかげで シャーロットの居場所が判って
サラマンダーとウンディーネは側に付けることが出来た ロゼリア達も何か感じていたのやも……』

「私は まだ5歳になるかならぬかの幼子だった 叔父上と父上は血の繋がらぬ兄弟ながら
非常に仲良く 私はロゼリア叔母上に子供ができる事が嬉しかった
何故か女の子と分かっていたようだ」

『ロゼリアは 「生まれてくる赤ちゃんは女の子なの 旦那様にお名前を考えていただいたら 私の考えていた名前と同じだったの」と言っておった』


「シャーロット やっと……やっとだよ
15年ぶりに君に会える」

『精霊の我にとっては 一瞬の時間であるが 人間のその方には 長い時間であるな』

「そうだな 赤子が成人になる位の時間だからな」

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